すごい事になりそうだ!!組体操合戦
【すごいことになりそうだ くみたいそうがっせん】
| ジャンル | 組体操疑似体験系落ち物パズルゲーム |  | 
| 対応機種 | iOS 11.0以降 Android 8.0以上
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| 発売・開発元 | ChronoJuvenile | 
| 発売日 | 2019年12月7日 | 
| 定価 | 無料 課金無し(広告あり) | 
| プレイ人数 | 1~2人(対戦) | 
| レーティング | 【iOS】4歳以上対象 【Android】3歳以上対象
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| 判定 | なし | 
| ポイント | 野田ゲー初の企業パブリッシング 落ち物パズルとしては堅実な出来
 組み合わせのバランスが悪い
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| 野田ゲーシリーズリンク | 
 
概要
テレビ番組『勇者ああああ』2019年9月27日の放映回で、お笑いコンビ「マヂカルラブリー」のボケ担当野田クリスタルが作成した自作ゲーム(通称「野田ゲー」)を披露する「野田ゲームショウ」が開催され、いくつかのゲームが紹介された。
その中でも比較的完成度の高かった『すごい事になりそうだ!!組体操合戦』を番組内で商業化してもらう企業を募集したところ、株式会社ChronoJuvenileが名乗り出て、本当に商業ゲームとして配信されてしまったという経緯がある。この間約2か月のことである。
本記事ではそのような経緯で配信された野田ゲーを紹介していく。
特徴
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横6マス縦10マスのエリアに上から生徒(ブロック)を積み上げて「組体操」を完成させていく落ち物パズルゲーム。
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タップした場所に落ちてくる生徒を置くことができる。
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落ちてきた生徒を保留することができるホールド機能も搭載。
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特定の組み合わせで生徒を消すことができる。
 
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生徒の種類
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「土台くん」「真ん中くん」「左くん」「右くん」「空気椅子くん」の5種類が基本。
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ポーズのとり方は各自違うが、どの生徒も四角マス1つ分のサイズに収まっている。
 
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生徒を組み合わせずに放置しておくと、時間経過で生徒は「やる気なしくん」に変化する。
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「やる気なしくん」が溜まってくると、ときどき「ヤンキーくん」が落ちてくるようになり、周りの「やる気なしくん」を「土台くん」にすることができる。
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余談ではあるが、「野田ゲームショウ」で披露された原作では「ヤンキーくん」は存在せず、「やる気なしくん」は絶対に消せない仕様だった。
 
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対戦モードでは消した組み合わせに応じて相手に「やる気なしくん」を送ることができる。いわゆるおじゃまぷよ。
 
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組み合わせ一覧
    
    
        | + | ... | 
| 成立する組み合わせ | 作り方 | スコア | 相手に送れる「やる気なしくん」の数 |  
| サボテン | 「空気椅子くん」の上に「真ん中くん」 | 100 | 2体 |  
| ピラミッド | 「土台くん」を凸型に4体 | 640 | 4体 |  
| 扇 | 「右くん」+「真ん中くん」+「左くん」を横一列 | 360 | 3体 |  
| ハノイ | 「土台くん」を縦に3体 | 330 | 3体 |  
| カブト | 「左くん」+「土台くん」+「右くん」を横一列 | 390 | 3体 |  
| 山 | 「空気椅子くん」+「真ん中くん」+「空気椅子くん」を横一列 | 400 | 3体 |  
| 5人扇 | 「右くん」+「真ん中くん」×3+「左くん」を横一列 | 820 | 5体 |  
| We are the world | 「真ん中くん」×6を横一列 | 1369 | 6体 |  |  
 
評価点
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落ち物パズルとしては意外とよくできている
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商業化にあたり、ブラッシュアップされた部分も多く、落ち物パズルとしては中々遊べる出来となっている。
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ホールド機能の搭載や、「ヤンキーくん」追加による「やる気なしくん」の解消など、単なるベタ移植ではなく、調整が加えられているのは評価したいところ。
 
問題点
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組体操の組み合わせのバランスが悪い
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特に「真ん中くん」を使用する組み合わせが多く、「真ん中くん」不足に陥りやすい。
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逆に消しづらいのが「空気椅子くん」で、よりにもよって前述の「真ん中くん」との組み合わせしか無い。
 
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CPUとの対戦機能は無い
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テレビで紹介された原作ではあっただけに、少々残念。
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もっとも、プレイ部分はスマホの画面をフルに利用しているので、実装は難しかったのかもしれないが。
 
総評
テレビ番組で個人作成ゲームを紹介したら、企業がパブリッシングしてくれたという特殊な経緯を持った、ある意味本当にすごい事になってしまったゲーム。
あくまでゲームクリエイトが本業ではないコメディアンが制作したとはいえ、純粋な落ち物パズルゲームとして見た場合、最低限遊べるラインは超えているものの、いかんせん消すための組み合わせのバランスが悪く、クソゲーとまではいかないが良作とも言い難い平凡な一作と言える。
もう少し調整がしっかりとしていれば、佳作くらいにはなったかもしれないだけに、少し残念なところではある。
とはいえ、玉石混交な無料スマホゲーの中では比較的完成度は高めなので、興味を持った方はプレイしてみてはいかがだろうか。
余談
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「野田ゲームショウ」で披露された他の作品について
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概要にて「野田ゲームショウ」で本作を紹介したことにより、商業化が決まったことを説明したが、せっかくなので本作以外の「野田ゲームショウ」で紹介された野田ゲーもここで簡易紹介しておく。
 
    
    
        | + | 野田ゲームショウで披露された「野田ゲー」一覧 | 
『ブロックくずして』
自動で行われるブロック崩しの中を野田クリスタルの先輩芸人でもあるデッカチャン(の顔写真)を操作して、ボールに当たらないようにするゲーム。
デッカチャンにボールが当たると、デッカチャンが大きくなる。3回当たるとゲームオーバーだが、その仕様上2回当たった時点でゲームオーバーは確定する。
『MIDDLE FINGER』
車の通る道路上を挟んで中指を立てあう対戦ゲーム。相手に中指を見せつけるとフ〇ック(※ゲーム中では伏字なし)と出る。
車に向けて中指を立ててしまうと車フ〇ックとなりダメージを与えられない。
『ダイタクの達人』
双子芸人「ダイタク」のダイかタクかを見極めて『太鼓の達人』の要領でボタンを押すゲーム。
それぞれの顔写真が複数用意されているせいで、見極めるのが難しく難易度が非常に高い。
『頼むぜ! ボルダリング姉さん』
ボルダリングの岩の中にフルーツが交ざっており、そのフルーツを食べながら横に進んでいくゲーム。
対戦モードもあるが、カメラが遅れている方にしか追尾しないという、致命的な問題点がある。
 
簡潔に紹介したが、上記の通り『組体操合戦』以外のゲームはお世辞にも出来の良いゲームとは言えない。野田クリスタルは本職のクリエイターではないため、これらは趣味の延長上の産物であることを認識すべきだろう。
概要でも『組体操合戦』は「完成度が高い」と書いたが、あくまで相対的にまともで出来が良いというだけである。
ちなみに、『ブロックくずして』と『ボルダリング姉さん』は後にNintendo Switchでリリースされた『スーパー野田ゲーPARTY』にて、アレンジモードが追加されて収録されている。
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実は野田ゲーが公式販売されたのは今回が初めてではなく、2018年に吉本興業のお笑い劇場「ルミネtheよしもと」で行われたマヂカルラブリーの単独ライブで、オフィシャルグッズとして野田ゲーが販売されたことがある。
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媒体はCD-ROMで対応機種はWindows。収録ゲームは『グラジウス』『ブロックくずして』『ボルダリング姉さん』『モンモンとするぜ!ストッキング姉さん』『ワールド』の5作品で、価格は1,500円。
 
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このゲームのリリース時点では知名度の低かった野田クリスタルだったが、その後野田クリスタルは自身の作った野田ゲーを実況するというネタで、一人芸の日本一を決めるR-1ぐらんぷりの2020年王者に輝いている。
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また、同年の12月20日に行われた『M-1グランプリ2020』にて優勝したことにより、マヂカルラブリーの知名度も上がることになった。
 
最終更新:2024年04月15日 15:46