Fly Punch Boom!

【ふらい ぱんち ぶーむ】

ジャンル 対戦アクション
メディア ダウンロード
対応機種 Windows(Steam)
Nintendo Switch
発売・開発元 Jollypunch Games
発売日 【Win】2020年5月29日
【Switch】2020年11月26日
定価 1,599円(税込)
プレイ人数 1~4人(ローカル対戦)
1~2人(オンライン対戦)
レーティング 【Switch】IARC:7(7歳以上対象)
判定 良作
ポイント ドラゴンボール風対戦ゲーム
伝わってくる日本のマンガ愛


概要

イタリアのモルベーニョに拠点を置くインディーデベロッパーJollypunch Gamesが開発・発売した2D対戦アクションゲーム。
本作は『ドラゴンボールZ』などの日本の少年漫画から強い影響を受けて作られたゲームである。

特徴

以下の操作方法はXbox系コントローラー表記で解説する。

  • 基本的はスティックで移動、Aボタンでダッシュすることができる。
    • 相手に向かってダッシュを行うとタックルができる。その際Xボタン連打で追撃可能。
      • 攻撃を受けている側は同じくXボタン連打で抜け出すことができる。
    • 特定の物体の近くでXボタン長押しで物体を吹き飛ばして攻撃することができる。
    • LTボタン長押しでテレポートが可能。
  • 対戦
    • 相手の近くに寄ってXボタンを押すことで「対戦」ができる。
    • この際にゲージに合わせてボタンを押すことで攻撃の威力が決まる。青い部分で止めればヒット、黄色い部分で止めればメガヒットとなり、より高いダメージを与えることができる。
      • また押すボタンによって「ヒット(X)」「カウンター(Y)」「スロー(B)」の三種類の中から攻撃方法を選ぶことができる。また、ヒット>スロー>カウンター>ヒットの三すくみとなっている。
      • 自分と相手が押したボタンが同じ場合Xボタン連打のラッシュが始まり、連打した回数の少なかった方が吹き飛ばされる。
    • ステージ外や一部ギミックに吹き飛ばされた場合デスゲージが表示され、Xボタンを押して黄色の部分で止められないと、体力がどれだけ残っていても即死となる。
      • デスゲージの黄色部分は残り体力によって変化する。体力が多く残っていれば黄色部分は多めに表示され、体力が減れば減るほど黄色部分が少なく表示され、止めるのも難しくなる。
  • ステージ上に現れる光るアイテムを2つ入手することで、スペシャルアタックが使用できるようになる。
    • RTボタンで使用可能。
  • スペシャルアタックを使うゲージとは別に丸いゲージが溜まると、各キャラごとに違ったスーパーパワーが発動する。

評価点

  • 溢れ出る日本の少年漫画愛
    • 操作感や移動の見た目はいかにもドラゴンボールの舞空術を意識したような作りとなっている。
    • 各キャラクターのスペシャルアタックも元気玉っぽいものだったり、ギア3よろしく足を巨大化させたりと、海外産のゲームでありながら、日本の少年漫画を強くオマージュした内容となっている。
    • 極めつけには条件付きでアンロックされるプレイアブルキャラクターのコスプレ衣装。この衣装だが言い逃れできないレベルで有名少年漫画のキャラクターそのまんまだったりする
      • 全体的に見ると少年ジャンプのキャラクターの衣装が多いが、中にはゲームキャラのコスプレ衣装のキャラクターもいる。
  • とにかく派手な絵面
    • ドラゴンボールをオマージュしただけあってプレイ中の画面はとにかく派手。建物などのオブジェクトを吹き飛ばしたり、ボタン連打でラッシュしあったりと、そういう作品が好きな人にとってはたまらないだろう。
      • 少年ジャンプで例えるならドラゴンボールはもちろん、ジョジョ3部の「承太郎 vs DIO」にも似たような絵面で対戦ができると言えばイメージしやすいだろうか。下手なドラゴンボールのゲームよりもドラゴンボールらしいかもしれない。
  • 緊張感のある戦闘システム
    • 前述した通り、相手に吹き飛ばされた際にデスゲージを止めるのに失敗すると、体力がどれだけ残っていても即負けとなる。つまり状況次第ではいつでも逆転のチャンスがあるということである。
    • ちょっとしたミスが命取りとなるため、常に油断のならないハラハラした戦いが楽しめる。
    • もちろん攻めれば攻めるほど、こちらが有利となるため、プレイヤーの実力も反映されるシステムとなっている。
  • バトルのテンポが良い
    • 勝利時の演出が簡素であり、勝つとすぐに次のラウンドへと進むため、バトルしている際のテンポの良さはトップクラスと言ってもいい。

賛否両論点

  • 拭い切れない洋ゲー臭
    • 日本の漫画をオマージュしているとは言え、キャラデザはいわゆる海外産のデザインをしているので、人によっては抵抗感があるかもしれない。
    • フィニッシュ時に首が取れたりするなど、少々残酷な描写も見受けられるため、その点は注意。
    • 残酷な描写以外にも下品な描写もある。

問題点

  • スペシャルアタックが空気
    • スペシャルアタックを使用するにはアイテムを二つ入手する必要があるのだが、ラウンドを取るとゲージがリセットされるという仕様上、対人戦では殆ど使われることはない。
    • 前述した通り、ちょっとしたことで即死する本作ではスペシャルゲージが溜まることはあまりない。せめてラウンドをまたいでゲージを持ち越せるルールがあればよかったのだが……。
  • 同キャラ対戦が最初からできない
    • 最初の内は同キャラ対戦ができずコスプレ衣装を開放することによって、ようやく同キャラ対戦ができるようになる。2Pカラーくらい用意してもよかったのではないだろうか?
  • 直訳気味な日本語訳
    • 条件を満たせばプレイアブルキャラクターの情報なども見ることができるのだが、その文章が直訳気味でわかりづらい。
    • 対戦ゲームとして遊ぶ分にはそこまで支障はないのだが、日本人からするとやはり気になる。訳されているだけマシと捉えるべきか。

総評

ドラゴンボールなどの日本の少年漫画をオマージュした作風は洋ゲーでありながら、日本のプレイヤーにも十分受け入れられることができる。
デスゲージのシステム等により対戦バランスはやや大味ではあるが、派手な対戦ゲームを求めているなら是非とも購入してもらいたい。

余談

  • 本作はMODにも対応しており、画像差し替えという形ではあるが自作のキャラクターを戦わせることができる。
    • Steamのワークショップでもキャラクターが公開されているが、MOD導入の難易度の低さからか、公開されている多くのキャラクターが著作権ガン無視のオンパレードとなっている
      • 著作権を無視したMODが作成されるのは本作に限った話ではないが、プレイ動画を上げる際には気を付けてもらいたい。
  • 2020年11月26日にNintendo Switch版がダウンロードソフトとして発売。日本のニンテンドーeショップからでも購入することができる。MODは非対応。
    • なお、Switch版のレーティングはCEROの表記はなくIARCのものが表記されており、IARC:7(7歳以上対象)となっている。
最終更新:2021年07月27日 07:25