Q2 HUMANITY
【きゅーつー ひゅーまにてぃー】
ジャンル
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物理演算パズル
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対応機種
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Nintendo Switch Windows(Steam)
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発売元・開発元
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株式会社リイカ
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発売日
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【Steam】2024年12月18日 【Switch】2025年1月16日
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定価
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999円
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プレイ人数
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1~4人
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セーブデータ
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1個
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レーティング
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IARC:3+
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判定
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賛否両論
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スルメゲー
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ポイント
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アクションと物理演算パズルの融合 最大4人でマルチプレイ 良くも悪くも前作とは同じようで違う作品
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Qシリーズ One版 / 3DS版 / REMASTERED /
Q2 HUMANITY
/ VtuberのQ
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概要
2015年1月9日にスマートフォンでリリースされたパズルゲーム「Q」の完全新作。
すべての問題が新規問題で、全402問。
特徴・システム
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問題ごとに目標が設定されており、その目標を達成することでステージクリアとなる。達成した瞬間クリアとなるもの、達成している状態を3カウント維持すればクリアとなるものの2種類がある。
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目標は「ボールを赤いエリアに触れさせる」「ボールを箱から出せ」などのように視覚的にも分かりやすくなっている。
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一部、「察しろ」という投げっぱなしの目標や、記号のみで指示されるものもある。
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プレイヤーは画面内であれば基本自由に線を引くことができる。直線だけではなく、曲線を描いたり、ボール状にしたりといったことも可能。
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線を引き終わると描いたものは重力に従って落下する。逆に言うとタッチペンを離すまでの間は空中に留まる。
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重力の方向は基本的に下方向だが、一部の問題では紫色のエリアが登場し、そのエリア内では違う方向に働いている。その場合は重力の方向を示す矢印がエリア内に示されている。
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描いたものの重さは描いた量によって変化する。同じボール状であっても中までしっかりと埋めたものは重くなる。
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最初から描かれているオブジェクトやすでに描いたものに重ねることはできない。
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問題によっては黄色いオブジェクトが配置されている場合もあり、描いたものが触れると重力の法則に従って動き出す。
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青いエリアなどには描くこと自体できない。
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壁がないステージであれば、壁の外に押し出してやれば消すことはできる。
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今作では以上のようなこれまでの「描く操作」に加え、「人間性」というキャラクターを操作する要素が追加された。
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キャラクターはステージ中を移動する、ジャンプする、目の前の物をつかむ、持っているものを投げる、パンチするといったアクションができる。
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また、キャラクターはいくつかの種類があり、それぞれ「遠くに投げられる」「二回ジャンプできる」「風船で宙に浮かぶことができる」といった固有能力がある。
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最初から使えるキャラクターは固有能力がないが、後述する方法でキャラクターを獲得すると使えるようになる。
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一部問題には紫色の鍵が配置されており、鍵にキャラクターが近づくと獲得する。
この鍵を使って一部問題に存在する紫色の扉を開けることができる。
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同じように一部問題にキャラクターが配置されており、獲得することで新しいキャラクターが開放される。
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ただし、獲得するためにはキャラクターが近づいた後にその問題をクリアする必要がある。
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その問題を最初からやりなおすのも、クリアを諦めステージ選択画面に戻るのもメニューで行える。
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1ステージは16面で構成されており、最初は1~8面が選択可能。
基本的にはこの内5面をクリアすると9面~16面が開放され、そこからさらに5面クリアすることで次のステージが開放される。
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今作では上のような開放方法以外にも、「特定のステージをクリア」することで一部開放されるものや、特定の問題をクリアすると次の問題が解放されるといった流れを繰り返すものなど様々な開放方法がある。
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また、今作では最大4人でのマルチプレイが可能。一人一体キャラクターを操作できる。
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なお、Switch版とSteam版でのクロスプレイは未対応となっている。
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ただし、Switchダウンロード版と後述するSwitchパッケージ版とでは可能。
評価点
自由度の高いパズル要素
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公式サイトでも書かれているが、本作は決まった解法がなく、プレイヤー次第で解法が変わる。
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地道に目標クリアを目指すか、半分運頼みでのクリアを目指すか、といったこともプレイヤーに委ねられている。
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明らかにゴリ押しとしか言えないパズル要素0の解き方をすることも可能。
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自由度の高さゆえに、色々と試行錯誤した結果クリアできたときの達成感はひとしおである。
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また、マルチプレイでパーティーゲームのように遊ぶこともできる。
やりこみ要素の多さ
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キャラクターや鍵のほかに、ほぼすべてのステージにあるコイン、およびそれで解放できるエキストラステージなど、やりこみ要素は非常に多い。
賛否両論点
ソロでの非常に高い難易度
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問題によって簡単なものもあれば難しいものもあり、難易度はまちまち。平均的には前作より簡単め。
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ただし一人プレイでは前作以上にひらめきも重要となるゲーム性であるため、すぐにひらめけば数分でクリアできる場合もあり、逆に何時間やってもクリアできない場合もある。
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また、後述する通り「特定のキャラクターではないとクリアが難しい問題」などもある。
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しかしながら、この高い難易度が達成感・中毒性を生み出しているのは間違いないので、一概に問題点とは言えない。
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問題を一定数解かないと新しい問題が解放されないので、どこかでつまずくと新しい問題に挑戦できなくなってしまう可能性がある。
メトロイドヴァニア要素が強いキャラクター開放
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キャラクターを開放する場合、基本的には特定の問題をクリアすると次の問題が解放されるといった流れを繰り返す開放方法が多い。
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しかし、その過程で「特定のキャラクターではないとクリアが難しい問題」や「別の問題で鍵を獲得しないとクリアできない問題」が存在する。
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このようにキャラクター開放はメトロイドヴァニアの要素が強く、どの順番で進めるのが良いのか分かりづらい。
問題点
前作のシンプル性の消滅
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今作ではすべてのステージの背景が3Dになった。
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しかし、背景がにぎやかになったことで前作の「背景が黒一色」などといったシンプル性が消えてしまったのは否めない。
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また、目標の文字が見づらい、背景がまぶしくて画面がよく見えないといった問題もある。
ヒントがない
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難易度が高い一方で、ゲーム内でのヒントは一切なし。
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画面下部に操作方法が表示されているため、基本的な操作方法は分かるようになっている。
また、キャラクターの固有能力のチュートリアル的なステージも存在する。
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しかし、残念ながらそれだけでは後の問題を攻略するには不十分と言わざるを得ない。大半の問題は、どうしても解法を導き出すためのひらめき・発想力が必要となってくる。
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また今作はアクション要素と描く操作を同時に使って解く問題が多く、クリアには多くのテクニックが必要になる。
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そのため、発想力が及ばないとどうすればクリアできるか、という目算さえできない。このためクリアは非常に難しい。
強力すぎるキャラクター能力
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後半で手に入る「重力」というキャラクターは固有能力で周辺の重力を変えることができる。
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しかし、この能力を使うとこのゲームのほとんどの問題を比較的簡単にクリアできるようになってしまう。
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一応このキャラクターを獲得するためには非常に難しい問題をクリアする必要があり、そう簡単に入手できるものではない。
総評
前作の要素はそのままに、アクション要素を追加したことで前作とは同じようで違う作品となった「Q2 HUMANITY」。
マルチプレイでパーティーゲームのように遊ぶこともでき、前作より自由度は上昇。
一方でソロプレイでの難易度の高さゆえに、軽い気持ちで手を出すと結局クリアできないまま放置してしまいやすく、どうしても人を選ぶ面は否定できない。
複数人で遊べるパズルゲームや、高難易度のパズルゲームを探している人は、本作に挑んでみてはいかがだろうか。
その後の展開
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アーリーアクセス中の2024年11月14日には前作『Q REMASTERED』とセットになり、限定のキャラクタースキンがついたSwitchパッケージ版『QとQ2 物理エディション』が発売された。こちらは同年12月26日に正式リリースした。
最終更新:2025年05月10日 00:38