ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ

【ぺるそなふぁいぶ すくらんぶる ざ ふぁんとむ すとらいかーず】

ジャンル ドラマティックRPG

対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション4
Windows(Steam)
発売元 アトラス
開発元 アトラス
コーエーテクモゲームス(オメガフォース)
発売日 【Switch/PS4】2020年2月22日
【Win】2021年2月23日
定価 【Switch/PS4】9,680円
【Win】7,980円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 良作
ポイント 『ペルソナ』初のアクションRPG
アトラス監修の上質な『P5』後日談
無双っぽいけど無双ではない
女神転生シリーズ



怪盗舞!
怪盗団、全国世直しの旅へ



概要

大ヒットした『ペルソナ5』の派生作品。開発は無双シリーズで有名なオメガフォースが担当している。
前作まではスケジュールなどに対する行動パターンを構築しながら攻略していくRPGだったが、本作はオメガフォースが得意とするアクションゲームの様式を採用しており、それに重点が置かれている分前作までのスケジューリング要素は簡略化されている。

発表当初は各所で完全に「ペルソナ無双」として受け止められていたものの、公式にも無双シリーズとは位置づけられておらず、開発者サイドも度々配信番組内で言及したように本作は無双ではない。
大まかな構成は『P5』のRPGとステルスアクションを引き継いでおり、戦闘部分を無双シリーズと同じ基盤を使ったアクションゲーム方式に変更した作品である。

ストーリー的には『P5』 無印版からの 直接的な続編に位置付けられ、同作の半年後の夏を舞台として、日本各地の都市「渋谷」「仙台」「札幌」「沖縄」「京都」「大阪」を巡るものとなっている。
前作の登場人物に加え、主人公ら「怪盗団」の新メンバーとして「ソフィア(コードネーム:ソフィー)」と「長谷川善吉(コードネーム:ウルフ)」が加入する。


ストーリー

自らの運命に仕掛けられた陥穽を跳ね除け、世間を騒がせた精神暴走事件に終止符を打った主人公(ジョーカー)。
彼が東京を去ってから約半年後の夏休み、「心の怪盗団」のメンバーは久々に、純喫茶「ルブラン」に集う。
夏休みを利用して旅行計画を立てていた彼らだが、その最中、パレスに似た異世界「ジェイル」に迷い込んでしまう。
そこでは、ジェイルの支配者たる「王(キング)」の命令で、シャドウの群れが人間の願いを奪っていた。

時を同じくして、日本各地では謎の怪事件「改心事件」が発生していた。これに対して警察は、心の怪盗団による改心騒動との類似性から、怪盗団に対する調査を極秘裏に開始。
その中で公安警官の長谷川善吉はルブランに集った若者たちに、身の安全を保証する代わりに全国各地の改心事件を探るよう取引を持ちかけてきたのであった。

奪還したはずの未来に再び迫る危機に、ジョーカーたちは抗うことができるだろうか?
そして新たな異世界・ジェイルで出会った、新たな仲間・ソフィア…彼女の失った記憶はいかに?

謎と異変が日本各地で渦巻く中、心の怪盗団が全国世直しの旅に出る!


特徴

ゲーム

  • カレンダーシステム
    • 本作では時間の消費という概念が廃止されており、ストーリー攻略に際してタイムリミットが無くなっている。
      • 時間経過はストーリーの進行に応じて発生する。
      • リクエストについては一部発生した地域にいる間限定でしか達成できないものがある。
    • 前作では一日1回、パレスまたはメメントスのどちらかにしか入れないという制限があったが、本作ではいくらでもジェイルに潜れる。
      • 加えて、クリアすると二度と入れなくなっていたパレスと異なり、どれだけゲームが進んでも攻略済みジェイルにはすべて入り直せるため、とりあえずクリアしておいて後から探索するといったことも可能。
      • 何度でも再突入によって(SHOWTIMEゲージリセット・排除した敵シャドウの復活と引き換えに)HP・SPが全回復するため、中ボス撃破やチェックポイント到達時など、アイテムの節約にも使える。アクション苦手な人には有り難い仕様。
  • BAND
    • 怪盗団の絆の力を示す要素で、前作までのコープ(コミュ)に相当する。シナリオの進行やバトルの勝利などによってBAND経験値が一定値累積されると、ゲームに有利な効果をもたらすBANDスキルを獲得できるポイントが増加する。
    • 特に強敵・高難易度モードからは一気に大量のポイントが手に入るため挑みがいがある。
    • BANDスキルもゲームの進行やリクエストの達成によって解禁・レベルキャップの上限が解放される。
    • かなり強力な効果を発揮するものもあり、たとえば回復量を倍増させるBANDスキルは、伸ばしきればリカーム相当の回復アイテムがほぼ全快で復活できるほどにまで強化される。
  • ショップ
    • 本作ではソフィアの通販と地方ごとの固有店舗が登場する。
      いずれもアイテムごとに決まった1~4個の個数買うと在庫切れになり、戦闘を5回こなさないと再入荷されない。
    • ソフィアショップは通販と言っても、こちらも購入すると即座に品物が手に入る*1ため、実質的には汎用ショップの位置づけである。
      • BANDスキルによって、タイムセールが発生するようになったり、地方固有のアイテムをランダムで購入できるようになったりする。
      • 換金アイテムである一般ジャンクパーツを含むアイテム売却も通販のメニューから行う*2
    • 入手し損ねたレシピもショップで回収可能(だが値段はかなり高くなる)。ストーリー終盤ではSP回復アイテムやSHOWTIMEゲージを増加させるアイテムなども常時追加されるようになる。
  • リクエスト
    • 主人公に送られる依頼。依頼を達成するとアイテムや武器などを入手できる。
      大半はジェイルで特定の敵を討伐するものだが、他にも「警戒されずに特定ポイントまで進め」「特定のジャンクパーツを集めて換金」「クリアしたストーリーボスとの再戦」などもある。
      • 警戒されずに、つまり敵に見つからずに進めというのは一見難易度が高そう*3だが、ジョーカーの固有アクション「射撃」で相手の視界外からエンカウントできるので問題はない。難所と呼べるのは一部ジェイルに存在するスポットライトを避けて進む横スクロールエリアである。
      • 中には仲間からの相談によって発生する、その地域ならではの依頼もあり、これについては次の地域に進むと進行不可になる。
    • 一部のリクエストは再挑戦可能。たいてい1回目より報酬の価値は落ちるが、ジャンクパーツ納品系の再挑戦は大金を入手できるようになるため、金欠になりやすいこのゲームでは宝魔と並んで貴重な金策となる。
      • 依頼用のジャンクパーツはショップでは売却できず、このリクエストで換金する形になる。
  • 料理
    • 本作の主人公は規定の食材アイテムを使って全員のHPやSPを回復する料理を作成できる。レシピを各地で入手すると、作れる料理が増える。
    • 周回ごとに、各レシピの初回作成時にはBAND経験値が手に入る。
    • 作った料理はアイテムとして入手できる。使用するとHP、SPを回復できるが、中にはそれだけでなく味方全体にバフをかけるもの、状態異常を回復するものなどは効果は様々。
  • チェックポイント
    • ジェイル内の特定ポイントに配置されている。
    • 外見こそ小さな円柱にすぎないものの、『P5』本編におけるセーフルームと同様の位置づけであり、「データのセーブ」「エントランスや他のチェックポイントへのワープによるショートカット」といったことは同様にできる。
      加えて、『P5』本編ではジェイル入口でしかできなかった「ベルベットルームへのアクセス」「現実への帰還」もその場で可能。
      • なお、イベントによってはショートカットや帰還が一時的に使用不能になることがある。

バトル

  • エンカウント
    • 徘徊している敵シャドウに攻撃を仕掛ける・攻撃されることで、一定数のシャドウが出現するシンボルエンカウント制は前作と同じ。
    • 敵に追いつかれて攻撃を受けると、警戒度が上昇し全員ダウンさせられた状態で戦闘スタート。さらに警戒度が100%になった場合、戦闘終了後に強制的にジェイルから離脱することになる*4
      • 前作とは違い、難易度がRISKYでない限りは、敵に気づかれただけでは警戒度は上がらないようになっている。
    • 逆にこちらから先に攻撃することで問題なく戦闘に入り、背後やカバーアクション中からの奇襲に成功すれば、先制クリティカル攻撃をしてダウンゲージを減らした状態で戦いを始められ、その上で勝利すれば警戒度は減少する。
    • 戦闘中は場所によって一定の範囲内にフィールドが区切られる。青い障壁に触れ移動し続けることで戦闘を中断し、警戒度上昇と引き換えに逃げることができる。逃げられない場合は障壁が赤い。
    • 本作ではシャドウごとに認識範囲や挙動に差があり、シャドウとカバーポイントの組み合わせによっては敵に気づかれる場合もある。
  • 戦闘
    • 後述するアクションやスキルを使い、敵の全滅またはリーダー(大型の個体)撃破によって勝利となる。ランダムでアイテムの他、主人公のキャラレベル以下のペルソナもドロップする。
    • 『P5』本編との違いは、アイテム使用やスキルを任意のタイミングで使用可・敵にガードゲージがあり、弱点一発ではダウンしない・不意の被弾を受けやすいことが挙げられる。
      • アイテムはたとえダウン中であろうといつでも何回でも使用できるし、ダウン状態も状態異常として回復できる。
        上述通り、HP回復アイテムを大幅強化するBANDスキルもあるため、アイテムが尽きるか即死させられない限りは壊滅しかけても一気に立て直す余地がある。
      • 敵は一発クリティカルや弱点を突いただけではダウンさせることはできず、それによってガードゲージを削り切る必要がある(ゲージ減少量はダメージ比例)。代わりに、一体でもダウンさせることで周囲を巻き込める総攻撃を行える。
        大型の敵はガードゲージが複数あり、1つ破壊するごとに怯ませて攻撃を中断し、さらに1MORE追撃ができる。全部削らないと総攻撃はできないが、ボスへの総攻撃は演出とともに威力もアップする。
        なお、本作は打撃が弱点になっている敵がいない代わり、弱点を一切持たない敵・状態異常が全く効かない敵も極めて少ない。
        そのため、アイテム回復を含めた膨大なSPでひたすら弱点を突き続けたり、行動を封じてTECHNICALを狙ったりでどんな敵もダウンゲージを削れる余地がある。
      • 無双系アクションのお約束として全方位からの攻撃が行われうるため、何も考えずに戦うと不意打ちの危険が常に付きまとう。
        が、敵スキルの発動には漏れなく前振りがあるため、極力前方に敵が集まるように立ち回り、視界に収めてさえいれば攻撃を察知して回避したり、先にダウンさせたりと対策を取れる。従来では回避困難な全体攻撃だったメギドラオンでさえも*5
      • また、メガテンシリーズでは珍しく本作はジョーカーは強制出撃だが倒れても即ゲームオーバーにはならない。仲間操作中ではありがたい仕様な他、ジョーカー単騎より難易度の高い仲間単騎の縛りプレイも可能。
  • 戦闘アクション / マスターアーツ
    • 本作では通常攻撃(アタック)コマンドとして、「4~6発の通常攻撃コンボ」および「通常攻撃の段数によって異なるコンボフィニッシュの特殊攻撃」という無双おなじみのアクションフローを採用している。
    • 特殊攻撃ボタンは何回目の通常攻撃から派生したかによって個別の攻撃を繰り出すが、その一部はペルソナの所有スキルを無消費で発動できる「ペルソナ攻撃」になっている。威力は低めだが敵のダウンを取るのに重要。
      • ジョーカーの場合、装備ペルソナによってアクションスキルが異なる。最上級のペルソナなら「マララギダイン」「八艘飛び」「明けの明星」などの固有スキルが割り当てられていることも。
      • 仲間全ての固定ペルソナなど、レベルアップによって無消費スキルが上位のものに差し替わるペルソナもいる。
      • この無消費スキルは、たとえ各ペルソナ・キャラのスキル枠から同じスキルを取り外していても影響はない。 本作のスキルは、レベルアップで習得したものは特に制限なく、ペルソナ情報画面から自由に付け替え・入れ替えができる*6
    • 戦闘毎に一定弾数分使える「銃撃」も存在する。キャラによって使う銃器の特徴を反映し、その性能は多種多様である。
    • プレイヤーが実際に操作してキャラを使い込んでいくにつれ、キャラごとに4つ用意されている「マスターアーツ」が解禁され、キャラの攻撃アクションにおける個性がさらに強化されていく。
    • 特殊な敵として、本編でも登場した宝魔に加え、中ボス・強めの雑魚などで登場する大型シャドウ、1周目の初回遭遇時ではまず歯が立たないほど強力な剛魔などがいる。
      • 今回の宝魔は敵シャドウを倒していると一定確率で出現し、戦闘開始から30秒で逃走する*7。出現率はBANDスキルと警戒度が影響するが、警戒度に関してはそこまで気にせずとも良くなった。
      • 大量の経験値やペルソナ化はなくなっているが、かなりの大金を得られる上にレアなスキルカードのドロップチャンスが有る。ジェイル毎に決まった弱点を持ち、出現してしまえば接触自体は楽。
  • スキル
    • ペルソナを使用して特殊な攻撃、または味方への支援能力などを使用できる。
    • スキル選択中は時間経過がほぼ停止状態になり、スキルとその発動する向きまたは対象の味方を落ち着いて選択できる。
    • 各スキルは、敵に対して発動するものはRPGでは単体対象であっても密集地帯に打ち込めば軽く10体は巻き込める程度の範囲を持つ。
    • 新スキルとして、状態異常を付与するとSPが回復する自動スキル「ソウルスティール」が追加。主人公の特定のペルソナ以外ではパンサーのカルメンが習得できる。
      • すでに状態異常が発生させている相手に同じ状態を掛け直してもOKで、複数の相手に同時に成立するとSP回復も重複する。
      • TECHNICALでダウンゲージを削れることと合わせ、状態異常付与スキルの重要度はかなり高め。
    • 一方で、耐性系スキルは入手機会が激減。特に無効系のスキルカードはランダムドロップの可能性があるRISKYでもめったに手に入らない。
      • これはアクションならではの回避との兼ね合いと見られる。『P5』本編では半強制的にダメージを強いていた万能属性スキルすらも回避できるようになっているうえ、バトンタッチやペルソナチェンジによる耐性変化もクールタイムなしで瞬時に行えるためである。主人公は最終的に無効相性を持つペルソナを揃えておけば、魔法属性に対しては実質的に無敵の状態まで持っていける。
  • SHOW TIME
    • メンバーごとに存在するショウタイムゲージが、敵にダメージを与えることで少しずつ上昇し、最大になると全域に万能属性+強制怯み効果の強力な攻撃を1回だけ繰り出せるようになる。
      • 発動後は、ボスを含めてすべての敵がしばらく行動不能になるので、安全を確保しさらなる追撃が可能。
    • 上昇量は攻撃ヒット回数に依存する傾向があり、パンサーのマシンガン・フォックスの連打攻撃など、ヒット数が多い攻撃は比較的ゲージを稼ぎやすいとされる。
  • バトンタッチ / スクランブル
    • 戦闘中に操作キャラを切り替えた場合、一定時間SHOWTIMEゲージが上昇しやすくなる状態になる。この効果はBANDスキルで強化される。
    • 特定の条件を満たすと、仲間がスキルや1MORE追撃、マップ上のギミック(ファントムムーブ)の使用を提案し、その間に切り替えると切り替え演出を省きつつ一時無敵状態でその技を使用する「スクランブル」になる。
  • ペルソナチェンジ
    • ジョーカーを操作中のみ、戦闘中でも所有ペルソナの切り替えが瞬時に可能*8
    • 本作では戦闘においてジョーカーのキャラレベル以下の敵シャドウを倒すと、仮面のドロップアイテムという形でペルソナとして入手できることがある。
  • ペルソナ合体 / 鉄の乙女
    • 複数体のペルソナを消費して、新たなペルソナを生成する。ペルソナ関連の機能はかなり簡略化されており、合体先を選ぶ「検索合体」限定だったりと多くの機能が削除されているが、時間制限の概念がないため育成面では非常に気軽に戦力更新を狙えるようになった。
      • 合体時には「全書」のペルソナも参照してくれるが、所持金に加え追加召喚分の空き枠も必要となる。
    • これまでの合体システムと違い、合体時に参照されるのは元々の種族レベルではなく現在のペルソナレベル。
      • 合体に必要な素材が元々のレベルよりも数十も上げたペルソナだというケースも多く、同じ種族の組み合わせでもレベルが高いと違う種族への合体ができる場合がある。合体先の種族に複数の組み合わせが使用できる場合、その中から任意に選択できる。
    • COOP・アルカナバーストに代わる新システムとして、「力の蓄積」というものがある。ペルソナを繰り返し合体することでその個体に補正値が蓄積していき、次第に同じレベルでも初期パラメーターが高いペルソナを作れるようになる。
      • 補正値は「合体してできたペルソナの個体」に「合体に使ってきたペルソナの累計ステータス値」が集まっていく形なので、ペルソナ全書から呼び出したものは一旦リセットされる。
      • しかし、蓄積効率には合体に使われるペルソナの数やステータス値が加味されており、強力なステータスのペルソナを複数使った合体はその分だけパラメーターボーナスが上がりやすい。
      • ゲームが進むと低レベルのペルソナへ合体するパターンも解禁されるため、宝魔で資金稼ぎをしながら全書に記録されるすべてのペルソナを全パラカンストさせることもさほどシナリオ進行に縛られることなく可能。
  • ペルソナ強化
    • 本作では、ペルソナが何らかの形で消滅した場合、その種族とパラメータに応じたペルソナポイント(仮面の力)が獲得できる。
    • このポイントを消費することで、経験値へと変換してペルソナレベルを上げたり、任意の能力を強化できる。
      • パラメータ値強化はステータスの値に比例して消費量も増加し、最終的には全カンストのルシファーと引き換えに得るPPでもステータスを1桁しか増加させられなくなる程になる。
      • 本作のペルソナシステムはPPによるペルソナ強化を活用する前提で調整されている節があるため、これを縛ると全体的に難易度が跳ね上がる。
  • ペルソナ全書
    • 入手済みのペルソナを所持金を払って再入手できる。プレイヤーの任意で、再入手する個体のレベル・スキル・パラメータを更新できる。
    • パラメータ総量に比例した呼び出し料とPP換算量は種族ごとに倍率が異なるが、従来に比べると、パラメータの上昇に対して金額の増加量がマイルド*9
  • ハッキングバトル
    • ストーリー進行中、特定箇所のバトルでは障壁へのハッキングを行うナビをシャドウから守り切る必要がある。ナビ(双葉)が倒れた時点でゲームオーバーとなるが、通常難易度ではそれなりに耐久力はある。
    • 終了までの時間は戦局により変動し、敵をうまく殲滅したりバフをかけてあげると加速、ナビが攻撃されると遅延しやすくなる。
    • またこのバトルでは(当然だが)ナビのサポート効果は受けられないので注意。
    • この関係で、双葉にも防具・アクセサリーを装着させたり、バフによって耐久性能の向上を図れる。専用装備もあり。

評価点

シナリオ

良質なペルソナ5の後日談

  • 無印版『P5』の後日談として良好なシナリオとなっている。
    • 怪盗団のメンバーやりとり、再び行う世直しの旅、P5本編で起こした影響などが日本各地でスムーズに描写されており、『P5』をもっと味わいたいというファンの要望に答えた形になっている。
      • 本編終了後の怪盗団はファンによる動画投稿や非公認グッズが出るようになったという設定でもある。
    • 事件から半年が過ぎ落ち着いたメンバーとキングのやり取りは、自分達のトラウマを乗り越えた彼等だから描くことができるシナリオとなっている。

新メンバーのソフィーとウルフ

  • ジェイルに出現する謎の少女・ソフィアがソフィーとして、公安からの協力者・長谷川善吉がウルフとして新しいメンバーとなるが、どちらも好評的に受け入れられている。
  • ソフィアは世間知らずで、どこかボケているセリフでシナリオの良い塩梅となっている。一方で彼女はシナリオの根幹とともにAIという「先端技術」の要素がついてまわるという、メガテンの初期にあった特徴が見られるのも興味深い。
  • 善吉は物語全般に渡り、良くも悪くも大人としての立ち位置から、舞台を広げつつ活躍する本作の裏の主人公と言えるキャラ。
  • 前半では公安職ということもあり最初はメンバーに不信感を抱かれていた中*10、怪盗団の手の及ばぬ陰日向から事件解決を手助けする協力者として信頼を得ていき、後半はある出来事をきっかけとし、怪盗団の異世界での戦いに本格参戦を果たすこととなる。
    • ちなみに、『ペルソナ』シリーズとしては『ペルソナ2 罰』以来の仲間の成人ペルソナ使いとなる。

魅力的な敵達

  • 柊アリス、夏芽安吾、氷堂鞠子などのキングと呼ばれる新たな敵はどれも魅力的な存在として印象付けられる。そのキャラ設定を反映させたジェイルや、正体を表したボスシャドウそれぞれのデザインも凝っている。
    • ジェイルに配置されたキングは、怪盗団のメンバーのいずれか一人と対応した扱いで、その印象的な背景と共に物語を盛り上げてくれる。
    • 公式からの明言はないが、各キングは「近代の童謡」と「世間を騒がせた著名人、現代の創作」を組み合わせたようなキャラ付けをされており、元ネタがなにかを考えるのも一興。

日本中を巡る怪盗団

  • 夏休みの間、怪盗団は日本全国の怪事件を解決すべく、全国各地を回ることとなる。その過程で各地の観光イベントや名所を巡る珍道中も本作の魅力。
    • 海水浴や恒例の風呂場など、前作ではあまり味わえなかった夏らしいイベントがここぞとばかりに充実している。
    • 「世紀末覇者先輩」「美少女怪盗」など前作で話題になったワードもちょくちょく拾ってくれる。
    • 今作も予告イベントは健在。物語の節目では特にスケールが上がり、プレイヤーをワクワクさせてくれる。

前作の補完

  • 単なる続編ではなく、前作ではやや消化不良に終わった一部キャラクターへのフォローも行われており、本編の補完としても秀逸。
    • 特に奥村春は前作での加入時期が非常に遅く、他のキャラクターに比べ出番が少ないという不満点があったが、本作は中盤に訪れる都市で春を中心としたエピソードが展開され、彼女の人となりや過去が大きく掘り下げられている。加えて日常イベントに最初から参加しているため、彼女の意外な側面など描写が多くなっている。
    • また杏と祐介は今作でも序盤で重点的に活躍するものの、前作と違いシナリオ中盤以降でも出番がそれなりにあり、これをプレイすることで怪盗団メンバーへの理解と愛着がより深まるだろう。

バトル

  • ペルソナと無双を融合したバトル
    • 無双ベースの基本アクションを用いた「ボスに対するコンボの駆け引き」「雑魚敵がわらわらと出現し、それを巧妙に立ち回ってなぎ倒す爽快感」が、「相手の弱点となる技・弱点を作り出せる技を駆使して有利をもぎ取る」という『P5』のプレスターンバトルに落とし込まれて、上手く融合されている。2つの中間択のような両方の強みを活かした新しさもありつつ馴染みやすいバトルシステムと評されている。
      • 「弱点属性が重視されるアクションバトル」という点から『ライドウ』シリーズを想起したプレイヤーもいたようだ。
    • 武器やペルソナの魔法を使って敵を崩し、総攻撃やSHOWTIMEで止めを刺すという一連の流れがスムーズに再現されている他、SHOWTIME必殺技はどれもスタイリッシュで、見ていて楽しさや爽快感を感じられる作りになっている。
    • 今作のステージはファンタジーベースの世界観、敵キャラはメガテンシリーズからP5に登場した天使、悪魔、怪物など個性豊かなバリエーションを持つ「シャドウ」であり、基本的に相手も共通した人間である本家の無双シリーズと差別化がなされている。
      • プレイアブルの数が『北斗無双』や『ベルセルク無双』並に絞られていることもあって、その分敵キャラのバリエーションの方面に力を入れており、雑魚・ボスのいずれも戦う度に新鮮味を与え、中々飽きが来ないような作りになっている。
    • 怪盗ならではのスニーキング要素も継承。敵から隠れて襲撃し、弱点スキルで畳み掛け、総攻撃で一気に一網打尽というRPGの戦闘方法をアクションでも再現できる。
      • 今回は「カバーポイントから離脱」「別のカバーポイントへの移動」「敵への奇襲」それぞれでボタン操作が分けられており、前作のように暴発でチャンスエンカウントに失敗することはほぼなくなった。
  • 仲間の個性を活かしたバトル
    • 9人のプレイアブルキャラで、アクションやペルソナ・得意属性も仲間ごとに違うのでこれまた飽きが来ない。
      選んでいる4人の経験値が大きく入るが、控えの仲間もある程度の経験値がもらえる。そしてジェイルによって属性の傾向がしっかり違い、どのメンバーにも万遍なく出番が用意されているため、レベルの偏りは起こりにくい。
    • モナのバス変化やクイーンのバイク型ペルソナ・ヨハンナも戦闘アクションに組み込まれており、乗り物でシャドウをなぎ倒すのは中々痛快。
    • バトルキャラではない双葉も、原作同様に長期戦時に支援をかけてくれる。それだけでなく、ジェイルの中の建物をハッキングする双葉を守りながら戦うディフェンスバトルという形で出番が増えている。

そしてラストバトルでは怪盗団全員が一丸となってボスに挑むという本編になかった見せ場が存在し、展開も併せて非常に燃えさせてくれる。

その他

久々の「強くてニューゲーム」の完全実装

  • 本編クリア後、最後の隠しリクエストを出現させて挑戦できる裏ボスを倒すことで、そのデータをすべて引き継いで最初からプレー可能。
    • 所持アイテム・ペルソナ全書のほか、ペルソナ3」以来として各キャラのレベル・ステータスやアイテムなどを完璧に引き継ぐ
    • 2周目以降は最初からソフィアが覚醒状態・ウルフもバトルに参加、ソフィアショップの商品やペルソナ合体候補が追加されるなどの特典がある。
    • さらに2周目以降の開始時のみ、難易度RISKYが選択可能となる。RISKYと他難易度の変更はゲーム途中でできない。
      • RISKYではジョーカーを全属性分のペルソナでカンストまで育ててもなお油断できないほど敵が超強化されるうえ、コンティニュー(その場での戦闘リトライ)が不可能となる。
        それ故、他難易度以上にスキルの効果を生かした行動封じ・兼TECHNICALでのダメージ&ダウン稼ぎやソウルスティールでのSP回復が活きるため、ジョーカーのペルソナ陣をスキル面からきちんと組み立てれば問題なく攻略可能。
      • BAND経験値が大幅に倍増したり、入手困難なステータスアップアイテム*11やスキルカードがドロップするなどの見返りもあるので挑戦の意欲を掻き立ててくれる。
    • なお、周回の最後に戦う相手はシリーズ恒例のあの強敵である。

BGM

  • OPの「You Are Stronger」やP5で好評だった各種BGMのコーエーテクモ側によるアレンジなど、アクションゲームらしい活発な曲が増えている。特にアレンジ曲はテンポこそ変わっていないが疾走感が強まっており、かなり好評。
    • 各ジェイルの固有BGMもそれぞれの雰囲気に合った良曲が多い。更に王の内面が徐々に明かされてきて、ダンジョン攻略が佳境に入ると本作のテーマ曲「Daredevil」が挿入され、BGMに聞き慣れて若干ダレてきた所を締め直してくれる。
      • 予告状を出した攻略最終盤は『P5』でも人気の高い「Life Will Change」が流れるお約束も完備されている。
    • ちなみに本作のサウンドはペルソナシリーズおなじみの喜多條敦志氏に加え、無双シリーズ古参のMASA氏をはじめとしたコーエーテクモ所属の作曲陣が担当している。両シリーズをよく知るプレイヤーなら熱くなれることだろう。

賛否両論点

  • 『P5』のコープキャラがほぼ未登場
    • 『P5』のコープキャラは佐倉惣治郎と新島冴を除いて全て未登場である(新島冴も主人公一行とは直接対面しない)。『P5』での個別のサブシナリオで交流を図った彼らとの再会や後日談も見たかったというプレイヤーは少なくない。
    • ベルベットルーム住人のイゴールは一切登場せず、代役としてラヴェンツァのみが登場していることや、ペルソナシリーズ恒例となってきたベルベットルームの住人との隠しバトルがないのも物足りない感があるのは否めない。
    • 登場キャラや主人公の単独行動時間を増やしすぎると、『S』新規オリジナルキャラ達へのフォーカスが弱まる恐れや、常時行動を共にする怪盗団メンバー達との和気藹々とした旅の雰囲気に水を差す恐れも有り、『P5』キャラの登場をほぼ怪盗団メンバー達のみに絞ったことは英断であり、正しい選択であったという声もある。
  • 『P5R』のキャラクターが未登場
    • 『P5R』より前から開発が始まっていたということもあり、芳澤かすみが未登場。もちろん『P5』の続編として開発されているので時期的に仕方がないことではあるが、アクションパートだけでも見てみたいという声も多い。
      • 一応、他作品との連動特典として『P5R』のBGMが存在する事から『P5R』の存在が完全に無視されている訳ではない。
    • 『R』の要素が一切出て来ないというだけで、『R』の続編(3学期有りルート)だとしても決して内容の大筋に矛盾が生じるようなことは無く*12、そのため、『P5R』のキャラ等を追加する追加要素を含めた完全版としての発売を期待する声すらあったが結局叶わず終いに*13
      • しかし、新体操選手である立場上「夏休みで遊んでるヒマはないのでは?」「仮に参加しても忙しいから不可能」と指摘する声もある。また、『P5R』の追加シナリオに不満を持つユーザーから「無印版の続編だから本作のシナリオが成り立っている」「『R』の要素は『S』には必要が無い」と不要は妥当の声も出ていた。
  • 正義の解釈
    • 前作と同じく、正義についての解釈で敵と対峙する展開が後半にある。そのため怪盗団が正義という点に疑問を抱きやすい。
      • また「本編(『P5R』含む)でもそのテーマのやりとりがあったため食傷気味」「悲しい悪役を相手にし、倒した後のその後のフォローが前作ほどではなく不満」等の意見も聞かれる。
      • 特に柊アリスの件では、公共の電波をジャックしての公開処刑の形になった割に、そのことに関するフォローが乏しい。一応彼女個人に関してはきちんと他のキングたちと同じく希望の見えるフォロー描写もあるが、事態の大きさに対するフォローとしては物足りなく感じやすい。
    • とはいえ、こういった解釈の相違で対峙するというシナリオは過去作でも見受けられており、『P5R』と同じくそもそも主人公サイドが必ずしも絶対的な正義ではないという事実をプレイヤーへ暗示するためのシナリオ回しともとれる。
      • 加えて、キング各々が貫こうとする正義、そして怪異を利用する理由には前作よりもある程度の説得力が持たせられているため、敵キャラクター自体に好意的な評価が寄せられている。
    • 後者に関しても、ジェイル攻略後の各都市でのNPCの会話にて当初キングに懐疑的だったキャラが、事実を知ってキングをある程度見直すようになっていくなど、細部に一応のフォローは仕込まれている。
  • UI・デザイン
    • 相変わらずスタイリッシュで高評価。
      • 今回の各種メニュー画面は、怪盗団の仲間全員をフィーチャーし項目ごとに割り当てたデザインになっている。
    • 一方でデザインこそ非常に優れているものの、演出に力を入れた結果画面遷移の時間が長くなっており、装備変更など頻繁に画面を行き来する場面ではテンポが悪く感じることも。
      • 『P5』本編と比べると遷移演出そのものも長くなっている上、そちらのUIデザインでスタイリッシュさと操作性の両立のポイントであった「画面切り替え演出中も次のメニューのカーソルを裏で操作可能」という点が引き継がれておらず、切り替え演出が終わるのを待ってから操作が可能になる。
      • インタビューではメニューUI周りで苦労したことが語られており、技術的な限界があったようである。
  • 良くも悪くも 無双シリーズではない
    • 上述の通り本作は「無双と共通のアクション性を持ったストーリーテリング型RPG」なのだが、見た目や事前評価から完全に無双ゲーだと思い込んで購入したプレイヤーが困惑した事例がネット上で散見された。
      • 特にゲームバランスは「無双シリーズ」のそれではなく「アトラスゲー」のそれのため、無双シリーズのつもりで敵にどんどん突っ込んでいくとあっという間にピンチになってしまう。
      • そのことを理解した立ち回りさえできれば評価点にある通り本編さながらの駆け引きとスタイリッシュな戦いを楽しめる。

問題点

  • キングと絡まないメンバーが複数いる
    • 杏・祐介・真・春・善吉・ソフィアはジェイル毎にキングとのやり取りが重点的に存在するのだが、モルガナ・竜司・双葉に関しては特定のキングとの関わりがない。都市の数からして見送られたのではという解釈もある。
    • ただモルガナと双葉はソフィアとの関わりを主に、竜司も中盤のあるジェイルを中心に活躍している他、この3人は特に物語の全体にわたって細かく見せ場が分布されている。そのため、前作から成長した描写はどのメンバーにも与えられている。
      • 特に竜司は浅慮なキャラクターであり、『P5』ではそういった行動から頻繁に問題を起こすことに不満を持つプレイヤーも見られたが、本作では逆に何も考えていない点を良い方向に働かせた描写が多く、弄られ役コメディリリーフ&ムードメーカーとして機能している。
  • BANDの物足りなさ
    • 今回のコミュ/コープに当たるBANDであるが、本編を進めるだけでスキルはすべて解放される。コミュのように仲間との交流をやりこんだ報酬として解放される限定スキルというのが無いため、『P5』の仲間の交流ほどメリットを感じにくい。
    • また、全体的に仲間や協力者との交流イベントがほぼ全てストーリー上に集約されており、あってもパーティーメンバーの期間限定リクエストという程度のため、寄り道・個別サブイベントと言えるものが激減している。
  • 本編と比べてのペルソナ数やスキル数の減少
    • 合体の種類も減少。一応、シリーズの常連や印象的なペルソナは一通り抑えているが、P5Rからほぼ半分にまで減ってしまっている。DLCにより追加されるようなこともなかった。
    • これ自体は3Dアクションゲームという都合もあって致し方無いが、物理攻撃スキルの取り回しに難が生じている。
      • 物理攻撃スキルのHP消費量は「最大値に対する一定割合」であるため、リスクが非常に大きい。にもかかわらず、HPコストを割引する「武道の心得」が登場しないので、物理スキルの扱いが難しくなっている。
      • 「スキルでHPを消費してもバイタルソースが残り、時間経過で回復する(次に物理スキルを使うかダメージを受けると消滅する)」という仕様が今作にはあるが、この自然回復速度は遅い。また「次に物理攻撃スキルを使うと消滅する」という制限のために乱発も出来ない。
      • 一応、最終盤あたりになればHP・戦闘不能回復アイテムなども買い込みやすくなり、HP減少のフォローが効きやすくはなる。また、アイテムの使用によるターン消費なども無いアクションRPGであるため、HPが減っても立て直しは容易である。
      • …が、その頃になればSP消費を半減させるスキル「魔術の素養」が取得可能になり、魔法攻撃の方も一気に使いやすくなるため、やはり最終的には物理攻撃のほうがやや不遇。
    • これは『P5』からの問題なのだが、祝福・呪怨属性の魔法ダメージを与えるスキルについて、他の属性の魔法にはある「特大ダメージ」のスキルが存在せず、「大ダメージ」のマハコウガオンとマハエイガオンで打ち止めになる。
      • 敵をダウンさせるにも火力が必要なRISKYで、即死効果を除く祝福と呪怨以外が通用しないボス敵を相手にするとこの問題が浮き彫りになり、こちらのパラメータがフルカンスト&ブースタースキルがあっても火力が伸びてくれない。
  • BAND経験値が稼ぎにくい
    • ゲームをクリアするだけならそこまで問題ではないが、全BANDスキルMAX、すなわちBANDレベルカンストをRISKY難易度を経由せずに目指そうとすると途端に作業感が強くなる*14
    • PS4版のトロフィー/Steam版の実績どちらも、「全BANDスキルMAX」が取得条件の「永遠の絆」が最も取得率が低く、トロコン最大の壁となっている。
      • 他の実績が2周目序盤まででほぼ全て揃うのに対し、その時点のBANDレベルは低くてもLv60台であり、そこからLv99までは2周目RISKYで終盤に差し掛かった頃合いでようやく届く程度に重たいのである。
      • 難易度RISKYが直接絡むものもあるが、「RISKYで開始した瞬間に獲得」するものだけなのでさほど意味がない。
  • その他
    • ミニマップは立体的なフィールドを把握するのに役立ちにくい。そのため立体的な移動が多いジェイルでは迷子になりがち。
    • アイテムに関する分類がされておらず*15探すのに一苦労かかる。更に回復アイテムはご当地グルメも含まれてるため種類が多すぎる。
    • 日常パートでダッシュができない。マップが広い市街では移動が面倒。
    • ロードが長い。特にSwitch版はPS4版よりも1.5倍近く長い。
      • またSwitch版は60FPSを維持できている他ハードと異なり30FPS固定になっている。
    • 会話がオート再生できなかった 修正済み(体験版除く)
    • 2周目以降では上述したように「ソフィアが最初から覚醒状態」「ウルフが最初からバトルに参加」となっているが、ソフィアは覚醒前に用意されている解説が2周目以降は一切読めなくなってしまう。

総評

『P5』の正統続編でありながら、ライドウシリーズ以来の再発掘となるアクションバトルを、無双流のコエテクスタイルと組み合わせた意欲作。
システム面で大きな路線変更を行った本作だが、『P5』らしいビジュアルや怪盗らしいアクションは健在でゲーム性・シナリオともにユーザーの評価は高い。
無双のゲームベースを活かしたアクションRPG路線*16を昇華し、両ジャンルの相性の良さを実証することにも成功している。ジャンル変更に際して『P5』原作に存在したハードルを引き下げてきたのも評価できるポイント。
ファンの期待を裏切らない続編であると言えよう。


余談

  • 他作品との連動特典が存在する。PS4版では『ペルソナ5』または『ペルソナ5ロイヤル』のセーブデータ、Switch版では当時P5Rが移植されていなかったため『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』のプレイ履歴が『P5』『P5R』BGMの開放条件となっている。
    • Switch版は後に『スマブラSP』のアップデートで本作からのスピリットおよび連動特典も追加された。
    • Win版は連動要素がなく、1周目クリアデータがあればBGMが開放される。
  • 『P5』の後日談だが、前作はSwitch/Winでは発売しておらずいきなり本作のみ登場となった。本作単体で始めてもゲームとしては一応問題はないが、本作の設定をより深く理解するためにはPS4で前作をプレイするかアニメ版を見るなどで予備知識を得ていたほうが良いだろう。
    • マルチプラットフォームで展開しつつも、一方は前作と同じハードでありながら一方はそうでない状況であったため、発売当時、(スマブラなどから入った)Switchユーザーは完全な後日談である本作の設定を理解するのが難しく、やや不親切という状況になっていた。
    • しかしその後、本作発売から2年8ヶ月後と大幅に遅れたものの、2022年10月21日に『P5R』がSwitchやSteamにも移植されたため、これらの機種でも両作品をプレイすることが可能になった。
  • 長谷川善吉の通常攻撃モーションが『真・三國無双7』の夏侯惇(朴刀)のモーションと非常に似ている、最初のボスの立ち方が『戦国無双4』の甲斐姫の武器を持つ利き手を反対にしたもの、黒幕の武器を構える姿勢や大技が『真・三國無双7』の司馬師(迅雷剣)、『戦国無双4』の井伊直政のモーションと一致しているなど、コーエーの各無双シリーズからのモーション流用が随所に見受けられるが、キャラデザインと演出が大幅に異なるおかげで、一見しただけではそれらを「使い回し」とはなかなか気づけ無いようになっている。
    • さらに、あるジェイルのボスはビジュアル・モーションとも『討鬼伝』に登場するボスの1体・クエヤマに酷似している。
    • キャラ付けとしてソフィアにはペルソナスタジオ側の、善吉にはオメガフォース側の傾向が色濃いと言われることも。
  • 2021年1月31日~2月12日まで、Cygamesと任天堂の共同開発したソーシャルゲーム『ドラガリアロスト』にて本作とのコラボが行われた。
    • 『P5』シリーズ関連のコラボはそれまでも多数存在したが、実を言えば『P5S』としてのコラボは同作が最初で最後。同じアクションRPGであったため採用したのだろう。
    • ジョーカーを始め、モナ、パンサー、ソフィーが登場した。
  • 2023年11月17日には、『P5』シリーズの新たなスピンオフとして『ペルソナ5 タクティカ』が発売。
    • そちらは『女神転生』シリーズとしては『デビルサバイバー2』以来のシミュレーションRPGとなる。DLCにて『P5R』から芳澤かすみも参戦。
最終更新:2024年10月14日 19:44

*1 通販は「ソフィアがネットで調べた最適かつ最速の商品を届けることができる店」から買っているという設定で、商品選択時に仕入れ店名が画面左に表示される。

*2 アップデートで一般ジャンクパーツの一括売却機能も実装されている。

*3 特に襲われなくとも見つかった時点で警戒度が上昇するようになるRISKYではそういった印象を受けてしまう。

*4 チェックポイントの機能が制限されている場合を除く。

*5 『P5』本編では回避困難だった万能属性攻撃は極一部のボスクラスのみが使う大技となった関係で、ボスが目立ちやすいことや大技ゆえの隙の大きさからむしろ対処が容易となっている。

*6 ジョーカーのもののみ、合体の継承またはスキルカードで追加したスキルは一度外すと消滅する。

*7 宝魔の時間制限は唯一スキル選択中でもストップしない。

*8 スキル選択中の操作なので、切り替えのタイムラグも1フレーム程度。

*9 カンストピクシー程度なら1万円弱~最も高い全カンスト済みルシファーでも8.4万で済む。

*10 ジョーカーが前作で警察勢力に非道行為を行われていたため。

*11 特定の仲間は操作が必須となる場面があることに加え、ジョーカーと違い仲間の戦闘ステータスはLvカンストでも上限まで伸びず、PPを使うこともできないため、HP/MP以外のステータスアップアイテムは主に仲間の育成に注ぎ込むことになる。

*12 細かいところでは一部キャラの進路などが異なるが。

*13 そもそも女神転生シリーズでスピンオフ作品の完全版は一度も作られていない。

*14 RISKY難易度に入らない場合はラスダンで解放される強敵撃破リクエストをひたすら周回するのが最高効率となる。

*15 回復アイテム・食材・ステータスアップアイテムなど。

*16 このタイプとしては『TRINITY Zill O'll Zero』や『ドラゴンクエストヒーローズ』シリーズなどの前例がある。