ヤッターマンWii ビックリドッキリマシンで猛レースだコロン
【やったーまんうぃー びっくりどっきりましんでもうれーすだころん】
ジャンル
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おしおき猛レース
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対応機種
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Wii
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メディア
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12cm光ディスク 1枚
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発売元
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タカラトミー
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開発元
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バーンハウスエフェクト
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発売日
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2008年12月11日
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定価
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7,140円
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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劣化した『マリオカートWii』 邪魔に思えてくるおしおきミッション ヤッターマンらしさが気薄 とりあえずレースとしての体裁は保っている
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タイムボカンゲームリンク
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概要
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もはやクソゲーメーカーの筆頭格として有名となってしまったタカラトミーが2008年末に輩出した一作。同名アニメ(もちろんリメイクの方)のゲーム化にあたる。
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ぶっちゃけ言ってしまうと、「''すでに発売された『マリオカートWii』を大きくインスパイア」したような内容。
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便宜上、『マリオカートWii』との比較執筆になってしまうが、その辺はご了承して頂きたい。
問題点
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価格の高さ
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『マリカWii』はWiiハンドル込みで税込みで5,800円だが、本作はソフト単体で税込み7,140円と割高である。
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キャラゲーなので版権料の分割高になるのは仕方がないが。
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コース数の少なさ
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収録コース数が全8コースしかない。一応は同じコースでも挑戦ステージによってはおしおきミッション(下記)が変化するが、それでも水増しレベルでしかない(ちなみに『マリオカートWii』はメインコースだけで32コース存在)。
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対応コントローラーがWiiリモコン(Wiiハンドル)のみ
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『マリカWii』はリモコン単体の他に、ヌンチャク、クラシックコントローラ、そして(事実上の推奨コントローラと呼んでも過言ではない)GCコンにも対応していた。アナログ操作を好むプレイヤーにとっては苦痛だと思われる。
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ただし、操作方法自体はリモコンだけでも十分事足りる解りやすさ(『マリオカートWii』とほぼ同じ感覚)なので、特別な不備があるわけではない。
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ヤッターマンを題材にする意義が薄い
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1人プレイにて本作専用のストーリーが用意されているが、そのイベントシーンがかなり少ない上に淡々としており、しかもストーリー自体がやっつけ臭い(取って付けたような理由でレースバトルだ! 的なもの)。
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アニメのヤッターマンといえば、正義側、悪側の登場メカによるコミカルな攻撃の数々が見所の一つであったが、本作は各機体にそのような攻撃手段が一切搭載されていない。本当にただ走ってゴールを目指すだけで、アニメにあったバトルの駆け引きがばっさりとカットされてしまった。アイテム使用による形勢逆転といったものも存在せず、他のプレイヤーに対して介入する手段がほぼ無い。
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Wiiのゲームなのにグラフィックが粗い。『64』クラスといっていい程。
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『マリオカートWii』も処理速度を稼ぐためにグラフィックを相当簡略化しているが、それよりもひどい。
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後述の「おしおきミッション」をカットできない。
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それ故にこのゲームにおいて純粋なるスピードだけでは勝つ事が難しくなっている。これは公式サイトでも表記されていた。
賛否両論点
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おしおきミッションの存在
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このゲームのステージ構造は「障害物競走が導入された『マリオカートWii』」というべき存在。おしおきミッションはその障害物にあたるシステムで、本作のアイデンティティといっても過言ではない。
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おしおきミッションとは、そのコース内に何箇所か存在するゾーンにて「~アイテムを取れ」「壁を避けて先に進め」などの指示があり、それを達成する事を目的としたイベントである。
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指示を無視して先に進むと、例のドクロベエの「おしおきだべぇ~」の声と共にペナルティが発生、一定時間スピードが激減してしまう。その為、好成績を残すにはミッションを素早く、正確にこなす必要がある。
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ミッション内容は主に「障害物回避」と「アイテム探し」とに分かれる。
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前者はドライビングテクニックで何とかなるが、後者はスピードを落としてアイテムを探さなければならないので爽快感を大きく失わせている点が不評である。
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ミッションをクリアして走破するのがベストであるが、場合によってはミッションの代償の方がおしおきより大きい事もある。その為おしおきされる前提でミッションをしない方がいい事もあり、一応戦略的な面白さがないわけではない。
評価点
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選べる車種が多い
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やり込む事により使える車が増え、最終的には30体の機種が使用できて、この点では「マリオカートWii」より多い。アニメ版でお馴染みのものから、本作オリジナル機種までバリエーションは結構豊富。
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機体をカスタマイズできる
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使用機種の部品パーツを変更する事により、機体の性能を変える事が可能。車種同様にやり込む事により隠しパーツが入手可能。これらはスピードやドリフトなどの性能はもちろんの事、おしおきミッションの得手不得手にまで影響を及ぼす。
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また、カスタマイズした車は単体でセーブが可能となっている。
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二者視線のストーリーモード
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ヤッターマン側とドロンボー側、二つの視線でのストーリーが用意されており、どちらかを選ぶかで使用できる車や話の展開が変わる。
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もっとも、問題点でも述べた通り、ストーリー自体がやっつけ臭い上にイベントが淡々としているので、純粋に楽しめるかどうかはかなり疑問ではあるが…。
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ほぼフルボイス
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アニメ版同様のキャストを採用しており、アニメファンにはニヤリとできる会話も聞ける。
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余計な待ち時間が少ない
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ロードは早く、ほとんど気にならないレベル。
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ゲーム中に導入されるデモはほぼスキップする事が可能。演出が飛ばせない不備は本作にはほぼ無縁である。
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イベントが少ないのは、逆に解釈すると余計な演出抜きでゲームが進められるともいえる。
総評
「やっぱりタカラトミーか」と言わざるを得ない微妙な出来であるのは間違いないであろう。『マリカWii』の直後に登場したのが運の尽き、レースっぽいものを求めていたら、あまりのショボさに落胆したプレイヤーはおそらく多いと思われる。
ヤッターマンのキャラゲーとして見ても楽しめるかは疑問。アニメ版を意識したような見て楽しくなるような演出も控えめであり、「マリオカートにもヤッターマンにもなりきれない誰得ゲー」としての印象が強く目についてしまった。
その他
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KOTY2008選外作の一つである。年末の魔物としてKOTY的に期待はされていたが、これといった(クソゲー的に)魅力的な要素がある訳ではなく、単にどうでもいいショボいゲーム位としか見られていなかった模様。実際KOTY選外一覧項目でも「空気なキャラゲー」「年末の魔物であってくれ程度に思われていた」と表記されている。
最終更新:2024年10月23日 13:18