ファミコン囲碁入門
【ふぁみこんいごにゅうもん】
| ジャンル | 囲碁 |  
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| 対応機種 | ファミリーコンピュータ | 
| 発売元 | アイマックス | 
| 開発元 | ホームデータ | 
| 発売日 | 1991年11月29日 | 
| 定価 | 6,500円 | 
| プレイ人数 | 1~2人 | 
| 判定 | 良作 | 
| ポイント | 19路盤対局 囲碁の入門に最適
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概要
ファミコンで発売された囲碁作品。
19路盤対局としては2作目で、CPU対局ができるファミコン囲碁としては最終作である。
タイトルの「入門」が示す通り、本当に初歩から教えてもらえる。
初心者向けのチュートリアル、プロ棋士からの出題など充実しており、日本棋院推薦のお墨付きである。
内容
ルール寺子屋
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全くの初心者を対象にルールから説明してくれる。
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講師は、せいもく上人、ふじわらの定先(さださき)、忍者グズミが務める。
 
いざ対局
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CPU相手、または2P対局。
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置き石も2~9子まで行えるので、上記のモードでルールを覚えたばかりのプレイヤーから腕自慢のプレイヤーまで幅広く対応している。
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「待った」機能も実装されており、自分の手番でBボタンを押せば指し手を戻せる。
 
検定の館
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石井邦生九段によって作成された問題集。
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全部で20問。候補手のA.B.C.の三択から正解手を選んでいく。
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成果に応じて、12級から4級まで判定してもらえる。
 
評価点
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初心者に優しいチュートリアルを用意
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最初は囲碁のルールから、コウやシチョウなどの用語まで色々と教えてくれる。
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目次が用意されており、好きな所から解説してもらえるのでアクセス性が良い。
 
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石井邦生九段による出題。
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20問の出題毎に解説が用意されており、正解したら喜ばれ、不正解ではどう良くなかったのか説明してくれる。
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作中の女の人も、成果に応じて色々なセリフを言うので何度もリトライするのも楽しい。
 
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グラフィックが良い
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タイトル画面は富士山に光が差し込む演出で迎えてくれる。ハイライトもビシッと決まる。
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作中では歴史上の人物が登場。全体像のグラフィックはFCとしては非常に優れており、セリフの際は口パクまで用意されている。
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盤面に打つ際は、手前に碁石が大きくされてから打つので立体感がある。
 
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効果音にも力が入っている
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碁石を置いた際の音も良い。
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10秒ごとに鐘がなり、0秒になると鐘が落ちる演出もある。
 
賛否両論点
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仮打モードがある
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実戦では認められていないので、2P対局では賛否が分かれるところ。
 
問題点
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漢字が多用されているのは良いが、漢字が平仮名よりもやや大きいので見栄えがよろしくない。
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パッケージデザイン
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カセットの画像を見ただけでは充実した内容だと分からない。
 
総評
初心者向けにルール説明から始まり、講座などの付加価値も充実した、とてもためになる作品に仕上がっている。
囲碁はもちろん、ファミコンそのものが全くの初心者でも安心して本作を手に取れるようになっている。
「囲碁入門」と謳うだけあってプロ級には遠く及ばず上級者にとっては物足りないが、十分に良作と呼べる出来だろう。
余談
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CPU対局において、自分の手番でひたすらパスを選び続けると10手あたりで相手もパスして終局する。
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どう考えても敗勢に傾いているのだが、この時点で、死んでいる石があるか問われるので相手の石を全部選んでしまえばアゲハマで勝ててしまう。
 
最終更新:2023年12月15日 14:50