SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ

【えすでぃーがんだむわーるど がちゃぽんせんし すくらんぶるうぉーず】

ジャンル シミュレーション・アクション
対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム
発売元 バンダイ
開発元 ヒューマン
発売日
()は書換開始日
1987年11月20日(1988年1月20日)
プレイ人数 1~2人
定価 3,300円
レーティング 【VC】CERO:A(全年齢対象)
移植 【GBA】2004年8月10日発売(『ファミコンミニシリーズ』第三弾)
配信 【3DS】2014年3月19日配信
判定 良作
ポイント 画期的なアクションバトルを交えたシミュレーション
ロード地獄を補って余りある面白さ
SDガンダムシリーズリンク

概要

「SDガンダム」だけでなく、バンダイSD系キャラとしても初のゲーム化作品。
アクションバトルシミュレーションの先駆者的なゲーム。
ターンベースシミュレーション(ストラテジー)を土台としバトルはアクションで行い、それを繰り返しながら敵のガチャポリス(本拠地)を目指し、総大将を倒すのが目的。


内容

戦略

  • マップはグリッド型(四角マス)で、モビルスーツ(MS)1体が1ユニット(コマ)となる。
    • それぞれのターンで3回行動(移動・間接攻撃・生産)することができる。3回したらフェイズチェンジ。
    • 都市(宇宙ではコロニー)は、その上にMSを置くことで自軍の色になり、占領できる。
      • 消耗したユニットが都市に戻ればエネルギーが回復する。
    • ユニット同士が同じマスで重なるとバトルに突入。
      • 時間切れになった場合、その戦闘で残りエネルギーが多い方がそのマスに残り(都市等なら占領もできる)、エネルギーが少ない方は自軍ガチャポリス側の違うマスに飛ばされる(優勢な方は「ダァー!」劣勢な方は「ヒェ~」の台詞が出る)。
    • ホワイトベースはMSとは違う戦艦ユニットとして運用される。なおユニット搭載機能はない。
      • マップ兵器として間接攻撃ができる。ビームは命中率が高く、威力が弱い。ミサイルはその逆。外れると敵から「へたくそ」と罵られる。味方に撃つ事もでき、被害は与えず「コラー!」と怒られるだけ。
      • 侵入不可マスと大気圏以外の全てのマスを移動コスト1で移動できるが、都市占領ができず、敵のガチャポリスにも攻め込めない。
    • ガチャポリスは生産機能を兼ねており、その資金は都市を占領することで増やしていく。
      • 生産ユニットは自分ユニット数の隣に白っぽい色で配置される。既定のターンが経過するとピーピーピーと鳴り「一丁アガリ」と台詞が表示され、色がついて完成。ガチャポリスから出ることができるようになる。
        色がつく前は、製造中なのでその間別のユニットは作れない。
      • 敵のガチャポリスに到達すると、ボスの武者ガンダムと戦う。それを倒すと勝利となる。
        武者ガンダムは接近戦で強力なビームナギナタを持っており、ビームライフルの攻撃力もとんでもなく高いが、ダメージを回復できないので、大量のユニットを差し向けるられるとダメージがジワジワ蓄積し、いつかはやられてしまう。

バトル

  • 制限時間は60秒。エネルギーが0になれば破壊される。
    • Aボタンがビーム系武器、Bボタンが格闘系武器(非搭載の場合あり)。
    • 各地形に応じてビームやMSの移動を妨げてしまうお邪魔キャラがいる(いない地形もある)。画面内に1体しか出ない。
      • 20秒経過後、お邪魔キャラが画面内にいなくなるとアイテムがランダムで飛んでくる。残り時間0秒になった瞬間にも出て、画面端にいると取れることがある。
      • 時計
        バトルの残り時間が10秒減る。
      • 力(ちから)ドリンク
        エネルギーが回復。
      • 激走足袋
        10秒間移動速度が速くなる。
      • お札
        5秒間動けなくなる。
  • バトル発生時にいた地形に応じてバトルの舞台が変化する。これらは続編にも引き継がれる。
    • 草原、砂漠
      ほとんど障害になるものがない。
    • 森林、都市、コロニー
      障害物が多い。障害物を通して攻撃できるグフ、爆風でダメージを与えられるドムなどが有利になる。
    • 水中
      水中対応のMSはコスト1で移動可能で、戦闘中はスピードが上昇する。水中非対応のMSはコストが3もかかり、スピードが低下し、浮力の影響を受けて上に流される。 水に浮くほど比重が軽いMS達。さすがSDの世界である
    • 宇宙
      基本的に何もない空間だが、慣性が働き停止する事ができない。コロニーも同様。
    • アステロイド
      特徴は上記と同じで障害物が多い。
    • 大気圏
      このマスに移動するとユニットの移動コストを全て消費する。バトル中は常に重力が働き下に引っ張られ、最下部ではダメージを受ける。
  • CPUの操作は「マ・クベ」「バスク・オム」「ハマーン・カーン」「シャア・アズナブル」から選ぶ。後者ほど強い。
    • なお表記こそシャアだが顔グラは「機動戦士Zガンダム」でのクワトロ・バジーナがベースになっている*1

その他

  • この頃は連邦軍やジオン軍等の縛りはなく、全モビルスーツが入り乱れていた。戦艦はホワイトベースのみ。
    • ユニットの装備はAボタンの遠距離武器とBボタンの近距離武器しかなかった。
      • ガンダム、Zガンダム、ZZガンダムの装備は全て共通で、攻撃力と機動力の差しかなかった。

特徴的な機体(強)

  • ゲルググ
    • 汎用機では唯一ビームナギナタ*2を持っており連打を活かした接近戦にすこぶる強く、コスト以上に使いやすい機体となっている。
  • メッサーラ
    • 威力こそ弱いものの拡散ビーム砲は下記のサイコガンダムと同じ弾道でアウトレンジからジワジワ削れて、接近されてもビームサーベルで斬り合える*3
  • キュベレイ、ハンマ・ハンマ
    • 2連ビームにより攻撃範囲が広く、接近されてもサーベルで撃退できる。おまけに機動力も最高。
  • サイコガンダム
    • 武器が拡散メガ粒子砲しかないが威力が最強クラスで、これをバシバシ撃っている(この当時は溜めが不要で連発できた)だけで充分脅威になるため接近戦の武器がなくても十分強い。
      ただし移動力は同価格のZZガンダムよりも低めで、戦闘時のスピードもメッサーラより遅い。

特徴的な機体(弱)

  • ズゴック、ゾック
    • 生産コストが安く、浮力に左右される水中で自在に動ける利点を活かせばそれなりに使えるが、今作では近接武器を持っていないため、水中以外で戦闘をするとスピードが最低になることも合わさって途端に使いづらくなる。水陸両用というより水中専用MSなんて表現がしっくり来るほど。
      ズゴックは海マップでの占領用ユニットとして使えなくもないが、ゾックは生産に2ターンかかり移動力もズゴック以下で使いにくい。ただし攻撃力・耐久力はある。
  • エルメス、ジオング
    • 2連ビームを使えるが接近戦用の武器がなく、動きも速くないため接近されると辛い。
      エルメスは移動力だけなら最高値であり占領ユニットとしては優秀。ジオングは移動力が低い代わりにビームの威力が高め。
  • アッシマー、バウンドドック
    • 変形がBボタンに割り当てられているためにサーベル系の武器を持っておらず、接近されるとかなり弱い。変形で防御力アップ・スピードアップするがビームのコントロールがしにくくなり殆ど「逃げ手段」でしかない。
      移動力はエルメス同様最高値で、もし戦闘になったとしても逃げられる強みがあり占領・防衛ユニットとしては有用。
      実は両者の性能は全く同じで、生産コストと製造ターン数の差しかない(アッシマーはコストが500安い分2ターンかかる)。
  • ホワイトベース
    • 戦艦なのでマップ上で間接攻撃できたり地形に左右されずに大移動できたり等の独自の強みはあるが、いざ戦闘になるとスピードは最低、攻撃手段が追尾ミサイルのみで近接攻撃手段が無い等の理由から、ゲルググやガンダムに襲われる程度のことであっさり負けてしまうことも。それでいて生産コストは最高値という割に合わないユニットになっている。

評価点

  • 実力が試されるアクションバトル。
    • 本作を語る上で、欠かせないのがやっぱりこれで、根本的なシミュレーションは強大な性能差で戦えば勝敗は火を見るよりも明らかだが、本作の場合、プレイヤー自身が操作してバトルするので、プレイヤー関与で勝率が変わる。
      • 極端なことを言えばザクでZZガンダムを倒すことも決して不可能ではない。
      • 後述の通り、適正ある地形を利用すれば尚更。
  • 初作というせいもあるが、順当に高いものが強く、安いものが弱いとステータスが大体正比例でわかりやすい。
    • なので、ユニットの値段がそのまま性能になる形でプレイヤーの技術が試される。
    • 本来は宇宙に出られない地上専用MSがこのゲームでは平気で宇宙でも移動・戦闘できる等、地上専用・宇宙専用といった原作のMSの行動範囲や括りを気にする必要がほとんど無いので、ガンダムそのものを詳しく知らなくても楽しめる。
    • また、水中や大気圏などの地形の特性を生かしたバトルをすることで格上のMSを破る可能性も高まる。
    • 後述の通り接近戦用武器がないMSは地雷が多いが、説明書で確認可能。
      • ゲルググが後述の通り安価のわりに相対的な使い勝手が良すぎるというバランスブレイカーのような一面があるが、百式以上の高額なMSのスピードにはついてこれないため、そのスピードを活かした射撃で抑え込めるので実際はそこまでの顕著なものではない。
  • 全般的にコンパクトなマップなので、プレイ時間も控えめで、手軽に楽しむには丁度いい。

賛否両論点

  • 1P側と2P側で初期戦力が違うマップがある。
    • 対等な条件で戦えない。
  • 3種類あるガンダム系に個性がない。
    • いずれもビームサーベルとビームライフル装備という正統派で威力や自身のHPの違いしかない。
    • 特にハイメガキャノンやダブルビームライフルなどの高火力がウリのZZが平凡に見えてしまう。ただサイコガンダムの「拡散メガ粒子砲」が普通のビーム状兵器でしかないので名前こそビームライフルとはいえ、威力の高さで間接的にダブルビームライフルやハイメガキャノンの代替としていると取れなくもないのだが。
    • Zならば変形による高機動力という利点があるが、先述の通り本作の仕様上変形を取り入れるとサーベルが使えずほとんど逃げ機になり相対的に弱くなったであろうから無難な判断かもしれない。
      • また、あくまでも初作として「ガンダム系=基本スタイル」という形を取ったのはわかりやすくて良いのかもしれない。

問題点

  • 大体コストと強さは正比例だが、上記の通り一部にコストバランスの悪い機体がいる。
    • グルググはコスト1000ながら上記の通りビームナギナタが強すぎてコスト1500のガンダムよりも強い。
    • 上記の弱い代表格のズゴックは800、ゾックは1000と安価な部類だがエルメスはコスト1800、アッシマーは2000、バウンドドックは2500と安くはない。ホワイトベースに至っては8000もするので間違いなく見合わない。
      • このような一部ながら存在する高額のハズレ機体を買ってしまうとかなりの痛手となる。
  • 自軍ユニットを通過することができず、通り道や回復拠点にいると邪魔になる。
  • マップによっては生産できないMSがある。
    • 中には、最強機体がガンダムやゾック程度で頭打ち(ホワイトベースは除く)という小規模マップもある。
    • 海地形があるのに水中MSが生産できなかったり、宇宙マップなのに生産できるなど、実用性はあまり考慮されていない。
    • 加えて、マップによってどのユニットが生産可能なのかを確認する手段が無い。ZZガンダムを作ろうと頑張って5500貯めたのにガンダムしか作れなかった、なんてことにもなる。
      • 特に海マップ*4で武者ガンダムを倒すまでやるのはただの苦行。ズゴック・ゾックを大量に送り込むか、ガンダムでのんびり海を渡ることに…
  • 初期配置ユニットが強すぎる。
    • 戦力には少数と大軍を選べるが、大半のマップは少数を選んでもホワイトベースが初期配置されている。
      • 大軍を選ぶと百式やZガンダムなど性能の違いすぎるユニットが配置され、バランスを壊してしまいがち。
  • ユニットのエネルギーは拠点にいれば勝手に回復するのではなく、拠点に戻った時に回復する仕組み。
    • 拠点で防衛して消耗したユニットを回復させるのにもいちいち拠点に待機し直さなければならない。当然、行動回数を消費する。
      • ホワイトベースは都市占領ができないため、別のユニットで占領した拠点に戻らないと回復できない。
  • 戦闘時、画面スクロールによってビームが引っ張られて動く。
    • 物陰に隠れているのにビームが曲がってきて当たるというおかしな挙動になる。
  • ディスクソフトの標準仕様なので仕方ないが、バトルになる度に毎度毎度ロードが入る。
    • 特別長くはないとはいえ、バトル自体は頻繁に発生するので煩わしい。
      • もちろん上には上がいるので、それを思えば大して気にならないレベルかも知れないが。
  • 一人でCPUとプレイする場合、陣地を選べない。
    • 1Pが青軍、CPUが赤軍で固定されているため、二人プレイでなければプレイヤーが赤軍に触れることができない。
    • 次回作ではプレイヤーも赤軍でプレイできるよう設定変更が可能になっているが、設定変更等の一部操作は1P側、実際に赤軍を操作するのは2P側という具合に、2つのコントローラーを一人でやりくりする地味な手間が生じるようになった。

総評

複合型ゲームの走りでもあり、単純な数値のみに管理されたシミュレーションとは一味も二味も違い、単調さや難しい計算を嫌う低年齢層にも受け入れられやすい。
頻発するバトルで逐一ロードが入るという仕様は本来ならば「ロード地獄」と揶揄されそうなものだが、そのような悪評が有名にならないのは、それを補って余りあるゲーム性の賜物だろう。
ガンダムそのものを知らなくても十分に楽しめ、中には本作をきっかけにガンダムに興味を持った層もいた程である。
初作ということで、ゲーム性の土台を作り上げた功績も大いに評価できる。


その後の展開

  • パッケージ販売版と書換え版ではマップ10種類のうち5種類が差し替えられている。
    • 後述のマップコレクション版とも違うマップである。
    • 書換え版でオート操作の裏技が追加。ディスク投入からタイトル画面のガンダムが出てくるまでずっと十字キーを押している*5と、バトル時にフルオートになる。タイプは左がマ・クベ、右がバスク・オム、下がハマーン・カーン、上がシャア・アズナブル。マップコレクション版でも可能。
      • 両軍を同じタイプに設定すれば、純粋に戦略の上手さだけで勝負ができる。マ・クベ操作でシャアに勝つというようなやりこみも可能。
  • 1年ほど経過した1989年3月にマイナーチェンジバージョンの『マップコレクション』が書換専用ソフトとして発売。詳細は下記参照。
  • GBAにも移植されている。マップはパッケージ販売版と同じ。
    • ロードやCPUの思考時間が大幅に短縮されている。
    • 残念ながらオート操作の裏技は追加されていない。
    • 画面ごと横に伸ばしたため、四角マスが長方形になったり文字が読みにくいなど違和感を感じる部分がある。

余談

  • この頃はまだガンダムも、初代(1979~1980)、Ζ(1985~1986)、ΖΖ(1986~1987)と3作品しかなかった時代*6
    • つまりガンダム系ではΖΖガンダムが最強で、νガンダムすら出ていない。
  • ちょっとしたネタがある。
    • ジ・オ*7は登場しないがマップチップで、その似顔絵を描いたようなマップが存在する。
    • また、マップでは「ア・バオア・クー」*8の形を模した湖で「アバオア湖」というものも存在する。
    • 本作のサイコガンダムは説明書のイラストこそ正しくディフォルメされているが、実際のゲーム中ではサイコガンダムの顔に(何故か)サイコロ型の胴体を持った奇怪な姿で登場する。シャレをきかせたかったのか、当時の技術ではサイコガンダムの巨大なビジュアルを表現できなかったが故だろうかは定かではないが、元を知っていればイヤでも記憶に刻まれるデザインとなったことは間違いない。
      • このサイコロ型のサイコガンダムは、後の『SDガンダム Gジェネレーション ZERO』にて「サイコロガンダム」として登場しており、以降の作品でも本作が出典と明記されている。
      • また、1990年にバンプレストから発売されたアクションゲーム『SDヒーロー総決戦 倒せ!悪の軍団』では、止まって攻撃する時こそ本来の姿(上記の正しくディフォルメされた説明書のもの)だが動く時はサイコロの形で飛ぶ*9という、本作のデザインを踏襲したものになっている。
  • タイトル元でもあるSDガンダムのガチャポン(カプセルトイ)の商品名は「SD(スーパーディフォルメ) ガンダムワールド」。 ※「SD(スーパーディフォルメ) ガンダムワールド」は創通の商標登録
    • 第16弾からガチャポン(カプセルトイ)の商品名は「ガシャポン戦士シリーズ SDガンダム」に変更。
    • ゲームのガチャポン戦士シリーズも、ガシャポン戦士には改名していないが3作目からは「SD(スーパーディフォルメ)ガンダムワールド」の名称をタイトルに付けていない。

SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ マップコレクション

【えすでぃーがんだむわーるど がちゃぽんせんし すくらんぶるうぉーず まっぷこれくしょん】

ジャンル シミュレーション・アクション
対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム
発売元 バンダイ
開発元 ヒューマン
書換開始日 1989年3月3日(書換専用)
プレイ人数 1~2人
定価 500円
判定 良作
ポイント 次回作品をタイトル画面で予告
若干ながらテンポが良化
SDガンダムシリーズリンク

概要(マップコレクション)

前々年末に発売された『SDガンダムワールド ガチャポン戦士 スクランブルウォーズ』のマップデータをそっくり入れ替えたマイナーチェンジ版。
マップデータだけでなく、一部システムが改良されている。
本項ではその差分にのみ触れるものとする。


変更点及び評価点(マップコレクション)

  • 進行が若干スムーズになった。
    • 1ターンで動かせるのが6体になった。
    • CPU思考時間が若干ながら短縮。
    • カーソルの移動速度が速くなっている。
    • 海マップがなくなった。海メインのマップでも草原等の移動で相手陣地へ向かいやすい。
    • 戦闘の時間切れで劣勢側のユニットは敵軍ガチャポリス側に飛ばされるようになり、奇襲に使えるようになった。
    • 初期配置ユニットが弱めになり(大軍でもガンダム程度)、ホワイトベースも一部マップの大軍選択時のみになった。
    • 行動終了ユニットや敵ユニットの移動力及びエネルギーを確認できるようになった。

問題点(マップコレクション)

  • ほぼ前述の通りで新たに追加するようなものはないが1年以上経過していながら実質同じものというのは物足りなさがある。

総評(マップコレクション)

ゲームバランスを含めた内容そのものは『スクランブルウォーズ』から据え置きで基本的にはマップデータを差し替えたのみである。
元々良質なゲームで、CPUの思考時間の短縮等システム上の改善も若干ながらなされているので、そのグレードアップには違いないが1年以上も前のものと実質同じというのは物足りなく感じられなくもない。
書換え専用販売に加えてタイトル画面での予告といい、あくまでも「続編へのつなぎ役」というイメージの濃さは否めないが500円という安価で入手できて、まったく新しいマップをプレイできるという点は決して悪いものではない。


余談(マップコレクション)

  • タイトル画面の予告が示す通り、この直後に正式な続編『SDガンダムワールド ガチャポン戦士2 カプセル戦記』発売が決まっていた。
    • そのためか『ファミマガVIDEO』の1989年5月号(発売日1989年3月21日)で、上記続編が紹介された折に、まだ発売して間もないソフトだと言うのにもかかわらず旧世代扱いとして比較対象にされるという不憫なことになった。
  • SDガンダム系アクションバトルのシミュレーションが500円で遊べるというお手軽さがカセット常時購入が難しい低年齢層に見事にブッ刺さり、同時にこれ以後ディスクは持て余し傾向になったこともあってか、書換えの強みを発揮して後々までジワ売れを続けていった*10
    • 書換専用という販売形式が特殊なため超レアモノと思うかもしれないが*11この通り後々までジワ売れを続けていたことで、かなり売れており実はレアでもなんでもない。
      元々の流通量が潤沢なこともあって2020年代に入っても中古価格は安くソフトのみなら500円あたりでちょうどいいぐらい。
      • ネットオークション等では「書き換え専用・激レア!」などと称して2,000円以上で出品しているのを時折見られるが説明書付きならまだしも単にソフトのみでそんな価格はまぎれもなくボッタ以外何者でもないし、まして「激レア」などと書かれていたらもはや詐欺も同然。
      • 「書き換え専用だからといってレアとは限らない」そんないい見本である。単純な考え方でそんなタチの悪い詐欺に引っかからないように気をつけよう。
      • ただ中には当時の実情を知らず簡単に調べただけで「書き換え専用なら特殊だしレアだろう」と安直な判断をした可能性も充分にあるので、そういった出品者の知識の甘さを判断する指標にはなる。裏を返せば本当の価値をわかっていない可能性があり逆に本当のレアモノをかなり安く出品することも期待できるので出品者そのものはマークしてみるのもいいだろう。
  • 希少価値こそゼロ同然だが前身の『スクランブルウォーズ』の方は移植や配信などがされているのに対し、本作(とスクランブルウォーズの書換え版)にそういったものは一切なくディスクカードを現物入手するしかない(場合によってはディスクシステム本体含めて)ためプレイするには障壁が若干あるには違いない。
最終更新:2024年06月08日 03:17

*1 なお、Zガンダムでは本人はクワトロ・バジーナと名乗っていたがクレジットは常に「シャア・アズナブル」だった(27話のタイトルも「シャアの帰還」)。

*2 他にこれを装備しているのはボスの武者ガンダムのみ。

*3 説明書にはBボタン武器の表記がないが、ちゃんとビームサーベルを使える。

*4 マップNo.1。書き換え版では変更されたがこちらもほぼ海

*5 1P・2P両側で可能

*6 他には1981年3月と7月、1982年3月の劇場版3作品は初代ガンダムのダイジェスト。翌1988年3月に『逆襲のシャア』が劇場公開。

*7 Ζガンダムでのラスボス的なキャラ、パプマテス・シロッコが乗っていたMS。SDキャラでは後に『ドラゴンクエストIV』(1990)で登場するキングスライムのような形になっている。

*8 旧ジオンの本拠地で初代ガンダムでの最終決戦の舞台。

*9 出目を「1→4→6」と変化させながら

*10 1989年はディスク衰退が顕著に現れた年で、新規タイトル発売は前年の48本から14本に、パッケージ販売は前年の1988年は237万本に対して45万本と激減したのに対し、書換は829万回に対して454万回と急落には違いないが、そこそこの水準は保っていた。

*11 似た例としてSFCの書き換え専用サービス「ニンテンドウパワー」はPS全盛期の1997年9月に始まった時代に遅れたサービスだったため利用者が少なく、その専用ソフトは比較的レアであるため、これと混同している可能性もある。