サマーウォーズ~花札KOIKOI~
【さまーうぉーずはなふだこいこい】
サマーウォーズ~花札KOIKOI~(FREE)
【さまーうぉーずはなふだこいこい ふりー】
ジャンル
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花札
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対応機種
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iOS,Android
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配信元
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インデックス
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開発元
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パンカク
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配信日
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2010年5月29日
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価格
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【無印iOS】450円 【無印Android】600円 【FREE】無料
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備考
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配信終了につき現在は入手不可
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判定
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良作
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ポイント
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サマウォ唯一のゲーム化
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概要
細田守監督のアニメ映画『サマーウォーズ』。
インターネット上の仮想空間OZでの戦いを主軸にしつつ、田舎の夏・アクション・SF・花札・感動といった様々な要素を盛り込みながらもうまくまとめた事で今なお高く評価されている作品である。
本作はそんな原作を題材とした唯一のゲーム化であり、『サマーウォーズ』は花札が物語のクライマックスを彩っているため本作は花札で対戦する内容となっている。
無料版と有料版が存在し、有料版ではラブマシーンモードがプレイ可能などの要素が追加されている。
特徴
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本作は以下のモードから選択して花札の対局を行う。
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フリー対局
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自由にコンピュータと対局するモード。相手の強さを「弱」「中」「強」の三段階から設定できてラウンド数も「3」「6」「12」から選べるほか、月見酒・花見酒の有無も決められる。
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勝利した場合、対局種類や役によって様々な種類のアバターが手に入る。アバターはマイルームにて切替可能。
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あそびかた
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マイルーム
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ラブマシーンモード
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有料版にしか存在しないオンラインモード。スマホアプリならではの飛び道具として、Twitterアカウントとの連動も可能であった。
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原作映画においてOZで破壊の限りを尽くした人工知能・ラブマシーンとの一対一対局モード。撃破率の進捗は全世界で共有され、全てのプレイヤーが力を合わせラブマシーンを倒す。
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ラブマシーンとの対局ルールは以下のとおり。
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「花見酒」「月見酒」は常にあり。
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プレイヤーは常に先攻。
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永久パターン対策として、流局及び制限時間オーバーはプレイヤーの負けとなる。
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参加プレイヤー全員が一定時間ごとに一斉にゲームを行う。そのため参加の際は開始時間まで待機する必要がある。
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プレイヤーは最初に20アバターを持っており、毎回これら全てを賭け対局。
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賭けたアバターはそのまま1文の価値となる。
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例:20アバター賭けて対局に5文で勝った場合、20×5で100アバターをラブマシーンから奪還、最初の持ち分と合わせ120アバターになる。
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対局が早めに終わった場合は他の参加プレイヤーの結果が次々と表示される。そして制限時間が来ると全体での結果が発表され、ラブマシーンと自分のアバターの増減、所持アバターの最も多いMVPプレイヤーの発表に移行。
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結果発表の後、さらに対局を続けるかやめるかの選択が可能。ここで続けるを選択した場合、所持アバターを次の対局で全て賭け、時間経過後に再び対局。
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アバターは常時全て賭ける状態となるため、負けると獲得したアバター(=ラブマシーンに与えた仮ダメージ)は全て没収。すなわち、その分だけラブマシーンのアバターは回復してしまう。
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対局をやめる場合はそのアバターの奪還を確定(ラブマシーンにその分のダメージを与える)し終了となる。再度ラブマシーンモードを始めた場合、対局は再び20アバターから。
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対局の結果、ラブマシーンのアバターが尽きた場合、ラブマシーンは討伐されゲームクリア。(なお、プレイヤー自身で手を下さなくても全参加プレイヤーが与えたダメージの合計でラブマシーンのアバターが尽きれば倒した判定となる。)
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この際に勝利していたプレイヤーの場合では、ラブマシーンが倒されるシーンが流れ、プレイヤーの「ラブマシーン討伐回数」が1増える。敗北していればこれらは流れず、増えない。
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しかしゲーム作品としての折り合いを付けているためなのか、ラブマシーンは翌日には復活する。
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勝つと救出アバターとしてランダムで一種類アバターを解放できる。しかし負けると使用中のアバターを奪われてしまうため、再戦には別なアバターを用意する必要がある。
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ラブマシーンの勝率は世界中のプレイヤーとの戦績を合計した結果計算されており、日によって若干の振れ幅があったりする。
評価点
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OZの再現クオリティが極めて高い。
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ゲームシステム、とくにラブマシーンモードは花札とサマーウォーズの融合に成功しており、花札としての面白さも世界観の表現も巧くできている。
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登場キャラクターも健二や夏希、キングカズマといった主要キャラはフリー対局にて一通り登場している。
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世界観も英数字フォント、背景、スコアボード、アバター表示枠、何から何まで原作映画に似せる努力がなされており、UIデザインはそれらを融合しつつ赤や黒を基調としたシックなデザインにまとまっている。
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もちろんこいこいの際はあのシーンと同様に「Koi Koi?」と問いかけてくる。
選択肢はもちろん「Yes」と「No」。原作『サマーウォーズ』の映画視聴済みなら感激すること請け合いである。
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花札のゲームとしてみても良くできており、表立ったバグや不具合はない。
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あそびかたの解説も丁寧である。
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BGMは良曲揃いで、花札のイメージにも原作のイメージにも合致している。サウンドテスト機能がないのが悔やまれる。
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無印が低価格であることに加えて完全無料のバージョンをリリースした。
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これが評価点である理由として、映画原作のゲーム作品は開発に際して版権料がネックになる場合があるが、その点をクリアしているからである。
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本作は『サマーウォーズ』公式の版権作品であり、キャラクター無断使用の海賊版や、ファンメイドの同人ゲームではない。版権まわりをクリアして無料でリリースできたことは立派な大盤振る舞いと言えるだろう。
問題点
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二人のプレイヤーでの対局ができない。
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二台のスマホを通信させるよう求めるのはさすがに映画版権の低価格(+無料)ゲームに対して酷かもしれない。しかしせめて一台のスマホを回してプレイする二人での対局モードはいれてほしかったと言える。
総評
サマーウォーズの要素をどこまでも詰め込んだことで花札に親しみやすくなった一本。
低価格(+無料)の買いきり作品にしては会心の出来といえるため、映画のファンなら間違いなく楽しめる…といいたいところだが、本作は配信を終了しているのが非常に悔やまれるところである。
しかしサマーウォーズのファンであれば本作の存在は知っておいて損はないだろう。
「よろしくお願いしまああああああああぁぁぁぁぁす!!!」
最終更新:2021年09月30日 01:44