俺たちに翼はない~Prelude~
【おれたちにつばさはない ぷれりゅーど】
ジャンル
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恋愛アドベンチャーゲーム
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対応機種
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通常版(Limited Edition)
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Windows2000/XP/Vista
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Prelude&AfterStoryセット版
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WindowsXP/Vista/7
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発売・開発元
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Navel
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発売日
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通常版(Limited Edition)
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2008年6月28日
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Prelude&AfterStoryセット版
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2011年5月25日
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定価
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通常版(Limited Edition)
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6,500円(税別)
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Prelude&AfterStoryセット版
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オープンプライス(約7,800円)
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レーティング
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ソフ倫:15歳以上対象
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判定
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なし
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Navel作品リンク
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概要
かねてから開発が難航していた『俺たちに翼はない』の発売日がさらに延期したため、作品の雰囲気や世界観を周知する目的で本編に代わってNavelからリリースされた前日談。
本作の内容はPC版の本編には収録されていないが、現在は『AfterStory』とのセット版も販売しているため割安でプレイ可能。
また、後に発売された本編のコンシューマー版にも内容の大半が収録されている。
なお、登場キャラクターや世界観については本編と共通なのでそちらの記事を参照されたし。
システム
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メインは4本の短編と本編主人公2人分の体験版である。
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最初からプレイ可能な短編は3本であり、それを終えると体験版2本、それもクリアするとオープニングムービー(本編の紹介映像)を挟んで最後の1本の短編が解放される。
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合間合間にNavelのマスコットキャラであるネーブルガールズによる「ブルブル劇場」が入り、簡単な作品紹介が行われる。
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体験版部分には選択肢は存在するもののその後の展開に大きな変化は無いため、厳密に分類するとビジュアルノベルに近い。
特徴
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作中の時系列としては「俺たちに翼はない」本編の1年前となる。
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4本の短編は別々の主人公から見た同じ日の出来事である。
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作中時間にして1日分の内容なので1本30分程度で終わるが、本編では一人称視点にならないキャラ達なので本作固有の情報も少なくない。
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体験版部分はテキストやBGM、一部キャラの声優に本編製品版とは異なる部分がある。
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「ブルブル劇場」については完全に本作のみのコンテンツだが、実際には作品の紹介よりもマスコットキャラ達の掛け合いの比重が大きい。
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当然彼女らはシリーズには一切登場しないため、読まずとも本編の理解度に影響はない。
評価点
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尺こそ短いもののテキストのクオリティは安定しており、方向性の異なる各主人公の個性が破綻なく描写されている。
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例えば林田美咲編では敬語主体の控えめなテキストに、渡来明日香編では達観したやや冷めたテキストになる等、
地の文も含めて主役の個性が反映された内容に変化するため、キャラクターへの理解が深まる。
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短編の主役となる彼女(彼)らの内面についてフォーカスされる場面はシリーズの他の作品では限られるため、本編をより楽しむにあたり貴重な情報を得られる。
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特に羽田鷹志については、直接本編からプレイすると肩身の狭い人物である印象が強いが、今作を読むと一目置かれる部分もあることが分かり、
人を選ぶ内容である本編序章の印象も少し変化する。
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体験版2本を終えると流れるオープニングムービー(正確には紹介映像)が非常にハイクオリティであり
、否が応でも本編への期待感を高めてくれる。
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映像は黒背景+効果付き字幕とアニメーション半々程度の内容であるが、ストーリー性に富んだ構成であり、本編の個性豊かなヒロインを短い尺で印象的に描写している。
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テーマ曲の「Lost Sanctuary」も勢いと作品のテーマに沿った切なさを併せ持ち、ボーカルの橋本みゆき氏の歌唱力も相まって極めて評価が高い。
問題点
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体験版は公式サイトでも無料でダウンロード可能なため、
本作のみの要素を数えると3時間足らずのプレイで終わる計算になる。
クオリティは低くないものの、やはりこの分量でミドルプライスは割高な印象がある。
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現在は先にも述べた通り抱き合わせでプレイ可能な手段が複数あるので問題になりにくい。
総評
本編の販促という特殊な発売経緯であるためボリュームは少ないが、内容は悪くない。
これから本編をプレイする人にはもちろん、本編プレイ済でもファンディスク的な楽しみを求めるプレイヤーであればおすすめできる。
最終更新:2021年11月06日 23:42