この記事では『スターグラディエイター』と続編である『スターグラディエイター2』(共に判定なし)の2作品を紹介しています。
【すたーぐらでぃえいたー】
ジャンル | 3D格闘アクション | ![]() |
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対応機種 |
アーケード(ZN-1) プレイステーション |
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発売・開発元 | カプコン | ||
稼動開始日 | AC | 1996年7月16日 | |
発売日 | PS | 1996年10月25日 | |
定価 | 5,800円 | ||
配信 | ゲームアーカイブス:2011年2月9日/600円 | ||
判定 | なし |
アーケードビデオゲーム事業において3D技術を用いた作品が徐々に増えてきた1990年代半ばにリリースされた、カプコン初となる3D対戦格闘ゲーム。(*1)
世界観はスペースオペラであり、映画『スターウォーズ』シリーズのオマージュ作品とされている。
サブタイトルは『EPISODE:I FINAL CRUSADE』。
時は24世紀の地球。
近年、接触が始まった異星人との問題発生に備え、地球連邦では人間の思念により発生される「プラズマパワー」を基にした
兵器の開発が行われていた。しかし、発明者でもあるビルシュタイン博士が兵器開発のために人体実験を行っていた事が発覚し、
彼は太陽系外にあるゼータ連星の軌道上を周回する終身独房に収容され、プラズマ兵器開発は中断された。
それから4年後、ゼータ連星にある連邦軍基地が「第四帝国」と名乗るたった数人の何者かによって壊滅させられた。
脱獄したビルシュタイン博士が帝国の皇帝となり、地球を征服するために復活したのだった。
帝国に対抗するにはプラズマ兵器しかないと判断した連邦軍は、思念に優れた人物を集め、ゼータ星にある敵の本拠地を叩く作戦に出た。
コードネームは「スターグラディエイター」。望みは彼らに託された。
1P(画面左側)のキャラを基準に記載する。
プラズマコンボ
固有技
プラズマリバース
プラズマストライク(A+B+K)
+ | その他、移動や起き上がり攻防など細かな仕様について |
+ | プレイヤー側で9人+隠し2人、CPU専用(ラスボス・真ラスボス)2人の合計13人。 |
パターン色の強いゲーム性から生まれる駆け引き
存在感の強いキャラクター群
敷居の高いシステムの数々
死に技の多さ
キャラクターのアクの強さと各システムの敷居の高さ故に、「カプコン節」を理解しているかどうかで見解の差が顕著に出るタイトルである。
お世辞にも掴みが良かったとは言えない作品であったが、一部には本作でしか味わえないカタルシスの虜になったプレイヤーも。
カプコン制作の3D格闘ゲームの歴史において処女作となった作品は、立ち位置としては不遇だがハマる人はとことんハマるピーキーなゲーム性がウリであった。
現在のゲームセンターでお目に掛かれる事はまず無いが、移植版はOPムービーとBGMの変化以外はアーケード版を忠実に再現している。
ゲームアーカイブスで配信もされているので、当時の「濃い」カプコン節を堪能したいという人はプレイする価値があると言える作品である。
本作の営業的結果がもたらしたかどうかは不明だが、続編の『2』や『ジャスティス学園』シリーズなど、
その後のカプコンが開発した3D格闘は従来のカプコンが得意とする2D格闘寄りのシステムデザインになっていった。
【すたーぐらでぃえいたーつー】
ジャンル | 3D格闘アクション | ![]() |
対応機種 |
アーケード(ZN-2) ドリームキャスト |
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発売・開発元 | カプコン | |
稼動開始日 | 1998年3月16日 | |
発売日 | 【DC】1999年12月9日 | |
定価 | 5,800円 | |
判定 | なし |
前作の稼働開始から約1年8か月を経てリリースされた続編。サブタイトルは『NIGHTMARE OF BILSTEIN』。海外版は『PLASMA SWORD』とタイトルが変更されている(*7)。
前作のプレイアブルキャラクター9人+隠し2人から、リムガルとカッパがリストラされた。(*8) これを埋めるように新加入が2人、更にビルシュタインが最初から選べるようになり合計12人。
この
全キャラクターにそれぞれ超必殺技が異なるだけのコンパチキャラクターが追加
され、合計24名となっている。
+ | 新加入キャラクター |
操作法とゲームバランスの改善
(前作と比較して)取っつき易いシステム
グラフィックの強化
コンパチキャラによる水増し
比較的容易な永久コンボ
緻密過ぎた前作の反省か、一転して大味なゲーム性に舵を切った作品である。正統進化を遂げてプレイヤーの間口も広がり、大技が頻繁に繰り出されるのでパーティゲームとしては有能かもしれない。移植先がドリームキャストのみ、また当時の攻略雑誌でも殆ど扱われず攻略本も出版されなかったため、今からやり込むのは厳しいのが難点である。
*1 これより前の1995年にカプコンはAC版『闘神伝2』を発売しているが、開発はタムソフト。
*2 プレイステーション版ではアーケードモードクリア後にオプションでリングアウトの有無を切り替えられる。
*3 デフォルトのラウンド設定3の場合で6分以内。規定ラウンドを変更した場合はラウンド設定1→3分、設定5→9分、設定7→12分となる。
*4 浮かせ追撃としてならばハヤトのKKBKBルートが一部キャラに入るが、相手が途中でダウンするため全体ダメージは安い上に反撃確定
*5 読み合い重視、縦斬り・横斬り・蹴り・ガードの4ボタン制、軸移動、弾き、A+B+Kで出す回数有限の必殺技、全身が暖色半透明のラスボスと異空間で戦うなど
*6 尚、『闘神伝2』はAC版が先に稼働を開始し、PS版はそれの移植版という扱いでAC版の少し後に発売されている。従って、一部Webや書籍などで散見される「ACに逆移植された」と言うのはそもそも間違い。
*7 海外版タイトルも元々は前作の開発中のタイトルだったことが「スターグラディエイター パーフェクトガイドブック」のスタッフインタビューで言及されている。
*8 リムガルは前作のEDにおいて、人間の自我の部分により自決した描写がされていたので仕方ないところである。カッパも色物コンパチだったので批判の対象にならず。
*9 現にハヤトのコンパチであるブラックハヤトは、前作のハヤトの2Pカラーである。超必殺技の1つもプラズマファイナルそのまま