レゴムービー2 ザ・ゲーム
【れごむーびーつー ざ げーむ】
| ジャンル | ブロックビルドアドベンチャー |  
  
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| 対応機種 | プレイステーション4 Nintendo Switch
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| メディア | 【PS4】BD-ROM 1枚 【Switch】ゲームカード
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| 発売元 | ワーナー ブラザース ジャパン | 
| 開発元 | TT Games | 
| 発売日 | 2019年3月28日 | 
| 定価 | 3,980円 | 
| プレイ人数 | 1~2人 | 
| セーブデータ | 1個 | 
| レーティング | CERO:B(12才以上対象) | 
| 判定 | クソゲー | 
| ゲームバランスが不安定 | 
| ポイント | 超展開に始まり超展開に終わる より悪化したノーヒント
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| レゴシリーズ | 
 
概要
『レゴムービー』の続編映画である『レゴムービー2』のゲーム化作品。
前作とは打って変わったオープンワールドゲームとなったが、問題点を放置したためレゴ史上最悪レベルの駄作が生み出された。
海外ではOne/Mac版も発売されている。Win版は日本からの購入・プレイは可能だが、ローカライズはされていない。
あらすじ
前作で築き上げられた平和な世界はなぜか崩壊してしまい、あらゆるものがボロボロになってしまった。宇宙からの侵略者が跋扈し、バットマンの性格まで歪んでしまった。さらにメイヘム将軍と名乗る人物がルーシーを拉致し、銀河のどこかに連れ去ってしまう。エメットはどうすれば良いのだろうか。
システム
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『レゴシティ アンダーカバー』同様のオープンワールドで、複数ある星を巡りつつゲームを進める。星間の移動はゲームを進めると出現するポータルゲートから行える。
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前作よりもビルドする機会が増えているが、ビルドするためには「ビルダーページ」という設計書を入手する必要がある。その代わりビルドそのものは自動化され、自分で組み立てることはなくなった。また、何かに重ならない限りはどこでも自由にビルドできる。
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またビルドのためには対応する種類のブロックを必要数集めなければならない。ブロックは街のオブジェクトを壊して入手できるほか、一度ビルドしたものを破壊して再入手することも可能。
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ゲームを進めると「スーパービルダーページ」を使って建物をビルドすることもできるようになる。ただし建物は解体できないので注意。
 
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シナリオを進めたりお使いミッションをクリアしたりすると、紫色の特別なブロック「マスターピース」が手に入る。これを集めると新しい星を解放できる。
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ゲームを進めると武器とキャラクターが手に入る。武器には様々な種類があり、主にミッションで使用する。キャラクターは自機の見た目が変わるだけだが極稀に指定されたキャラクターで行かないといけない場所がある。
問題点
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ゲーム進行が不親切ですぐに詰み、極悪。
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次にどこに行けばいいのかは光の柱で表示されるようになったが、ビルド関連はノーヒントなので前作以上に「?」な展開になりやすい。特定の条件を満たさないと出現しないシナリオフラグが未実現状態でマップに表示されるなど手抜きが目立つ。
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例えば最初のボスとの戦いでは「水溜まりに発電機を近づけて漏電させ、ボスをそこに誘導してぶつけてダメージを与える」という作業が必要だがノーヒント。
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それ以前のビルドには置き場となる台座があったため「台座がある場所でしかビルドできない」と思い込みやすい段階で台座がない場所でのビルドを要求しているうえ、発電機については機械を作動させられるという説明はあるが水溜まりに漏電させられるという説明は一切なし。
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何もかも説明してしまえばそれはそれでやらされ感が生じてしまうが、それにしたって不親切が過ぎる。
 
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またスーパービルドでは建造物をビルドすることになるが、要求された向きと異なっていると正しい建造物を建てたと判定されないうえに建て直しができない。つまりストーリー進行に必要なスーパービルドをミスった場合は当該プレイデータは詰んでしまいクリア不可能となる。
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そしてこの2つの仕様はゲーム中に一切説明がない。詰んでしまうシステムを作るのも大問題だが、適切な説明をしないのだから怒りを買って当然である。
 
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ゲームシステムが全体的に未成熟。
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ビルドにたくさんのブロックを消費するが、どのオブジェクトからどのブロックがドロップするかは見た目から判別するのが難しく、手探りで壊しまくる必要がある。
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またビルドに必要なブロックは一部を除いてあえてその星に無いものがチョイスされており、何か作ろうとするたびに資材集めのための星間移動を繰り返させられるのでかなりダレる。後述の通りロードが長く、行き来そのものが億劫だというのに…
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沢山の武器が手に入る割に使い所はお使い系のミッションばかり。銃系の武器はオブジェクト破壊にも使えそうだが役に立たないため、結局やらされ感の強いマスターピース集めでしかない。
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キャラクターについても同様で、プレイ上切り替えが必要な場面は片手で数えるほどしかない。
 
 
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シナリオがひどい。
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「あらすじ」を書くのも困難なレベルで超展開である。なぜ突如として秩序が崩壊して街が荒廃してしまったのか、なぜバットマンの性格が酷いものになってしまったのかは一切説明がないため前作視聴者でさえも混乱する。
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イベントムービーが基本的に存在しないため、シナリオが進む地点に到達したらその場でストーリー展開が行われる。
 
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このため将軍にルーシーが連れ去られるシーンなどは次から次へと脈絡なく事件が発生し、超展開という言葉すら生ぬるい爆速展開になってしまっており、理解が妨げられている。
 
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ロードが長すぎる。
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ロードが長いのはレゴゲーの伝統だがそれにしても長い。まずピタゴラスイッチ風の仕掛けで発売・開発元を紹介する1分以上の映像がソフトを起動するたびにスキップ不可能で再生され、ようやくタイトル画面になったと思ったらその後にまたロードが生じる。
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星を解放するほどこのロードは長くなる割に、ポータルから星を移動する際にも再度長いロードが生じる。
 
 
評価点
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グラフィックが向上しフリー視点になったので、星々の雰囲気はかなり出ている。
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オープンマップの「限界」を感じさせない自然な地形構成となっており、ボロボロシティの退廃感もよく表現されていて質が高い。シナリオがボロボロなのをどうにかしてください…。
 
総評
前作とはゲームシステムをがらりと変えたがそのほとんどが裏目に出ており、ゲーム進行に苦痛を生じる駄作となってしまった。
また詰みになる場面や進行に長考や試行錯誤を要して行き詰まる場面がとても多く、ゲームシステムも極悪と言わざるを得ない。
前作の救いだったシナリオさえも不評なので、原作映画を見たならばプレイする意義はないだろう。
最終更新:2022年03月05日 09:56