カービィ バトルデラックス!
【かーびぃ ばとるでらっくす】
ジャンル
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対戦アクション
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対応機種
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ニンテンドー3DS
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発売元
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任天堂
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開発元
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ハル研究所
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発売日
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2017年11月30日
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定価
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4,800円(税別)
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プレイ人数
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1人~4人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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コピー能力もある3Dアクションのカービィ 様々な対戦形式による対戦を楽しめる 星のカービィ初のオンライン対戦が可能 粗もところどころ目立つ
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星のカービィシリーズ
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概要
10種類の競技で対戦する『星のカービィシリーズ』の対戦アクションゲーム。
ソフト1本で最大4人までのマルチプレイに対応しており、インターネット対戦にも対応している。
1人でデデデ大王が開催する大会に挑戦するストーリーモードがあり、通常とは勝利条件が異なるバトルを勝ち進めていく。
特徴
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カービィファイターズのように様々なコピー能力を持つカービィ同士で様々な対戦形式で対戦を行う。
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競技ごとに複数のステージが用意されている。
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コピー能力はソード、ボム、スピア、アイス、カッター、パラソル、ファイター、ニンジャ、ハンマー、ウィップ、ビートル、ドクター、トルネイド。その他にも後述のメタナイト、デデデ大王、ワドルディがプレイヤーキャラクターとして選出されているほか、無料アップデートでミラーとスリープも追加された。
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本作のスリープは枕や鼻ちょうちんで攻撃できる。また一部本編作品からの仕様として、放置していると自動で体力が回復する。
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全てのコピー能力にボタン長押しで発動する技がある。
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今作ではコピー能力だけでなく「ブーストオーブ」という能力もある。
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この「ブーストオーブ」は自動かつ時間制限なしで発動する「セット発動タイプ」と手動かつ時間制限ありで発動する「タッチ発動するタイプ」がある。
ゲームモード
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1人で大連戦
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CPUや近くのプレイヤー本体を持ち寄る「みんなで大連戦」で対戦するモード。
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ネット対戦
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オンライン対戦をするモード。勝つことでランクポイントを貯めていくとレベルが上がる。
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ステージはランダムで3つ選出されるようになり、月、水、土曜日にはチームフィーバーが発生する。
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ストーリーモード
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デデデが主催したグランプリで優勝を目指して勝ち進んでいくモード。
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ランクごとに「ビギナーリーグ」「ブロンズリーグ」「シルバーリーグ」「ゴールドリーグ」「プラチナリーグ」に分けられており、リーグごとの対戦に勝つ事によってLPを貯めていくと挑める対戦や使えるコピー能力が増えていく。
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リーグごとのランクと貯めていくと昇格のための対戦に挑めるようになる。なお、すべての対戦をクリアしなくても昇格はできるようになっている。
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くんしょう
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「エアライド」における「クリアチェッカー」に該当するモード。条件を満たすとコインがもらえる。
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コレクション
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上記の「コイン」を使って「着せ替え」「競技」「コピー能力」「サウンドテスト」を解禁していくモード。
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「着せ替え」はコピー能力の外見を変えられる。「ワドルディ」「デデデ大王」「メタナイト」の着せ替えもしっかり用意されている。ただし、DLCのコピー能力にはない。
競技
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バトルロイヤル
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円形のコロシアムで4人のプレイヤーが戦い、最後まで生き残った1人が勝者となる。
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この対戦では気絶するごとに復活に時間がかかるようになる。
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あつめて! りんごマッチ
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2人1組のチームに分かれ、制限時間内に集めたりんごの数を競う。
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2本のミニスピーウッズを攻撃してリンゴを落とし、自分のチームのエリアにリンゴを運び、レバーを引いてエリアのリンゴを回収すると得点になる。
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レバーを引いたときにプレイヤーが落ちると体力にかかわらず気絶する。
りんごを持っている相手に攻撃して妨害できる。
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トレジャーハンティング
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ライバルを攻撃したり落ちたコインを拾ってコインを集め、多くのコインを集めると勝ち。
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ダメージの量や攻撃された方の所持コインが多いほど多くのコインを奪える。
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途中から出てくるユ~レイに捕まると相手になすりつけるまでコインが減り続ける。他のプレイヤーに擦り付けて対処できる。
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アタックライダーズ
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円形のステージで相手を攻撃してチップを奪いあう。マシンに乗ると強力な攻撃が出来るようになり大量のチップを奪うチャンスになる。
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ただし、マシンに乗ると攻撃ごとに長い間隔を置かなければならなくなる。また、攻撃を受けると降ろされてしまう。
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こたえて! アクションシアター
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次々に出されるお題に答え、最初にノルマに達すると勝利。
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お題は「計算問題の正解となる方のパネルにいる」「リンゴを一定数以上担ぐ」「的にボタン長押しでの攻撃を当てる」などがある。
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とばせ! ロケットレース
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次々と投げ込まれるエネルギーを自分のロケットに取り込み、より高くまでロケットを飛ばしたプレイヤーが勝利となる。
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ただし、最後にロケットに乗り込まないと点数はなしになる。
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制限時間10秒前になったら乗り込めるようになるが、早く乗り込みすぎると無防備になる上、燃料を入れることも出来なくなる。この点を利用して対戦相手を担いでロケットに投げるという戦法もある。
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相手のロケットを攻撃してエネルギーを奪える。
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VS ロボボンカース
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円形のステージで中央に現れる巨大メカ「ロボボンカース」に攻撃する。ロボボンカースに与えたダメージが得点になる。
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一定数ミサイルを当てるとロボボンカースが倒れ、直接攻撃できるようになる。
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スマッシュホッケー
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フィールド上のディスクをはじき相手にぶつけると得点になる。ぶつけられるとしばらくリングに戻れなくなる。
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ぽいぽいトレイン
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鉱石を拾い、走る列車のコンテナに投げ入れ、点数を稼ぎ、最終的な点数を競う。点数が2倍になる金の鉱石や金のコンテナもたまに登場する。
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フラッグシュート
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2vs2のチーム戦でボールを相手側の旗にぶつけると得点になる。ボールだけでなく旗も持ち運ぶことができる。
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VSロボボンカース、フラッグシュート、アタックライダーズは2Dの対戦形式になる。
評価点
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本格的な3Dアクションのカービィ
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3Dのカービィは『ロボプラ』のサブゲーム『3Dチャレンジ』にもあったが、あちらはミニゲームの上にコピー能力が使えなかった。
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コピー能力ごとの個性
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コピー能力は13種に加え「ワドルディ」「メタナイト」「デデデ大王」も選べる。
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なお、この3人はストーリーモードを進めると上記のコレクションで解禁できるようになる。
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競技とコピー能力の組み合わせにより戦い方や向き不向きが大きく変わる。もちろんすべての競技で同じコピー能力を使う事もできる。
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『参ドロ』でしか登場しなかったニンジャの「爆炎の術」、ハンマーの「ビッグハンマー」などの久々に登場した技もある。
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様々な対戦形式
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「カービィファイターズ」の3D版ともいえる「バトルロイヤル」を始め、様々な対戦形式がある為、コピー能力ごとの個性がある。
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対戦形式ごとにアイテムの取り合いなど、様々な駆け引きを楽しめる。
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やりがいのあるストーリーモード
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通常の対戦形式はもちろん、「特定のコピー能力しか使えない」「ハンデあり」など、様々な条件がある。
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コピー能力ごとの「着せ替え」
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「ミラー」「スリープ」を除いてコピー能力ごとに異なる外見が3つ用意されており、それぞれ異なる外見を楽しめる。
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「ワドルディ」「デデデ大王」「メタナイト」もしっかり外見が用意されている。
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BGMもなかなかの出来。
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数はやや少ないものの、相当な出来。最終ボスではボスのイメージと緊迫感を見事に両立した曲を聴ける。
問題点
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「バトルロイヤル」は「自分以外の全員が同時に倒れている」状態にする必要があり、決着に時間がかかる。1対1には出来ない。
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先述のとおり復活までの時間はだんだん長くなるとはいえ、復活なしのルールも欲しかったところ。
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また「制限時間内で倒れた回数の少ないプレイヤーが優勝」といった対戦形式を望む声もある。
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時間経過で一撃必殺のタイマーダイナマイトが降ってくるが、オンラインプレイではこれを選んで戦わずにネタに走るプレイヤーも多かったため、結果としてRPが貯まりにくくなっている。
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「1人で大連戦」は対戦が1回であっても総合結果発表がある。
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ストーリーでも行われるため、テンポを悪くしている。
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「ソード」と「メタナイト」のため技の動作の違いは「メタナイトの方は攻撃前にやられ判定が消える」だけとなっている。「ハンマー」と「デデデ」、「パラソル」と「ワドルディ」のため技は全く別の技になっているのだが…
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本編と比べるとコピー能力ごとの技が少ない。
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本編は攻撃ボタンと十字ボタンの組み合わせで技を使い分けていたが、本作は3Ⅾアクションということもあってか、「十字ボタンとの組み合わせによる技の使い分け」が出来ず、多くのコピー能力で技が半分程度になってしまった。本編では走行時とそうでない時で技の使い分けができる能力が多くなっている。
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しかも本作では操作に十字ボタンが一切使えなくなってしまっている。『ロボプラ』の「カービィの3Ⅾチャレンジ」ではコントロールスティックだけでなく十字ボタンにも対応していたのだが。
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一応、攻撃に使うボタンは2つあり、「ボタン1つですぐに出せる」技は最低でも2つはある。どのコピー能力にも「ボタン長押しで発動」させる技があり、ほとんどのコピー能力で「空中戦用の攻撃技」もある。
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「くんしょう」の中に過剰に難しい条件がある。
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「バトルロイヤル」の「3人同時に気絶させる」は、ソードの「回転切り」やビートルの「ロケットホーン」などの「3人同時にダメージを与えることができる」技を同時に当てられる状況に加え、「3人とも体力が残りわずか」という条件も満たさないと到底クリアできない。
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「飛ばせ!ロケットレース」で「自分だけ飛んだ」もかなり難しい。
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恐らくもっとも簡単な方法は制限時間残り僅かの時にビートルの「ロケットホーン」等で3人同時に攻撃して気絶させる方法だが、この手段を使っても過度に難しい。またコンピューターのCPのレベルを過度に低くするとすぐにロケットに乗ろうとするので注意。
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「バトルロイヤル」「飛ばせ!ロケットレース」「こたえて!アクションシアター」はステージが1つしか用意されておらず、ギミックの無いステージしかない。「こたえて!アクションシアター」はステージが1つでも問題ないだろうが…
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特に「バトルロイヤル」は本作の目玉競技といっても過言でないため、ステージを複数用意しておくべきであっただろう。
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オンライン環境が全体的に杜撰。
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ランダムマッチの民度はお世辞にも良いとはいえず、馴れ合い利敵行為切断なんかは日常茶飯事。自分が切断していなくてもペナルティやアップデートでリンチを確認したら自動切断する機能こそ出たが、今度は普通の戦いの中でリンチのようになってしまった場合も切断してしまう始末。
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そんな民度なのにフレンド対戦がなく、時代錯誤であるとの意見も多い。
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流石にこういった批判は重く受け止めていたようで、『カービィファイターズ2』ではフレンドマッチが実装された。
総評
「本格的な3Dアクションで対戦できるカービィ」として仕上がってはいる挑戦的な作品。
コピー能力を使った様々な対戦形式は十分に評価できるため、星のカービィファンなら買って損はないだろう。
余談
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本作発売と同時期に角川つばさ文庫から本作のノベライズ「星のカービィ 決戦! バトルデラックス!!」が発売された。
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カービィプリンターの開発者がオリジナルキャラクターとして登場する。
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アップデートで追加された能力であるミラーとスリープは、当時のコピー能力の人気投票によって選ばれた。
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ミラーは総選挙1位で獲得した能力であり、スリープは2回目の投票で選出された。
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本作ではワドルディが競技で1位を取ると「わにゃ」という声を出すのはテレビアニメによる影響と思われる。
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テレビアニメでデデデがワドルディを雇った理由も「口がないから食費がかからない」というものだったらしい。ただし、それ以前のエピソードでも食事をしたりラッパを吹いたりするシーンはある。
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なお、食事は「
皮膚から吸収する
」という手段でやっている。それに対してデデデが「謎ぞい!不思議ぞい!怖いぞい!」と震えていた。なお、このエピソードではその直後にワドルディの食費を激減させてしまい、飢えたワドルディたちがデデデに逆襲をする。
最終更新:2023年06月28日 01:34