PAC-MAN MUSEUM +
【ぱっくまん みゅーじあむ ぷらす】
ジャンル
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バラエティ
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対応機種
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Nintendo Switch プレイステーション4 Xbox One Windows(Steam)
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発売元
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バンダイナムコエンターテインメント
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開発元
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ナウプロダクション ゴッチテクノロジー
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発売日
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2022年5月26日
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定価
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2,400円
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プレイ人数
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1〜4人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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備考
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Switch版以外は4K対応
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判定
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良作
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ポイント
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14本収録でお手頃 突然登場したパック・マム
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パックマンシリーズ
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概要
『パックマン』のシリーズ作品を複数作品収録したオムニバスソフト。
パックマンのコレクションとしては『パックマンコレクション』、前身の『パックマンミュージアム』(以下旧版)に続いて3作目となる。
収録タイトルは以下の通り。
※印のタイトルは最初は遊べず、最初から遊べる特定のタイトルを2回、ゲームオーバーを迎えるまでプレイすることで解禁される。
タイトル
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概要
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判定
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パックマン
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ドットイートゲームの原点。
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良
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スーパーパックマン
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新たな変身「スーパーパックマン」が登場。
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なし
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パック&パル※
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パワーエサ廃止で特殊アイテムを使いこなす意欲作。お邪魔キャラ「ミル」の存在が肝。
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なし
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パックランド
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『スーパーマリオブラザーズ』に先駆けて登場した横スクロール・ジャンプアクション。
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パックマニア
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フィールドは3Dへ。ジャンプで回避が出来るようになった。
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パックアタック※
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GENESIS版からSNES版に変更。内容はパックマンをキャラにした落ち物パズルゲーム。
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パックインタイム
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元はSFCで発売された。ロープを駆使してゴールの扉を目指せ!
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なし
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パックマン アレンジメント アーケード ver.※
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元は『ナムコクラシックコレクション Vol.2』に収録されたオリジナルタイトル。 初の1画面で2人協力プレイ対応作。合体ゴーストや攻撃アイテムが登場する。
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パックマン アレンジメント CS ver.※
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元はPSPの『ナムコミュージアム』の収録タイトル。追加された迷路上の仕掛けが特徴。
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パックマン チャンピオンシップ エディション
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制限時間内のスコアアタックに特化したダウンロード専用タイトル。
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パック モトス
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初出は『みんなで遊ぼう!ナムコカーニバル』。『モトス』のコラボタイトル。
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パックンロール リミックス
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『みんなで遊ぼう!ナムコカーニバル』に収録のDSのリメイク版。
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パックマンバトルロイヤル
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4人で遊ぶカジュアルゲーム。
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なし
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パックマン256
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初出がスマホの35周年記念作で初代の有名なバグを元ネタとしたドットイートアクション。 バグで崩れるステージからエンドレスで逃げ続ける要素が特徴。
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評価点
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移植度は良好。
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開発は移植度の高さに定評のあるゴッチテクノロジーが『ナムコミュージアム』から続投し、再現度も良好。
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『パックマニア』は旧版では海外版のみだったが本作は日本版として移植されている。
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『パックインタイム』は長らくVCなどでの復刻がなかったため、今回が初復刻となった。
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『アレンジメント アーケード ver.』は最初の移植はGBAであり、解像度の都合上、画面が上下にスクロールするするようになっていた。
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他にもBGMも内蔵音源ではなく圧縮されたサンプリング音源で、ランキング画面が無く、2人プレイが存在せず、スタッフロールが存在しないなど移植としては物足りない物になっていたのだが、本作はそれらの問題は解決された20年越しの完全移植となった。
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『アレンジメント CS ver.』『パック モトス』『パックンロール リミックス』『パックマン256』は元が3D作品であるため、HD画質になって視認性がよくなった。特にSwitch以外の機種は4K画質の恩恵を大きく受けることができる。
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ミッションの導入
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『パックマン&ギャラガ ディメンションズ』等のゲームにあったミッションが本作でも導入されている。
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ゲームを2回プレイすると解禁されるものや、スコアアタック、複数のラウンドのクリア、1回のプレイでゴーストを4匹以上食べるなど無理しない範囲の条件でやり込み要素が用意されている。
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特にカジュアル層に特化した『バトルロイヤル』はプレイ意欲に結びつき難いシステムであったが、ミッションの導入によりプレイ意欲に結びつき易くなった。
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ミッションをクリアすることでゲーム内に飾れる筐体のスペアや壁紙やオブジェ、BGMが解禁されるようになっている。
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オンライン上でスコアランキングも開催
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各収録タイトルはオンライン上でスコアランキングも開催されており、各タイトルのクリアや先述したミッションコンプ以外にもスコアで競うというやり込み要素を設けたのは純粋な評価点。
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スコアが存在しない『バトルロイヤル』は「ゲームオーバーまでに食べたエサの数」が代わりに競う要素として集計されている。
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ゲームセンターの雰囲気を再現
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本作はゲーム内でアーケードの筐体を飾ることが出来るようになっており、好きなようにレイアウトを変えたり、フィギュアなどのオブジェをおまけで設置したりといったことができる。スコアをためると手に入るコインでガシャポンに挑んだり、自販機でアイテムを購入したりすることでそれらのアイテムを購入できる。
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アケアカ版(1本838円)のまとめ買いと比較すると安い。
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本作の収録作品と同じタイトルを4本全て購入すると3,352円(税10%込)となるが、本作はアケアカ未配信の作品を多数収録した上でサウンドテスト等のおまけも入って2,400円(税10%込)となる。
賛否両論点
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頻繁に移植されている初代『パックマン』について
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本作の発表時点でアケアカ版、PS4/One/Winで2016年配信の『アーケードゲームシリーズ』で、Switchで2017年配信の『ナムコミュージアム』でそれぞれ3回も移植されている。
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本作のみでパックマンの歴史について触れることができるというメリットはあるが、初代『パックマン』に関しては現在でも他にプレイできる機会は多いため、他の未収録タイトルを収録して欲しかったという声もある。
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一応本作のみのやり込み要素としてミッションがあるため、差別化自体はできている。
問題点
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収録タイトルの説明内容が不足
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操作説明やゴーストを食べる方法等の基本部分は足りているが、ゴーストの個性やステージ内のトラップ、メイズの仕掛け、テクニック、ヒント、スコア、アイテム、ボーナスステージの説明はゲーム内では一切ない。
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アーケードからの移植作の設定変更不可
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これまでのナムコミュージアムシリーズなどとは異なり、本作収録のアーケードからの移植作は残念ながら、残機やエクステンド条件となるスコア、難易度などの設定の変更を行うことが一切できない。
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恐らく、評価点でも述べたように本作は各収録タイトル毎に、オンライン上でスコアランキング集計を行っており、公平に競わせる為に設定を固定にしたと考えられるが、そうだとしても、設定を出荷(初期)設定に固定して集計するランキングモードと、ランキング集計対象外の代わりに設定を自由に変更して遊べるフリーモードと分ければ問題なかっただろう。
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評価点で述べたように移植度が高いだけに勿体無い、痒いところに手の届かない欠点が残ってしまった。
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設定資料集といったおまけ要素はない
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近年のコレクションゲームでは設定資料や当時の宣伝ポスター、取扱説明書、公式イラストといったゲーム以外のおまけ要素がよく収録されているが、本作はそれが無い。
総評
歴代パックマンを一本で遊ぶことが出来るコレクション作品。
多くの作品が現在ではプレイ困難になりつつあった中、現行機でプレイ出来るようになった意義は大きい。
ミッションの導入で遊びの幅も広がっており、今からパックマンについて触れるのであればオススメできると言えよう。
余談
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本作より先に配信されたアケアカ版『パックランド』にゲスト出演していたミズ・パックマンがパック・マムと言う謎のキャラに差し替えられた事が話題になった。ミズ・パックマンだけでなく家族たちもきっちりパック・マムと同様に姿がリニューアルされて置き換えられている。
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本作収録の『パックランド』も同様に先行配信のアケアカ版準拠となっており、かつての家族の存在が旧来のファンにとっては知らない別人キャラで上書きされてしまう形となっている。
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元々『ミズ・パックマン』自体が非公式のクローンゲームとして作られナムコ(当時)の正式な公認を得て正式シリーズ化されたものであったことに加え、2000年代中頃に開発担当会社の権利継承者とバンナムの間でロイヤリティをめぐる係争が勃発している。
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さらに、2019年頃に開発担当会社を買収したゲーム会社AtGamesに対してバンナムが著作権侵害を巡る訴訟を起こした末、「作品の権利自体は保持したままロイヤリティの請求権を相手方に握られる」といういびつな状態になってしまったらしい。
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結果として、今後ミズ・パックマンを表舞台に出すことが困難になったために上述の措置が取られたのではないかと言われているが、メーカーからの公式発表はないため真相は不明である。
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2022年8月25日に『パックマンワールド 20th Anniversary』のリメイク『パックマンワールド リ・パック』が発売された。
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パックマンファミリーは全て前述のパック・マムなどの新キャラクターに差し替えられ、クリア特典の『パックマン』は本作の流用されている。
最終更新:2025年01月15日 13:15