Super Bit Blaster XL
【すーぱー びっと ぶらすたー えっくすえる】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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Windows(Steam) Nintendo Switch
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メディア
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ダウンロード専売
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発売・開発元
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Adamvision Studios
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配信開始日
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【PC】2020年3月17日 【Switch】2022年1月6日
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定価
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【PC】470円(税込) 【Switch】400円(税込)
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プレイ人数
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1~2人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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IARC:3+
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判定
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なし
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ポイント
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『ASTEROIDS』風の固定画面シューティング 自機のクセのある操作性 地味ながらも熱中度の高いゲーム内容
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概要
カナダのバンクーバーに拠点を置くインディーズディベロッパーであるAdamvision Studios発売・開発によるダウンロード専売ソフト。
ジャンルはかの『ASTEROIDS』を意識したかのようなトップビューの固定画面シューティングだが、本作特有のシステムも含む。
Switch版はテーブルモード非対応であり、Joy-Con1台のみの操作は行えない(LRコントローラーの両手持ち操作は対応)。
ゲームルール
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ゲームモードについて
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本作では「1人プレイ」「2人協力プレイ」「2人対戦プレイ」の各モードがプレイできる。
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1人プレイと2人協力プレイはゲームオーバーになるまでのスコアを競う。2人対戦プレイは相手を倒す事が目的。詳しくは下記のステージルール参照の事。
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各モード共に自機を最大8機から選択可能。自機の多くはあらかじめコイン支払いによる購入をしておく必要あり。
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各自機には明確な性能差がある。主な性能差は「シールドの初期数」「ボンバーの初期数」「ショットの連射間隔」「自機の標準移動速度」の4タイプ。
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操作体系
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アナログスティックで自機の360度移動・方向転換の操作。本作の自機は常時前進移動しており、移動を止める術はない。
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急な方向転換をすると自機が旋回するモーションが発生し、大きな隙を伴ってしまう。この仕様を意識しないと、とっさの回避行動ができない。
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ダッシュボタン押しっぱなしで自機の移動速度を上げる。ブレーキボタン押しっぱなしで自機の移動速度を下げる。
共に使用中は「ブーストゲージ」が消耗され、ゲージが尽きると移動速度の上げ下げが行えない。ボタンを押さないかブーストアイテム取得でゲージ回復。
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ショットボタン押しっぱなしで主に自機前方へショットを撃つ。ゲームを始める前に「操作なしで常時ショット発射」の設定も可能。
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ショットには弾数制限があり、弾が尽きるとショットそのものが撃てなくなる。ショットを再び撃つには弾数回復かショット切り替えアイテムの取得を要する。
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ボンバーボタンで画面内の破壊物と敵弾を一掃するボンバーを出す。回数制限あり。
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ステージルール
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固定画面の中で自機を操作し、ゲームオーバーとなるまでプレイを行う。以下は1人及び2人協力プレイのルールを記す。
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ステージには継続的に「隕石」「敵機」の破壊物が無限に湧き、これらを撃破するとアイテムを落とす。また自然出現のアイテムも登場。
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破壊物の撃破やアイテム取得をする度にスコア入手。ステージが長期化するにつれ破壊物の出現率が段階的に増し、段々と戦況が激化していく。
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ゲームオーバー後はハイスコアが機体別で記録される(1人プレイ時)。2人協力プレイ時は共用でのハイスコア記録。インターネットランキング対応。
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自機のシールドがない状態でダメ―ジを受けると戦線離脱。1人プレイは即ゲームオーバー、2人協力プレイは両者プレイヤーの離脱でゲームオーバー。
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自機が破壊物や敵弾に触れるとシールド1ポイント消費のダメージ。画面端へと衝突するとシールドに関係なく即戦線離脱。
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2人対戦プレイでは「ショットで相手自機にダメージをあたえて倒す」というルール。相手の自機が離脱すると勝者。スコアの概念はない。
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このモードは「破壊物はなくアイテムのみが出現」「自機の初期ショット弾数が0」「画面中央に設置された妨害物に触れると即離脱」という環境となる。
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アイテムについて
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ステージ中には以下のアイテムが定期出現する。出現条件は「破壊物を撃破」するものと「自然出現」するものがあり。
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すべてのアイテムにいえる事として、アイテム効果だけでなく大小様々なスコア獲得も得られる(2人対戦プレイ除く)。
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アイテム一覧
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破壊物撃破で出現するアイテム
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弾数回復
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高確率で出現するアイテム。弾数を少量回復。2人対戦プレイでは自然出現アイテムとして登場。
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コイン
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低確率で出現するアイテム。ストックしておくと選択自機購入の支払い金として利用できる。
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自然出現するアイテム
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シールド
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シールドが1ポイント回復。最大で4ポイントまでストック可能。出現率は低い。
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ボンバー
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ボンバーの回数を1発回復。最大で4発までのストック可能。出現率はかなり低い。
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ブースト
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ブーストゲージを全快させる。出現率は高め。
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ショット切り替え
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全14種類のアイテム。取得後は対応した専用ショットへ切り替え、弾数が若干量回復。高頻度でランダムに出現。
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復活
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2人協力プレイ限定アイテム。相方プレイヤーが離脱すると登場し、取得後は相方が復活する。ただし1ゲームにつき5回しか登場しない。
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評価点
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クセありな操作性と高い中毒性
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本作の操作性は非常にクセがあり、まずは操作に慣れないとまともなプレイは行えない。
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「止まる事は許されず、旋回モーションによる隙が発生」というクセが厄介。例えるならば「動きっぱなしのラジコン操作」というべき操作感覚。
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ショットの弾数が枯渇しやすいため、弾数回復やショット切り替えアイテムの定期取得が必須となる。そのため常時移動しないと自身の首を絞める結果に。
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それでいて時間経過で破壊物の出現率が激しくなるため、より過酷なるサバイバルを強いられる。まさに「一瞬の油断で即撃沈」な難易度である。
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しかしながら操作性のクセに慣れると「多種多様なショットで破壊物を壊しまくる」的な楽しさが堪能でき、それがゲームの中毒性へと繋がる。
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「四方八方から迫る隕石や敵機をラジコン感覚で操りながら撃破する」という独特な面白みがあり、どこまでスコアが稼げるかというチャレンジ精神が湧く。
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ゲーム開始時は破壊物の出現率は低いが、時間経過により徐々に出現率が上がっていく加減が絶妙で、難しいながらも適度な手応えが感じられる。
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破壊物やアイテムの出現パターンにある程度のランダム性はあるものの、攻略パターンが見えてくると安定した結果が出やすいゲームバランスも見事。
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白黒カラフルなレトログラフィックと良質BGM
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元ネタと思われし『ASTEROIDS』同様の「黒い背景に白い自機と破壊物が浮遊する」という外見が80年代黎明期なレトロ感があって味わい深い。
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その中にカラフルな自機ショットや敵弾、アイテム等が混じる対比表現がこれまた味わい深く、白黒カラフルな空間に独特の魅力を感じさせる。
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BGMはレトロディスコ風の楽曲がメインで、グラフィックのレトロ感との調和は非常に高い。曲数自体もそれなりに豊富。
問題点
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ごじゃごしゃとした画面の見えにくさ
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黒い背景の中に「白い自機や破壊物」「カラフルな自機ショット等」が混ざり合うため、激戦区になると画面全域がごじゃごじゃ化してくる。
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さらには破壊物を壊した時のエフェクトが派手目に表示されるため、より事の状況が把握しにくくなる。そのため操作性以上に視覚情報に惑われやすい。
総評
一見では地味ながらもゲームとしての中毒性は高く、そのクセのある操作性に慣れると面白みに代わってくる一作。
ボリューム的には小粒ではあるが面白みが分かってくると何度でもプレイしたくなる内容で、価格以上の価値は十分にあるといえる。
最終更新:2023年04月11日 17:42