スターオーシャン6 THE DIVINE FORCE

【すたーおーしゃんしっくす ざ でぃばいん ふぉーす】

ジャンル RPG

対応機種 プレイステーション5
プレイステーション4
Xbox Series X/S
Xbox One
Windows(Steam)
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 トライエース
発売日 2022年10月27日
価格 7,980円(税別)
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 良作
ポイント 2作目以来のダブルヒーローシステム
爽快な新システム「ヴァンガード・アサルト」
過去作に関連したファンサービスが豊富
不便なUI(アップデートでやや改善)
スターオーシャンシリーズ


概要

トライエースが制作するスターオーシャンシリーズの第6作。
時系列は『スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-』の約40年後。
「2」以来となるダブルヒーローシステムが採用されている。

「ヴァンガード・アサルト」の搭載により、戦闘システムは前作から大きく進化。
シナリオも2016年末から2021年6月まで稼動していたスマホ用アプリ『スターオーシャン アナムネシス』で好評を得た和ヶ原聡司氏が参加しているなど、前作で不評だった要素の改善に力が入れられている。


プロローグ

銀河連邦。太陽系より発し、銀河系に生きる人々の安寧と平和を保ち続けてきたその組織は、時とともに版図を拡大し、その都度多くの英雄達が、多くの星々が見舞われた危難を「連邦」の名の下に救ってきた。

だが「宇宙暦」583年。巨大化した銀河連邦は時に加盟を望まぬ星すら呑み込み、「正義」をかざすその手は闇に染まろうとしていた。

銀河連邦に所属しない先進惑星ベグアルドを出発した輸送艦イーダス艦長レイモンド・ローレンスは、慣れた航路での貨物輸送の任務の途中、銀河連邦きっての名家「ケニー一族」の乗る戦闘専用艦アストリアの襲撃を受ける。

レイモンドはクルーのクロエとともに、辺境の未開惑星アスター星系第4惑星への退避を余儀なくされる。だが着陸する直前、地表からのEMPと思われる攻撃を受け脱出ポッドがダウン。見知らぬ星で仲間と離れ離れになってしまう。

なんとか着陸を果たしたレイモンドだったが、直後、原生生物に襲われてしまう。間一髪、彼を助けたのは、オーシディアス王国第一王女、レティシア・オーシディアスだった。

レティシアは隣国ヴァイル帝国に脅かされる己が国を救うため、空駆ける流星に乗って現れたレイモンドに助力を求め、レイモンドはクロエの捜索に協力してもらうことと引き換えにその申し出を受ける。だがレイモンドは第4惑星でクロエを探し、ヴァイル帝国に対抗する手段を探す旅の最中、再び銀河連邦の影を見る。

「レイは、どこから来たというのです?」
「俺は空の向こう側から、この星に来た。」
巨大な力の脅威に立ち向かう二人が出会ったとき、銀河はまた一つ、新たな歴史を刻み始める。

登場人物

  • レイモンド・ローレンス
    • 本作の男性・先進惑星主人公。
    • 惑星べグアルドの運送会社「ローレンス・ロジスティクス」所属。「輸送艦イーダス」の艦長を務めている。豪快でやや楽観的な性格だが、面倒見の良さから部下たちに慕われている。
  • レティシア・オーシディアス
    • 本作の女性・未開惑星主人公。
    • アスター4号星の北部にある王国「オーシディアス王国」の王女。卓越した剣の腕前を誇り、王族としての責任感も強い。
  • アベラルド・ベルグホルム
    • オーシディアス王国の騎士で、レティシアの配下。
    • 過去に起こった事件の影響から自分自身を粗末に扱う傾向があり、この点はレティシアやテオからたびたび苦言を呈されている。
  • ニーナ・デフォルジュ
    • オーシディアス王国で医療を司る「施療理術士」と呼ばれる仕事に就いている少女。その役割に合わせて、回復能力に特化した性能を持つ。
  • エレナ E-014297
    • べグアルドの企業「アーノルド・ロボティクス」製造のアンドロイドで、輸送艦イーダスの乗組員。
    • ローレンス一家からは家族のように思われており、特にレイモンドからは幼い頃からの付き合いということもあり、姉のように慕われている。
  • ミダス・フレグリード
    • アスター4号星出身の理術士で、「三賢者」と呼ばれているうちの一人。
    • 理術のみならず未開惑星出身者ながら天才的なメカニックの腕を有しており、その技術力は先進惑星出身者であるレイモンドやエレナからも絶賛されるほど。
  • マルキア・トラッセン
    • アスター4号星の南部で生活しているトラッセン族の長。
    • ミダスとは旧知の間柄で、偏屈な彼もマルキアには頭が上がらない。
  • マリエル・L・ケニー
    • 銀河連邦所属の中尉で、戦闘艦「アストリア」の副長。
    • シリーズにも多く登場している「ケニー一族」の一人。偉大な祖父母の存在にコンプレックスを抱いているなど、『SO2』の主人公の一人であるクロード・C・ケニーに似た気質を持つ。台詞にも戦闘の評価をテストの点数で例える等、クロードを意識したものが多い。
  • テオ・クレムラート
    • オーシディアス王国の将軍。レティシアを主人公にしたときのみ仲間にできる。
    • 家族の中で発生した確執によって精神を病んでしまい、一時は誤った行動を取ってしまう。そのことに強い罪悪感を抱き、やがて裁かれることを望むが、レティシアの行動によって救われる。
  • JJ
    • 機械仕掛けの武者を思わせる身体を持つ男性。レイモンドを主人公にしたときのみ仲間にできる。
    • 見た目はロボットそのものだが、これは機械生命体群「スコピアム」と融合を果たした結果である。本人曰く「スコピアムと融合していなかったら確実に命を落としていた」とのことで、この発言は、スコピアムが他の種族に害のみを及ぼすと思い込んでいたレイモンドたちの考えを大きく変える契機となる。

システム・新要素

バトルシステム

  • ヴァンガード・アサルト
    • 本作の戦闘では、プレイヤーが操作するキャラクターと「DUMA」が融合し、人間と機械の特徴が合わさった動き、戦術が可能*1。これをヴァンガード・アサルトと言い、もっぱら「VA」の略称で呼ばれる。
      • 本作は通常攻撃が存在せず、「AP」と呼ばれるリソースを消費して技を繰り出す*2。APが続く限り連発が可能だが、尽きてしまうと回復するまで一切の攻撃行動を取れなくなる。
      • 融合中は「VAゲージ」と呼ばれるゲージを消費して、飛行やバリアによる防御、突進など、数多くの行動を行える。さらに、自分の方を向いている敵めがけて遠距離から突進し、敵の目前で素早く方向転換をすると、「ブラインドサイド」と呼ばれる状態異常を付与できる。これは、しばらく行動不能になるうえ能力も大幅に低下するため、攻撃を加える絶好のチャンスとなる。
    • 物語が進むと、「Vatting」と「エステリーケージ」を使えるようになる。
      • Vattingは、前作における「リザーブラッシュ」に近いキャラ固有の必殺技で、パーティで共用される「Vattingゲージ」を消費することで発動できる。当然ながらキャラによって技は違うが、DUMAと融合して発動する点は共通している。
      • エステリーケージは、DUMAとの融合を解除して防御フィールドを張ってもらうというもので、VAゲージを使用する行動を取れなくなる代わりに、被ダメージを抑えたり、怯みにくくなるといった効果を発揮できる。
  • シームレスバトル
    • 5に引き続き、マップの敵に接近するとその場でバトルが開始される。バトルフィールドという区切りは無く、操作キャラクターが敵から一定の距離を取れば逃走成功となりバトルが中断される。
      • レベルや装備といった要素を除けば、プレイの感覚としてはアクションゲームにかなり近い。
  • 部位破壊
    • 本作に登場する一部の強敵は、複数の部位に攻撃を仕掛けることが可能。特定の部位を破壊することで、アイテムを獲得できたり、攻撃を制限させられるなど、さまざまな恩恵を得られる。

ダブルヒーローシステム

  • SO2以来の搭載となる要素。本作では、レイモンドとレティシアのいずれかから一人の主人公を選択する。
    • その結果次第で、プライベートアクションの内容や、一部のストーリー展開、仲間になるキャラクターが異なるほか、通常戦闘BGMも変化する。

スキルパネル

  • レベルを上げることで入手できる「SP」を消費してパネルを解放し、そこに記載されたスキルを獲得できるシステム。
    • システム的には『ドラゴンクエストシリーズ』が近く、パネルが解放されると、そこと隣り合うパネルを新たに解放できるようになる、という仕組みになっている。また、技を修得するパネルでは、さらにSPを費やすことで技の威力を上げることも可能。

ソーア

  • 駒を使って敵のライフを削りあうミニゲーム。
    • ルールそのものはシンプルであることから敷居が低いうえ、歴代ナンバリング作品のキャラクターをポーンとして利用できる。
    • また、ポーンはアクセサリとして装備が可能で、レアな駒ほど高い恩恵を得られる。勿論剛性にも使用できる。

アイテムクリエイション

  • シリーズおなじみの、素材を消費してアイテムを作り出すシステム。
    調合、細工、鍛冶、機械、錬金、執筆、合成の7種類が存在し、キャラクターによって得意分野が異なる。
    • 開始するためには、シリーズおなじみのキャラクターであるウェルチとのイベントをこなす必要がある。また、実行の際には素材以外にお金(フォル)も消費する。

評価点

より洗練されたダブルヒーロー

  • 『2』では前衛のクロードと回復役のレナで役割が完全に分かれており、離脱するとゲームバランスの支障が大きいのもあってか、別行動はほんの一時的に留まる。加入キャラや会話の差分はしっかりあったものの、全体としてはダブル主人公というより主人公とヒロインになっていた感も否めなかった。
    • 今作ではスタイルこそ違うもののレイモンドもレティシアも前衛キャラなのでバランスに関する問題点は概ね改善されており、2人が別行動をとる展開がそれなりに存在する。
    • これにより「この時はもう一人の主人公は何をしていたか」が気になるようになっており、周回プレイのモチベーションにもつながるようになっている。
  • プライベートアクションに関しても作りこまれており、レイモンドとレティシアの両方で質、量共に十分であるうえ、それぞれ個別エンディングも存在。2と異なりサブキャラ同士のエンディングはないが、3以降の二倍の数のエンディングを楽しめる。

VAを活かした爽快なアクション

  • DUMAと融合することで飛行しながらの移動や突進が可能なことから、今までにない多角的、かつハイスピードな戦闘が楽しめる。
    • とにかくプレイヤーの移動速度が高く、うまく操作を続けることで矢継ぎ早に攻撃を繰り出すことが可能。それを見越したのか一回の戦闘で出現する敵の数はかなり多めなのだが、戦闘にかかる時間が長引くといった弊害はあまり見られない。
    • リアルタイムで操作キャラを変えることも可能なため、先を見据えた戦術を練ることも可能。強敵の不意を突いてブラインドサイドを成功させることは難しいが、恩恵も大きいので病みつきになること請け合い。
  • 戦闘時だけでなくマップでも同様の操作ができる。これにより空中の足場に飛んだり、崖の上を飛んでショートカットしたりと、探索の楽しみと移動の利便性に大きく貢献している。
    • 細かい部分だが、この手のアクションゲームにありがちな「ダッシュで消費するスタミナ」や「高所からの落下ダメージ」が無い*3。行動の際の枷になるものが極力排除されているので、スムーズにストレスなく探索できる。
  • DUMAとの融合はマップ移動時も可能で、飛行やスキャンなど、過去作ではできなかったアクションも行える。思わぬところに存在するアイテムを見つけ出すという楽しみも見いだせる。

BGM

  • 従来と同様、桜庭統氏が手掛けるBGMは、本作も高評価。
    • アスター4号星で流れるクラシカルな楽曲と、宇宙に出てからのメカニカルな印象を思わせる曲の両方が存在し、『SO5』で問題視された過去作からの使いまわしもほとんどない。
    • 戦闘BGMの作り込みも変わらず良好。その上で「通常戦闘曲と汎用ボス戦闘曲は、どちらを主人公に選んだかで変わる」「汎用ボス戦闘曲は、HPを減らしていくと更にアップテンポな別楽曲へ切り替わる」など、意欲的な要素も取り入れている。

シナリオ

  • シリーズを通してシナリオの評価は芳しくなかったSOシリーズだが、本作では従来の五反田義治氏に加えて本職の作家である和ヶ原聡司氏と更伊俊介氏が携わっており、大幅に改善されている。
  • 形式としては『SO1』『SO2』が近く、序盤から中盤にかけてファンタジー要素の強い未開惑星を攻略し、終盤は星の海に進出する、という流れになっている。
    • ただし、後半までひたすらファンタジー展開が続いた『SO1』『SO2』に対し、本作では先進惑星の関係者が序盤から多く入り込んでおり、彼らと未開惑星のギャップを楽しめるほか、銀河連邦にまつわる陰謀が進行しているなど、表向きのオーシディアス王国とヴァイル帝国の問題に紛れる形で様々な勢力の思惑が介在している。オーソドックスながらも、スターオーシャンらしいストーリーが展開されているといえる。
  • 先進惑星人と未開惑星人の役割分担も果たされている。
    • 今までのシリーズ作品では、未開惑星保護条約の影響もあり、未開惑星を旅する時はその素性を隠すのが一般的だったが、本作では前述したとおり銀河連邦に加盟してない先進惑星人が主役の一人であるため、そのスケールを理解されないことを前提にしながらも自らの素性を早々に明かしている。また、『SO2』のクロードや『SO3』のフェイトと異なり、先進惑星主人公の仲間が未開惑星にいることが当初から確実視されており、彼女たちの捜索もゲーム内の大きな目的に据えられている。
      • その結果、未開惑星攻略中は、ヴィープスや銀河連邦を警戒しつつも、アスター4号星の住人の案内を頼り、スコピアムの存在判明と共に宇宙進出した後は逆に彼らの先導役として活躍するなど、メリハリが利いている。

魅力的なキャラクター

  • シリーズの例にもれず、本作もキャラクターの評判は良い。
  • 男性主人公のレイモンドを始め、べグアルド人は軒並み高評価。プレイアブルキャラクターとなるのはレイモンドとエレナだけだが、彼らのほかにも、レイモンドと同様に豪放磊落かつ面倒見のいいアントニオやラウル、臆病だが芯が強く、頭脳明晰なクロエなど、魅力的なキャラクターが集っている。
  • トライエースおなじみの東地宏樹氏が演じるミダスや、ロボット然としたJJも好評。
    • ミダスに関しては、東地氏が『SO5』で参加できなかったことを残念がるプレイヤーが多かっただけに、歓迎されている。また、『SO2』で東地氏が担当していたミカエルの必殺技「スピキュール」を使用できる点も、氏のファンからは好評*4。内面にかんしても、普段は年相応の偏屈だが落ち着いた物腰ながら、先進文明に触れると途端に好奇心をあらわにするなど、ギャップが人気を呼んでいる。
    • JJは、素顔が一切わからないなど、今までの作品では見られなかったキャラクター造形をしている。*5一方で、人情味に溢れる性格をしている*6他、スコピアム関連の解説も買って出てくれるなど、頼りになる姿を見せてくれる。
  • ケニー一族の紅一点とされるマリエルは、早々に軍を離れるクロードと異なり、やや長いあいだ銀河連邦のしがらみに苦しめられる。
    • さらに、誤解から主人公陣営からも最初はきつく当たられるなど、辛い立場となるが、先祖たちに倣って自分にできることを一生懸命行った結果、信頼を勝ち得ていく。後述するように、もとは主人公の一人として設計されていたこともあり、終盤はレイモンドやレティシアに次ぐ存在感を発揮している。
  • 本作の発端、かつ、キーキャラクターとなる機械生命体「DUMA」も人気が高い。
    • ポジション的には前作の「リリア」に近く、敵対勢力との奪い合いが発生することもある。その秘密主義な姿勢もあり、アスター4号星の探索中はあまり存在感がなく、「少し便利な機械」以上の認識が得られなかった。だが、物語の後半で宇宙に進出した際にその正体や目的、環境が判明すると、一つの生命としての意思を見せ始める。
      最後は主人公たちをかけがえのない仲間であると認めると同時に、自身が所属しているスコピアム生命群の抱えた矛盾に気づくなど、明らかな成長が見て取れる。
  • ヴァイル帝国の皇帝「ボルドール」や、彼に助力する先進惑星の住人「ヴィープス」の面々も、彼らなりの正義によって敵対していることが明らかになる。
    そのため、単なる絶対悪に終わっておらず、プレイアブルキャラクター達からもある程度の理解を得ている。

「未開惑星保護条約」に関する扱い

  • シリーズの根幹要素となっている「未開惑星保護条約」は、本作でもやはり破られてしまう。ただし、本作では先に破ったのが敵側である「総統派スコピアム」や「ヴィープス」で、マリエルは彼らの暴挙に巻き込まれ、レイモンドたちに助力をするためやむなくアスター4号星に介入するという流れで、『SO3』のフェイトほどではないにせよ、かなり慎重な部類とされている。
    また、レイモンドの母星である惑星べグアルドは銀河連邦に加盟していないため、最初から未開惑星保護条約に縛られずに行動する。ただし、レイモンド自身は実際に未開惑星を旅するにつれて、当初は窮屈でしかないと思っていたこの条約にある程度の理解を示すようにもなる。
    • また、ケニー一族がレイモンドから「未開惑星保護条約違反の常連」と揶揄されていたり、敵の黒幕から「結果さえよければ未開惑星保護条約違反は問題にならないことを、ケニー一族が証明している」と豪語されるなど、前作までの「条約が普通に破られている」というツッコミがゲーム内でも反映されている。
    • なお、マリエルやレイモンド、ヴィープスのアスター4号星での活動は、一般市民にとっては「科学技術を伴わない超常現象」でもギリギリ説明がつくものになっており、将来性こそ不明なものの、『SO2』の惑星エクスペルのように文明が急進化する結果にはなっていない。パーティメンバーとなったアスター人や、連邦の技術で治療を受けたオーシディアス王が先進惑星のテクノロジーに触れたため、その監視をマリエルたちが行うということで手打ちとなっている。

豊富なファンサービス

  • シリーズを通して話題となるウェルチやケニー一族はもちろん、『SO1』で流行した石化病をモチーフとした「灰化病」や、『SO4』の主人公の子孫と思しき「ルカ・マーベリック」の登場など、過去作を意識した展開が従来より多め。
    • ケニー一族に関しても、ロニキスやクロードの名前が提示されたり、マリエルの祖父であるエマーソンが、間接的ではあるが登場する。さらに、ロニキスの副官と思しき「カーツマン」の姓を持つキャラクターも、意外な形で姿を見せる。
    • 後半敵対する総統派スコピアムは様々な種族と融合を果たしたという設定で、ヒューマンはもちろん、レッサーフェルプールやフェザーフォルクなど、多種多様な敵が実際に登場する。
    • クリア後に挑戦できる隠しダンジョンも、本編とは比較にならない強敵と戦えるほか、単独で最後まで進むことでささやかなサービスを体験できる。
    • プロローグにある通り、本作では銀河連邦の腐敗が一つのテーマとして描かれているが、銀河連邦そのものが敵になったわけではなく、良識のある軍人も登場する。そのため、従来のファンを蔑ろにしているということはない。

SF要素の復活

  • 先述した通り、本作は実際に他の惑星や宇宙空間へと旅立てるなど、前作で足りなかったSF要素が大幅に増加している。特に、『SO1』『SO2』でも見られた「未開惑星のキャラクター」が、宇宙空間や宇宙船に驚くという要素が、従来以上に大きくピックアップされている。
    また、前作では全く描写すらされなかった艦隊同士の戦闘がモニター越しとはいえ再現されている。

その他

  • アプリの起動が非常にスムーズで早い。
    • 一般的なゲームは起動時にメーカーロゴ等が表示される事が多く、そのロゴもゲームによってスキップできたりできなかったりとまちまち。
      しかし本作は起動時に表示されるロゴ等が一切存在せず、アプリを起動したらオープニングムービーを飛ばすだけでタイトル画面に移行する。
      これは他SOシリーズや他スクエニ作品は勿論、他社のゲームにもほぼ見られない仕様であり、地味ながらも本作独自の評価点となっている。

賛否両論点

クセのあるアイテムやスキルの解説

  • スキル等の解説にメタ要素が複数存在する。コミカルと言えば聞こえは良いが、中には悪口と言えるものもあり、賛否が分かれている。
    • 一例として、レティシアのINT依存バトルスキルの解説に「この設定によりパワーキャラの疑いは晴らされた」と書かれている。
      しかし、作中にレティシアが脳筋・パワーキャラであるかのような描写は存在しない。にも拘わらず何故このような解説を用意したのか…*7
  • スキルに関してはやや踏み込んだ運用法やヒントも解説しており、初見の人やこういったゲームが苦手な人でも応用の利いた戦闘が楽しめるようになっている。

キャラクターの性能差

  • VAの恩恵もあり、役に立たないパーティキャラクターは存在しないが、それでも多少の強弱差がある。
    • 強キャラとして挙げられやすいのは、一部の技が極めて強力なレイモンドと、格闘術とフェイズガンで遠近双方に対応できるマリエル。
      この他、攻撃面は頼りないがサポーター・ヒーラーとして重宝されるニーナも、メンバーのスタメンとして選ばれる事が多い。
    • 反対に、女性主人公のレティシアは、前衛であるにもかかわらず小ダメージでの怯みを無効化する「ガードレス」を覚えない。
      敵の攻撃による怯みでAP上限値が消耗する関係上、このデメリットは無視できず、主人公ながら慎重な立ち回りが要求される*8

バトルの人数減少

  • 5で高く評価されていた全員戦闘はできなくなってしまった。
    これにより、RPGではお決まりの「なぜ仲間全員で戦わないのか」というツッコミどころが復活してしまった。
    • 他のRPGで6人以上のパーティで全員が戦うことができるものは極めて少ないので、それができないからといって問題点というほどではないが、過去にできていたものができなくなってしまった点、全員で力を合わせて戦う快感が得られなくなってしまった点は残念である。

問題点

不便なUI

  • UIが不便・練り込み不足で使いにくさが目立つ。アプデである程度は改善されたが、それでも根本的な解決に至ってはない所である。
  • 本作のマップはボタン入力で民家等を表示させる事ができるが、マップ上のどこがどの民家に繋がっているかを把握できない。
    これにより民家の中にクエスト受注相手やソーアの対戦相手等がいる場合、どの民家か分からないため街中の民家を探し回る羽目になる*9
  • マップ上ではただのモブは小さい○、ソーアの対戦相手は大きい○としか表示されないため、ぱっと見では区別を付けにくい。
    また、会話ができるモブもソーアで対戦ができるモブも、同じ大きい○として表示しており、こちらも見ただけでは判別できない。
  • 今作は各セッティングを全てステータス画面で行うようになっており、装備やスキルの強化等も包括されている。
    その弊害で、従来作ではステータス画面で確認できたキャラクターの詳細情報が今作では確認できなくなってしまった。
    例えばICに関わるタレントは、従来作はステータス画面で確認できたが、今作ではわざわざICの項目を開かないと確認できなくなっている。
    好物に至ってはステータス画面ですら確認できない。これについてはSFCの『SO1』ですらステータス画面で確認できた事なのだが…。
  • 今作のメニュー画面はやたらとR/Lボタンを多用させるUIであり、更に1/2の使い分けも要求されるため、慣れない内は暴発しやすい*10*11
    加えてR/Lボタンでタブを切り替えた際に一定の間が発生する等、操作レスポンスも妙に遅く、操作していて煩わしさを感じやすい。
  • ソーアは自身の現在の段位すらも確認できず、更には話しかけた対戦相手が既にクリア済みか否かの判別もできずと非常に不親切*12
    デッキも単純に攻撃力が高い順に並べられるのみでロール別ソートができず、ネームドポーンが増えてくると現在の構成の把握が面倒になる。
  • 本作のトロフィーには「ICで90%以上のアイテムを作成」「ゲーム内の全宝箱を開封する」「全ミニバーニィを発見」等がある。
    しかしこんな面倒な要素を実装しておきながら、ゲーム内にその進捗を確かめるシステムが存在せず、自分でメモを取るなりするしかない。
    何処の宝箱を開けているか、未開封の宝箱があるダンジョンは何処で何個か、どのアイテムが作成済みか、これら全て確認不可能である*13
    この不親切な仕様は数多くのプレイヤーに問題視されており、確認用に複数の攻略サイトがIC作成品チェックリストを自作するほどである。
    一応ゲーム内に「プレイデータ」というものがあるが、IC実行回数や☆5アイテム作成数等、わりとどうでもいい情報しか確認できない。
  • スキルパネルの数が膨大であるにもかかわらず、パネルの開放は1つずつしか行えないため、こちらも面倒という声が聞かれている*14

ストーリー・イベント関連

  • ストーリーは今作で大なり小なり改善が入ったが、イベントの描写・演出面に関してはまだまだ至らない部分も少なくない。一例を挙げると、
    • カットシーンのキャラクターは基本的に棒立ちであり、ボディランゲージもキャラクター間の流用が多い上に種類が少なくワンパターン。
      レティシアが感動して涙を流す場面では、泣き顔を作っていないため顔を映さないカメラアングルにする苦し紛れの小細工を感じさせる。
      特に中盤のクーデターでは、カナンらが民衆に演説するシーンがあるが、その民衆がそもそも画面上に一切映らないため盛り上がりに欠ける。
  • ストーリーも本作では従来作ほどの明らかな破綻や問題視される場面は少ないが、細かなところでツッコミどころも多い。
    • 例として物語中盤におけるレティシアとゲラルドの結婚式イベントでは、フーガの突入前というタイミングで何故かテオの台詞が流れる。
      彼の台詞が流れるのはフーガ突入の数分前という段階であり、隠れて見ていた等の描写もないため、違和感がかなり強いものとなっている。
    • 上記の結婚式イベントの後、ガストンがこちらに向けたフェイズガンをマリエルが撃ち落とすという場面がある。
      これ自体はおかしくないが、そのフェイズガンをネヤンが拾って向ける場面では、マリエルを含め誰もネヤンを止めず国王が撃たれてしまう。
      いくら相手が銃器を持っているとは言え、こらちは10人近くいるのに、誰もネヤンの凶行を止めないというのは不自然という意見もある。
    • また、ヴィープスの3人はDUMAの確保を目的の1つとしているが、レティシアが帝国に嫁いだ際には、何故かそれを行おうとしない。
      こちらはレティシアとクロエだけという状態であり、DUMA確保の絶好のチャンスなのに、何の行動も起こさないのはやはり不自然である。
    • 意味深な演出をしておきながら、詳しい説明がされず意味不明、もしくはその後の展開に活用されなかった展開も少なくない。
      地下牢に投獄された際のアベラルドの左腕、レビタス石発見の際に発光したニーナのペンダント、後述のウェルチの指輪等がこれに該当する。
      中盤山場の結婚式にて、花嫁姿のレティシアを見たテオが「あのドレスは…」と反応するが、結局その台詞も掘り下げられず流れてしまった。
  • 後半からアスター4号星を離れ、宇宙に飛び出す展開となるが、このあたりからレティシアの影が急速に薄くなっていく。
    • 宇宙に出てからは先進惑星の出身であり、宇宙船の艦長でもあるレイモンドがリーダーシップを発揮し、パーティを引っ張るようになる。
      アスター出身キャラはレイモンドらに引っ張られる形となり、会話イベントやカットシーンでもレイモンドの出番が豊富に用意されている。
      そしてレティシアは引っ張られるキャラの1人という微妙な立ち位置になってしまう。例えレティシアが主人公だったとしても、である。
    • じゃあストーリーの前半部分ではレティシアの方が目立ち、レイモンドの影が薄いか…と言われれば特にそんな事はない。
      イベントにも積極的に絡む等出番が多く、印象に残る描写が十分に用意されている。例えレティシアが主人公だったとしても、である。
    • 同じダブルヒーローを採用した『SO2』では上述のような「主人公とヒロイン」の雰囲気はあれど、それ故にどちらの出番も十分にあった。
      今作では「どちらも主人公」を目指そうとしたのだろうが、結果としてこのアンバランスさが悪目立ちしている。
  • 本作のウェルチは家宝の指輪の片割れを探す事を目的としており、主人公にもその事について気に掛ける描写・台詞が複数存在する。
    • 彼女の指輪を探す手助けをするクエスト・サブイベントが待ち受けているのは想像に難くない…と思いきや特にそんなものはなかった
      指輪が大切な事はウェルチの初登場時点で描かれており、その後も話題に上る事から、当然プレイヤーは何らかの展開があると期待する。
      しかしストーリー後半、ウェルチは自力で指輪を見つけ出してしまい、彼女の出番はそれが最後となる。消化不良というレベルではない。
      構想段階ではウェルチの指輪を探すイベントがありつつも、開発期間等の理由で没になった…のかもしれないが、真相は不明である。
    • ついでにこの項目で述べるが、本作のウェルチは可愛いと評判だった前作から一転、顔が『SO4』寄りになってしまい評価は芳しくない。
      更に言えば、モーション・ボディランゲージも前作の使い回しである。折角本作で大幅に減った使い回しをこんなところで見るとは…。
  • 流石に『SO2』ほどではないにせよ、物語全体を通して会話イベントやカットシーンが多く、そしてかなり長い。
    探査戦闘艦テラヌスクリア後から機械生命体航宙艦スコピアムまでのイベントは特に長く、普通にやっていると軽く1時間弱は掛かるほど。
    一応ムービースキップの機能は実装されているが、会話中に操作が可能なタイプのイベントではスキップができず、もどかしさを感じさせる。

戦闘関連

  • リンクコンボの粗
    • 本作のリンクコンボは非常に自由度が高く、遠距離攻撃系の技だけで固めたり、同じ技を3連発する等、好き勝手に構成する事ができる。
      しかし本作には、『SO3』や『SO5』に採用されていたキャンセルボーナスシステムのような、「コンボを繋げるメリット」が存在しない。
      そのためキャラによってはあれこれ考えコンボを組むより、高コストの強力な技をひたすら使う方が強いという事態が発生してしまっている。
    • 例えばレティシアは小~中コストの技でAP5の3連コンボを組むより、そのAP5で乾坤一擲→シュペルノヴァと繰り出した方が圧倒的に強い*15
      シュペルノヴァは攻撃力と攻撃範囲に極めて優れ、ヒット数も多いためファクターのデバフも付与しやすく、それでいて消費APは僅か4。
      この高性能な技を、効果が高く発動の隙も少ない乾坤一擲でブーストできてしまうため、リンクコンボの立つ瀬がなくなってしまっている。
      レイモンドも同様で、AP1の技を3回使うよりは、AP3で乾坤一擲→ボルダー・クラッシュと繋げる方が遥かに高いダメージを与えられる。
    • 『SO3』の場合、バトルスキルの構成自体は自由に行えるが、CPという制限が設定されており、これを超えたスキル構成は不可能であった。
      また、バトルスキル使用時にHP/MPとGutsを消費する仕様であり、この2つをリソースとして上手く管理しながら戦っていく必要があった。
      一方今作では自動回復するAP以外何も消費せず、CPのような制限もないため、「強技をひたすら使う方が強い」という事態を招いてしまった。
  • 本作に限った話ではないが、バトルスキルの格差がかなり激しく、強いバトルスキルとそれ以外とがはっきりし過ぎている。
    • レティシアの場合は上で述べたシュペルノヴァの他、ロンド・ミスティールやミストラルが特に強力な性能に仕上がっている。
      その一方で、グラース・ソー等の4つの属性付与スキルは殆ど使い道がなく、これよりも上記の乾坤一擲の方が遥かに使い勝手に優れる。
      加えて本作では、『SO3』のような与ダメージの上昇やMPダメージ追加等の効果もなく、レベルを上げても効果時間しか上がらない。
      更には味方全体にHP吸収効果を付与するアクティブスキル、ヴァンプウェポンの存在もあり、完全に属性付与スキルの立つ瀬がない。
    • アベラルドは攻撃判定のあるチャクラムを発生させる残影と、その効果中に紋章術を使うと追加攻撃を行うという特殊システムを持つ。
      しかし残影・紋章術・その追加攻撃いずれも攻撃力が低く、更にLvUPでも攻撃力が伸びないため、消費APに見合う与ダメを全く発揮しない。
      また、アベラルドは技・術の両方を覚えるキャラクターだが、前者にはあまり高威力のものがなく、後者は僅か3つとちぐはぐさが否めない。
      一方で魔境門は非常に高威力かつ敵を引き寄せる効果を持ち、更にこの引き寄せ効果は敵の怯み耐性を無視するとヤケクソなまでに高性能。
      3箇所のリンクコンボに魔境門を単体セットし、AIに任せてればどんな戦闘でもOKというレベルであり、バトルスキルのバランスが悪すぎる。
    • マリエルは遠距離・直線範囲のバースト・エミッションと、テキトーに連射するだけで雑魚が消えるプレデター・レイがすこぶる高性能。
      更にパッシブスキルのゼロ距離射撃・デッドアングルシュートが非常に優秀であり、しかも効果が重複するため凄まじいダメージを叩き出す。
      この他、瞬間火力が高いレーザー・エミッション、接射で大火力を発揮するワイド・レンジと、技の性能は全キャラトップクラスに位置する。
      一方、閉所で効果的とされるトライデント・Rは、そもそも閉所が少なさ過ぎて使い道がまるでない。それよりトライデント・アーツを寄越せ。
    • ニーナは回復・補助の他、いくつかの攻撃技・挑発・吹き飛ばし等のスキルを覚えるが、正直どれもこれも癖が強すぎて使いにくい。
      敵を挑発する波風(ナミカゼ)は耐久力の低いニーナが使うにはリスクが高く、敵を吹き飛ばすどーーん!!は上手な使い道がなさすぎる。
      そもそもニーナに攻撃をさせるよりは補助に専念させた方がよく、自分で操作するよりはAI任せにした方がいいという根本的な問題がある。
      一応、仲間を自分の近くに呼び寄せる集まれー!は、蘇生や補助と組み合わせる事ができるが、それも積極的に使うほどのものではない。
      玲瓏(レイロウ)・勇泉(ユウセン)・蘇(ヨミ)をセットしてCPU任せ、結局この構成が最適解であり、最初から最後までこれが通じてしまう。
  • 攻撃手段の少なさとその弊害
    • 例えば『SO3』の場合、いずれのキャラクターも専用のバトルスキルを10種類習得する他、2種類の汎用バトルスキルを習得していた*16
      更に通常攻撃が大小2種類し、それぞれS/Lレンジで性能が変化、キャラクターによっては状況次第で特殊な通常攻撃を行う事も可能だった。
    • 一方で今作のバトルスキルは、専門術士のミダスと回復・補助のニーナを除外すれば概ね10種類、多いキャラクターでも13種類ほど。
      また、今作では通常攻撃という概念自体が存在せず、クイック・リッパー等の「消費AP1のバトルスキル」が通常攻撃の役割を担っている。
      このためVattingとVAを加味しても各キャラの攻撃手段がかなり少なく、『SO3』を筆頭とした従来作と比較すると奥深さがイマイチ足りない。
    • 上述の通り今作はバトルスキルのセット・使用にAP以外の制限が一切ない上、強力なバトルスキルとそれ以外がはっきりし過ぎている。
      加えて『SO2』のケイオスソード、『SO3』のエリアル・レイドのような、レンジや追加入力による性能の変化等も本作には殆ど存在しない。
      従来作はレベルが上がると攻撃力以外にエフェクトが進化し、ヒット数が上がる等の大きな要素があったが、本作は単に攻撃力が上がるのみ*17
      これらの点が合わさって、今作では多彩かつ様々なバトルスキルを構成し、相手や状況に応じて使い分ける楽しみが削がれてしまっている。
      基本強力なものを使っていけばいいため、基本的に最初は面白いと思える戦闘も、徐々に物足りなさや味気無さを感じさせるようになっていく。
  • 主人公がレイモンドの場合にのみ加入するJJの性能が凄まじく極端であり、「癖が強い」を通り越して産廃の域に片足を突っ込んでいる。
    • ただでさえバトルスキルの総数が少なく攻撃手段の幅が狭い本作において、JJはたったの7種類しかバトルスキルを習得しない。
      しかも内1種類はステータスを向上させるバフスキルなので実質的に6種類、更にその内の3種類をカウンター技が占めているという有様である。
      そして残り3種類の内1種類は攻撃力こそ極大だが、攻撃前の隙が恐ろしく長いためまともに当たらず、実用的なスキルは僅か2種類しかない
    • カウンター3種は当たれば強力だが、敵の攻撃を悠長に待つよりは、他キャラを操作して殴った方が早いし強いという根本的な問題がある。
      また、敵の攻撃を待ってる間に、他キャラクターが攻撃して敵の攻撃が中断される事も多く、有効に活用できる機会があまりに少なさ過ぎる。
      一応JJは先述の乾坤一擲を覚える貴重なキャラクターだが、乾坤一擲は効果時間が僅か2秒しかないため、カウンターとの相性が非常に悪い。
      結局レイモンドと同じく、乾坤一擲→斬空・烈という単発威力重視の構成・運用が最適解となる。しかもレイモンドと異なりそれしかできない
    • 歴代SOシリーズでもここまで極端な性能に調整されたキャラクターはおらず、実用性だけで言えば『SO3』のアドレーをも下回ると言える。
      詳しくは後述するが、今作で削除された空破斬・双破斬・鏡面刹等を覚える剣士キャラだったなら、このような不満は出なかっただろうに。
    • 一応JJにも利点はあり、彼が作成可能な武器に付与されているファクター「神への与ダメージ+55%」が非常に強力な効果となっている。
      この「神への与ダメージ」は対象が大きく限られるが、最高難易度のガブリエやイセリア撃破にトライするにはほぼ必須のファクターとなる。
      レティシア編のテオの武器にこの効果はないため、JJのみの特権である。キャラでなく武器の方が優秀というのもおかしな話だが…。
  • 今作の料理はアイテムクリエイションではなく、宿屋での宿泊時に料理を食べ、その料理固有のバフを得るというシステムになっている。
    • しかしこのバフはたったの戦闘5回分しか長続きせず、おまけに今作は戦闘のテンポが非常に良く、サクサク戦闘をこなせる事ができる。
      ハイテンポな本作において、この「戦闘5回」は少なすぎると言わざるを得ず、5回程度の戦闘なぞあっという間に終わりバフが切れてしまう。
      意図的に全ての敵から逃げないと、宿屋でバフを得てダンジョン最奥のボス戦へ…といった芸当は不可能であり、殆ど死に要素と化している。
    • 一応ランダムでバフを得られる「社」が各フィールドに用意されているが、逆を言えばフィールドにしかなく、こちらもほぼ死に要素。
      また、「一定確率でバフ回数が減らない 」というパッシブスキルも存在するが、発動率は最大でも40%しかなく、アテにするには心もとない。

散策関連

  • 本作では街でプレイヤー側から行える会話が、ほぼソーアとクエストに関わるもののみに限定されている。
    話しかける度にソーアの事についてしか発言しないため、非常に不自然で不気味とすら感じさせられてしまう*18
    • モブ同士の会話を横で聞く事はできるため、それらも含めれば話題の幅はそこそこ多い方ではある。
      ただし、ストーリーの流れで夜の街を歩く場合、NPCの種類や配置、そして会話内容は日中と変わらない。
    • 夜中になっても同じ場所で仕事をサボって上司に怒られる町民がいたり、夜の広場で子供同士のプロポーズが繰り広げられたりと奇怪な状況となるため、期間限定とはいえ没入感が削がれがち。
  • 本作は街で何らかのアクションを起こした際に、操作中のキャラクターが細かく台詞を発するようになっている。
    例えば各店舗や民家に入る際に「失礼します」と言い、VA中にモブに接触すると謝罪する等であり、それが全キャラクター分用意されている。
    • しかし街に入るとPAのためにパーティが強制的に一時解散する仕様のため、折角個別収録されたこれらの台詞を殆ど聞く事ができない。
      街中で主人公以外を操作でき、上記の台詞を聞けるタイミングは、何らかのイベント中でPAが発生せずパーティが解散しない場合のみである。
      例としてマリエルだと「ごめんくださぁ~い!」といった台詞がちゃんとあるため、折角収録されたこれらの台詞を聞けないのは勿体ない。
  • DUMAの強化に必要な晶紋石は、フィールドや市町村のあちこちに漂っており、これをこつこつ回収してスキルを強化していく。
    • この晶紋石はストーリーの進行状況に応じて新たに追加される事があるが、ゲーム中にそれを示唆するダイアログ等は全く存在しない。
      追加されるタイミングは決まってはいるのだが、何処のフィールドやダンジョンに追加されたか、いつ追加されたかは一切把握できない。
      このため晶紋石を集めたい場合、定期的に各フィールドやダンジョンに戻り、追加されたかを確認しに走り回る作業を余儀なくされてしまう。
    • 更に厄介な事に、この晶紋石はマップ画面に表示されず、スキャンにも引っ掛からないため、プレイヤーが自力で目視して探すしかない。
      せめて晶紋石が追加された事を把握できるか、マップ上に表示される仕様であれば、回収の面倒臭さが多少なりとも軽減されたのだが。

アイテムクリエイション関連*19

  • 今作のアイテムクリエイションは、素材よりも低いグレードの完成品が生成される事が多々あり、時間と資金を無駄にしてしまいやすい。
    • 特に錬金が顕著。例えばムーナイトを素材にすると、オリハルコン・レインボーダイヤ・ダークマター・ミーティアライトを生成できる。
      この4つの内ムーナイトより高グレードなのはミーティアライトのみであり、これを作る過程で低グレードの他3つが大量生成されてしまう。
      グレードが下がるとそれを素材にまたムーナイトを作る事になり、当然それにも資金も掛かる…という不毛な作業を延々と行う羽目になる。
    • また、外れ枠として完成品のグレードが大幅に下がる事もあり、ムーナイトの場合は5グレード手前のミスリルまで一気に落ちてしまう。
      ムーナイトからミスリルにまで落ちてしまい、それをまたムーナイトまで戻すとなると、一体どれほどの資金が掛かってしまう事か…*20
    • お馴染みの隠しダンジョン「試練の遺跡」で最上位素材が購入可能なので、出費こそ嵩むが運に左右されるストレスは軽減できる。
      尤も、試練の遺跡解禁までが非常に遠く、本編中ではこのストレスの根本的な解決が不可能な事が問題なのだが…。
  • 今作では素材1つあたりの作成可能アイテムが非常に多く、何を作るかの指定もできないため、狙ったアイテムを本当に作成しにくい。
    • 最も面倒なのが細工であり、これだけで武器・防具・アクセサリー・ポーン・サポートアイテムと5カテゴリものアイテムを作れてしまう。
      しかも武器だけでアベラルド・ニーナ・ミダス・マルキアの4人分あり、かつそれぞれが10~18種類、ポーンに至っては約80種類にも及ぶ。
      使用素材である程度絞り込めるものの、素材1つに対し作れるアイテムが多すぎるため、狙ったアイテムの作成が極めて困難になっている。
      従来作はコマンド実行者用の武器しか作れなかったが、今作では他キャラ用の武器も作れてしまう点も、この問題をより大きくしている。
    • 鍛冶は武器(レイモンド・レティシア・テオorJJ)・軽鎧・重鎧の3カテゴリであり、かつそれぞれ13±5種類と、細工よりはマシである。
      尤も、細工があまりに酷すぎるだけであり、JJの武器を作ろうとしてレイモンドの武器が出る等、この仕様による面倒臭さは常に付きまとう。
      せめて『SO2』のように武器は自分が使用できるものしか作れず、防具が別コマンドだったなら、ここまでのストレスは感じなかったのだが。
    • 上記の錬金も『SO2』のようにアイアンを基に作りたい鉱物を指定し、結果が成否だけならこれほどのストレスは感じなかったはずである。
      ナンバリングタイトル最新作でありながら、従来作から変えようとして逆に従来作よりも劣化・退化したシステムになってしまっている。
  • 今作ではアイテムクリエイションの結果が気に入らなかった場合、最大2回までリトライできるが、何故か調合と機械のみできない。
    • 特に機械が痛い。機械は高グレードの素材を最終盤まで入手できず、素材を2個使う仕様から素材の購入価格も非常に高くなる。
      おまけに実用性の低い攻撃系アイテム等が作られる確率がとても高く、逆に各キャラクター用の武器が作られる確率はかなり低い。
    • これのせいでエレナ・マリエル等はICによる武器の入手がしにくく、それにも多額の資金が掛かるという難儀な事になっている。
      特にエレナはクリア後の「試練の遺跡」でも武器が売られておらず、2つ目の隠しダンジョンまでまともな武器の入手手段がない*21
  • 従来作と比較して、今作の執筆は有用性が著しく低く、ぶっちゃけ最初から最後まで一切行わなくても全く問題がないほど。
    • 執筆で作成可能なアイテムは大きく分けてレシピ・各キャラクター固有の書籍・紋章術を発動可能な攻撃系消費型アイテム、以上である。
      『SO3』『SO5』のように新たなバトルスキル・補助スキルの習得ができず、『SO2』のようにスキルブックを使用したSPの節約もできない。
      折角ファクターを操作する『SO3』の合成コマンドが復活したのに、同じく『SO3』に存在した合成用の書籍アイテムも削除されてしまった。
    • 攻撃系アイテムは実際の戦闘で使われる事は殆どなく、レシピは一部アイテムのみ対応、しかもレシピがなくても作れるので意味がない。
      各キャラ固有の書籍も、今作では『SO2』のような好感度操作の効果はなく、ただの換金or印税をもらうためのアイテムに成り下がっている。
    • 一応、各キャラ固有の書籍はそれなりの額の印税を獲得でき、これだけはそこそこ有用だが、この書籍アイテムは作成確率がかなり低い。
      加えて執筆の2つめのサポートアイテムの入手時期が、試練の遺跡クリア後と他コマンドのサポートアイテムと比較してもぶっちぎりで遅い。
      試練の遺跡のクリア後あたりから、デンモール洞窟での稼ぎが安定してできる強さになるため、その頃には書籍Lvを上げる意味がなくなる。
      印税以外の有用性がほぼないと言っていいため、書籍Lvを上げるメリットは、印税とトロフィー「万物創造神」狙いくらいしかない。
  • 今作ではアイテムクリエイション実行時に一定の資金を求められるようになったが、その費用が非常におかしい。
    • 錬金の場合だと、1回実行する毎にダークマターでは1728FOL、ムーナイトでは2160FOLが求められる。リトライする場合も同様。
      上記の通り今作では素材よりも低いグレードの完成品が頻繁に生成されるため、実行/リトライを繰り返していると資金がガンガン減る。
      更におかしいのはムーナイトより1グレート上のミーティアライトであり、1回あたり28800FOLと一気に10倍以上に費用が跳ね上がる。
      そして「細工・鍛冶の実行費用は錬金の3倍」という仕様のため、細工・鍛冶をたった1回実行するだけで86400FOLが消し飛んでしまう
      これに上記の「素材1つあたりの作成可能アイテムが非常に多い」という問題が合わさり、例え50万用意しても僅か数分で消えてしまう。
    • ちなみにこれでもまだマシな方であり、本当にヤバいのは合成である。
      今作の合成は『SO3』のシステムに若干近く、装備にファクターを付ける際は、アイテム2つを選択し、この合成コマンドを実行する。
      この際に「ベース装備のファクター」と「素材となった装備のファクター」の中からランダムで抽選され、ベース装備に付与される。
      実行時に消費する資金は、ベース装備のグレードやファクター数で変動し、最強装備ともなると一度の抽選で莫大な資金を要求される。
      それが一体どれほどのものかと言うと、1回につきなんと2610000~5994000FOLもの費用が掛かる。なんとかなるさ……ならねーよ!*22
      「好きなファクターを2つまで確定で付ける」事はできるが、ファクターの数が多いとそれでも狙った組み合わせにするのは難しい。
      完全に運頼みなのでこちらからはどうする事もできず、セーブアンドロードによるリセマラが必須になってしまう*23
  • アイテムクリエイションを何度も行っていると、従来作と同様に一定確率でタレントが開花し、100のボーナスSPを得られる。
    しかし今作はSPを100入手するのではなく、「行ったコマンドのスキルレベルに100SPが加算させる」という分かりにくい効果になっている。
    例えば細工を実行して「器用な指先」が開花すると、SPを100入手するのではなく、実行したキャラの細工レベルに100SPが加算される。
    しかしゲーム内では単に「ボーナスSP 100」とだけしか表示されず、その効果を把握しにくい表示・演出になってしまっている。
    ちなみにICレベル10の状態でタレントが開花した場合、無駄にならずにそのまま100SPを入手できる。最初からそうしてくれればよかったのだが…。

その他

  • ショップに特定アイテムを納品する事で品揃えが増えたり資金を入手したりできるが、その要求数がおかしいものが多い。
    • 一例として城塞都市バルダーで「スミッティハンマー」を4個納品できるが、それをしたところで得られる資金はたったの4200FOL。
      スミッティハンマーの作成には1個1300FOLのミスリルが必要であり、かつミスリルで細工をするには1回あたり1170FOLが求められる。
      そしてスミッティハンマーの作成確率は、手持ちのサポートアイテムにもよるが概ね8~10回に1回ほど。はっきり言って大赤字である。
    • 特に酷いのが、ニルベス古代理紋遺跡のショップに納品できる「電気伝導体x16」と、その達成報酬である15440FOL。
      電気伝導体の価格は1個あたり1930FOLであり、それを16個集めるとなると30880FOLもの資金が掛かりとんでもない大赤字となる。
    • 品揃えの増加も、要求アイテムとそれが可能になる時期に対し、追加されるアイテムが釣り合っていないものが非常に多い。
      例えばヴァイル帝都に「メリクルx8」を納品すればダークマターが品揃えに並ぶが、それができる頃にはダークマターなぞ簡単に自作できる
      そもそもメリクルの作成には、ダークマターよりも遥かに高グレードなミーティアライトが必要であり、納品するメリットが欠片も存在しない。
      希少なミーティアライトを使ってダークマターを品揃えに追加するくらいなら、そのミーティアライトで鍛冶でもした方が遥かにマシである。
    • 更なる問題として、アイテムを納品すると何の報酬を得られるか、何が品揃えに追加されるかを事前に確認する事ができない。
      大量の素材や資金を消費してやっとこさアイテムを集め、いざ納品するとしょっぱい報酬しか得られない…という事にもなりかねない。
  • 『SO4』と同じくキャラクターの3Dモデリングが、「マネキンみたい」「無機質感が凄い」と、プレイヤーからの評価が芳しくない。
    本作は2022年に発売された作品だが、その5年以上前に配信されたスマホ用アプリ『アナムネシス』の方が良いという意見すら存在する。
    この無機質感は、前作『SO5』で(一部を除いて)かなり改善されていたのだが、本作で再び『SO4』の路線へと戻ってしまったと言える。
    特にニーナは、ステータス画面とそれ以外で表情が全く違っており、ステータス画面で何度も表示されるだけに嫌でも印象に残る*24
    『SO4』よりはマシになった*25と言われるものの、悪い意味でアニメとリアルの中間的な3Dモデルからいい加減脱却してほしいという声は根強い。
  • 従来作のステータス画面では、キャラの2Dイラストが表示される事が常だったが、今作では3Dモデルが表示されるようになっている。
    メニューで閲覧可能な「辞書」でのキャラ紹介でも3Dモデルしか表示されず、今作ではゲーム内で2Dイラストを見る事ができない。
    折角あきまん氏が描いたイラストが存在していながら、それをネットや公式資料集等でしか見れないのは何とももったいない話である*26
    本作に限らずSOシリーズの3Dモデリングに対する評価が低い事も、この「2Dイラストが表示されなくて残念」という声を後押ししている。
    また、3Dモデルを表示させておきながら、スクロールや拡大・縮小でモデリングを確認できる機能がない事も物足りなさを感じさせる。
  • 上記に近い問題だが、ポーンとして登場している歴代キャラも、同じくスクロール・拡大・縮小でモデリングを眺める事ができない。
    先述の通り本作はファンサービスが非常に多く、歴代キャラのポーンはその筆頭と言ってもよいため、やはりこちらも残念な仕様である。
  • 先述の通り本作には多数のファンサービスが存在する一方で、主に戦闘面での「シリーズお馴染みの要素」というものが激減している。
    • お馴染みの剣技は双破斬も衝裂破も鏡面刹も無し。唯一空破斬のみ存在するが、何故か名称が「ブラッシュ・ウェーブ」になっている。
      剣技以外についても同様であり、気功・朱雀・桜花・裏桜花・旋風・吼竜破等、従来作に多数存在した技がことごとく本作には登場しない*27
      呪紋も然り。フェアリーライトやグロース等の補助系は全て削除、最強術のエクスティンクションやメテオスォーム等も残念ながら未登場。
    • 確かに前作『SO5』では流用が批判されていたが、その理由はあくまで流用が安直な手抜きとしか感じられないほどに多すぎた事。
      そして本来別のバトルスキルの攻撃モーションをそっくりそのまま使い回し、歴代技の名前を取っ付けただけの手抜きだったからである。
      馴染み深いバトルスキル・紋章術の登場自体が批判されたわけではなく、それは『SO2』~『SO4』の戦闘の高評価を見ても明らかだろう。
      従来作のバトルスキルを登場させたとしても、数が多すぎず、別の技のモーションを使い回さなければ、上記の批判は起こらないはずである。
      前作の批評を受けてお馴染み要素を減らしたのかは不明だが、仮にそうだった場合、本作は減らし過ぎて逆に物足りなくなってしまっている。
    • シリーズお馴染みの要素の乏しさは、バトルスキルや紋章術だけに留まらず、武具やアクセサリーについても同様である。
      多数のシリーズに登場したカイザーナックル・チンケスレイヤー・魔剣レヴァンテイン・聖杖ミリオンテラー等は本作には全く存在しない。
      防具もドラゴンレザー・ヴァリアントメイル・セラフィックガーブ・ヴァルキリーガーブ・リフレックス等は全てなくなってしまった。
      アクセサリーもお馴染みのものはトライエンブレムくらいしかなく、馴染み深いポイズンチェックやスターガード等は皆無と言ってよい。
      FFで言えば、シリーズお馴染みのエクスカリバーや正宗等が全削除されるようなものである。どれだけ違和感が強いかお分かり頂けるだろう。
      ちなみに従来作に登場した装備の殆どが削除・一新された一方で、今作では聞き覚えがなくやたらと発音しにくい装備が多数登場している。
    • 従来作では人類以外にも、(レッサー)フェルプール・フェザーフォルク・フォックステイル・バンデーン等の様々な亜人種が登場していた。
      しかし今作のパーティはJJ以外全員ただの人類であり、サブキャラクターを含めても目立った亜人種はヴィープス程度しか登場しない*28
      シリーズお馴染みのフェザーフォルク等は、今作では総統派スコピアムの雑魚敵でしか登場せず、こちらもやはり物足りなさを感じさせる。
      一つの惑星の中でも数多くの亜人種が存在・登場していた『SO3』とは雲泥の差であり、今作ではそのファンタジー感がかなり薄れてしまった。
      せめてヴィープスのロラが仲間になったなら、個性的な亜人種、かつミダスに次ぐ2人目の紋章術専門キャラという立ち位置になれたのだが…。
    • 更に言えば、試練の遺跡のお馴染みBGM「Mission to the deep space」も、今作では全く別のBGMであり、期待していると肩透かしを食らう。
  • パフォーマンスがあまり良くない。ハードへの最適化が甘いのか、「フレームレート優先」設定でもフレームレートの低下が発生する。
    特にニルベス古代理紋遺跡、中型輸送艦アルダス、融合プラント等が顕著。中でも融合プラントは戦闘が発生するエリアのため煩わしい。
    それ以外のエリアでも状況次第ではそこそこの頻度でフレームレートの低下が発生するため、もう少し丁寧に最適化してほしかったところ。

アップデートによって改善された点

UI

  • 本作ではパーティキャラクターの細かな離脱がかなり多いが、その度に装備アクセサリーが外されてしまい、再装備が面倒だった。
    また、DUMAの能力「スキャン」を移動中に使用できず、調べるためにわざわざ何度も立ち止まる必要があり、ストレスの要因となっていた。
    • これらの点は2022年12月のアップデートにより修正されたが、それまでは本作一番の問題点とさえ言われていた。

ボスの強さの調整

  • 中盤で戦うボス「聖鳥サムパーティ」は、空を飛んでいることから攻撃を当てづらいうえ、防御力も高いため非常に倒しづらく、調整前は「鳥」「クソ鳥」と呼ばれるなどプレイヤーたちから大いに不評を買っていた。
    • こちらも2022年12月のアップデートにより、弱点の耐久力が下がるといった調整がなされた。

総評

前作で不評だった要素に大幅なテコ入れが行われ、シリーズの汚名返上に寄与した一作。
バトルシステムは大きく改善し、ストーリーも前作のようにこぢんまりとしたものではなく、3や4に近いSF要素がある程度楽しめる。
ファンサービスも豊富なので、1~3でシリーズファンになったユーザーも手に取って損はないと言えるだろう。


余談

  • 本作でのダブルヒーローシステムの採用は早期から決まっていたが、和ケ原氏の初期構想ではレイモンドとマリエルの2人が主人公となる予定だった。
    しかし、アスター4号星からの視点が不足するという理由から、マリエルからレティシアに主人公が変更されたという経緯がある。
  • アベラルドが習得するスキルは全て漢字表記となっているが、「炎弾」「氷剣」を「ファイアボルト」「アイスニードル」と英語で発音する。
    こういった要素は他のゲームでも見られるのだが、スターオーシャンシリーズでは初の試みなので、その意図が不明という声も聞かれた。

最終更新:2024年04月01日 03:55

*1 操作キャラを変更するとDUMAの融合相手が変化するため、プレイヤー=DUMAと言っても差し支えない。

*2 システムとしてのMPが廃止され、それに伴いブラックベリィなどのMP回復アイテムも本作に登場しない

*3 落下すると割合ダメージを受けて最寄りの足場に戻される穴はある

*4 スピキュールは『SO3』にも登場していたが、東地氏が担当していたクリフではなく、誰得追加キャラのアドレーの技だったため不評だった。

*5 『SO4』では自らをサイボーグ化した「バッカス」がいるが、ほぼロボットのような姿を持つキャラクターはシリーズ初。

*6 声が神室町のヤクザなせいでこの性格がより強調されている。

*7 パワーキャラどころか、礼儀正しく品行方正でおしとやか、王族らしく言葉遣いも所作も品のあるキャラクターである。

*8 これについては怯みにくくなるファクターでフォローが可能であり、更にファクターを強化する「着こなし美人」というレイモンドやマリエルにはないパッシブスキルを習得する。

*9 後に発売された『SO2R』ではフロアに細かく地名を付ける等して分かりやすく改善している。

*10 このR/Lボタンをやたら多用させるUIは、残念な事に約1年後に発売された『SO2R』にも引き継がれてしまった。

*11 ボタン数の多いゲームに馴染んでいれば大して気にならないとの声もある。

*12 前者については、対戦相手に話しかけ、相手が格上で対戦が成立しない場合のみ段位の確認が可能。

*13 PS5版であれば、XMBの「アクティビティー」である程度把握できるが、パーセンテージでしか表示されないため気休めにもならない。

*14 これまでのシリーズの枠内の事柄として考えれば必ずしも大きな問題ではないともいわれる。

*15 乾坤一擲:一定時間ATKとINTが向上するアクティブスキル。上昇量はLv1の時点で50%、Lv10だと80%も上昇し、発動時の硬直や隙も非常に少なく、この性能で消費APは僅か1。その分効果時間が僅か2秒しかないが、攻撃中は効果時間が減らないため大した問題にはならない。

*16 対空攻撃のエリアルと体当たり攻撃のチャージ。ちなみに汎用バトルスキルと言っても、モーションも性能もキャラによって全然違う。

*17 例としてアシュトンのドラゴンブレスはヒット数と攻撃力が2倍になり、チサトのフレイムスロアーに至ってはバトルスキルの特性そのものが全くの別物に変化していた。

*18 特定の場所やイベント中ではソーア以外の話題も聞けるが、全体で見て片手で数えるほどしか存在しない。

*19 この項目の記述はリセマラ前提でプレイする者にとってはあまり気にならない事柄を含む。

*20 仮にムーナイトからミーティアライトを作ろうとして、外れ枠のミスリルが出た場合、そのミスリルからルーンメタル→オリハルコン→レインボーダイヤ→ダークマター→ムーナイトと経由しなければならない。当然その最中にもグレードが下がったり外れ枠が出る事もあり、その度に資金がガンガン減る。

*21 一応、試練の遺跡のボスから得られる素材を、同ダンジョンにいるショップに納品すれば武器を購入できるようになるが、後述する「アイテムを納品すると何が品揃えに追加されるかを事前に確認できない」という問題が拍車をかける。

*22 最序盤の村でファクターのないアクセサリーを購入し、それをファクター倉庫として利用する事で対処は可能。気休めレベルだが…。

*23 高難易度でもない限りここまで拘らなくても裏ボスの攻略は可能なのが幸いか

*24 実際にはモデリング自体は同じで、やけに強い光の加減のせいなのかもしれないが、別物と思えてしまうほどに顔が違って見える。ちなみにポーズもおかしく、何故か授業中に挙手をするような奇妙なポーズを取っている。

*25 全員が全員ではなく、アベラルド等は普通にイケメンという声も聞かれる。

*26 『SO2』に登場した肖像画も本作には存在しない。

*27 一応テオに「凶竜バスター」というバトルスキルが存在するが、これを吼竜破と呼んでいいかはかなり微妙なところ。

*28 一応エレナがアンドロイドだが、その容姿は人類そのものであり、ストーリー的にも作中の登場人物からも機械として扱われていない。