DAEMON X MACHINA

【でもんえくすまきな】

ジャンル 3D戦闘メカアクション
対応機種 Nintendo Switch
Windows (Steam/Epic Games Store)
発売・開発元 マーベラス
発売日 【Switch】2019年9月13日
【Steam】2020年2月14日
【Epic】2022年1月28日
定価 【Switch】7,800円
【Steam】8,580円
【Epic】6,578円
備考 Switch版は体験版あり
判定 なし
ポイント 一人プレイは良好
対戦はオマケ(公式)
インターフェース面に難あり


概要

いわゆるTPS視点のカスタマイズメカアクション。
プレイヤーは人型の搭乗用ロボット「アーセナル」を操る傭兵となり、様々な依頼主からのオーダーをこなしていく。

発表時はフロム・ソフトウェアで『アーマード・コア2』~『アーマード・コア ネクサス』までのプロデューサーを務めた佃健一郎氏を中心としたメンバーが手掛けたということで話題を呼んだ。
ハードはSwitchでリリースされ、2020年にはSteam版も発売。

CMではスーツ姿の男性がゲームをしており、上記の『アーマード・コア』シリーズのファンも含めた比較的高い年齢層をターゲットにしていると思われる。
タイトルに使われているのは悪魔を意味する「Deamon」や「Demon」ではなく「DAEMON」である。
もちろん、その語を使うことには設定上の重要な意味がある。検索しにくいが


ストーリー

その日、月は落下した。
「目覚めの日/THE FIRST DAY」
人々は、壊れた月を見上げ、目を背ける。

この災厄により、文明は半壊した。
そして、月から放出された新しいエネルギー資源「フェムト粒子」は、
世界に恩恵を与え、その一方で脅威をもたらしていた。

人類の制御下から離れたAIたち、通称「イモータル」の行動パターンは人類の排除。
時を同じくして生まれた、新たな人類「アウター」たち。
人類は、イモータルを封じ込めるために壁を建設。
そして、アウターで構成される傭兵集団「解放旅団」を結成した。

アウターと呼ばれる彼らは、外部装甲「アーセナル」を身に纏い、
死なない敵、自己増産を続けるAIたちと一進一退の攻防を繰り返す。
なぜイモータルは、人類に敵対するのか………。
新たな人類、アウターである自分たちは何者なのか………。

戦闘は依然として継続中。
血通う鋼鉄(アーセナル)に宿るは、神か悪魔か。
(公式サイトより抜粋)


評価点

ロボットアニメのような外連味溢れる描写

  • グラフィックはトゥーンを多用したアニメ調で描かれており爆発などのエフェクトも同様。
    • ロボットアニメの中で戦っているような雰囲気を楽しめる。それでいてゲームとしての楽しさを殺さない程度に留めているので興味がなければ気にならない。
    • 一例を挙げるとミッション中にいつでも機体から乗り降りしてアウター(乗員)を直接操作して戦える。
    • 機体に乗った方が強いので故意に降機して戦うのは悪手であり、生身オンリープレイをしようとしてもクリア不可能なミッションも多いがロボアニメ好きなら自由に乗り降りしてみるだけでも楽しい。
    • 「最初から最後まで生身で戦うミッション」「生身で敵基地に潜入して相手の最新鋭機を奪って逃げるミッション」などもある。
      • 多人数プレイでは他プレイヤーを強制的に降ろす方法はないが、降りた隙にそのプレイヤーの機体に乗り込んだり合意の上で機体交換も可能。

爽快感のある戦闘

  • 本作には飛行し続けることにデメリットが無いため、基本的に空中戦を行う事となる。
    • 空中を自由自在縦横無尽に高速で動き回るスピード感と爽快感は、他のメカアクションと比べても群を抜いている。
    • 空中で急転換する瞬間にバレルロールしたり、近接武器同士が激突した瞬間に鍔迫り合いが発生したり、旋回しながら両手の武器を全方位に射撃する等、いわゆる「絵になる」アクションが多い。
    • リアルタイムで次々と攻撃手段を切り替えていくことが可能で、公式サイトでも大きくアピールされている。
      • 敵の武器を奪ったり、地面にある車両や爆発物、あげくの果てには巨大な敵の一部を破壊し、落下した装甲を掴んで投擲し、敵に大ダメージを負わせることもできる。
  • もちろん、地上戦がないがしろにされているわけではない。
    • 建造物を生かして相手の誘導弾やレールガンを回避したり、地上への攻撃手段が限られる大型の敵の攻撃を封じたり、相手を地上に引きずり下ろすことでこちらの攻撃の命中率を大きく高める、などの地上ならではの戦法を取ることもできる*1
      • しかし環境が高速化し、空中戦が主体となるPvPでは、そうも言っていられないが。
  • 大型の敵の中には、破壊した部位が地面に落下し、それを使って攻撃可能な場合がある。機会はあまりないが、かなりの威力を誇る。

フェムトの独自性

  • 本作のストーリーの鍵となっている「フェムト」と呼ばれる粒子は、背景設定だけではなく戦闘においても重要な位置づけとなっており、このフェムトを活用した様々なアクションをワンボタンで使用することが出来るようになっている。
    • フェムトを腕に展開し火力を強化する「アサルトシフト」と、フェムトを翼状に展開し圧倒的な機動を可能にする「ウィングシフト」に加え、フェムトを球体状に展開し、攻撃を防ぐ盾とする「シールドシフト」の3種。
    • これらの「シフト」は特定の能力を上げる代わりに他が下がるもので、しかも上げ下げの幅は高めになっており、例えばアサルトシフトにして敵に攻撃を叩き込むと効果的だが、そこで被弾すると大ダメージを受ける。
      • ピーキーではあるものの切り替えは一瞬で出来、適切に使い分けるとクリアまでの時間は著しく早まる。使いこなすか、使わず安全に行くかはプレイヤー次第。
    • フェムトで自機の幻影を作り出す「ミラージュ」も使える。
    • その他、各種フェムトの消費と引き替えに強力な性能を持つ武装も多い。
  • フェムトを消費しきると上記の強力なアクションが使用できなくなるため、戦闘においてはこのフェムトの管理が重要となっている。
    • なお、機体を移動させるブースターのエネルギーは「スタミナ」として別に管理されており、例えフェムトを使い切っても「即座にマトモに動けくなる」といった状況にはならないよう工夫されている。
    • 動画サイトにアップロードされている熟練者同士の対戦では、ウィングシフトで急接近、死角を取った瞬間にアサルトシフトで攻撃を叩き込むが、対戦相手も敵が視界から消えた瞬間にシールドシフトで防御や、ミラージュで攪乱する……とフェムトを基軸とした戦闘が行われ、一般的に残弾数管理が取られている他のメカアクションとは一線を画した対戦が楽しめる。

各種カスタム要素

  • 戦闘が最も大きな売りではあるが、それとは別にパイロットとなるキャラクターの性別等を含めた外見や、各種ゲージ類の配置、拡大・縮小・透過度に至るまでプレイヤーの好きなように配置することができる。

ハック&スラッシュ要素

  • パーツの入手は、ショップでの購入、ファクトリーでの開発はもちろん、破壊した敵のアーセナルから奪い取ることも可能。
    • ここで入手した装備はすぐその場で戦闘に使用できる他、持ち帰ることができるため、恒久的に自身のアセンブルに組み込む事が出来る。
    • ちなみに武器に限らず、メカのフレームを構成するパーツの剥ぎ取りも可能。
    • 具体的に説明すると撃墜したアーセナルの残骸から無事な武具やパーツを一つ奪うことが可能で、これによってどんどん武装を拡張していくのだが、その時にそれを装備できる空きがあればその場で装備できる。
      • 例えば銃器しか持ち込んでいないのに近接武器を使いたくなった場合、その近くに「剣を残している残骸」があれば弾切れになった銃を敵に投げつけてから剣を拾って斬りかかる、もしくは左腕パーツを破壊されて片腕で戦っている時に「左腕が無事な残骸」を発見したのでその左腕パーツを自機に接続してそのまま戦闘を続行するといったロボアニメ的に熱いシチュエーションも再現できる*2
      • このために故意に武器を捨てることができたり戦闘中に機体の各パーツが欠損する仕様だが、そのミッション中に使えなくなるだけで修理費を取られるが内部的には失わない。
    • アーマー以外のパーツはハンガーに飾られ、パーツが集まれば集まるほどハンガーが賑わっていくため収集意欲がわいてくる。
      • 前述の通りパイロットとして動くことも可能で格納庫内を動き回り自分の機体を眺めることが可能。
  • ただし、このハクスラ要素は後述する決して無視できない問題点も孕んでいる。

多種多様な武器や防具

  • 本作の装備は、ごく一部を除いて上位互換・下位互換の関係にはない。
    • 初期装備のグリムリーパーや序盤で手に入るオサフネであっても、特性を理解して装備を組み合わせれば、終盤どころかDLCボスまで使っていくことができる。
    • また同一の武装でも型番の末尾に「S」や「L」といった追加の型番があり、ベースのものに比べて一部のステータスが増減しており使い勝手に微妙な変化がある。
  • 武器種によって操作性や戦略もさらに多様化する。初心者向けかつ火力も十分な武器腕や、高速移動する敵をスナイパーライフルでじわじわと削っていく、大型の敵に瞬間火力の高いビームキャノンを照射する、敵メカを剣でのタイマンで撫で斬りにする……などなど。
    • 物理属性の一部射撃武器には最適射程の項目があり、該当する射程で攻撃がヒットすると通常より派手なエフェクトとSEでダメージが増加する。ダメージの増加幅は武器ごとに異なり、中には脅威的にダメージが増加しスペック上では把握できない威力を発揮する場合がある。しかしダメージの増加幅はマスクデータであるため実際に最適射程内で攻撃をあてないと把握できない。
      • このためフェムトを消費するがどの射程でも安定したダメージを与えられるレーザー系の武器を使うか、自身の得意な距離で戦うことで大きなダメージを与えることが可能な実弾射撃武器を使うかっといった選択肢が出てくる。
    • 各種装備にはスロット(穴)が開いているものが手に入る場合があり、スロットにアタッチメント(装備を強化するオプションパーツ)を組み込むことにより装備を更に強化することができる。
      • アタッチメントにより装備の長所を更に伸ばすことや短所を補うことができ、アタッチメント1つでもプレイヤーの個性が出る。
      • オンラインオーダーで他人の装備やアタッチメントの組み合わせを見ることで新しい発見があるかもしれない。
    • 複数度にわたるアップデートにより、PvEにおいては、明確に弱く設定されている初期アーマーの「オルサシリーズ」を除いて、使い道のない武器や防具はほぼ存在しなくなっている。
    • ただし、PvPでのゲームバランスは速度に偏重しすぎており、対戦ゲームとしてのパーツバランスは崩壊している。詳しくは後述する。

上達を実感しやすいゲーム性

  • 本作では、最適射程での威力上昇や粒子兵装、両手での射撃などのシステムを使いこなせるかによって与ダメージや被弾回数が大きく変わる。
    • 初めてオファーオーダー(ストーリーミッション)で遭遇した時には大苦戦した大型の敵であっても、プレイヤースキルが上達すれば上達するほど短い時間で倒せるようになる。
    • 攻略時間は大きく遅くなってしまうが、本作はフィールドの補給ポイントや人体改造のリペアなど回復手段が非常に豊富なため、初心者でもミッションをクリアできる設計になっている。
    • 前述の通り取得する装備パーツに数値上のパラメータ総値の格差はないので、装備変更を急ぐ必要はない。装備同士の相性を吟味し*3、操作技量を高めば自然と有利に戦いを運べる。

豪華声優陣によるキャラクターボイス対応

  • オーダー開始時や終了時には、豪華な声優陣によるフルボイスのムービーが挿入される。 特に『機動戦士ガンダム』でお馴染みディアブロ役の古谷徹氏と、クリムゾンロード役池田秀一氏の共演は大きな話題を呼んだ。

魅力的なキャラクター達との共闘

  • 一定条件を満たせば登場キャラクター達を僚機として雇うことができるようになり、(単機出撃以外の)フリーオーダーや(探査オーダーを除く)オンラインオーダーでプレイヤー合わせ最大4人で共に戦うことができる。
    • また、一部のキャラクターは主人公に対して影響を与える者もいたり、拾ったパーツを提供してくれたり報酬を少し上乗せしてくれたりと戦闘面以外でもサポートしてくれる。しかし一定条件の部分に少々問題がある(後述)。

良質なサウンド

  • タイトル画面のメインテーマ等、荘厳で迫力の有る曲が多く、厳ついロボット同士がぶつかり合うバトルを盛り上げてくれる。
    • 作曲はバンダイナムコゲームスのサウンドチームに外注しており空を飛ぶ方の『AC』のコンポーザーも参加している。
      • さらに、プロデューサー自らが「エースコンバットぽく」と要求した曲もあるが多種多様な楽曲が仕上がっている。

人体改造

  • プレイヤーが外見を自由に作成した「パイロット」のアバターを改造して攻略を有利にするシステム。
    • 最初は薬剤投与する程度だが、レベルが上がると手や足の先端を機械に交換したり、眼球を機械の目にしたり、神経を人工の物に交換して皮膚の下を光が走ったり、体の大部分をメカに交換したりとどんどん異形化していく。そして外見が人間からかけ離れていく代わりに能力のプラス補正が付く。
      • 外見が人間離れしていく以外のデメリットはないので効率を追求するなら全身を機械の身体にするのがベター。
    • 金を払えば自由に元の体に戻れる上に、プレイヤーの腕次第で無改造でも戦える調整なので、あえて人の体を保って戦ったり目的のために機械の体で挑むなどのロールプレイ要素にも使える。

問題点

本編の問題点

  • 大型イモータル
    • 本作の目玉であった「巨大な敵(ギガントクラス)との迫力あるバトル」という触れ込みであったが、このギガントクラスの強さの調整が大雑把。
    • 初期のパーツが少なく、フェムトのシステムについて理解が乏しいプレイ初期においては非常に硬く感じる一方で、ある程度装備が充実し、システムについての知識がついてくると、ものの数秒で破壊できてしまう。
    • また、後日DLCとしてΩタイプやゼルクロアといった強敵は用意されたものの、本編に登場するギガントクラスはどれも碌な対空兵器を搭載していないため、飛びながら横に動いていれば被弾せず、そもそも被弾しても大したダメージを受けない。
  • 肩越し視点から変更できない
    • 一般的にアクションゲームでは自機が中央に配置されることが多いが、本作では自機が中央より左に配置された、いわゆる肩越し視点で固定されている。
      • メカアクションではあまりない視点配置であり*4、本作では一般的な肩越し視点よりも更に大きく左に寄っている。
      • そのため「機体が正面にないことで上手く動かせず障害物に引っかかる」「真っ直ぐ進んでいるつもりでも微妙にズレてしまっており足場から落下する」「本来なら当たらない攻撃に被弾する」といった事態が慣れるまでは頻発する。
    • 画面表示をあれだけ自分でカスタマイズできるのだから、視点も肩越しと中央視点を選べるか、または左寄り具合を調整できればよかったのだが。
  • アセンブル周りのインターフェース
    • 自機のアセンブル変更は「ハンガー」で、パーツ売買は「ショップ」で、アタッチメントの着脱は「ファクトリー」でそれぞれ異なる場所において作業するため、アセンブルやパーツの整理をする度にこれらを行き来することとなる。
      • 他のゲームで例えると「ウェポン・アーマー」が武器と防具、「アタッチメント」が武具のスロットの数だけ着脱できる強化アイテムだが、「武具自体の着脱」「アタッチメントの着脱」「戦利品の売買」の3項目が戻って切り替えないと行えない別メニューな上、Switch版では切り替えるたびに微妙なラグがかかるということ。
      • これはハクスラ要素とも相性が悪く、倉庫整理に必要以上の時間がかかる。
      • 理想の武具を得るために何度も戦闘を繰り返すことになるが、運良く目当ての品が出るまでは不要な戦利品が大量に溜まっていく。
      • しかし、それらをリザルト画面で売り払えず、いちいち売却メニューに移って選択して売る必要がある。
      • その際も売りたくない装備をロックすることもできず、目視でチェックして不要な品をそれぞれ探して売るしかなく、2019年の狩ゲーとしてみるとUIその他がこなれていない。
      • その一方で、パーツを売却する際は付けられていたアタッチメントもそのまま一緒に売却されてしまう。
      • ほとんどのアタッチメントはパーツについた状態での入手となり、アタッチメントは同じものが大量に必要になる一方で、パーツは重複しても邪魔なだけなので、いちいち「ファクトリー」で外してから「ショップ」に移動…と手間がかかる。
    • なおアタッチメントの着脱は有料。金額自体は非常に小額ではあるものの、着脱の際にいちいち「◯◯クレジットかかります、外しますか?」「◯◯クレジットかかります、付けますか?」と聞かれるのが煩わしい。
      • 「一括での付け外し」や「交換」もないため、複数のパーツのアタッチメントをカスタマイズする場合、何度もこのメッセージを見ることになる。
    • オンライン周りのインターフェースはさらに不備が多く、もはや前世代的。
      • 例えば参加者たちが全員で出発の意思表示をしない限り出発しない仕様なので、誰か1人が寝落ちでもした場合は自動切断(一定時間無操作によるもの)を待つことになる。
      • 悪質なプレイヤーをブラックリストに入れるどころかキック機能もなく、故意の迷惑行為や暴言をする者を追い出すこともできない。
      • その場合は皆で相談して部屋を抜けて他で組み直すしかないが、特定の他者とだけ会話する機能もないので迷惑プレイヤーは聞き付けて追いかけることもできてしまう。
      • ミッションクリア後にメニューに戻るまで1分間の待ち時間があり、シングルモードならスキップできるがオンラインではスキップ不可。
      • これは後に「決闘」という待ち時間を潰す用途に使える追加システムが実装されたが、対人に興味ない場合も1分間待たされる点に変更はなく、「世界観的に考えて共闘直後に理由もなく争う説明がない」等不可解な点もある。
      • また、一部オーダーではソロでのみ待ち時間が10秒になるものがある—たとえ回収可能なパーツがドロップしたままであっても。スキップ可能なら1分間でもなんの問題もないはずなのだが…。
  • ストーリーと演出
    • 悪い意味で絶妙に断片的なため、プレイヤーは初見では確実に置いてきぼりにされる。全貌はおろか部分的にも把握しづらい。
    • 登場キャラクターや集団が多い事も理由の一つだが、何よりゲーム全編を通して演出が突発的でまとまりがないのが問題。
    • 思わせぶりな台詞で打ち切られたり、謎を残したまま別の話へスポットが移ったり、突然の独白ムービーの挿入で話が途切れたり、シナリオの鍵らしき要素が示されたと思ったら次は別の話が始まる…といった具合で話の主軸が常にフラフラして安定しない。
      • 例えるなら料理の表面だけ齧ってすぐ次の皿に移るような落ち着きのない展開が終盤まで続く。
    • ストーリーを遊んでいて「これは後で真相が明かされる伏線か何かだろうな」と感じる謎が出ても、エンディングまで見ても明かされないものが2、3はあると思って良い。推測や考察はできるので自分で察しろという扱いかもしれないが…。
    • 今作のストーリーミッションは一度エンディングを見るまではクリアしたものを再挑戦できない。
    • 推測だが今作はミッションで取った行動によって見れるイベント(プレイヤーが得られる情報)が変わるので、あのミッションをこうクリアすると裏情報を知ることができるというような構成になっている。
      • そのため「話の落ち」を知る前に複数のパターンを知られないためと思われる。
    • それはわかるのだが選択を間違えるとプレイヤーが情報不足のまま進んでいくことになる。
      • 一例として「武装を付けずに来い、と言われてその通りにすれば世界観上の重要な情報を教えてくれるミッション」があるのだが、非武装の基準は「一切のパーツを付けない機体で来ること」で「盾や回復装置などの攻撃できないものだけ付けていく」と武装したとみなされてしまう。
      • そしてそのままセーブすると情報が得られないまま一度クリアするまで再挑戦できない。
    • ネタバレになるので詳細な解説はできないが「本当はシナリオやストーリーをもっと練り込むつもりだったができなかったのでラストに出来るだけ詰め込んだのだろうな」と言われても、本作のエンディングを見た人間は強く否定できないような終わり方になっている。話はまとまっているのだが…。
    • 「アウター能力*5」や「人体改造*6」などの設定が、ストーリーには全く絡んで来ない。
    • 人類がAI勢力に対して優勢になりつつあるかのような流れだったのに、急に人類の共同体*7が3つとも滅ぼされていたりと、話も飛び飛びになる事が多い。
      • 他の事例で言うと序盤で「報酬金額の増額を要求しても通った実例はなく評価が下がるだけなのでやるだけ無駄だ」という傭兵のブラックさを表現するためと思われる説明がある。
      • だが、それから少し後のミッションで他の傭兵が不満を述べると報酬として新型武器が一つ追加されるたしかに金は増額していない
  • 登場人物
    • キャラクターは大雑把に解放旅団のグループ単位で属しているが、初見では全員きっちり覚えるのはまず不可能
      • 7つの解放旅団が次から次へと登場し、かつ作戦は小隊3機編成単位が基本なので、まず旅団全員の顔合わせだけでも数回に渡る。
      • 外見や声優の演技などで個性あるキャラクターは非常に覚えやすいのだが、一方で「粗暴な脳筋」「いかつい見た目に反して知略派」「精神年齢の低い少女」「強気でSっぽい姉御肌」など、似たり寄ったりの記号のキャラが旅団を股いで存在している。
      • 特にバレットワークスと西の七人は人数の多い上に所属メンバーも統一性を欠くため初見ではキャラクターと所属が一致しないケースが多数。
      • キャラの外見も、顔こそ各キャラそれぞれ多彩な容貌をしているものの、服装は全員同じパイロットスーツの色違い、男女の区別を除けばみな一様の体格をしているように見えるなど、差別化に乏しい。
      • 体格については、そもそもNPCキャラの全身を見る機会が初対面時のブリーフィング以外にほとんどないため気になりづらいが。
      • 主人公のキャラクターメイクは「顔」と「男女の体型(2種類)」の設定のみで「身長・体格」は固定される。そして主人公以外のキャラもそれを流用しているために設定上は2m越えの巨漢と155cmの少女が並んでいるのに見た目での身長は全員同じ。
      • 逆説的な話になるがこのために各キャラ達をポリゴンモデルで表現するムービーは最小限にしていると思われる。
    • これだけ大勢のキャラクターが出演してもゲーム中で魅力を窺うのは至難。
      • まず設定や行動原理を理解する前に話が移ってしまう上、ミッション毎にやたらと敵味方が入れ替わる。小隊を組んだ仲間かと思ったら次のミッションで味方になったりその逆も日常茶飯事で、傭兵仲間としての愛着すら湧きづらい。しかも状況がなんであれ誰も彼も異様なまでに頑固で、プレイヤーが個人的に絡む事は一切できない。*8
      • 加えて、プレイヤーは最初からまっさらでどこにも属していない単独の自由な立場にあるにもかかわらず、特定の解放旅団に近付く事も、入団する事も、多少の肩入れさえも一切できない。これではキャラクター達に絡めるわけがないし、それぞれの人物像を追う事などできようはずもない。プレイヤーそのものはストーリーが進むにつれて単独ながら気鋭のエースとして周囲に頼られるようになっていくが、常に無言で唯々諾々なのでひたすらストーリーに流される感がある。
      • 旅団同士の行き違い、オーダーの不備、家族(旅団)内のキャラがプレイヤーの敵と味方に分かれて戦闘などが多く、大抵プレイヤー置き去りで口論や主張の押し付け合いが戦闘中延々と続く。プレイヤーは旅団に関しては最初から最後まで蚊帳の外であるため本当にどうしようもない。
      • 各キャラクター達の行動原理等については、公式サイトの紹介文の方がゲーム中で得られる情報より充実しているような有様である*9
    • キャラクターの伏線のようなシーンが結局その後何も触れられずに終わったり、逆に何の伏線も無く非常に唐突な展開になる場面もある。
      • 一例を挙げると二重人格で同じ肉体に2人の人格を持つキャラがいて、公式サイトには載っているのだが、ゲームだけプレイしているとその解説がしばらく行わなれないため「こいつキャラ名義や口調がコロコロ変わるけどなんだこれ?」となってしまう。もちろん二重人格であることを隠しておく必然性があるわけでもない。
      • 終盤のクリムゾンロード絡みのシーンも特に顕著。
      • 公式HPでプロデューサー自ら執筆するノベルが連載されたり、設定資料集が発売されて世界観の説明がある程度補完された。
      • しかし、ゲーム内で描かれてないという点は変わらない上に無料で見られる公式Webノベルはともかく4600円以上する資料集でしか知ることができない情報もあるというのはどうかと思われる。
      • 本作のプロローグが公式にアニメーションで公開されており、こちらはアニメが得意なマーベラスらしくクオリティが高い。映像はこちら。
  • モーションの代わり映えのなさ
    • 機体が人型モチーフの割には基本ポーズのまま固定されていてアクションに乏しく、『アーマード・コア』のACを思わせる棒立ちのような動きの硬さが目立つ。
    • 機動を邪魔しないために銃器類でポージングをしないのはまだしも、発動すれば敵機に突っ込む近接武器のモーションが少なすぎる。
      • 左手斬り、右手斬り、X斬り、条件が限られる鍔迫りそして単体の敵には発動できない太刀の連続攻撃しかなく、近接武器による殺陣を期待するユーザーからは大不評。
  • 登場キャラクターの僚機加入が運次第
    • 僚機として雇えるようになるにはオファーオーダーやフリーオーダーで一定の条件を満たす必要があるのだが、その条件の1つに「乱入*10してきた傭兵を撃破する」というものがある。
      • これの何が問題なのかというと、まず乱入してくるかどうかが完全にランダムであり、乱入してきても、それが僚機にしたいキャラクターとは限らず、お目当てのキャラクターが乱入してくるまで周回しなければいけないという点。
      • また、フリーオーダーごとに誰が乱入してくるか決まっているため、攻略サイトなどで事前に情報を得ておかないと僚機目的の場合、無駄にフリーオーダーに挑むことになりかねない。
  • 対人戦を後付けしたことによるバランス調整の複雑化
    • そもそもCPUと戦うゲームと、対人で戦うゲームは求められるバランスが大きく異なる。
    • ましてや多種多様の武具を集めてカスタマイズしていくようなゲームではCPU戦と対人戦は別物として調整するのが鉄則なのだが、今作は「さまざまな種類のボス敵を個人もしくは共闘で倒していくハクスラ狩ゲー」に後から対人モードを追加して、しかも、CPU戦と対人戦で武具の性能を変更するような処理もしていない。
      • その結果「対人戦で強すぎた武器をナーフしたが、それはCPU戦ではちょうどいい調整だったのに役立たずになった」という事例が頻発して、武具の性能バランスがますます複雑になっている。
      • 下記の対人戦の問題にも直結するがこの仕様のせいで対人戦の調整をすればCPU戦がつまらなくなり、逆もまた然りという結果を招いているため*11、いっそ対人戦の搭載を諦めるか逆にもっと時間をかけて別物として調整した方がクオリティの向上に繋がっただろう。
  • 機体スキンバグ
    • 「機体スキン」という機体の外見だけを変更できるアイテムがあり、これにより「機体スキンの見た目が好みならばその外見と性能を両立できる」のだが、機体スキンを設定してミラージュを使うと強烈なラグがかかるというおそらく不具合がある。
      • 扱うデータ量の割に負荷がかかっているらしく、Win版を高スペックPCで遊べばラグを軽減できるが根本的な解決にはなっていない。
      • しかも、シングルプレイ中は自分が我慢すれば済むがマルチプレイ中は全員にラグがかかる。
      • 機体スキンは有料DLCとしての販売か限定配信しか入手手段がなく、コラボ企画としてアニメ『交響詩篇エウレカセブン』『コードギアス 反逆のルルーシュ』の主役機の機体スキン配信があったりと「目玉商品」として設定されているが迷惑がかかるのでオンライン中は機体スキンをオフにすることを推奨する声もあり*12、本末転倒と言える。
    • 機体ではなくアウター(パイロット)の外見スキンも存在しこちらは負荷は少ないが追加された「グランデモン」スキンはパーツが多いらしくこれを着た乗員が出現すると画面が重くなる。

対戦ツールとして見た場合の問題点

  • いき過ぎた高速飛行戦闘が故のパーツバランスの悪さ
    • この手のゲームには付きものであるが、PvPでは本作のパーツバランスについても良いとは言えず、ハッキリ言えば悪い。
    • 多くの問題の中心にあるのは、いき過ぎた飛行性能である。
      • レーダーやロックオンサイト等のターゲット補足性能、銃器の弾速や予測射撃性能に対し、機体の飛行性能が高すぎるため、ほとんどの武器が当たらない。加えて、飛行性能を高めるプロセッサーや飛行性能を強化するアタッチメントがそれらに拍車をかける。
    • この弾の当たらなさは深刻なレベルで、TPS系のゲームであれば武器の種類によって戦い方が変わってくる…ハズが、DPSに優れるマシンガン系も、破壊力に優れたバズーカも、クリティカル補正の高いハンドガンも、ことごとく当たらないといった有様。
    • ロックオンしている敵に弾が全く当たらないストレスや、好みのカスタマイズができず、一部のアセンブル以外がまるで実用に耐えないストレスは、飛行の爽快感を差し引いても大きい不快要素となっている。
    • 飛行速度が速すぎる問題はメーカーも知っているのか、一部のボディパーツはアップデートにより飛行速度が下方修正された。
    • 機体を構成するアーマーの性能差もひどく、上位互換や下位互換こそ少ないものの、じゃあ使うか?と言われれば、突出して強いのがあるから使わない状態となっている。
    • ヘッドパーツはターゲットやレーダーの性能を司るが、多くのヘッドパーツのロックオンサイトのサイズが戦闘速度に対して小さく、本作の高速戦闘に耐えうるパーツは実質的には3種類程度。結果としてどの機体も似たような面構えになる。
      • サイトサイズは円形と四角形があるが、円形は総じて狭い一方で、四角形*13はサイトサイズが大きい。
      • オリジナリティを持たせるために他のヘッドパーツを装備することは、余程の技量差が無い限り、相当なハンデとなってしまっている。
      • ロックオン距離は、少しでも離れれば予測射撃の弾幕すら余裕に躱されるから重視されず、エイムアシストと併用してミサイルを浴びせる時でしか活かせられない。
      • 一応射撃補助性能で勝り、サイトサイズが比較的まともな頭部も存在するが、ロックオン関係が弱ければPvPでは無用の長物と化してしまう。
      • ヘッドパーツはまさしくメカの顔ともいえる部分であるが、ランクマッチで使われる機体のほとんどが同じ顔をしているため、カスタマイズ性を押し出したゲームとしては、オリジナリティに欠ける。
    • ボディパーツは前述の通り飛行性能を司るが、速いボディと遅いボディの速度の差がおよそ3倍以上あり、速い機体はブーストで動いているだけで攻撃を振り切ることができ、防御力が高いとはいえ被弾が前提となる遅いボディパーツをわざわざ選ぶ必要性が薄く、こちらも選択肢が狭い。
      • ヘカトンケイル、ムメイ、ツヴァイハンダー、無限飛行用に使われるアトラス、ある程度機動力がありレーザーに強いゼルクロート、これらが環境を支配する。
    • 武器についても先に触れた通りで、そもそも攻撃を命中させることができない弾速の遅い武器はボディ以上に選ぶ意味がない。
      • 実用に耐えるものは、弾速の速いライフル・スナイパーライフル・レーザーライフルと、高速で敵に誘導がかかるブレード、回復タンク使用を咎められるグレネード、そしてミサイルが数種、あとはせいぜいバズーカがブレードメタに使われる程度であり、マシンガン・ハンドガン・ショットガン・キャノン・レールガン・ブリッツ等多くの武器は、カテゴリー毎産廃状態である。
      • 実用に耐えるライフルやレーザーレイフルもカテゴリからそれぞれ1つある程度であり、全体でも指で数える程しか使いものになる武器がない。
    • アームとレッグについては、差はあるものの、比較的選択肢は広いが、DLCのパーツがやはり頭一つ抜けて優秀な性能となっている。
      • そもそも武器の連射や制度を司るアームについては、上記の通り武器に選択肢がなく、地上移動速度やジャンプ力を司るレッグは、PvPにおいて地上戦にデメリットしかないため、どれを選んでも大して変わらないから選択肢が広いといった状態である。
    • これらを総合すると、PvPで使用できるパーツは、全体の5%にも満たないため、アセンブルや戦術の多様性、カスタマイズするメカのオリジナリティとしては他のゲームと比較しても少ないと言わざるを得ない。
      • ユーザー側はメーカーに対しアップデートによる改善を求めているが、メーカー側は発売前から公式に提示したロードマップに従い、追加コンテンツやバグフィックスに合わせて些細な調整を行っただけで、以降音沙汰がない*14
      • それもそのはず、メーカー側はこのゲームを当初からシングルプレイと協力プレイのゲームとして発売しているのに対し、対戦モードはユーザー側の希望で後付けしてもらったものであるため、対戦バランスが悪いので直せと希望されても予算的に厳しいであろうことは想像に難くない。
  • 重量ペナルティに関して
    • プレイヤー間の俗称で、機体のスピードが算出される際に「ボディーの重量が重いほど、機体の自重で低下していくスピード減算が緩和される」仕様の事。
    • 本来は、重量級のボディーを使えば、元の飛行速度は遅いが重装備をしても速度が確保でき、軽量級のボディーで多く積み過ぎるとペナルティーとなるシステムであったと考えられる。
    • しかし、上記のヘカトンケイルやツヴァイハンダー等のコアは、中重量級でありながら、元から高い飛行速度を持っているために、軽量級で組んだ高機動の機体のボディーを重量のあるこれらに取り替えたら、防御面だけでなく、速度まで上昇するという逆転現象が起きてしまう。
    • よく「スポーツカーよりも、荷台を空にしたトラックの方が速い」と比喩される。*15
    • そもそも重量と速度の関係については、普通に「機体重量が軽ければ機体は速くなり、重ければ機体の速度は遅くなる」というシンプルな考え方で良いと思われる。
  • Switch版限定:メカアクションとしては低すぎるフレームレート
    • 高速なゲームスピードに反比例してフレームレートが基本30fpsしか出ず、対戦中においては15fps以下となることも。
    • オンラインでは、Switchというハードの特質上、Wi-Fiでのオンライン接続が多いため、ラグが発生しやすい。
    • そのため、オンラインでは読み込みがついていけず相手が瞬間移動しているようにしか見えない状況が頻繁に発生してしまう。オフラインでも、目がついていけなくなる状況が発生する。
      • 開発元の技術力やSwitchというハードの制約上、仕方が無いとも言えるものの、せめてもう少しどうにかして欲しかったところ。
  • Steam版限定:チート行為の横行
    • 本作に限らないのだが、Steam版のPvPにいて、露骨なチートが散見される。

賛否両論点

  • 物を掴むアクションに関して
    • 物を掴んで投げるアクションは、ゲームシステムとして発売前から大々的に取り上げられていたのだが、使用するシーンがあまりない。そもそもどれが掴めるオブジェクトでどれが違うのかが分かりにくい。
    • 一部の大型イモータルで敵の武装を利用して反撃を行うなど、活躍できる場面があることはある。
  • パーツとアタッチメント集めの水増し感
    • 対戦に使用するパーツとアタッチメントを集める作業に非常に時間がかかる。
      • これらの入手方法はオーダーをこなすことで確率で入手することとなる*16
    • またパーツ自体にはアタッチメントを装着するためのスロットがランダムで0から3まで設定されている他、アタッチメントも一種類につきその性能に応じてレベルが設定されている。
      • そのため、本気で対戦をしようと思ったら全身3スロット持ったパーツを集め、高レベルのアタッチメントをその分だけ用意する必要がある。
    • 無論、これはPvP、すなわち極限まで装備を強くして相手を上回らなければならない環境下のことである。
      • PvEにおいてはアタッチメントの効果が必須というほどでもないため、スロットやアタッチメントをあまり活用できなくても十分に戦うことができる。
  • ノックバックやダウン時の無敵時間
    • ノックバックはバズーカやメイスといった特定の武器をヒットさせたときに発生するもので、ダウンは攻撃を当て続けると蓄積するダウン値が防御側のダウン耐性を超えた時に発生し、どちらも行動不能となるがこの間ダメージは入らない。無敵中でもヒットエフェクトが発生しSEも鳴るためダメージが発生していない事に気づきづらい。
    • これ自体はアーセナルのみに適用されハメ殺し防止になるので一概に問題点とは言えないのだが、NPCのアーセナルにも当てはまるため無駄に戦闘時間が長引いてしまう場合がある。
      • とあるオファーオーダーは対アーセナル戦で僚機がどちらもノックバックを誘発させる装備をしているので運が悪いと延々とノックバックさせ続けてダメージを与える機会がほとんどなくなってしまう。
      • 後半のオファーオーダーや複数人で行く探査オーダーの敵アーセナルなどは耐久値に補正がかかって固くなっている割にダウン耐性はほぼ据え置き。
      • なので、気を付けていないと倒すまでに何度もダウンさせてしまう。これに気付かず撃ち続けても弾が減るばかりでダメージは一切入らない。
    • ハメ防止のためか動けるようになっても少しの間だけ無敵は残っており、さらに無敵中にノックバックさせるとまた無敵になるため、この仕様を知らず下手にバズーカでハメようとすると相手だけ無敵のまま攻撃してくることになりうる。
  • アタッチメント穴バグの存在
    • 他の箇所でも解説している通り、あらゆるパーツや武器には0〜3つまでのスロット穴がランダムで付いていてその穴にアタッチメントという強化パーツをはめ込むと強くなるため同じパーツでも穴が多い方が上位互換となる。
    • このため自分の欲しいパーツや武器の「3穴」が出るまで何度もアイテム集めをするゲーム性なのだが、穴が1つでもある武器ならば穴を3つに増やすバグ技がある。
      • しかもそれと知らなくても自然にやりかねない操作をすると必ず発生するのでやり方を知っていればいくらでもスロット3を増やせる。
    • 普通にプレイしていてもいつの間にか起きうるバグのため早い段階からプレイヤーに広まっており不正行為として敬遠するプレイヤーもいたが正規に入手した3穴パーツとバグで増やした3穴は区別ができない。
      • 対人戦がある関係で少しでも強いパーツを集めたいプレイヤーもいるためにこのバグに手を出す者も多かった。
    • 後に開発者が「このバグには気付いていたがあえて修正しなかった」という趣旨の発言をし、バグではあるが公認というスタンスを示している。
      • 対人戦のことを考えれば悪いとは言えないが武具集めハクスラゲーとして考えれば寿命が縮むバグであることに変わりはない。
      • とは言え、高性能なアタッチメントは3スロットのパーツと同等かそれ以上にレアなものも多い。
      • 必然「3穴」にはめ込むためのアタッチメントを探している間に3穴パーツを拾うこともままあるため性能含む理想の機体作りという点ではあまり楽になるものでもない。
      • さらにこのバグが使えないカテゴリのパーツもある。

総評

カスタマイズメカアクションという特に『アーマード・コア』ファン待望の作品。
しかし、新規IP故の試行錯誤の形跡も多く、前評判ほどの評価は得られなかった。
パーツバランスは対人ツールとしてみた場合は問題点はかなり多くなる。
だが、1人プレイもしくはオンラインオーダーや探査オーダーでの共闘ではむしろパーツバランスは良好で死にパーツと言われるパーツかなり少なくなり評価点にある多種多様なカスタマイズ性で正に自分だけのアーセナルを作りだすことができる。
ただ、ハクスラ要素とユーザーインターフェースの組み合わせが悪かったりして、せっかくのカスタマイズ性部分に無視できない問題点があるのは事実である。
好き嫌いこそ出てきやすいが、メカアクションが初めての人から上級者まで幅広く楽しめる作品である。
メカアクションに興味があれば、手に取ってみてはいかがだろうか。
なお、Switch版には製品版にデータを引き継げる無料体験版もあるので、まずはそこから遊んでみるのもいいだろう。


余談

  • 2020年2月14日にWin版がSteamにて配信開始、2022年1月28日にEpic Games版も発売した。
    • フレームレートは30から200までが選択可能、4K画質対応および細かなグラフィック設定に対応、テクスチャ強化、マウス・キーボード操作への最適化など、主にビジュアル面の強化が行われている。
    • Steam版では、Switch版の店舗限定購入特典がすべて付属し、見た目装備の点で非常に豪華な仕様となっている。
    • DLCも用意されているが、Switch版に存在した『The Witcher 3: Wild Hunt』『コードギアス』『交響詩篇エウレカセブン』とのコラボDLCは未実装となっている。
    • パッチVer1.4.2でSwitchとSteamでセーブの共有が可能となった。
      • ただし、共有できるのはゲームの進行度合いのみで限定特典アイテムなどの一部の要素は引き継げないので公式で要確認が必要となる。
  • 任天堂と長い付き合いの企業であるホリから、本作向けに任天堂公式ライセンス商品として背面ボタンが追加された携帯モード専用グリップコントローラーが発売されている。
    • 本作や『ASTRAL CHAIN』といった「多くのボタンを使うゲーム」に向いているのはもちろん、非常に握りやすい形状をしているため、携帯モードを多用する人は購入を一考する価値があるだろう。
  • ホビーメーカーのコトブキヤが本作の機体の一つ『レディアントグリーム』をプラモデル化する予定を2019年に発表したが、2021年現在も続報はない。
    • ただしこれらの商品の性質上年単位の時間がかかることは珍しいものではない。
    • レディアントグリームは『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』のスピリッツとしても登場している。
  • Switch版が2021年9月13日12:00~2021年9月19日17:59までの間に『いっせいトライアル』キャンペーンで無料で体験サービスを実施。
  • 発売2周年記念公式配信においてプロデューサーが全機種累計で50万本売れたことと、次回作をぜひ作りたいという趣旨の発言を行った*17
  • 発売3周年記念公式配信でWin版の無料配布なども加えれば1000万ダウンロードを越えた旨の発言があった。
  • 英語版は任天堂が発売元だが、Win版はマーベラスと変則的なリリースになっている。
  • 同社コラボとして『ノーモア★ヒーローズ3』ではアーセナルがBGMもそのままに登場するのだが、いわゆる隠し要素などではなく、よりによって本編クライマックスでの登場である。
    • 強大な敵を前に窮地に立たされた主人公が、颯爽と現れたアーセナルに乗り込んで対抗するというもので、両方のファンなら正に興奮と爆笑の展開になっている。カオスを突き詰めた同作だから為せる業か。

その後の展開

  • 2023年5月26日に配信された「MARVELOUS GAME SHOWCASE 2023」において本作の続編『DAEMON X MACHINA TITANIC SCION』が発表された。対応機種及び発売日は未定。
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最終更新:2023年11月21日 20:19

*1 敵アーセナルのAIは、こちらが地上に降りると、こちらにあわせて地上に降りるように組まれているため。

*2 裏技に近い扱いだが「今持ってる銃と同じ弾を使ってる武器を拾うと弾だけはそのまま補充できる」という仕様のため「弾切れになりそうな場合は見つけても後で拾う」ということもできる。

*3 ライフルなどの連射武器に連射性能の高いアーム、被弾の嵩む近接武器に高耐久パーツ等。

*4 射撃武器による照準時などに限定して肩越し視点となる作品は少なくないが。

*5 フェムト粒子の影響を受けたアウター達が個々に持つ異能

*6 アーセナルをより上手く操縦するための強化手術。プレイヤーキャラは最終的に顔の一部だけ残して全身機械化まで出来る

*7 国のようなもの

*8 ただの一戦力としてフリーオーダーで雇う程度で、しかも有償。キャラによってはミッションクリア報酬額以上の大金を支払う必要もある。

*9 ガンズエンプレスの「ドS」設定など、公式サイトで書かれていることがゲーム中の描写とあまり噛み合っていない事項もあるが。

*10 フリーオーダーはクリア条件を満たした後、一定確率でアーセナルが敵増援としてくる

*11 一例として、すさまじい速度を誇っていたヘカトンケイルボディは、空中で特定距離の維持を苦手とし、最適距離のクリティカルダメージを出すのに不向きだが、対人戦ではクリティカルがどうこうの考えるまでもなく早ければいいので猛威を振るった。結局自身の弱体化と競合パーツの強化によりPvEではピーキーになってしまった。

*12 しつこく文句を付けるのも雰囲気を悪くする原因であるが、迷惑になるのは事実。

*13 特にロングソード・フローレスドミニオン・リベレイター。

*14 計画していたアップデート作業は全て完了したとも言える。

*15 奇しくも、かのアーマード・コアのNX~LRにおいて、積載量を余らせると機体の速度が上昇する「余剰積載」というシステムがある。積載に余裕のある中量脚が軽量脚並みの速度を得られるため、軽量級のメカを好むユーザーから非常に不評であった。

*16 オーダーによりドロップの可能性があるパーツ・アタッチメントは決まっている。

*17 確約ではない上に次回作を作る場合も長い時間がかかるとのことだったが。