【のーもあひーろーずすりー】
ジャンル | 殺し屋アクションアドベンチャー | ![]() ![]() ![]() |
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対応機種 |
Nintendo Switch プレイステーション5 プレイステーション4 Xbox Series X/S Xbox One Windows(Steam) |
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発売元 | マーベラス | ||
開発元 | グラスホッパー・マニファクチュア | ||
発売日 |
【Switch】2021年8月27日 【PS5/XSX/PS4/One】2022年10月6日 【Win】2022年10月12日 |
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定価(税抜) |
通常版: 6,800円 KILLION DOLLAR TRILOGY: 9,800円 |
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プレイ人数 | 1人 | ||
レーティング | CERO:Z(18才以上のみ対象) | ||
備考 | 限定版は『1』と『2』のパッケージ版が同梱 | ||
判定 | バカゲー | ||
ポイント |
アクションゲームとして超パワーアップ 滅茶苦茶な物語も(悪い意味でも)超パワーアップ オープンワールド&(後追いで)日本語音声が復活 『ノーモア★ヒーローズ』シリーズ完結編(現状) |
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ノーモア★ヒーローズシリーズ 初代 / 2 / Travis Strikes Again / 3 |
宇宙まるごと大決戦!!
アバンギャルドな作風で世界的にコアなファンを持つゲームクリエイター・須田剛一氏の代表作『ノーモア★ヒーローズ』シリーズの最新作にして(現状の)完結作。
キャラクターデザインのコザキユースケ氏、サウンドデザインの福田淳氏と言ったお馴染みのスタッフに加え、メインコンポーザーに俳優兼ドラマーである金子ノブアキ氏を起用している。
『ノーモア★ヒーローズ2 デスパレート・ストラグル』までは全米最強の殺し屋ランキングに挑む…という内容だった。
だが、本作はそこからスケールアップして地球侵略に訪れた宇宙人から地球を守るため、銀河系No1を目指しランキングに挑むというハチャメチャなストーリーになっている。
『2』は開発国でありながら日本での発売が大幅に遅れてしまったが、今作は全世界同時発売であり、ゲーム内の表現も国内外で共通となっている(後述)。
当初は2020年に発売する予定だったものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で開発体制の変更を余儀なくされた。
その後、開発体制が整った後も製品クオリティを考慮し、2021年に発売を延期することになった経緯を持つ。
全米No1の殺し屋:トラヴィス・タッチダウンは隠遁生活を終え故郷であるサンタデストロイへと帰還し自堕落な毎日を送っていた。 そんなある日、銀河の彼方から突如として地球にやって来た極悪宇宙人である "ジェフ・パディスト・6世"、通称 "FU(フー)"。 圧倒的な力を持つ彼は瞬く間に政府要人を殺し地上を焼き払い、配下の宇宙人たちと共に「地球征服」を宣言した。 そして、FUは地球侵略の余興として銀河系スーパーヒーローランキング戦を開催する。 トラヴィスは守るべき物のため、三度ビーム・カタナを手に取りランキングに挑む。 今ここに最強地球人VS最強宇宙人軍団による最終戦争が始まるのであった。
+ | しかし…(ネタバレ) |
+ | 軽いネタバレ |
+ | ネタバレ注意 |
アクション部分に関しては『ノーモア★ヒーローズ』以外の過去の須田ゲー含め上位の出来で、独創的なデザインやユニークなカットシーンに関しても相変わらずの尖りぶりである。
ゲームデザインも過去作の特色を折衷・進化させつつ独自性も出し、表現面では規制版と無規制版の折衷すらも行うという、正にシリーズの集大成と言える内容となっている。
アクションゲーム、オープンワールドゲームとしての完成度なら間違いなくシリーズ及び、須田ゲーの最高峰と言えるだろう。
その一方、殺しのエゴと業を描いた旧作と打って変わってタイトルの通りのヒーローものへと変化したことには、同じ雰囲気を求めていた一部のファンからは不満の声もある。
かと言って、正統派になった割にはストーリーは「一般的な商業作品に求められる整合性」を完全に放棄するという宛らPS2以前の須田ゲーのような難解ぶりで、ライトゲーマーに寄せたとも言い難い。
クリエイターの感性のみに任せた結果が良い方にも悪い方にも作用しており、方向性が変わっても須田ゲーらしい癖に溢れた作品となっている。
ただし、あくまで(過去作からのという意味と本作内でのという両方の意味で)線と点が繋がっていないことが問題というだけで、点に注目して見るならば十二分に見どころはある作品と言える。
+ | Switch版とPS5版の比較動画 |
*1 簡単に言うと、その気になれば一気に地球を攻め滅ぼせる相手と対等に戦うため、UAA(全米殺し屋協会)が敢えてルールを持ちかけたというもの。
*2 『1』『2』ではガードしながらスティックを倒す形だったが、本作では『TSA』同様にボタン一つで行える。
*3 通称「ビザジェリ」で、トラヴィスが昔からハマっている萌えアニメ。
*4 例えば残虐不謹慎ゲームで、2000年代の日本ではバカゲー化する事でなんとか発売できた『デストロイ オール ヒューマンズ!』も10数年後のリメイク版は無規制で発売されている。
*5 WiiU以降は任天堂据置機でもCERO:Zのゲームが積極的に発売されている。
*6 『TSA』のダメージ表現を更に大袈裟にしたようなものか。
*7 あるイベントの「壁や床に血がべっとり付くホラー演出」は、「ノーマル」だとどす黒い血で正真正銘のホラーなのだが、「マイルド」だとカラフル過ぎて完全にギャグになる。
*8 一応、『1』もラスボス撃破にフィールド探索が可能だったが、その後に真のラスボスとエンディングを控えていた。今作は『TSA』を踏襲しているとも言える。
*9 従来のハードにあたる「bitter」がノーマルに、ベリーハードにあたる「spicy」がハードになっており勿論その上もある。一方、イージーにあたる「sweet」は「very sweet」になった。
*10 本作のFU(ジェフ・パディスト・6世)を含め、全員名前が「ジ」から始まっているのは偶然だろうか。
*11 何とは敢えて書かないが、同社販売というのもあってかそのものズバリがBGMごと登場する。
*12 任天堂のクリーンなイメージが特に強かった頃、須田氏は任天堂ハードにパンクな作品を提供する事に使命感を見せていた。本シリーズや『killer7』はその表れでもあった。
*13 厳密にはジーンが人語を話すこと自体は前作『TSA』で明らかになっていたが、雄と雌の判断のつかない見た目や名前がトラヴィスの妹の名前に由来するため雌ないしかわいい声と思われており、エンディングで一言だけ声を発する際もキャスティングディレクターの女性が演じていた。実際、飼い主のトラヴィスすら雌だと思っていた。
*14 こう書くとさほど変でもなさそうだが、そのワニはどう見ても上陸しようとしている巨大怪獣である。
*15 『月極蘭子のいちばん長い日』は、そもそものストーリー自体が意味不明なのだが…。
*16 これが前述のバッドガールが戦意喪失する理由。
*17 『TSA』でもバッドガール復活後の顛末はバッドマンのモノローグで語られただけであり、以降は両者ともトレーラーハウスで思い思いに過ごしているだけでやり取り自体は描かれていない。
*18 トラヴィスの親友ではあるが、一般人なので本編には絡まない。
*19 豹変の兆候自体は『TSA』で見られたが、結局それに関しては何もかもが謎のままで終わってしまう。
*20 須田氏が初期に携わった『スーパーファイヤープロレスリング3』も「Final Bout」のサブタイトルがあったためそこから取ったのかもしれないが、キャッチコピーや過去にもDBネタを使っていた事を考えるとそちらの可能性も、或いは両方の可能性も十分ある。
*21 より正確に言うと「Serious Moonlight」を起動したら『Shadows of the DAMNED』の続編を意識したゲームが始まったという流れだが、ゲーム的にはステージは「Serious Moonlight」となっている。
*22 正確には『TSA』の時点でさり気なく「三池監督が来ていた」と触れられている。