NieR Re[in]carnation ストーリー資料館

白シリーズ

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nier_rein

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白の約定

家老の計らうまま、我等は婚姻を結ぶ。
御家の為、後世の為。斯様な契りは間々ある事だ。
艶聞や色恋に関心はない。この儀の事も、気にも留めなかった。

初めて彼女を目にした日の、冷たい後姿を覚えている。
近寄り難く、声を掛ける事も躊躇させる気配を。
考えた。氷晶を思わせる瞳は、この婚姻を如何に映すのか。

若い身空で、家の為に生涯を捧げる。心閉ざすのも無理はない。
彼女が不憫に思え、それからは何かと彼女を気にかけた。
経緯はどうあれ、夫婦となったのだから。そう思っていた。

然し、彼女は心此処に在らずと云った様子を続けるばかり。
まるで人形のように。そう想うと、全てが莫迦莫迦しくなった。
何を期待していたのだろう。始めからこうすれば良かったのに。

武器種 大剣  レアリティ ★★★★ 
属性 シリーズ
追加日 2021年2月23日
EN Virtuous Treaty
NieR Replicant
NieR:Automata
SINoALICE

+ NieR Replicant ※ver.1.22でのみ登場
NieR Replicant ※ver.1.22でのみ登場
御家が決めた通りに婚約を結ぶ。
私はただの道具でしかないから抗うことができなかった。

亭主となった彼は冷たい目をしていた。
彼も御家の繁栄のために人生を捧げるだけの道具なのだ。

彼は彼なりに私を見ようとしてくれる。
でも私は彼の優しさに上手く応えることができなかった。

ある晩、彼は私を寝室へと呼んだ。優しい彼になら私は……
迎えてくれた彼が持っていたのは白く美しい太刀だった。

+ NieR:Automata
NieR:Automata
アガ オモイビト ハジメテ フレアウ

アガ オモイビト ココロ ツカメズ

アガ オモイビト トオク サリテ

アガオモイビト ソノ シ デ エイエン ナル

+ SINoALICE
SINoALICE
何より近くに居る筈なのに、あの人に伸ばせる手はもうない。
どこで間違ったのだろうか。その言葉も、音にならない。

何よ 近くに居る筈ロココ あの人タ伸ばせるリジもうない。
ど。ルナ違ったのだろうか。ノの言葉も、音にならなンエイエ

マイ ハくに居る ロココ あの人タ伸ばウアリジマ クカフ
ど。ルナ違トツトヒろうか。ノの言葉ルレカワならなンエイエ

マイ ハ ラレア ロココ ノ ツタフ ウアリジマ クカフ
 。ルナ トツトヒ イナ ノトコ ルレカワ ニ ンエイエ


白の矜持

その白く美しい槍は、曰く付きの業物だった。歴代の所有者を悲劇的な死へと導いた後に、妹想いの素直な少年の手に収まった。槍を携えて旅をした少年もまた、悲劇的な運命を辿った。

少年の死後、この槍の行方を知る者はいなかった。なぜなら、人類が滅んでしまったからだ。槍は、気の遠くなるような長い間、自然にさらされ続けた。

人類が建造した街は風化し、廃墟となっていたが、そこには野生生物が生き続けていた。ある時、群れをはぐれた小鹿が、草むらの中に鈍く曇った白い槍が横たわっているのを見つけた。

小鹿は槍を咥えて、寝床としていた太い木の根元にある洞穴の中へ運んだ。小鹿はやがて死に、夜が消え、地上からは人間もいなくなってしまったが、槍は静かに新たな持ち主を待ち続けていた。

武器種    レアリティ ★★★★ 
属性 シリーズ
追加日 2021年4月30日
EN Virtuous Dignity
NieR Replicant
NieR:Automata

+ NieR Replicant ※ver.1.22でのみ登場
NieR Replicant ※ver.1.22でのみ登場
その槍を持つ者は非業の死を迎える、そんな呪われた品があった。
いまその槍を持つのは魂の存在しない機械人形。
人ではない機械に、槍は何度も死を与えた。

機械人形は、同じく機械でできた兵器達と戦争をしていた。
潰されての圧死。燃やされての焼死。突き落とされての転落死。
機械人形は何度も生まれかわり、再び戦場に投入される。

戦闘はより過激に、より複雑になっていった。
自爆による特攻。偽りの作戦。仲間からの裏切り。
魂のない機械人形は、無限の地獄を繰り返してゆく。

やがて、機械人形に最後の死が訪れた。それは信頼する仲間を守るための自己犠牲。二度と復活できない作戦。
その身を蝕む苦痛の中で、機械人形は安らかに眠った。

+ NieR:Automata
NieR:Automata
その白く美しい槍を作らせたのはある国の暴君だった。美しい妻への贈り物として装飾された武器。妻は暴君と共に寝所に赴き、親の仇である暴君の腹を三十回槍で突き刺した。

二番目の持ち主は勇猛なる女戦士だった。彼女は何人もの野盗を斬り殺し、英雄となり、街の長となり、年月を経て老婆となり、月の夜に若い野盗に囲まれ、全てを奪われ、殺された。

三番目の持ち主は商売人の女だった。彼女は強欲で、人から金を奪うように生きていたが、やがて誰も近づかなくなり首を吊る事になる。飾られていた槍は一度も使われる事はなかった。

四番目の持ち主は素直な少年だった。少年には病の妹がおり、彼女の為なら何でもするつもりだった。やがて少年は妹の為に全てを捧げた。彼の存在、そしてこの世界の全てを。


白の哀哭

我が君、今こそ腹切りにて殉死せんと白装束を纏う。
介錯つかまつる我は、物言わずただその横に侍り。

我が君、その一生は鬼人の如き戦の日々にて愛も花も知らず。
我が想いには、終ぞ気づくことなかりけり。

我が君、散り際の今なお美しき。
斬り捌いた腹から咲く鮮血は、その唇を紅のやうに粧ふ。

我が君、ただ介錯を求むる我が君、許したもれ。
今生にて結ばれるはこの刹那、今だけは君を抱擁させ給へ。

武器種 格闘  レアリティ ★★★★ 
属性 シリーズ
EN Virtuous Grief
NieR:Automata

+ NieR:Automata
NieR:Automata
うたた寝に君の姿を探しつつ、覚めては心千々に乱れつ。うつつでも君に遭いたし。

君に添う女の命狩りにけり。今際の叫びいとこころよし。君の身心我がものとなれ。

愛おしき君の心は我に添わず。亡き妻にのみ想いありけり。ならばその身だけでもと願うは必定。

君が首、麗しの御首、我が元に。恨めしき眼だにいと愛おしや。我を怨めど永久に我がもの。


白の契約

空に見放された気がした。
太陽は容赦なく、血に濡れた体を照らす。
今はただ、降り止まない雨に焦がれている。

鳥に蔑まれた気がした。
それでもこの双脚は、大地を駆け続ける。
行きたい場所なんて、どこにもないのに。

花に笑われた気がした。
何も考えずに済むように、ただ命令を処理する。
恥じ入る必要も、権利も、選択も感情もないのだから。

君に呼ばれた気がした。
許されるなら、願わせてほしい。彼の幸せを。
これが、私の最期の記憶。

武器種 小型剣 レアリティ ★★★  
属性 シリーズ
追加日 2021年2月18日
EN Virtuous Contract
解放: 2B(祈ノ攻機)
NieR Replicant
NieR:Automata
SINoALICE

+ NieR Replicant ※ver.1.22でのみ登場
NieR Replicant ※ver.1.22でのみ登場
ポッド、司令部へ通信。
“対象”の破壊を確認、任務完了した。
残骸回収後、バンカーに帰投する。以上。

ポッド、司令部へ通信。
作戦対象と接触、現状では不審な点は見られず。
引き続き監視を継続予定。以上。

ポッド、司令部へ通信。
作戦対象の観察記録を調査したが、敵対行動を確認できなかった。
対象の再調査及び、本作戦の一時中断を申請する。

 “対象”の破壊を確認。
私は、謝らない……そう約束したから。
『さよなら……』

+ NieR:Automata
NieR:Automata
私はいつまで戦い続けるのだろう。
この血塗られた、戦場の渦の中。

私はいつまで守り続けるのだろう。
終わる事のない、無限の戦争の中で。

私はいつまで信じ続けるのだろう。
欺瞞と虚飾に満ちた、この世界を。

私はいつまで嘘をつき続けるのだろう。
その暗い未来に、絶望し続けながら。

+ SINoALICE
SINoALICE
戦闘中に不具合。プロセスを強制終了し、戦闘継続。
飛び散る血・血・血・油。
巨大な廃工場の内部で、機械生命体の叫びと絶叫が木霊する。
あれは敵だ。だから倒さなくてはならない。

機械達の中には親子のような姿をした者がいた。
彼等は泣き叫びながら、私に命乞いをする。
そんな敵を何十匹、何百匹と倒してゆく。
自分の心が凍っていくのを感じる。

機械達が踊るように周りを取り囲む。
許さない、許さない、許さない。彼等は口々にそう叫んでいる。
私は剣を抜き、戦いを挑む。

夢はいつもそこで覚めるのだ。

目が覚めると、虫の声が鳴っている。
最近、休眠時間が伸びている。不具合だろうか。
長い夢を見ていたような気がする。
彼の寝顔を見ながら、私は、唇を強く噛み締めた。
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