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星2・星3 | 星2・星3 | 星2・星3 |
星4・真暗 | 星4・真暗 | 星4・真暗 |
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星2・星3 | 星2・星3 | 星2・星3 |
星4・真暗 | 星4・真暗 | 星4・真暗 |
星2
赤鉄の篭手
その男は人を殴っていた。
これまで暴力だけで生きてきた。そんな人生を変えたいと思った彼はなけなしの金で手甲を買い、地下闘技場で格闘家となった。
これまで暴力だけで生きてきた。そんな人生を変えたいと思った彼はなけなしの金で手甲を買い、地下闘技場で格闘家となった。
その男は人を殴り続けた。
燃えるように熱い右拳での一打を得意技に次々と相手を打ち負かし、賞金を手にすることで次第に裕福になっていった。
燃えるように熱い右拳での一打を得意技に次々と相手を打ち負かし、賞金を手にすることで次第に裕福になっていった。
その男は人を殴るのを止めた。
裕福になったことで、いつしか愛する人や守るべき娘たちを持った男は、暴力以外の何かで家族を幸せにしたいと考えた。
裕福になったことで、いつしか愛する人や守るべき娘たちを持った男は、暴力以外の何かで家族を幸せにしたいと考えた。
その男は再び人を殴っていた。
「悪行を白状させるために殴る、これは暴力ではなく正義だ」
そう答えた彼は拷問官となり、今日も笑顔で人を殴る。
「悪行を白状させるために殴る、これは暴力ではなく正義だ」
そう答えた彼は拷問官となり、今日も笑顔で人を殴る。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★ |
属性 | 火 | シリーズ | 赤鉄 |
EN | Crimson Gauntlet | ||
青鉄の篭手
男は貧しい漁村の家に生まれた。
家の中には争いが絶えなかった。
いつも、怒鳴り声、叫び声、泣き声が響いていた。
家の中には争いが絶えなかった。
いつも、怒鳴り声、叫び声、泣き声が響いていた。
男はいつも耳を塞いでいた。
でも、静けさを手に入れることはできなかった。
耐えられないときは家を抜け出し、海を眺めて過ごした。
でも、静けさを手に入れることはできなかった。
耐えられないときは家を抜け出し、海を眺めて過ごした。
男が成人を迎える頃、父の武器を奪い、力任せに殴り殺した。
やっと静けさが手に入る、そう期待した。
でも、こだまする死に際の叫び声が耳から離れなかった。
やっと静けさが手に入る、そう期待した。
でも、こだまする死に際の叫び声が耳から離れなかった。
男はその後、崖から海に飛び込んだ。
海の中は賑やかだった。でもそれは心の落ち着く賑やかさだった。
男は初めて、安心して目を閉じた。
海の中は賑やかだった。でもそれは心の落ち着く賑やかさだった。
男は初めて、安心して目を閉じた。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★ |
属性 | 水 | シリーズ | 青鉄 |
EN | Lapis Lazuli Gauntlet | ||
嘆傷の響き
生き物の気配すらない、薄暗い森の奥。
白き布を被る醜い獣人が、鏡に向かう。
映る影が語る。叶えたい願いは何かと。
白き布を被る醜い獣人が、鏡に向かう。
映る影が語る。叶えたい願いは何かと。
我を忘れたように、獣人は街を荒らす。
影の願いを叶え、己の願いを叶える為。
最後の影の願いは、魔法使い百人の命。
影の願いを叶え、己の願いを叶える為。
最後の影の願いは、魔法使い百人の命。
己が願望の為に、命を刈り続ける獣人。
眼前に現れた少女は、獣の正体を察す。
学舎で青春を過ごした眼鏡の親友だと。
眼前に現れた少女は、獣の正体を察す。
学舎で青春を過ごした眼鏡の親友だと。
語られた親友の少年が死を遂げた真相。
現実に耐えられず、自ら命を絶つ少女。
偽りの影も消え去り、獣人は絶望する。
現実に耐えられず、自ら命を絶つ少女。
偽りの影も消え去り、獣人は絶望する。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★ |
属性 | 風 | シリーズ | |
追加日 | 2022年1月19日 | ||
EN | |||
解放 | プリエ(忌の獣人) |
翠鉄の篭手
ある嵐の日。曇天に吹きすさぶ強風の中、轟音と稲光と同時に、1人の少年に雷が落ちた。少年は死んだかと思われたが、奇跡的に無傷だった。そしてその日から、少年は不思議な能力に目覚めた。
それは、未来を予知できるという能力だった。少年の父親は、金稼ぎのために息子に目覚めた力を利用することを思いつき、予言を求めた古今東西の人々が少年の元へ押し寄せるようになった。
道具のように酷使される日々。父親にも、予言を求める人々にも、少年はうんざりしていた。少年は、この町に明日何が起きるかを予知していたが、それは自分だけの秘密にすることにした。
翌日、大嵐が起きて、町では多くの犠牲者が出た。その中には、少年の父親も含まれていた。大雨の中に轟く雷の音を近くに聞きながら、少年は思った。「誰かに当たればいいのにな」
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★ |
属性 | 風 | シリーズ | 翠鉄 |
EN | Emerald Gauntlet | ||
運命と宿命
貴族が平民から搾取する国に、一人の女の子が暮らしていました。平民の反発が強まり、報復を恐れた貴族は、新たに最下層身分を制定しました。その身分に落とされた女の子とその両親は、首輪をつけられて区別され、平民らの不満のはけ口となりました。
女の子の父親は、街の衛兵として働いていましたが、身分を理由に職を奪われてしまいました。父親は、どんな仕事でもいいからまた働かせてほしいと訴えに行きましたが、かつての同僚らから暴行を受けて殺されてしまいました。
女の子の母親は、街で露天商をしていましたが、身分を理由に商売を禁止されてしまいました。仕事を失った苦悩から、母親は若い男との浮気に走りました。夫が同僚たちに殺されたのを好機とばかりに、娘を捨てて、若い男とこの国を去りました。
女の子には仲良しの友達がいましたが、その子は身分を理由に女の子を蔑み、無視するようになりました。もう女の子には頼れる人がどこにもいませんでした。女の子は、底の見えない絶望の中へ、耐えがたい空腹と共にゆっくりと沈んでいきました。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★ |
属性 | 光 | シリーズ | |
追加日 | 2021年7月9日 | ||
EN | Fate & Destiny | ||
解放: フィオ(白の少女) |
白鉄の篭手
むかしむかし。光の神が6つの武器を創り、それらを世界の此方彼方に隠したとされている。そのうちの一つである篭手は、広大な砂漠の中に埋もれ、長きにわたり人目に触れることはなかった。その砂漠には、都から追いやられた貧しい異邦の民が暮らしていた。
異邦の民は、砂漠で稀に見つかる鉱石を売って暮らしていた。それらは布袋一杯に集めても銀貨1枚にも満たない価値しかなかった。ある日、いつものように彼らが鉱石拾いに精を出していると、仲間の一人が砂の中から黄金に輝く篭手を見つけた。
彼らは、その篭手を女王に献上することにした。それは、女王に忠誠を誓う意思があることを示し、都で暮らすことを許してもらうためだった。都へ上がり、女王に謁見を申し出たが、女王は無慈悲にも篭手を取り上げ、異邦の民を再び砂漠へと追放した。
女王は、輝く篭手をうっとりと眺めた。しかし、それを国庫に大事にしまおうとして触れた途端、篭手は砂となって跡形もなく崩れ落ちてしまった。一方その頃、異邦の民が拾い集めていた布袋の中の鉱石は、すべて本物の黄金に変わっていて、彼らは驚いたという。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★ |
属性 | 光 | シリーズ | 白鉄 |
EN | Alabaster Gauntlet | ||
傷跡と罪科
むかしむかしとてもおそろしいかいぶつがいました。
そのかいぶつはにんげんのゆめをたべるかいぶつでした。
そのかいぶつはにんげんのゆめをたべるかいぶつでした。
それはゆめをたべることでにんげんになれるからです。
そのかいぶつはあるしょうじょにゆめをもらってたべました。
そのかいぶつはあるしょうじょにゆめをもらってたべました。
にんげんになってしょうじょとともだちになる。
そうおもっていたかいぶつはようやくにんげんになれました。
そうおもっていたかいぶつはようやくにんげんになれました。
けれどしょうじょがかわりにばけものになってしまいました。
そしてしょうじょはどこかへいってしまいましたとさ。おしまい。
そしてしょうじょはどこかへいってしまいましたとさ。おしまい。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | |
EN | Scar and Sin | ||
解放: レヴァニア(人間姿の怪物) |
君ト結ブ手
人間になりたいという黒い怪物が、『檻』の中で泣いている少女と出会った。少女の『夢』を食べ尽くすと人間になれると唆された怪物は、少女と共に『檻』を下りながら『夢』を集めることにした。人間になりたい理由は、怪物自身、見つけてなかった。
怪物は、少女を利用するだけのつもりだった。『檻』を下りながら、少女は怪物に色々な話をした。最初は鬱陶しく感じながらも、無邪気に夢を語る少女の様子に、怪物は次第に心を開いていった。そうして、少女の『夢』を全て集め終えた。
怪物が全ての『夢』を食べた時、怪物は少女の姿に、少女が怪物の姿になった。少女を元の姿に戻すため、怪物は再び『夢』を集めるべく『檻』を上り始めた。怪物は『言葉』を失っていたが、自分は意思を持って何をしたいのか、その答えを見つけていた。
数多の『檻』の障害を乗り越え、怪物は再び『夢』を集め終えた。怪物の姿をした少女に『夢』を返すと、少女と怪物はそれぞれの姿へと戻っていった。人間にはなれなかったの? と聞く少女に、怪物はいいんだ、と優しく答えた。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | |
追加日 | 2021年7月9日 | ||
EN | Entwined Hands | ||
解放: レヴァニア(黒の怪物) |
黒鉄の篭手
ある貴族の家に生まれた僕は、有り体に言って落ちこぼれだった。
同じ血を分けた兄さんと比べれば、その格差は残酷な程に。
父さんも母さんも、それが酷く気に食わなかったらしい。
同じ血を分けた兄さんと比べれば、その格差は残酷な程に。
父さんも母さんも、それが酷く気に食わなかったらしい。
一対多でも戦果を上げる兄さんと、一対一さえままならない僕。
頑健な兄さんに比べ、僕は生まれつき身体が弱かった。
自分の血と認めたくない父さんは、誰の子だと母さんを罵った。
頑健な兄さんに比べ、僕は生まれつき身体が弱かった。
自分の血と認めたくない父さんは、誰の子だと母さんを罵った。
軍略においても、僕は兄さんにまるで及ばなかった。
同じ様に育てた筈の兄弟に、これ程の差異が生まれてしまった事。
母さんはその事実から眼を背け、僕の存在からも眼を背けた。
同じ様に育てた筈の兄弟に、これ程の差異が生まれてしまった事。
母さんはその事実から眼を背け、僕の存在からも眼を背けた。
生まれた事を認められず、生きている事も認められないのなら。
誰も、僕の存在を認めないというのなら。
血に汚れたこの手も、この血が示す罪も、存在しない筈だ。
誰も、僕の存在を認めないというのなら。
血に汚れたこの手も、この血が示す罪も、存在しない筈だ。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 黒鉄 |
EN | Ebon Gauntlet | ||
星3・火属性
赤血の鉄拳
かつて存在したという罪深き戦闘部隊、『赤鬼』。
それは人の世に居場所の無い大罪人を活用する、血塗られた部隊。
殺人という香餌に誘われ、彼等は殺しの道具に成り下がる。
それは人の世に居場所の無い大罪人を活用する、血塗られた部隊。
殺人という香餌に誘われ、彼等は殺しの道具に成り下がる。
赤鬼部隊の一員、闘争に魅入られた武人の男。
互いの心臓を握り合う感覚、張り詰めたその空気に心酔する彼は、
より肉薄して闘争を愉しむ為と、格闘での交戦を好んだ。
互いの心臓を握り合う感覚、張り詰めたその空気に心酔する彼は、
より肉薄して闘争を愉しむ為と、格闘での交戦を好んだ。
気を許せば命は無い。そんな死線の中でこそ男は生を実感出来る。
しかし、そうして闘争に明け暮れた男の最期は、
彼とは相反する、闘争を憎む少年によってもたらされた。
しかし、そうして闘争に明け暮れた男の最期は、
彼とは相反する、闘争を憎む少年によってもたらされた。
それは男の望む闘争とは程遠い、余りに一方的な惨殺。
だが男はその結末にどこか満足していた、足掻く事も儘ならない、
全てを塗り潰す死の実感が、何より彼に生を実感させたのだ。
だが男はその結末にどこか満足していた、足掻く事も儘ならない、
全てを塗り潰す死の実感が、何より彼に生を実感させたのだ。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 火 | シリーズ | 赤血 |
EN | Bloodied Iron Fists | ||
赫灼ノ鍔拳
まっくらやみに、こんぺいとうがキラキラひかって、おいしそう!
あーあ、おなかペコペコだよぉ。
あーあ、おなかペコペコだよぉ。
あれは、プカプカわっかのドーナツ!
あっちは、フワフワのわたあめ! あーもう、がまんできないよ!
あっちは、フワフワのわたあめ! あーもう、がまんできないよ!
こんぺいとうも、ドーナツも、わたあめも、とってもおいしい!
つぎは、あのあおいキャンディもたべたいなー。
つぎは、あのあおいキャンディもたべたいなー。
宇宙開拓局が先月観測した時空の歪みが、ブラックホールであると断定された。現在これは多くの星々を呑み込み、急速に拡大を続けている。我々の星に接近するのもそう遠くないだろう。早急にこの星を脱出する計画を立てなくてはいけない。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 火 | シリーズ | 赫灼 |
追加日 | 2021年6月11日 | ||
EN | Shiny Knuckles | ||
星3・水属性
機械生命体の頭
壊レタ仲間ノ機械生命体カラ、互換性ノアル部品ヲ拝借スル。
修繕ノ為ニ、見ツケタ部品ヲ組ミ込ンダガ、可笑シナ事ニナッタ。
ボク以外ノ誰カガ、ボクノ頭ノ中ニ居ル……。
排除シヨウト度々接続ヲ試ミルガ、防壁ニヨリ阻マレテシマウ。
修繕ノ為ニ、見ツケタ部品ヲ組ミ込ンダガ、可笑シナ事ニナッタ。
ボク以外ノ誰カガ、ボクノ頭ノ中ニ居ル……。
排除シヨウト度々接続ヲ試ミルガ、防壁ニヨリ阻マレテシマウ。
ソレ以降ボクハ、時々記憶ニナイ行動ヲ取ッテイルヨウダッタ。
今日ハ気ガ付クト、海岸ノ付近デ貝殻ヲ拾イ集メテイタ。
作戦ニ関係ナイ事ヲシテイルト、ボクノ評価ニ関ワルノデ困ル。
シカシ何度削除ヲ試ミテモ、ソノ誰カヲ消スコトハ出来ナカッタ。
今日ハ気ガ付クト、海岸ノ付近デ貝殻ヲ拾イ集メテイタ。
作戦ニ関係ナイ事ヲシテイルト、ボクノ評価ニ関ワルノデ困ル。
シカシ何度削除ヲ試ミテモ、ソノ誰カヲ消スコトハ出来ナカッタ。
結局、症状ヲ改善出来ル見込ミモ無ク、ボクハヤガテ諦メタ。
ソレカラトイウモノ、部屋ハ、ガラクタデ溢レテイッタ。
貝殻ヤ、ガラスノ破片ナド、ゴミノヨウナガラクタバカリ。
ソシテ段々、自分ノ意識ヲ保テル時間モ少ナクナッテイッタ……
ソレカラトイウモノ、部屋ハ、ガラクタデ溢レテイッタ。
貝殻ヤ、ガラスノ破片ナド、ゴミノヨウナガラクタバカリ。
ソシテ段々、自分ノ意識ヲ保テル時間モ少ナクナッテイッタ……
アル時意識ガ戻ルト、ボクノ部屋ニハ、一枚ノ絵ガ飾ラレテイタ。
色トリドリノガラスノ破片ヤ、貝殻デ彩ラレタ絵。
ソレガ何ヲ表シテイルノカ、ボクニハ分カラナカッタ。
其処ニハ、二体ノ機械ガ手ヲ繋イデイル姿ガ描カレテイタ。
色トリドリノガラスノ破片ヤ、貝殻デ彩ラレタ絵。
ソレガ何ヲ表シテイルノカ、ボクニハ分カラナカッタ。
其処ニハ、二体ノ機械ガ手ヲ繋イデイル姿ガ描カレテイタ。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 水 | シリーズ | 機械 |
EN | Machine Heads | ||
NieR:Automata |
+ | NieR:Automata |
銀雪の顎
かつて、山辺の都に三人の少女が居た。名のある血筋の本家に生まれた一人と、分家生まれの二人。親同士が会う機会も多かった為、少女達は大人達が難しい話をしている傍ら、共によく遊んでいた。大人達が山の話をしている時も、跡取りの話をしている時も。
ある日、大人達の語る山の景色に興味を抱いた少女達は、近くの山へ出掛ける事にした。しかし、彼女達の前に現れたのは美しい景色ではなく、黒い毛皮を着た悲劇だった。それは彼女達三人分の体格はあろう羆。本家に生まれた少女はその時ある事に気付く。
それは、昨晩母と身支度をした際、確かに鞄に着けた筈の熊除けの鈴がなくなっていた事。考える時間も許さず、黒い巨体は分家の少女達へ近付いてゆく。少女の視界の中で一人は尻餅をつき、もう一人は恐怖に震えていた。彼女は必死に行動を起こそうとする。
気付けば彼女は、一人の手を取って駆け出していた。尻餅をついたもう一人の叫び声を背中に浴びながら。怯えた表情のまま帰宅した彼女を、母は優しく抱き締める。その時、ちりんと鈴の音がした。母は少女へ笑顔で告げる、「これで貴女が跡取りよ」と。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 水 | シリーズ | 銀雪 |
追加日 | 2021年11月10日 | ||
EN | Silversnow Mandibles |
星3・風属性
裁定の拳鍔
僕の家系は、代々この国の正義を司ってきた。由緒正しい家系なんだ。お父様は、王から直接称号を賜ったこともある、立派なお方。僕も、この家の長男として恥じない生き方をしなければならない。
お父様は沢山の罪人に裁きを下してきた。この世には間違った人が沢山いて、それはゴミのようなものだと教えてくださった。この世を美しくするために、僕もこの仕事を全うしなければならない。
ついに僕の初仕事の日が訪れた。両手につけた鉄の拳鍔が、罪人の額を割る。スイカのような赤い汁が飛び散る。ぱっくりと空いた口から騒音が漏れだす。真っ暗な眼窩は、僕を見つめていた。
底のない暗闇が、僕を見つめているような気がした。いや、僕は悪くない。この世の正義のために……。お前が悪いんだ。僕は正しいことをした。僕は間違ってない。僕は潔白だ。僕は正義だ。僕は。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 風 | シリーズ | 裁定 |
EN | Knuckles of Judgment |
AGW-G32
旅行をしましょう、と妻がパンフレットを広げる。「鹿や猪が生きている時代に行ってみたいわ」と言う妻に、僕は「刺激的な終末戦争の時代も、楽しそうだね」と返す。僕らは身を寄せ合い時間旅行の計画を立て始めた。
僕らが選んだ旅先は幾億年も前の地球。まだ人間のいない、静かな時代だ。味気ないわ、と妻が口を尖らせる。彼女はもっと華やかな年代に行きたかったらしい。でも僕は、誰にも邪魔されずに彼女の声が聞けるこの退屈な時代を、何よりも気に入っている。
僕と妻が太古の世界を歩いてると突然、獰猛なドラゴンが現れた。僕は彼女の手を引いて一目散に逃げ出す。非常事態だっていうのにケラケラと笑う妻がおかしくて、僕も笑ってしまう。僕らは走って走って、なんとか無事に帰りの“時間船”へと逃げ込んだ。
数日ぶりに戻った自宅は、陰鬱な空気で満ちていた。窓の外で降り続く灰の雨に、気が滅入ってしまう。突然、ぐっと腹の虫が鳴いた。それで僕は「朝食は何にする?」と妻に尋ねようとして、我に返る。妻は去年亡くなった。彼女とはもう、時間旅行でしか会えないのだ。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 風 | シリーズ | 時間操作 |
追加日 | 2022年3月31日 | ||
EN | AGW-G32 |
星3・光属性
巨人の拳
巨人族は騒ぎ事が好きだが、俺のような例外はいる。
周りの巨人が騒ぐたび、そいつらを殴った。
殴るだけで、たいていのやつは大人しくなる。
周りの巨人が騒ぐたび、そいつらを殴った。
殴るだけで、たいていのやつは大人しくなる。
俺の目の前で、女が絡まれている。
あまりにもうるさいから、男どもを殴ってやった。
俺は静かにしてほしいだけだったが、女に惚れられたようだ。
あまりにもうるさいから、男どもを殴ってやった。
俺は静かにしてほしいだけだったが、女に惚れられたようだ。
女との間に子供ができた。
女が子供のしつけでうるさいから、殴って黙らせた。
子供も事あるごとに泣き叫び、俺をイラつかせる。
女が子供のしつけでうるさいから、殴って黙らせた。
子供も事あるごとに泣き叫び、俺をイラつかせる。
あれ?うごかなくなった。
こんなつもりじゃなかったけど、しかたないよね。
だって、おとうさんがうるさいんだもん。
こんなつもりじゃなかったけど、しかたないよね。
だって、おとうさんがうるさいんだもん。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 光 | シリーズ | 巨人 |
EN | Fists of the Titan | ||
モン・ミゼット
ある街の立派なお屋敷に、お金持ちの女の子がいました。その子のお部屋のクローゼットには、両親が買いそろえたすてきなお洋服がぎっしり並んでいます。でもその女の子は、たくさんあるからといって、お洋服をちっとも大切にしていませんでした。
ある日、女の子がクローゼットから選んだのは、たっぷりのレースがあしらわれたまっ白なリネンのワンピース。だけど、お茶の時間に紅茶をこぼしてシミだらけにしてしまったので、女の子はそのワンピースを迷うことなく捨ててしまいました。
また次の日、女の子がクローゼットから引っ張り出したのは、美しい黒のビロードのワンピース。一瞥するなり、「これは地味すぎるわね」と言って、女の子は一度も袖を通すことなく、そのワンピースを捨ててしまいました。
捨てられたお洋服は、巡り巡って下町のバザーに出されました。通りがかった一人の少女が、黒いワンピースを手に取りました。それは、今まで触れたことのないような心地よさでした。だけど少女はとても貧乏だったので、一生着ることは叶わないのでした。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 光 | シリーズ | |
EN | Mon Mizette | ||
解放: フィオ(異存たる少女) |
ミュゲ・ルミエール
貴族の家に生まれた僕は今日もママの言いつけを守る。毎日お勉強もするし、習い事もたくさんするんだ。僕はママの喜ぶ顔がみたいんだ。ママが喜んでくれるなら僕は頑張るよ。
今日の予定は朝に絵を習って、昼に剣術の稽古、夜になると舞踏会に出席するんだ。毎日大変だけど、ママが褒めてくれるなら僕はなんでもするよ。僕は言いつけを守るいい子だからね。
ついにママの言いつけを破ってしまった。習い事に行かずに学校のお友達と川遊びをしてしまったんだ。ママは怒るけど、ほんとはお友達と外で遊びたいんだよ。
あ!すっごくいいことを思いついた! これならママの言いつけを守ってお友達と遊べるね。なんで今まで思いつかなかったんだろう。だってママを殺しちゃダメって言ってなかったもんね。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 光 | シリーズ | |
追加日 | 2021年10月31日 | ||
EN | Muguet Lumière | ||
解放 | フィオ(守護たる少女) |
星3・闇属性
エミールヘッド
漂流日記 ~1日目~
いててて……は! ここは……どこでしょうか? というか、どうやってここまで来たんでしたっけ? とにかく、最近忘れっぽいので日記を付けておくことにしましょう!
いててて……は! ここは……どこでしょうか? というか、どうやってここまで来たんでしたっけ? とにかく、最近忘れっぽいので日記を付けておくことにしましょう!
漂流日記 ~2日目~
わー、何か雰囲気がある所ですね……砂がキラキラしててとっても綺麗です! あ、こんにちは。あなたはママさんって言うんですか、はじめまして! 僕はエミールと言います!
わー、何か雰囲気がある所ですね……砂がキラキラしててとっても綺麗です! あ、こんにちは。あなたはママさんって言うんですか、はじめまして! 僕はエミールと言います!
漂流日記 ~3日目~
へー、これは黒いカカシって言うんですね。わっ! なんか変な鳥が飛び出してきました! もー、ママさん! 驚かさないでくださいよ! え、次は絶対に気にいる? 本当かな……
へー、これは黒いカカシって言うんですね。わっ! なんか変な鳥が飛び出してきました! もー、ママさん! 驚かさないでくださいよ! え、次は絶対に気にいる? 本当かな……
漂流日記 ~4日目~
この扉は何なんでしょうか? ママさんが言うには、この向こうに僕が望むものが現れるらしいんですけど…… え? 開くには石が必要? 分かりました、このキラキラ石を集めて来ますね!
この扉は何なんでしょうか? ママさんが言うには、この向こうに僕が望むものが現れるらしいんですけど…… え? 開くには石が必要? 分かりました、このキラキラ石を集めて来ますね!
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 実験兵器 |
追加日 | 2021年2月18日 | ||
EN | Emil Heads | ||
NieR:Automata
SINoALICE |
+ | NieR:Automata |
+ | SINoALICE |
抗抵の薬拳
自分の研究の成果で、戦争で多くの人が死んでいく。最初はそんな現実に苦悩したが、今ではそんなことを考えることも無くなっていた。そんな私に与えられた次の研究対象は、豚のようにぶくぶくと太った、おじさんだった。
最初はただ戸惑うばかりだったが、このおじさんの体内から、正体不明の毒素を生み出す実験を行うのだという。おじさんを観察したところ、人間の自我みたいなものはなく、言葉もおぼつかない。ただ動物のように、私に餌をねだるばかりである。
実験が進行する間、私はおじさんの観察と世話を続けていた。そしていつしか、その触れ合いを通して、純粋な研究者だった頃の思いが蘇ってきた。このまま実験が最終段階までいったら、おじさんはどうなってしまうのだろう……。
結局私は、そのおじさんの研究結果を破棄した。人を殺すために研究者になったわけではないと、今になって思い至ったからだ。結果方々から恨みを買い、追われる身となってしまったが、気持ちは晴れやかだ。だって私には……おっと、そろそろ餌の時間だったか。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 抗抵 |
EN | Antinomy Fists | ||
黒キ拳鍔
白い手にそっとふれる。
やっぱり君の手は美しい……
ボクは君と二人きりの時間を堪能する。
やっぱり君の手は美しい……
ボクは君と二人きりの時間を堪能する。
君の美しい手、その白さは陶器のようだ。
触ると少しひんやりとする。
ボクはその感触が大好きだ。
触ると少しひんやりとする。
ボクはその感触が大好きだ。
病院に閉じ込められていた時間は終わった。
これからはずっと一緒にいれる。
そっと手を握って、目を閉じる。
これからはずっと一緒にいれる。
そっと手を握って、目を閉じる。
物音がして驚き振り返ると、そこには黒い鳥がいた。
ボクは安堵して、君の手をとる。
切り取ったその手を鞄に入れ、ボクはその場を離れた。
ボクは安堵して、君の手をとる。
切り取ったその手を鞄に入れ、ボクはその場を離れた。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 闇 | シリーズ | 黒キ |
追加日 | 2021年7月21日 | ||
EN | Dark Fists | ||
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星2・星3 | 星2・星3 | 星2・星3 |
星4・真暗 | 星4・真暗 | 星4・真暗 |
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星2・星3 | 星2・星3 | 星2・星3 |
星4・真暗 | 星4・真暗 | 星4・真暗 |