- 分類:短編小説
- 初出:「小説現代」1982年6月号
- 雑誌時挿絵:朝倉摂
- 収録短編集:『夕萩心中』
あらすじ
薄ヶ原は果てしなく広がって、西の空へとすべり落ちている。最前まで、辺りを炎の海のように燃えあがらせていた夕焼けも、夜の色を含みはじめた雲に空の端へと追いやられ、それも朱墨のような暗い色に変りかけている。
八歳の私が薄ヶ原で目撃した情死事件。それは、大臣の妻・但馬夕と、書生の御萩慎之介が起こした、世に「夕萩心中」として語り継がれるものだった。政府高官の暗殺事件に端を発した社会主義者の弾圧事件「賊子事件」と絡めて論じられる、御萩慎之介の遺した日記「夕萩の記」に隠された秘密とは……。
登場人物
- 私
- 但馬夕
- 御萩慎之介
- 但馬憲文
- ツヤ
- 高見桂太郞
- 半田弥二郎
解題
(スタブ)
掲載号「今月登場」より
日本推理作家協会賞受賞作『
戻り川心中』がTV朝日で2時間ドラマになる。大野靖子氏が脚本を書く大作で、放送は今秋の予定。
各種ランキング順位
収録アンソロジー
- 清原康正監修『ラブミーワールド 第6巻 愛と死と』(2001年、リブリオ出版、大活字本)
- 清原康正監修『恋愛小説・名作集成 第6巻 愛と死と』(2004年、リブリオ出版、大活字本)
関連作品
最終更新:2017年08月10日 12:04