あらすじ
死骸は、その溝川へと、恰度、水面に浮かんだ何かを掬いあげるような形に右腕をさし伸べて、倒れていた。
昭和3年、六軒端の川端で他殺死体が発見された。新人刑事の矢橋は、菱田刑事とともに、被害者が上がっていた娼館へ向かう。そこで矢橋は、鈴絵という娼妓の少女と出会う……。
登場人物
- 私(矢橋)
- 語り手。新人刑事。極度の近眼のため分厚い丸眼鏡を掛けており、また若くして髪が薄い自分の容貌を気にしている。
- 菱田刑事
- 鈴絵
- 井田松五郎
- 福村謹一郎
- 女将
- お昌
解題
「幻影城」1979年1月号にて発表された、
花葬シリーズの第3作。
その哀切な真相から、シリーズ中でも「
戻り川心中」と並ぶ人気作である。
(スタブ)
各種ランキング順位
収録アンソロジー
- 『『このミス』が選ぶ!オールタイム・ベスト短編ミステリー 赤』(2015年、宝島社文庫)
関連作品
- 花葬シリーズ
- その他「幻影城」掲載短編
- 遊廓・娼館が舞台の作品
最終更新:2018年07月06日 02:07