桔梗の宿


あらすじ

 死骸は、その溝川へと、恰度、水面に浮かんだ何かを掬いあげるような形に右腕をさし伸べて、倒れていた。

昭和3年、六軒端の川端で他殺死体が発見された。新人刑事の矢橋は、菱田刑事とともに、被害者が上がっていた娼館へ向かう。そこで矢橋は、鈴絵という娼妓の少女と出会う……。

登場人物

  • 私(矢橋)
    • 語り手。新人刑事。極度の近眼のため分厚い丸眼鏡を掛けており、また若くして髪が薄い自分の容貌を気にしている。
  • 菱田刑事
    • 矢橋の先輩刑事。
  • 鈴絵
    • 娼館「梢風館」の娼妓。16歳。
  • 井田松五郎
    • 第一の被害者。通称「一銭松」。
  • 福村謹一郎
    • 第二の被害者。元人形遣い。
  • 女将
    • 娼館「梢風館」の女将。
  • お昌
    • 娼館「梢風館」の娼妓。

解題

「幻影城」1979年1月号にて発表された、花葬シリーズの第3作。
その哀切な真相から、シリーズ中でも「戻り川心中」と並ぶ人気作である。

(スタブ)

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収録アンソロジー

  • 『『このミス』が選ぶ!オールタイム・ベスト短編ミステリー 赤』(2015年、宝島社文庫)

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最終更新:2018年07月06日 02:07