「Mortal Kombat」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
Mortal Kombat」を以下のとおり復元します。
*Mortal Kombat
【も-たるこんばっと】
|ジャンル|対戦格闘アクション|~|
|対応機種|アーケード&br;スーパーファミコン&br;ゲームボーイ&br;メガドライブ&br;メガCD&br;ゲームギア|~|
|発売・開発元|ミッドウェイゲームス|~|
|発売日|1992年10月08日|~|
|判定|なし|~|
|>|>|CENTER:''[[Mortal Kombatシリーズリンク>Mortal Kombatシリーズ]]''|

----
#contents()
----

**概要
過激なゴア・バイオレンス表現が特徴的な「残虐格闘ゲーム」では最も知名度が高いモータルコンバットシリーズの記念すべき第一作。~
一世を風靡した『[[ストリートファイターII]]』のブームに乗って作られた本作だが、実写取り込みのキャラクターモデル、敗北させた相手を残虐な必殺技で殺害する「FATALITY(国内では「究極神拳」)」といった独特なシステムがヒットし、米国では大人気シリーズの一つとなった。日本国内でも販売され、米国ほどの人気は出なかったがカルト的な人気を誇り、幾つかの続編も国内販売された。
"Big Trouble in Little China"(邦題はゴーストハンターズ)というジョン・カーペンター監督の映画が元ネタ

**ストーリー(要約)
>古代から続く少林武道会は栄光と名誉のある戦いとして語り継がれてきた。しかし邪悪な破戒僧のシャン・スンはこの大会に家来である王子ゴローを引き連れ、翌年トーナメントの伝説の闘士であったクン・ラオ(("Kung Lao" クンはカンフー(Kung Fu)から採られている。続編からプレイヤーキャラクターとして大会に参加する。 ))を殺してしまう。その後シャン・スンは武道会と島を乗っ取り、神聖なる武道会は堕落していった。~
2000歳生き続けてきたゴローは、500年後経った現在も未だこのトーナメントに健在である。新たな戦士達は世界の運命を守るために立ち向かわなければならない。

**登場キャラクター
#region(登場キャラクター一覧)

:リュウ・カン(Liu Kang)|
本シリーズの主人公で、中国拳法の秘密結社「白蓮(White Lotus Society)」のメンバー。溜めからの飛び道具と飛び蹴りを武器とする。((2以降は、飛び道具が空中可、低姿勢でも撃てるようになる。飛び蹴りも二種類の飛び蹴りが用意された。あのファンにはおなじみの自転車キック(Bicycle Kick)である。))見た目も掛け声もブルース・リーを意識して作られているが、2以降は顔グラがよく変わる。近年はもっぱらジャッキー・チェンの顔に近くなるような。%%既に影が薄い。%%英語圏での発音はリュウ・ケンかも。((昇竜拳から採られたかも知れない。もっとも対空技は持ってはいない。))FATALITYは、アッパーカットで敵を頭上に舞い上げる。

:ライデン(Raiden/日本のみRayden)|
雷を操る神で、後発タイトルで語られる旧神(Elder Gods)とのポジションも近いことなどから、本作のもう一人の主人公といえる。飛び道具は隙があるものの、((波動拳コマンド。モータルコンバットのシリーズでは波動拳コマンドの飛び道具はまだ少なかった。))ワープと突進攻撃(空中可)が使いやすい。編笠をかぶった僧侶のような風貌をしている。英語圏での発音は”レイデン”。雷電と読んでくれてるのはMK2とMKTだけかもしれない。FATALITYは、電撃を与えて相手の首を潰す。

:ソニア・ブレイド(Sonya Blade)|
特殊部隊(Special Forces)の中尉で、魔界に身を寄せたカノウを追ってトーナメントに参戦した。本作の紅一点であり、シリーズの女性キャラを代表する存在でもある。技が若干トリッキー。代表的な技が”Leg grab”(足で挟んで投げる技)。FATALITYは、口から火の玉を吹いて(投げキッス?)相手を骨だけにする。

:ジョニー・ケージ(Jonny Cage)|
本名はジョン・カールトン。ハリウッドの映画俳優ながら、他キャラに引けを取らない格闘センスの持ち主。自分の映画に特殊効果を使用していないということを証明するためだけにトーナメントに参加したという無謀さで、シリーズ通してジョークを備えたいわゆる三枚目キャラクターである。金的も使えるが、ソニアには効かない。放物線を描く飛び道具が使いにくいが、突進&対空技を持つ。映画「ブラッド・スポーツ」のヴァン・ダムが元ネタ。((最初ヴァン・ダム本人にゲーム出演を依頼したらしいが、多忙なため叶わなかったようだ。))(でもニコラス・ケイジの入ってるかも...?)この「ブラッド・スポーツ」でも金的はあるらしい。FATALITYは、アッパーカットで首を飛ばす。

:カノウ(Kano)|
「黒龍会(Black Dragon)」という犯罪組織の最高幹部で、顔の右目側がサイボーグになっている。ソニアや(次作に登場する)ジャックスにとっての最大の敵とも言えるキャラクター。もともと加納((講道館柔道の創始者、嘉納治五郎より))という名の日本人の設定だったはずが、後シリーズで東洋人という設定が取り消されオーストラリア人になった。今作のみナイフ投げの飛び道具が変な溜めコマンド。発音は”ケイノー”であり、外人にはカノウとは発音しづらいのかもしれない。映画のターミネーターに影響を受けてる所がある。FATALITYは、相手の心臓をもぎ取る。

:サブ・ゼロ((サブゼロとは、英語で「絶対零度」を意味する。))(Sub-Zero)|
忍者組織「リンクェイ(Lin Kuei)」のメンバーで、冷気を操る青色の忍者。シャン・スン暗殺の命令で魔界のトーナメントに参加した。本作では後期作のサブ・ゼロと違い、兄(後のヌーブ・サイボット)が参戦している。本作から既にスコーピオンとの明確なストーリーが出来ており、リュウ・カンを差し置いてほぼ全てのシリーズに出演している人気キャラクターである。波動拳コマンドによる飛び道具は相手を凍らせ、一時的に動きを封じる。スコーピオンはワープからの奇襲パンチだが、こちらはスライディング。FATALITYは、脊髄ごと首を引き抜く。

:スコーピオン(Scorpion)|
サブ・ゼロ兄に彼を含め一族皆殺しにされたことの復讐を誓った((もっとも、4以降のシリーズでは死霊使いの"クアン・チー"が黒幕と言う後付設定になっている。スコーピオンとサブ・ゼロを嵌めたため、以降はクアン・チーが復讐の標的となる。))亡霊で、サブ・ゼロと同じ姿をした黄色((元は一人のキャラの色違い。海外ではカラースワップ(Color Swap)と呼ばれるゲーム製作での容量節約技法。これにより忍者キャラは忍者大好き外人ファンと、容量を圧迫しにくく流用が容易で製作がやり易いため、ファンと製作者双方から愛用されることになる。))の忍者。溜めコマンドからの相手を引き寄せるハープーン(("クナイ"とも呼ばれる。おそらく鎖鎌とごっちゃになってる?))とその掛け声「Get Over Here!(声はEd Boon氏によるもの)」は彼を象徴する技である。サブ・ゼロと同等の理由で人気キャラクターとなった。FATALITYは、仮面を剥いで骸骨姿を表し、炎を吐いて相手を焼死させる。((元ネタは”ゴーストライダー”?))

:ゴロー(Goro)|
四本の腕を持ったショカン族((ショカン族キャラには、他にも2のキンタローや3のシバが存在するが、どうも扱いが良いのは出始めのインパクトと言うこともあってゴローだけである。))という大型の半龍人で、本作の中ボス。他のキャラクターと違い彼だけはクレイモーションで取り込まれている。2000歳。見た目や豪快な動き、怪物の叫びからは想像できないがこれでもショカン族の王子。パワフルな技とタフな体から、ある意味シャン・スンより手強い。本作では使用不可。日本語の五郎から採られているらしく、本場アメリカでも"ゴロー"と呼ばれている。

:シャン・スン(Shang Tsung)|
妖術師として黒幕のシャオ・カーンに仕え、各キャラクターをトーナメントに誘った本作のラスボス。本作のみ老人の姿をしている。ゴローを含めて他キャラクターに一時的に変化する特殊能力を備えており、彼自身も最大3発の火の玉を連続で放つなど、かなりの強敵。『2』以降では力を戻したシャオ・カーンに実権を握られたように見えるが、彼自身も後発シリーズで悪役として君臨し続けている。本作では使用不可。元々はシャン・ラオと言う名前であり、ゴーストハンターズの敵の名前から採られている。この名前がクン・ラオと言う名前に影響しているのかもしれない。

:レプタイル(Reptile)|
ショウ・カン側に仕えている、進化した爬虫類の生き残り。外見はサブ・ゼロの緑の色違い((黄色を青を合わせると緑になる))で、今作のみ必殺技とFATALITYもサブ・ゼロとスコーピオンと同じものを使う。本作では乱入キャラとして登場するだけで、使用不可。格闘ゲーム初の隠しキャラクターと言われている。続編からは爬虫類にちなんだ技に変更される。
#endregion

**システム
基本的にはストIIと同じく1対1で行われる格闘システムだが、独特なシステムが存在する。
-操作は5ボタンを採用している。4つのボタンはそれぞれローパンチ(LP)orキック(LK)、ハイパンチ(HP)orキック(HK)として機能する。方向キーとの組み合わせで足払いやアッパーなど技も変化する。
-5つ目のボタンはブロックボタンという名称で、ガード操作が独立化したもの。ブロックボタン操作中は移動キーを受け付けず攻撃もできない。AC版ではブロックボタンが4つのボタンの中心に配置されていた。
-必殺技コマンドの方向キーは斜めに入力する必要がなく、4方向のみで成立する。また強弱の概念がない。
--この方式はシリーズ代々受け継がれている。その影響か、海外におけるコマンド表での方向キーの扱いは斜め入力が必要な国内ゲームのように「右向き(1P)」に限定した矢印表記・テンキー表記ではなく、「F(Forward、前進)・B(Back、後退)・U(Up、上)・D(Down、下)」というシンプルな表記で記される事が多い。
-最終ラウンドで片方の体力ゲージがゼロになると、勝敗に入る前に「Finish Him!(相手がソニアだった場合はFinish Her!)」と表示され、最後の一撃を加えることが出来るようになる。詳しくは後述する。
-次キャラクターの対戦前に「Test Your Might」というボーナスゲームが出現することがある。連打してメーターを指定されたバーよりも上昇させてブロックボタンを押すという内容。

**FATALITY
-最終ラウンドで相手の体力ゲージをゼロにすると通常の格闘ゲームではそのまま勝敗が確定するが、本作では画面に「Finish Him!(相手がソニアだった場合はFinish Her!)」と表示され、体力がゼロの相手に再び一撃を加えることができる。この間に特定の間合いをとり、特定のコマンドを成立させることで画面が暗転し、「FATALITY(日本では究極神拳)」が発動する。
--FATALITYを決めてもボーナススコアとして加算される程度で、そのまま勝利した場合と大きな違いは起こらない。しかしFATALITY((死亡者や事故での犠牲者の意味。”fatal”で致命的、重大な、破滅的なと言う意味))は文字通り、相手の首をアッパーでふっ飛ばしたり臓器をもいだり炎で相手を骨にしたりと残虐な方法で相手を殺戮する技であり、最後のパフォーマンス技として非常にインパクトが高い。
--魅せ技として使う以外に発動する必要性は無いが、隠しの乱入キャラと闘う場合には条件の一つとして使用する必要がある。
--細い足場の上で闘うThe Pitステージでは、トドメをさすときにアッパーを食らわせることで相手を画面下の棘に突き落とす事ができる(STAGE FATALITY)。
-格闘中に断首する要素がある『Barbarian : The Ultimate Warrior』((Commodore 64やAmigaで販売された、1対1の武器格闘ゲーム。))が本要素のモチーフとなったといわれる。シリーズを代表するプログラマーのEd Boon氏によると、元々はボスであるシャン・スンが剣を使用して戦い、勝利したプレイヤーが彼の剣で断首するというコンセプトだったが、このトドメをさす方法を他のキャラクターにも使えないだろうかという考えからFATALITYが生まれたらしい。
--その代わり完成版ではシャン・スンにFATALITYを使えなくなっている。
-国内では、移植を手掛けたアクレイムジャパンがローカライズの際にFATALITYを「究極神拳」と訳しており、こちらのほうが定着している。

**評価点
兎にも角にもFATALITYの存在。
-発動が必須ではなく完全にパフォーマンス技ながらその見た目のインパクトが絶大であり、本シリーズを象徴する要素と言っても過言ではない。
-「Barbarian : The Ultimate Warrior」でも敵を断首する要素は存在したが、格闘中に殺戮するのではなく相手の体力を完全にゼロにしてからトドメをさすという方式を取ったことで、最後の一撃の猶予をプレイヤー側に与えることが可能となった。

斬新なシステム。
-目玉と言えるFATALITYだけでなく、実写取り込みグラフィック、個別化されたガード操作、隠し乱入キャラの存在、見た目のインパクトだけではなく尋常ではない強さを誇る中ボス、他のキャラクターに一定時間変化するボスなど、本作の時点で斬新な要素を取り入れている。
--特に「特定の条件で現れる隠しキャラクター」は本作が格闘ゲーム史において初といわれている。
-まだ『ストII』や『[[餓狼>餓狼伝説 宿命の闘い]]』が出たばかりの時期ながら、既に異彩を放っていた。

複雑なコマンドを必要としない簡単な操作。
-B+LKで足払い、D+HP(LP)でアッパーなど、固有技が全キャラクター統一なのでわかりやすい。
-必殺技も多くのものは方向キー二回+ボタンという単純なコマンドが多く、タメ操作やレバー一回転といった複雑なコマンドも必要としない。
-前述したように、コマンド表記がF・B・U・Dで表記されるのでキャラの向きが逆でもコマンドを成立させやすい。
--国内では複雑な入力や斜め入力があるためあまり見ないが、国外の格闘ゲームでは(特に本作のクローンなど)こちらのコマンド表記が使われている。

**問題点
お粗末なゲーム性。
-当時の格闘ゲームになかった斬新な要素をフィーチャーしているが、根本的な格闘ゲームとしては面白みに欠ける。
-キャンセルやコンボといった上級テクニックがなく単発技の出し合いになりがちで、対人格闘ツールとしては続編の『2』『UMK3』の方がマシ。

CPU戦の難易度は高い。
-『2』ほどではないが、結構な超反応である。
-後半のエンデュランスマッチは連続で2人を相手にしなければならず、それが通常通り2ラウンド存在する。しかもそのエンデュランスが3回あるのが厄介。
--3回戦目が終わると同時に画面上からゴローが出現するが、立ち位置によってはゴローの至近距離になり、不意打ちを食らうこともしばしば。
-隠し乱入キャラクターであるレプタイルの出現条件もかなり鬼畜である。

主人公であるはずのリュウ・カンがやたら不遇の扱いを受けている。
-技の性能から扱いやすいキャラクターではあるが、本作の時点ではバックグラウンドも地味で他キャラとの繋がりも薄く、主人公なのに影が薄い。
--キャラ間の繋がりの薄さで言えばジョニー・ケージも同様だが、ナイスガイかつ間抜けた三枚目ポジションもあってか、主人公を差し置いて当時のキャラ使用率はトップであった。
-FATALITYについても、他のキャラクターが骨髄をぶっこ抜いたり首を飛ばしたりと過激な技ながら、よりにもよって主人公である彼だけ''「一回転後にアッパー」''という地味な技になってしまっている。画面の暗転すら無い。
--The Pitで発動すると相手を高速落下させることが出来る、という特殊効果はある。
-次回作以降は彼と関わるキタナやクン・ラオといったキャラクターが登場し、後付け設定も加わったことからようやく主人公として見栄えるようになる。

**国外での影響
-あからさまにスプラッターな表現やゴア表現をブラックなユーモアや笑いとして捉える文化もあり、バイオレンスかつインパクト大のFATALITYを備えた本作は瞬く間に大ヒットし、欧米圏では『ストII』に肩を並べるほどの人気を誇るようになる。その後は本作のグラフィックノベル、小説、ドラマ、アニメなどメディアミックス展開も広がり、ハリウッド映画化や演劇講演も行われた。
--ビデオゲームのキャラクターが登場する映画『シュガー・ラッシュ』では本作からカノウがカメオ出演している。
-販売後まもなくして『キラーインスティンクト』『エターナル・チャンピオンズ』『タイムキラーズ』『ウェポンロード』など本作を模倣したクローン作品も登場し、過剰なまでの鮮血表現にトドメの残虐必殺技を備えた「残虐格闘ゲーム」が大量生産されることとなる。
-一方で、実写で取り込まれたリアルなキャラクターをプレイヤーの手で殺傷するという残虐表現は悪影響を及ぼしかねないとして社会的な大問題となり、『DOOM』と並びしばしば問題作として取り上げられるようになった。
--とくに問題となったサブ・ゼロのFATALITYである「背骨抜き(Head Rip)」は相手の頭を脊髄ごと抜くという技で、キャラクターがポリゴン化する『4』まで技自体が自粛されるようになった((『UMK3』でHead Ripが復活しているが、こちらは頭を引っこ抜く前に画面が暗転してしまう。))。また、本作販売の数年後に発足したESRB規定の一因になったと言われている((実は本作の他に、SEGA-CD用のソフト『ナイトトラップ』が「女性への暴力を想起させるシーンが存在する」ということでアメリカ議会上院では同時に問題視されていたことも発足の一因になっている))。

**国内での影響
-国内でも北米販売の翌年に登場したが、全くといっていいほど知名度がなかった。むしろ本作の悪い部分(ブロックボタンなど操作が独特、粗悪なレスポンス、アジア圏を勘違いしたようなバタ臭い世界観とデザイン、過激なバイオレンス表現など)が目立ち、そもそもの輸入タイミングの遅さもあって、プレイヤーの人気は出なかった。
--結局『Trilogy』を最後に、本シリーズの国内移植は途絶えることとなってしまう。一部のタイトルはiPhone/iPad向けにリメイク販売されたこともあるが、既にストアから販売停止になったものもある。
-しかし一部のカルト的人気があったのは間違いなく、国内でも「サバイバルアーツ」「大江戸ファイト」といった本作に影響されたと思われる格闘ゲームが販売されている。本作と同じく胴体切断などの描写があった『[[サムライスピリッツ]]』も一部シリーズに「断末奥義」「絶命奥義」((ただし絶命奥義に関しては演出的にはともかくシステム的には別物である(勝敗に一切影響のない「魅せ技」に過ぎない究極神拳とは違い、絶命奥義は勝敗にも関わる技)。))といったFATALITYのようなフィニッシュ技が存在する。特に[[サムライスピリッツ零SPECIAL]]ではデザイナーが発行した年齢制限つき薄い本やメイキング同人誌で、デザイナーヤディレクター等がモータルコンバットの熱烈なファンであると自ら述べている。
-近年のシリーズである『9(2011)』、『X』は格闘システムがブラッシュアップされており、対戦ツールとしても水準が高いことから日本国内において本シリーズが再び注目されるようになった。
--しかしバイオレンス表現も向上しており、未だに国内での販売は停止したままである。

----
**総評
ゲーム部分こそ『ストII』に劣るものの本シリーズの醍醐味であるFATALITYというシステムを構築し、特に北米で大ヒットを促した一方、暴力表現が過激で社会問題の引き金になったこともあり、色々な意味で歴史的な一作。シリーズとしてはまだまだ甘い部分があり、本作は良くも悪くも「シリーズの元祖」という位置付けである。

----
**余談
当時の時点では明確なストーリーが綴られていなかった。魔界・地獄といった多数の世界や旧神、ショウ・カンの存在といったシリーズお馴染みの要素は後発タイトルで後付されていったものである。
-キャラ設定もブレている。例えばライデンは神という立場から「悪の支配を止めるために力を使い闘士たちを誘う」ことが多いが、本作に限っては「シャン・スンに個人的に招待された」というストーリーになっている。
--しかもエンディングでは&bold(){神同士でトーナメントを始めてしまっている}。
-国内の家庭用移植版では説明書にストーリーが記されているが、かなり意訳が入っている。

----
**家庭用移植
国内ではSFC、MD(メガCD含む)、携帯機向けとしてGBとGGが販売されている。また海外ではこれらSNES、GENESIS、GB、GGの他にもAmigaやDOSソフト、SMSにも移植された。またMidway作品のオムニバス集やコレクション作品の一つとして本作がPS2、PS3、PSP、Xbox、Xb360に収録されている。またコントローラーと映像音声出力が一体化した「プラグアンドプレイ」シリーズにも登場した。

特に本作のSNES版とGENESIS版は北米で同時発売され、当時の任天堂vsセガを象徴する作品となった。
-SNES版では鮮血表現が無くなったほか、FATALITYがFinishing Bonusになり、一部キャラを除き技の内容も変化している。
--FATALITYはあまりに残虐な表現であったため、直接的な暴力はカットされ間接的な表現にとどまった。
-一方でGENESIS版はSNES版よりもグラフィックやサウンドで劣るものの、隠しコマンドを入力することで「ブラッドモード」になり、出血が表現される他にFATALITYがAC版と同等の内容になる。
-表現力ではSNES版が優勢だったが、完全規制されたSNES版と比べて裏技でACのバイオレンス表現を解禁できたことから、GENESIS版の方が評判が高い。
-ESRBが無かった当時は北米の方が様々な表現規制が強かったため、後発のSFC(国内)版では規制がかかっていないだろうと期待した国外ユーザーも少なからず存在したという逸話がある。
--本作登場後にESRBが発足し住み分けされたことで、北米ではとくに厳しかったゴア・バイオレンス表現がレーティング分類で寛容になり、『2』以降のSNES・GENESIS版は通常状態で出血表現とFATALITYがAC同様の移植になっている。

復元してよろしいですか?