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#contents() ---- *甲虫王者ムシキング ~グレイテストチャンピオンへの道~ 【こうちゅうおうじゃむしきんぐ ぐれいてすとちゃんぴおんへのみち】 |ジャンル|甲虫バトルRPG|&amazon(B00095O28W)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |発売元|セガ|~| |開発元|インテンス&br()酒田エス・エー・エス|~| |発売日|2005年6月23日|~| |定価|5,040円|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |判定|なし|~| |ポイント|GBAにしては再現度が高い&br()今はDS版のせいで存在意義が…|~| |>|>|CENTER:''[[甲虫王者ムシキングシリーズリンク>甲虫王者ムシキングシリーズ]]''| **概要 -かつてアーケードで大ヒットを飛ばした『甲虫王者ムシキング』のGBA版。 -宣伝に力が入っていたのか当時のムシキングブームに上手く乗っかり、売り上げは大成功を収めた。 **特徴 -AC版とは異なる本作オリジナルのストーリーが展開される。 --日本で最もムシキングが盛んな町「ハネダシティ」に引っ越してきた主人公。~ 最初はムシキングを知らなかったが、住人達とのふれあいを通じて公式大会優勝(グレイテストチャンピオン)を目指すことになる。 --主人公は男の子と女の子のどちらかを選べる。名前も変更できる。 --プレイ期間は7月頭~翌年の7月末までの約一年間。時間は一週単位で経過する。 --ゲーム内大会で優勝すると手に入る『グレイテストプレイヤーカード』を3枚集めると『グレイテストチャンピオン』となり、グッドエンド到達。 --1年以内に3冠を達成できない場合はノーマルエンド。 -イベント戦以外のムシキングバトルは無料では無く、コイン(この世界の通貨)が一枚必要になる。バトル時にはカードがランダムで一枚貰える。 --コインは一週間ごとに主人公の母から3枚もらえる。他には誕生日及び正月にボーナスが出る。 -ハネダシティの施設から行き先を選び、そこでバトルや住人との会話を行う。 --一部の施設や地域はゲーム開始当初は選べず、進行と共に開放される。 --朝・昼・夜の3つの時間帯に行動できるのだが、夜は基本自宅にしか行けない為、実質2回しかエリアで行動できない。 ---期間内にチャンピオンになるためには、行く場所をよく選ぶ必要がある。 -2周目以降もエンディングに関わらず所持カードはそのまま引き継がれる。 -通信ケーブルを使って、カードの交換及び対戦が可能。 -ダブったカードは『じぶんの家』にて研究所にまとめて送ると、各主要キャラのサイン用紙が(ゲームの中で)もらえる。 --もらえる色紙はランダムだが、既に持っているものがダブることはない。周回プレイにも引き継がれる。 -セーブデータは3つまで保存できる。 **評価点 -ハードの性能がアーケードに遥かに劣るGBAなのにバトルの再現度が高い。 --虫のモデリングもなかなかリアルで、GBA全体でも高レベルのグラフィック。DSにもあまり見劣りしない。 --完全とまではいかなくともアーケードの楽しさを引き継げている。 -カードの収録数が多く、2003年から2004年まで大体収録されている。 --なお収録されていない一部カードはデータベースにて見ることができる。 --当時のムシキングの弾から外されていたカードも使える。 **問題点 -テキストが長い。その上スキップしても遅いのでイライラする。 --しかも漢字が多く、子供には読めない字も普通に出てくる。不親切。 --とはいえ、シナリオ自体は悪く無い。テキストゲームの需要が高まっている今なら楽しめるかもしれない。 -ゲーム開始時にライバルキャラによるムシキングのチュートリアルがある。出すべき手は事前に知らされるため負ける要素は無いが、プレイヤーは技のない最弱の虫に対し相手は防御能力が最強の虫を使うので無駄に10分近くかかる。 -カードはランダムに一枚ずつしか手に入らず、ダブりも容赦なく出る。全88種類をコンプリートしようとすると時間がかかる。 --88種類という数だけ見ると少ないが、レアリティ設定があるので高レア度のカードは滅多に排出されない。~ 運次第だが、コンプまでに集めるカードは軽く千枚は下らないだろう。 -ストーリー上で必須となるバトルではカードが手に入らない。基本的にカードはメダルを使ったフリーバトルで手に入れる必要がある。 --次回作ではストーリー上のバトルでもカードが手に入るようになった。 -ストーリーの時間的余裕があまりなく、自由度が低い。プレイヤーが慣れていない&カードが集まっていない初見時は高確率でノーマルエンド行き。グッドエンドを見るのに周回プレイは必至。 --この他にサブイベントもいくつかあるのだが、これらを完結させるなら更に計画的なプレイを強いられる。 --何故期限があるのかというと、主人公一家に引っ越す予定があるため。~ このことはゲーム開始すぐ(ハネダシティに引っ越してきてすぐ)にハッキリと伝えられる。忙しない一家である。 --基本的にストーリーを進めるにはひたすら勝ちまくらなければならない。~ 戦闘中にリセットすると強制的に敗北した扱いになってしまうのでやり直しは通用しない。 --なお、グッドエンドを見るためにイベント戦で許される負けは、全体を通して9回までとなっている。 --プレイヤーが勝たないとストーリーが進まない都合上、せっかく1年という期間を設定しているのに季節感が皆無となっている。 -主人公の友人として登場するリョータ、ユーコはムシバトルの面において協力してくれる場面がほとんどない。それどころか他のムシバトラーにバトルを仕掛ける→バトルそのものは主人公に丸投げするという展開が半ばテンプレ化してしまっている。 --特にユーコは作中暴力を振るう場面も多く、シナリオが共通しているのもあって男主人公はおろか女主人公に対しても容赦無く暴力を振るう。 -セーブデータが消せないため、そのデータ枠ではやり直せない。 --好意的にみると間違えてセーブデータを消すことが無い。 --周回プレイでやり直すためには、どのような形であれ最後までプレイしなければならない。 **総評 バトルはアーケードに引けを取らないクオリティであるが、システムに不親切な部分があり細かい粗も多い。~ 決してクソゲーではないが、良作とも言えないのが残念。また後述のDS版の発売によって本作の価値はほとんど無くなった。 ---- *甲虫王者ムシキング ~グレイテストチャンピオンへの道DS~ 【こうちゅうおうじゃむしきんぐ ぐれいてすとちゃんぴおんへのみち でぃーえす】 |ジャンル|甲虫バトルRPG|&amazon(B000BPL670)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|セガ|~| |開発元|インテンス&br()酒田エス・エー・エス|~| |発売日|2005年12月8日|~| |価格|5,040円|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |判定|なし|~| **概要(DS) -同年冬に公開された映画に合わせてか、セガは''僅か半年''で完全版であるDS版を発表。 **改良点(DS) -パスワードで使える隠しの虫が増えた。映画版の虫も特殊な方法で出る。 -エリアやイベントの追加。 -グラフィックを少し向上させた。 **問題点(DS) -GBA版からの引継ぎは不可能。カード集めからやり直しである。 **総評(DS) GBA版のほぼ完全な上位互換。~ 値段やハードによほどこだわりがある人以外にはこちらを薦める。~ さらに翌年には本作の続編である『DS2』が発売されている。 -『DS2』へは、GBA版・DS版のどちらからでも通信によってカードを引き継ぐことができる。~ GBA版の場合はダブルスロット連動に対応したDS本体((初期型のDS、またはDSLite))、DS版の場合はワイヤレス通信のため2台のDS本体が必要。 **余談 -さすがに早すぎる完全版であり、GBA版を買った子供達にしてみれば堪ったものではない。 -GBA版付録に付いてきた「ドクターネブマスターズカード」はアーケードにて使用可能で、虫の登場時の演出がかっこいい。ちなみにゲームでは何故か主人公が持っていたためにゲームでも使用可能。((主人公がムシキングの研究者ネブ博士とぶつかりカードが道に散らばったのだがマスターズカードは存在も知らなかった)) --他のカードとは違い、丈夫なプラスチック素材なので曲がらないし水にも少し強い。ただしスキャンする時に少し違和感がある。 -GBA版共にゲーム中盤に登場するアオイという少女とのエピソードは半分以上実話とのこと。 --アオイに当たる人物は元々ムシキングファンであり当時入院生活を送っていた少年で、彼へのムシキングチームからの応援が元となっているようだ。