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SIMPLE1500シリーズ Vol.31 THE サウンドノベル - (2013/10/24 (木) 00:59:43) の編集履歴(バックアップ)


SIMPLE1500シリーズ Vol.31 THE サウンドノベル

【しんぷるせんごひゃくしりーず ぼりゅーむ31 ざ さうんどのべる】

ジャンル サウンドノベル
対応機種 プレイステーション
発売元 D3パブリッシャー
開発元 オー・パーツ
発売日 2000年7月13日
定価 1,500円(税別)
ポイント 無難な出来だがボリュームは少なめ
パンドラの陰
配信 ゲームアーカイブス:2010年3月10日/300円
SIMPLEシリーズリンク

概要

D3パブリッシャーによる廉価版ゲームシリーズ『SIMPLE1500シリーズ』の1作。
収録シナリオには「(くら)き森の果て」というタイトルが付いている。

ストーリー

主人公・高橋誠一(名前変更可)は、ガールフレンドの吉崎結衣(変更可)を迎えに行くため、吉崎が家庭教師をしているという山深くの元条邸へ車を走らせていた。
途中で同じく元条邸へ行くという横柄な社長とその秘書、今日から元条邸で働くという新人メイドを同乗させて巨大な屋敷である元条邸に到着したが、
高橋の乗っていた車はメイドが撃ったという銃弾でパンクさせられてしまい、やむなく高橋は屋敷に泊まることとなる。
しかしその夜から、屋敷では奇怪な出来事が次々と発生する…

特徴

  • オーソドックスな横書きのサウンドノベル。
    • シナリオはホラー要素も若干入るが、基本的にミステリーに分類されるシリアスなもの。
    • 効果音としての叫び声を除いてボイスは無し。
  • 人物のグラフィックは、『かまいたちの夜』的なフォーマットを用いたシルエット描写(男性キャラは青いシルエット、女性キャラは赤いシルエットで表示される)。
  • セーブはどこでも可能で、セーブ容量は1ブロック1個。

評価点

  • 一部に展開の大きく変わる選択肢があるため、一本道ストーリーではない。
  • 登場人物の台詞は、主人公は地の文と同じ白・他の男性キャラは青・女性キャラはピンクで塗り分けられており、判別しやすい。

問題点

  • バックログがないのは時代・価格を鑑みて仕方ないとしても、フローチャートやテキストスキップ機能もなくユーザビリティに乏しい。
    • 表示速度を最高の「激速」に設定すれば1ページ分を1度に表示できるので若干楽にはなるが、それでもフォローとしては不満が残る。選択肢ではきっちりセーブしたい。
  • 選択肢の数があまり多くない。ボリュームも、分岐を全て見ればある程度は補完されるが一本一本は少ない。
    • 息抜き要素・隠し要素やオマケ機能などもなく、少々寂しい。
    • クリアデータなどは保存してくれないため、いまいち全てのエンディングを見るモチベーションに欠ける。
    • CGや音楽のパターンも少ないことから、演出性についてもあまり満足いくものではない。
  • 主人公は年齢・職業など設定らしい設定が一切語られない為、要するにどういう人物なのかがさっぱりわからない。
    • せいぜい「車を運転できる年齢だ」という程度。そこまでシンプルにしなくても…。

総評

いかにも初期のSIMPLEシリーズ、この一言だろう。
とはいえ初期の他のラインナップは、『THE 将棋』『THE リバーシ』など、「とりあえずそのゲームができればそれで良い」というソフトばかりだった為、シナリオや設定が気に入るかどうかで評価が分かれるであろう本作は、他と同列には語れないのだが…。

余談

  • そんな話題にも存在感にも乏しい本作だが、意外な出生の秘密がある。実は本作は、かの『学校であった怖い話』シリーズに関わったスタッフが作ったものである
    • シナリオは『晦 つきこもり』『鬼神降臨伝ONI』『ONI5 隠忍を継ぐもの』のメインライターである早川奈津子氏。スタッフロールには、『学怖』『晦』の開発スタッフと同じ名前が幾つも並んでいる。
    • スペシャルサンクスには、かの「風間の中の人」も…
      • 更に、悲鳴のSEが『晦』のそれとまったく同じ。
  • この前年に、パンドラボックス社長である飯島健男氏の言い出した『パンドラMAXシリーズ?』に反対して同社を退社したスタッフが開発したらしい。
    • しかしあちらは良くも悪くも話題にはなったのに対し、こちらはそもそも話題にならなかった。開発スタッフの心境はいかばかりであっただろうか…。