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Batman: Arkham Asylum
【ばっとまん あーかむあさいらむ】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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Xbox360 プレイステーション3 Winsows XP/Vista/7
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発売元
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スクウェア・エニックス
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開発元
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Rocksteady Studios
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発売日
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2010年1月14日
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定価
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7,940円
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判定
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良作
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ポイント
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「最も高い評価を得たヒーローアクション」としてギネスに 欧米での評価は日本と比べものにならない スクエニのローカライズが…
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バットマンシリーズリンク
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概要
DCコミックスの有名なヒーロー、バットマンを題材にしたアクション。
重度の精神異常犯罪者を収容する治療矯正収容施設である精神病院アーカム・アサイラムが舞台。
ジョーカーの策略によって多数の収監者が脱走してアーカムを占拠、混乱に乗じて施設関係者や警官達を人質にしてしまう。
鍛え抜かれた肉体とガジェットを駆使してバットマンが事態を解決すべく奔走する。
評価点
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ファンを唸らせる非常に完成度の高いゲーム。欧米では本作こそ「キャラゲーの代名詞」というほどの凄まじい人気と知名度を誇る。
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ワールドギネスレコードに『最も高い評価を得たヒーローアクション』として認定。
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複数の敵を拳で倒し連続でコンボを決める、闇夜から音もなく敵をスニーキングアクションで無力化する、豊富なガジェットを使いこなすなど、これまでバットマンがやってきた事を全て体験できる。
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バットマンの特徴である「殺人を避け、悪人は生かして逮捕する事に拘る」事とスニーキングアクションとの相性は抜群。闇に紛れ、敵を一人、また一人と倒していくバットマンを堪能できる。
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舞台であるアーカム・アサイラムの再現度
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おどろおどろしいアーカムアサイラムの雰囲気やヴィランのフリーク振りも素晴らしく、これまでのバットマン作品の世界観と調和している。
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アーカムアサイラムは、元々クトゥルー神話を下敷きに設定されたという経緯があり、単なる精神病院ではなく不気味な力が背後で蠢いている施設。本作の事件の背後で「亡霊アマデウス」の謎が明らかになっていくというシナリオ構造はその雰囲気を体現することに成功している。
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魅力的なヴィラン
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登場するヴィランにはジョーカー、コミックでバットマンを不随にさせたベイン、アニメ版から逆輸入されたハーレイ・クィン、スケアクロウ、キラークロックなど多くのキャラクターが登場する。
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ジョーカーを演じるのはアニメ版バットマンのジョーカーの声を担当したマーク・ハミル(スター・ウォーズのルーク・スカイウォーカー役)。
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シナリオ
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本作の脚本はアニメ版制作者のポール・ディニが担当。アニメから逆輸入されたヴィラン、ハーレイ・クィンの生みの親としても知られている。
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行動原理も性格も異なる多数のヴィランが登場し、アーカム・アサイラムを舞台に情勢が刻一刻と変化していく。
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ゲームという媒体ではプレイヤーはゲームに入り込みキャラクターに感情移入する。それを踏まえたバットマンの見る幻覚の表現はプレイヤーを圧倒する。
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謎を解いていくことで事件の裏側で暗躍していた真の黒幕が見えてくる構造になっている。
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やり込み要素も豊富。探すだけで楽しい。
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アーカムに収容されている囚人など、キャラクターのプロフィールを集める事が出来る。
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ヴィランにまつわる場所やアイテムを探知することでキャラクター図鑑が埋まってゆく。有名なヴィランからマイナーヴィランまで網羅している。
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リドラー・チャレンジ。リドラーからの挑戦状であり、今回のリドラーは声のみ出演。こちらの通信に割り込んで色々言ってくる。ジョーカーの入れ歯狩り、『亡霊アマデウスの声』など、数はなんと240個。
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リドラー・チャレンジに挑んでいる間、バットマンは割り込み通信から逆探知してリドラーの居場所を探している。なので全部収集すると…
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2011年秋には続編『Batman: Arkham City』の発売された。ジョーカーやハーレイに加え、プレイヤーキャラにキャットウーマンが、ヴィランにはトゥーフェイスやMr.フリーズなど登場する。
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『亡霊アマデウスの声』の最後の一つや、ある条件を満たすと入れる隠し部屋(隠し方が余りにも巧妙過ぎて、スタッフが暴露するまで存在が明らかにならなかったという逸話がある)で、『Arkham City』の存在は示唆されていた。
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PS3版では限定DLCとしてジョーカーチャレンジがプレイできる。ジョーカーが主人公のスペシャルモードで、銃など殺傷力のあるガジェットが使用可能だが、バットマンと比べると操作性や戦闘力が劣るので、特殊な戦い方が要求される。
問題点
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バットマンの基本設定は「決して人を殺さない」。もちろん厳守されているが、戦い方によってはどう見ても殺しているとしか思えない方法で敵を倒せてしまう。
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バットラングが頭に直撃する、爆薬で壁を破壊してその際に出来た衝撃と瓦礫で吹っ飛ばす、高台から低地へ向けて投げ飛ばす、ワイヤーで引っ掛けて奈落へと引きずり落とす、など上げればきりがない。
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日本語訳がひどい。あからさまに台詞を端折り、原語と意味が違っている。気になる人は海外販売のみとなっているPC版を入手して日本語字幕パッチをあてるしかない。
総評
コアユーザーとライトユーザーを満足させるキャラゲーの最高傑作。
ゲームのアクション、シナリオ、キャスト、全て揃っている。惜しむべきは日本語訳がひどい事のみ。
余談
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開発元であるRocksteady Studiosは2006年にEidosからPS2とXboxで発売されたFPS『Urban Chaos: Riot Response』がデビュー作であり、本作は同社2つめの開発タイトルである。その後デベロッパーが本作リリースの翌年、ワーナーに買収されたことに加え、シリーズの版権をワーナーインタラクティブが獲得したことから、以降のシリーズ作の版権はワーナーインタラクテイブへと移ることとなった。
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ローカライズを担当したスクエニは洋ゲーのローカライズに関しては悪評ばかりである。これ以前の作品?でも誤訳を連発していた。