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SDガンダム Gジェネレーション F - (2016/08/10 (水) 15:31:58) の編集履歴(バックアップ)
SDガンダム Gジェネレーション F
【えすでぃーがんだむ じーじぇねれーしょん えふ】
ジャンル
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シミュレーションRPG
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対応機種
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プレイステーション
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発売元
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バンダイ
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開発元
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トムクリエイト
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発売日
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2000年8月3日
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定価
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通常版:8,190円 限定版:10,479円
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判定
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良作
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SDガンダム Gジェネレーションシリーズ
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概要
ガンダム作品が集結したGジェネ据置シリーズの3作目。
前作『ZERO』のインターフェースや要素を引き継ぎながら、様々な新要素、そして多くの新規参戦作品やユニット等、シリーズ最大のボリュームを誇る。
評価点
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とにかく膨大な収録作品数。アニメ作品やOVA作品などの定番はもちろん、本作にしか登場しないマイナー作品、本作を含むGジェネシリーズで知名度と人気を得て他のゲームに出ている作品も多い。
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前作『ZERO』の時点で小説媒体の『ガンダムセンチネル』や、小説版のみのパラレル機体であったナイチンゲールや「小説版νガンダム」に新設定と名前を追加したHi-νガンダムが登場し、他ゲームの常連になるほど知名度を高めるなど、現状の人気に大きな影響を与えている。
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今作では、さらに原作が漫画や小説だった『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』『機動戦士ガンダムF90』『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』『機動戦士クロスボーン・ガンダム』『新機動戦記ガンダムW DUAL STORY G-UNIT』のシナリオが収録されている。
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特に『クロスボーン・ガンダム』は本作の発売以降、人気が爆発。『第2次スーパーロボット大戦α』にも参戦した。また、原作の漫画が再版され、続編も描かれている。他にも数多くのガンダムゲームに登場し、その知名度を大きく上げている。『第2次スーパーロボット大戦α』に参戦した際には本作の戦闘BGMや出演声優がほぼそのまま使われている。
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また模型誌連載だった『ガンダムセンチネル』や小説の『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の機体はガンダムバトルシリーズにゲスト参戦し、機体のテーマ曲として本作での戦闘BGMが使われているなど、本作の与えた影響は大きい。特に、版権が複雑な『センチネル』や富野監督が映像化を許していない『閃光のハサウェイ』はアニメ化が絶望視されているだけに、今作と前作のムービーは貴重な「アニメ」である。
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漫画や小説ばかりでなく、ゲームが原作の『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』のシナリオも収録されている。
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シナリオこそ収録されなかったものの、『SDガンダムGX』からトルネードガンダム、初代から出演していたライバル機から大きく遅れて主役機がようやく参戦出来た『DOUBLE-FAKE』、忘れ去られていたSFC作品『CROSS DIMENSION 0079』、さらに『プラモ狂四郎』、『ガンダム・ザ・バトルマスター』、『機動戦士ガンダム ギレンの野望』と、他の漫画やゲームが原作の機体およびパイロットも少しずつだが参戦している。
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さらに武者ガンダムや騎士ガンダムなども登場しており、出典作品の幅が異様に広い。
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シリーズ恒例のゲームオリジナル機体も収録。ぽっと出の機体もあるが既存の機体の後継、簡易量産型、原作アニメの資料にあった没案の利用など様々な設定が使われている機体もある。
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また、本シリーズのオリジナル機体が他作品に出演したという例もある。また、Ξガンダムやペーネロペーも本作の登場に合わせてリファインされており、現在ではこのリファイン版が公式となっている。リファイン前のバージョンは原作小説の口絵に描かれているので気になった方は原作小説をチェックして頂きたい。
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ちなみに前作『ZERO』からSDガンダム系のゲームの元祖『スクランブルウォーズ』のサイコガンダムがサイコロガンダムという名を与えられ、普通のサイコガンダムとは別の機体として登場している。異名は「四角い死神」。冗談そのものの外見に無茶苦茶な戦闘能力が備わっており、「サイコガンダムの外見が違うだけ」ではなくなっている。
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なお、シリーズ通してゲーム最強の機体はギャグっぽいユニットが収まっており、初代最強はガンダムシリーズ恒例の小型マスコットメカ「ハロ」が巨大になった代物。『ZERO』では前述のサイコロガンダムが最強ユニットを務める。今作ではハロがさらに凶悪になったサイコ・ハロという化け物が登場する。
ゲーム中で最強のユニットは何なのか、歴代ガンダムのどのガンダムなのか、どの作品から選ばれたのかは誰もが気になるところであり、あえて珍妙な物体を配置する事で、どのシリーズのファンも公平に見ることができる。
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ステージ開始時にアニメと同じ声優陣によるタイトルコールが入るようになった。この演出は本作以降のほとんどの作品に受け継がれている。
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『逆襲のシャア』『F91』のような劇場作品や『閃光のハサウェイ』『F90』のような非映像作品は新規にBGMと声優陣によるタイトルコールが用意されている。以降の作品でも、これらの作品のほとんどが本作のタイトルコールを使っている。
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任意の作品からプレイできる「マルチシチュエーションモード」を搭載した。後のシリーズにも引き継がれている。
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『ZERO』では一年戦争の最中に他の作品のシナリオが挟まっていたが、本作では独立したシナリオとなっているので通してプレイできる。
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本編はディスク3枚組にボリュームアップしたためシナリオの再現度も上がっており、『ZERO』では1シナリオのみだった『G』『W』『X』などのシナリオも完全再現された他、新規シナリオも多数用意された。
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ムービー数、BGM数も増えている。特定の場面で発生するカットインなども追加された。
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4枚目としてプレミアムディスクが付属。
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初代と『ZERO』のCMやCGムービーの一部、PS2用ソフト『機動戦士ガンダム』のPV、WSで発売された『SDガンダム Gジェネレーション ギャザービート』を元にした『Gジェネレーション アクションバージョン』が収録されている。
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そして4枚すべてに過去シリーズ同様、CDプレイヤーで再生した時用の警告メッセージが収録されている。その全てがガンダムの名場面のパロディである。
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この警告メッセージは開発者の趣味でやっているとメッセージ中で公言されている。
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経験値を溜めて機体をレベルアップさせる事ができ、膨大な数のユニットの中で完全に死に機体になっているものはほとんど無い。もともと派手で強力なユニットでオールスターチームを作るのも、個人的に好きなマイナー機体で戦い抜くのも自由自在。ぶっちゃけた話、格闘か連装ミサイルかサイコミュ兵器のどれかあれば何とでもなる。
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ある程度強くなればそれほど問題にはならないが、格闘、連装ミサイル、サイコミュ兵器の無い機体のみでゲームを行うと少し難しくなる。
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格闘とサイコミュ兵器はテンションが上がれば上がる程ダメージ倍率が大きくなり、連装ミサイルは威力×弾数なので他の武器に比べ全弾命中時のダメージが非常に大きくなる為、それ以外の兵器が霞んでしまう。
例えば、「ジムスナイパーカスタム」というビーム兵器の射撃メインの機体を育てていくと、ダメージ計算式の関係でビームライフルよりもビームサーベルの方がはるかに強くなってしまい、スナイパーなのに敵に接近してビームサーベルで斬りまくることに……。攻撃回数の多いビーム兵器も存在するが、こちらはビームコートやIフィールドの影響をまともに受けてしまう為連装ミサイルよりも信頼度が低い。戦艦の砲撃以外は命中率は連装ミサイルより高いのだが・・・。
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前作以前で強すぎたからか「必殺技」は、ただの「格闘」よりダメージ効率が悪く燃費も悪い上にMPも消費するという三重苦を背負った。特に必殺技の多い『G』の機体は必殺技を使わない方が強いと言われるほど。
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電撃と火炎放射器のみ、改造しても攻撃力が上昇しない(電撃は固定ダメージ、火炎はランダムダメージのため)。この系統の武器しか持っていない「キャトル」と「アッグガイ」の2機のみ、総数1000機を超えるユニットの中で悲劇を背負っている。機銃しか装備していない戦闘機や前時代的な装甲車でさえ、鍛え抜けば超一流ユニットに変貌するのに……。
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機体改造に制限が無さ過ぎて簡単に強いユニットが出来てしまう。特に、もとが弱い機体はレベルアップに必要な経験値も少ないため、あっという間に無敵状態に。ゲーム全体の難易度低下の要因になっている。
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「最初は弱くても、育てると活躍する機体」を探して鍛え上げるというゲーム的な楽しみもある。
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全ての武器であらゆる敵を一撃で破壊できるほど攻撃力が高くなってしまったユニットにとっては、弾数の多さだけが武器選択の着眼点となる。そのため、最後の最後には、νガンダムが最も多用する武器はフィン・ファンネルではなくバルカンであり、ゴッドガンダムが最も多用する武器は爆熱ゴッド・フィンガーでも石破天驚拳でもなくキックである。
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Ex-Sの消費MP設定ミスった?と思えるリフレクターインコムも異常に強力、他のサイコミュ、準サイコミュ兵器は使用するとMPを30程消費してしまうが、これだけがなぜか消費が10と異常に低い為、超強気の維持が楽で乱射できてしまう。他の物では数発でMPが大きく低下するのに対し、これは数回に1体倒せば上げ直しが可能であった。
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ゲームバランスを崩壊させてしまう面もあるが、強くしすぎた機体を絶対に出撃させなければならないという決まりはないので、簡単すぎると思えば出撃させなければいい。ついでに言えば、ユニットを育成する際には強化しきったユニットは邪魔でしかない。
また、モビルスーツ図鑑をコンプリートするという目的のためには、すでに登録済みの機体に経験値を与える事は攻略の妨げでしかない。戦力向上のために改造ユニットを育てるか、図鑑登録のために様々なユニットに経験値を分散させるか、選択の余地はある。「一周で図鑑を何パーセント埋められるか」を目標にゲームを進めれば改造ユニットを使う事は有り得ないし、「一年戦争のジオン軍のユニットだけで全ステージをクリアする。図鑑埋めは考えない」という形で進めるならHP99999のコロニーを一撃で沈めるザクの姿を堪能できるだろう。
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オリジナルキャラクターも増え、計64名が登場する。後のシリーズで定番になったキャラも多い。
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シリーズを通してオリジナルキャラクター最強の座に君臨するエースパイロットの青年マーク・ギルダー。真面目なヒロイン風のエリス・クロード。強化人間としての適性が高い少女レイチェル・ランサム。最高のNT能力を持ち格闘能力が極めて高い、主役風の少年ジュナス・リアム。外見、中身、能力全てにおいてまさに艦長の鑑と言えるゼノン・ティーゲル。お堅い性格だがなんでもできる優等生ニキ・テイラー。今作以降毎回いろいろとマズい発言を繰り返すイワン・イワノフとクレア・ヒースロー。お嬢様がやさぐれたのか、それともスケバンがお嬢様のふりをしようとしてるのか、どちらにしてもお嬢様モドキと言われる独特な口調の女傑フローレンス・キリシマ。本来『ZERO』のシステムオペレーターだったのになぜか前線に配備されてしまい、艦内オペレーターとして起用すれば優秀でパイロットの才能は全く無いのだが、悲鳴をあげながら戦わされる姿が可愛いからとやたらMSに乗せられるラ・ミラ・ルナなどなど、「後のシリーズでも消されなかった名物キャラクター」を挙げるだけでも多士済々の顔ぶれ。
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次回作以降では削られてしまい、今作までしか登場していないキャラクターも多数。特に「いかにもアニメ風のエースパイロットの少年少女ではない、普通の軍人のおっさん達」が大勢おり、もちろん強くはないのだが、「未来の世界の最新型に立ち向かうジオン量産機チーム」を作るのには必須の存在である。いくらザクやドムやズゴックを揃えても、乗っているのがアムロやヒイロじゃ意味がない。またランバ・ラルや黒い三連星やジョニー・ライデンを揃えてみたところで、できるのは「夢のジオン軍エースパイロット軍団」であり「量産型で頑張る古参一般兵の野郎ども」ではない。このシチュエーションを堪能できるのは『F』までである。
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多数の新システムの追加。
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小隊内の味方同士で連携できる「支援攻撃」。
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パイロットいらずで厄介だったマップ兵器「バグ」を無効化できるが、テンションは常に普通の「モビルドールシステム」。類似のシステムにほぼ同様だが部隊長かその搭乗機に特定の能力が無いと使用できない「Gビットシステム」がある。
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育てたユニットでバトルロイヤルを行い、勝利すれば資金やパーツが貰えるミニゲーム「ガンダムファイトモード」。
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このモードでは『G』の語り部でもあるストーカーがフルボイスで実況してくれる。
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カードダスやSDガンダム系のガンプラとの連動要素「黒歴史コード」。
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10桁の数字で表されるコードを入力することで、面倒な設計・開発の過程をすっ飛ばしてユニットを生産できる。また、通常は特定のユニットに特定のキャラクターを乗せることで変化させるパイロット専用機も生産することが可能。
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対象は機体だけでなく、戦艦、パイロットの生産や登録をすることも可能。
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ただし、機体と戦艦のコードを使用するにはその性能に準じたテクニカルレベルが必要。パイロットは全員テクニカルレベル1で登録できる。コードはカードやガンプラの説明書に記載されていたので、リアルマネーがかかるのが欠点だった。
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ムービーのクオリティも高く、『初代』『ZERO』で気になった音割れも軽減されている。『GジェネP』にもほとんどが移植されている。
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クリア後はディアナ・ソレルがフルボイスでナビゲーターを務める「黒歴史の閲覧」にて『初代』『ZERO』を含む全てのムービーが鑑賞できる。
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ただし『初代』『ZERO』のムービーを鑑賞するにはそれぞれのDiscが必要。
問題点
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好きなシナリオからプレイできるようになった反面、プレイ順によっては序盤から強力なユニットを入手できるようになり、ゲームバランスの低下に繋がった。
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逆に、前作では時代順に進めるために40以上のステージを超えてきている事が前提で難易度調整された『V』後半の大激戦が、拍子抜けするほど簡素なものになってしまっている。ゲーム開始後すぐに『V』のステージに挑む場合もあるため、簡単にせざるを得なかったのである。
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それでいてシナリオ数、ステージ数はとてつもなく多いため、ゲームの中盤を超えるとどのシリーズも楽勝になってしまう。たとえば宇宙世紀を完全に制覇してから『G』『W』『X』に挑むと、平成ガンダムの世界は宇宙世紀のMSになすすべもなく蹂躙される。
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本作には、トーラス(白・MA形態)を資金0で生産し、それを変形させて高値で売るという「カードダスバグ」がある。これを繰り返すことで好きなだけ資金を増やすことができるため、活用するとなおさらゲームバランスが悪い。
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もっとも、ただでさえ楽になる方法が多いゲームを、バグを使ってさらに楽にしてバランスが悪いもないものだが。
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その一方で、好きな作品から自由に選べるのが本作の魅力であるが、クリアしていない作品を選ぶと最後までクリアしないと別の作品を選ぶ事が出来ず、そのため、途中で詰まるとどうしようもなくなるという問題もある。最初に『Ζ』や『ΖΖ』、『08小隊』を選ぶと初心者の場合は詰みやすい。敵軍が強力であったり、後半のシナリオでMAP兵器を持った機体が多数登場したり、事前に移動手段を考えていないと満足に行動することが出来なかったりなど。
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ステージの構成が基本的に前後半となっており、前半はストーリーに沿った人物、機体によりストーリーを追う形に。後半は敵の数も増え、プレイヤーユニット参加可能なステージという構成が多い。
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そこまでは良いのだが、前編でACE化したユニットは後編時にはLV1に戻っており、再度LV上げをしなければ生産登録出来ないという問題点(バグ?)があった。後半は違う機体のセンチネル2ステージ目等でも確認。
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また、ユニットやパイロットの育成主体になりがちなゲームで、育成の為にプレイヤーユニットを投入出来ない前半面を繰り返さなければならないのは少々退屈でもあった。
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前半戦は固定のユニット同士での戦いとなりプレイヤーユニット参入が出来ない為パワープレイは出来ず、ステージによっては詰め将棋的な高めの難易度の物もあった。
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敵を撃墜すると、もう一度行動出来るシステム「ボーナスステップ」(BONUS STEP)。
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回数に上限が無く、発動させるとENが切れるまで行動出来るため、活用すると文字通り無双状態になり作業的になり易い。
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自軍のターンの間に手が届く範囲の敵を一掃してしまうため、防御が死にパラメータになっている。
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1ターンに多数の敵を撃破していけるため、「多数の敵を攻撃できるが、経験点は入らない」という特性のマップ兵器が完全に死に装備に。
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このため最強武器がマップ兵器に割り振られている機体は、たったの4つしかない武装欄のひとつが無駄に潰されているという悪条件を背負った機体になってしまったうえ、その機体の最大の特徴である武器が存在しないも同然なのである。ビームサーベル以外の3つがマップ兵器になってしまったV2アサルトバスターはもはや悲劇である。
ΖΖガンダムやGP-02Aが、ハイメガキャノンやアトミックバズーカを使わずビームサーベルで一機ずつ雑魚を斬り倒していく姿は、確かに無双状態は楽しめるものの、何か違うと言わざるを得ない。
尤も、GP-02に関しては作中で使用されたのはビームサーベルとバルカンのみであり、アニメでの大立ち回りを考えるとむしろGP02っぽいという意見も。
また、少し事情は異なるがガンダムXやダブルエックスのサテライトキャノンが低威力過ぎるという意見も。初代では撃ったら戦況が変わるほどの威力があったが今作では相手が無傷の場合ジェニスやセプテム等のザコ機体ぐらいしか撃破できない。原作であったコロニーレーザーの撃破は夢のまた夢である。
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このシステムは以降の作品でも継承されているのだが、名称が「チャンスステップ」に改められ、ランダム発動や回数制限など下方修正を受けた。
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また、本作ではMP使用武器でもMP減少タイミングが発射時から戦闘終了時に変更になった。これのお陰でMP使用武器でも超強気クリティカルを出せる…のだが、イベントにて超強気で登場するサイコミュ持ち敵機体が「超威力クリティカル+異常命中率+超射程」というどうしようも無い状況に。こんなのがボーナスステップで1ターンに何度も攻撃してくるのだからたまったものじゃない。Zのストーリーが異常難易度と呼ばれるのはだいたいこれが原因。
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『∀ガンダム』のシナリオが、全シナリオクリア後に選択できる隠し扱いで、序盤のみを再現した1シナリオしか用意されていない。
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事前に説明がなかった点も批判されるが、本作の発売日が『∀』放送終了からわずか4ヵ月後ということもあり、仕方がないとの意見も。
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なお、ユニットはほぼ全て、キャラクターもギンガナムなどの主要キャラは収録されている。あとはステージを入れるだけだったのだが。
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2ちゃんねる等の一部サイトで、データ解析によりステージや専用台詞も存在していた事が発覚し、『IF』の発売が判明すると別売りディスクで該当部分が解除される等、憶測も出た。
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トムクリエイトの公式サイトにあった掲示板で問い合わせる人が続出したが何も説明もなく掲示板を閉鎖する等トムクリエイト側の落ち度もある。
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一部のシナリオはゲームの仕様的な問題で再現が中途半端なものがある。
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例として『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』の最終決戦では、サーペントとの戦いに参加していないウイングゼロやガンダムナタクが参戦し、ウイングゼロによるシェルター破壊がイベントムービーではなくステージクリア後の一枚絵で表現されている。
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登場機体数(容量)を考えれば仕方のない事だが、戦闘アニメの出来がチープ。また、戦闘に入るまでのロード時間が異様に長く、BGMやSEの音質も悪い。
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戦闘アニメは、同時期に発売した『スーパーロボット大戦α』がよく動いていたので、それと比べられる事が多かったようだ。
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前作『Gジェネレーション ZERO』、前々作『Gジェネレーション』からアニメーションを使い回されているユニットが多く、本作で新規に製作されたアニメーションとは大きな差がある。逆に、ブルーディスティニー3号機の「システム起動」やνガンダムの「フィン・ファンネル」等、本作で新規製作された戦闘アニメは現在でも十分見応えがある。
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機体が強力になると一部の武器の攻撃力が落ちる場合がある。
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「ヘビーアームズ」→「ヘビーアームズ改」、「レオパルド」→「レオパルドデストロイ」等。全てに当てはまる訳ではないが、攻略本の機体一覧を見ると随所に見られる。
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攻撃力低下のような謎現象とまでは言えないが、わずかな破壊力上昇と同時に大幅な燃費の悪化が為され、運用上は前の機体の方が使いやすかったという場合がある。
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かなり酷いのは「ガンダムサンドロックカスタム」で、射程1のヒートショーテルと射程1~2の低威力のバルカン「しか」もってない。確かに原作でも武装はこれだけなんだが・・・。
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なお、後継機に改造すると武装が減って結果的に弱体化するという似たような事態が起こったとある作品と異なり、「ガンダムデスサイズヘルカスタム」は肝心要のバスターシールドが無くなったものの主力武器のビームシザースが射程1~3と前段階の機体と同程度の射程を確保できている。
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ゲームオリジナルのキャラクターたちが優遇されすぎており、原作キャラクターの扱いは微妙。
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ガンダム原作キャラクターでも最強クラスのアムロ・レイや東方不敗マスター・アジアに匹敵する能力の持ち主が多数存在し、あまりに強すぎる。特にニュータイプのマーク・ギルダー、エリス・クロード、ショウ・ルスカ、シス・ミットヴィル。ノーマルのオグマ・フレイブ、ラナロウ・シェイド、ユリウス・フォン・ギュンター。彼らの他にも優秀なパイロットが大勢おり、カミーユやヒイロやドモン以上の能力を持っているのに「能力不足のため」二軍送りになるほど。
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戦力補充のために原作キャラクターを雇う必要がある場面はほとんど無く、原作キャラクターで戦いたい場合はわざわざ資金を減らして、雇う手間をかけ、オリジナルパイロットより明らかに弱い能力で戦う事になり、次のステージでも戦ってもらうためにはまた資金を払って雇わなければならない。経験値を与えてレベルアップさせてもステージクリアしたら元通りになってしまい、原作パイロットに経験値を与える事ははっきり言って無駄。せめて継続雇用が可能でレベルアップが無意味にならなければ……。
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次回作以降はプレイヤーからの「歴代ガンダムキャラでオールスター部隊を組みたい」「アニメで見た事もないのに原作キャラよりやたら強いオリキャラなんていらない」というその意見に答えたのか、原作キャラも継続雇用可能・普通にレベルアップしていくという仕様に変更されていった。
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Disc1がキーディスクの役割を担っているので、Disc2~3のシナリオを遊ぶ場合でも、始めにDisc1を入れないとプレイすることができない。
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能力がALL1の「No-256」なる志願兵が加入するバグがある。詳しい発生条件はいまだ不明。
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メモリーカードの消費ブロックが9。
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ステージ間のセーブで2、ステージ攻略途中の中断セーブで7も消費する。
予め空きブロック数を把握しておかないと、折角進めたのにブロック数が足りずにセーブができないということも。
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余談だが、初代Gジェネと前作ZEROはステージ間で3、中断セーブで9の計12ブロックも消費していた。
SDガンダム Gジェネレーション F.I.F
【えすでぃーがんだむ じーじぇねれーしょん えふいふ】
ジャンル
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シミュレーションRPG
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対応機種
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プレイステーション
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発売元
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バンダイ
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開発元
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トムクリエイト
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発売日
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2001年5月2日
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定価
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3,990円
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分類
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良作
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『F』を遊び尽くすための拡張ディスク。
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「キャラクターやユニットのステータスを経験値なしで上げられる」、「パイロット専用機が生産できる」等。勿論、これらのデータはFで使用できる。
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初代Gジェネと『ZERO』にも対応しており、「最初から全ユニットが生産できる」、「好きなステージを遊べる」といったことができる。
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Gジェネは原作をなぞる形で進めるゲームだが、本作ではタイトルにもある「IF」を描いた10の新ステージが遊べる。
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例としては「敵はすべて“ザク”の名を持つユニットだけのステージ」、「敵が女性パイロットだけのステージ」、「量産型(ジム、ギャン量産型、ビルゴなど)の機体が次々出現するステージ」、「歴代主人公VS歴代ライバルのステージ」、「敵が恐ろしく強化されたハロばかりのステージ」等。
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ちなみに前述の「敵はすべて“ザク”の名を持つユニットだけのステージ」では、なんと「プラモ狂四郎」の世界を再現。味方ゲストがプラモ狂四郎搭乗のパーフェクトガンダム、敵指揮官がサッキー竹田搭乗のザク50とガンプラ世代なら落涙必至のシチュエーションである。
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難易度が大幅に上がった「ガンダムファイトEX」の他、好きな条件下の戦闘デモを鑑賞できるバトルシミュレータ、CGギャラリー、『F』の100%図鑑といったデータベース要素もある。
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カスタマイズモードでは専用機(シャア専用ザク、ファルメルなど)やステージ限定のユニット(ザクIIJ型、ドムトローペン(キンバライト基地仕様)、アッザム(灰色)など)が購入できるほか、金さえ積めばユニットやオリキャラを際限なく強化することができる。
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他にもνガンダムのフィンファンネルの展開方法など、一部のグラフィックが設定通りに修正された。
この『F.I.F』だけでも遊ぶことはできるが、『F』とセットでこそ真価を発揮する。
総評
ユニット総数1059は、『GジェネP』(1133)が発売されるまでシリーズ最多であった。
近年のGジェネが作品間の優遇・再現度の差など、どこかしら問題点を抱えていることもあり、「Fをベースに作品数だけ増やしてほしい」といった意見もよく見かけられる。
『新機動戦記ガンダムW BATTLE FIELD OF PACIFIST』や『機動戦士ガンダム ダブルフェイク』など本作にしか参戦していない作品や後のシリーズには参戦していない作品も多数存在するため、資料的な価値も大きい。
数多あるガンダムゲームの中でも特に評価の高い作品であり、ファンなら一度はプレイすべきであろう。
余談
本作は一迅社から4コマが発売されており、『クロスボーンガンダム』の作者である長谷川裕一氏自身が「久しぶりだよクロスボーン」というタイトルで寄稿していた…のだが、まさか本作が原因で後に続編を描くことになるとは夢にも思わなかっただろう。