SDガンダム GGENERATION-F

【えすでぃーがんだむ じーじぇねれーしょん-えふ】

ジャンル シミュレーションRPG

対応機種 プレイステーション
発売元 バンダイ
開発元 トムクリエイト
発売日 2000年8月3日
定価 通常版:7,800円
限定版:9,980円(各税別)
判定 良作
SDガンダム Gジェネレーションシリーズ

概要

ガンダム作品が集結したGジェネ据置シリーズの3作目。
前作『ZERO』のインターフェースや要素を引き継ぎながら、様々な新要素、そして多くの新規参戦作品やユニット等、シリーズ最大級のボリュームを誇る。


評価点

  • とにかく膨大な収録作品数。アニメ作品やOVA作品などの定番はもちろん、本作にしか登場しないマイナー作品、本作を含むGジェネシリーズで知名度と人気を得て他のゲームに出ている作品も多い。
    • 今作では、原作が漫画や小説だった『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』『機動戦士ガンダムF90』『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』『機動戦士クロスボーン・ガンダム』『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』のシナリオが収録されている。
      • 特に『クロスボーン・ガンダム』は本作の発売以降、人気が爆発。『第2次スーパーロボット大戦α』にも参戦した。また、原作の漫画が再版され、続編も描かれている。他にも数多くのガンダムゲームに登場し、その知名度を大きく上げている。『第2次スーパーロボット大戦α』に参戦した際には本作の戦闘BGMや出演声優がほぼそのまま使われている。
      • また模型誌連載だった『センチネル』や小説の『閃光のハサウェイ』の機体はガンダムバトルユニバースガンダムアサルトサヴァイブにゲスト参戦し、機体のテーマ曲として本作での戦闘BGMが使われているなど、本作の与えた影響は大きい。特に、版権が複雑な『センチネル』や富野監督が映像化を許していなかった『閃光のハサウェイ』はアニメ化が絶望的だっただけに、今作と前作のムービーは貴重な「アニメ」である。
    • 漫画や小説ばかりでなく、ゲームが原作の『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』のシナリオも収録されている。
      • シナリオこそ収録されなかったものの、『SDガンダムGX』からトルネードガンダム、初代から出演していたライバル機から大きく遅れて主役機がようやく参戦できた『ダブルフェイク』、忘れ去られていたSFCゲーム『CROSS DIMENSION 0079』、さらに『プラモ狂四郎』、『ガンダム・ザ・バトルマスター』、『機動戦士ガンダム ギレンの野望』と、他の漫画やゲームが原作の機体およびキャラクターも少しずつだが参戦している。
      • さらに武者ガンダムや騎士ガンダムなども登場しており、出典作品の幅が非常に幅広い。さすがに『Gの影忍』『ブラスターマリ』『強化人間物語』『タイラントソード』は無理だったようだ。
    • シリーズ恒例のゲームオリジナル機体も収録。ぽっと出の機体もあるが既存の機体の後継、簡易量産型、原作アニメの資料にあった没案の利用など様々な設定が使われている機体もある。
      • 本シリーズのオリジナル機体が他作品に出演したという例もある(『ギレンの野望』にノイエ・ジールIIが、『X』の外伝漫画『UNDER THE MOONLIGHT』にガンダム・ベルフェゴールが、『SDガンダム外伝』にガンダムアクエリアスが出演した)。
        また、Ξガンダムやペーネロペーもデザインが本作の登場に合わせて原作からリファインされており、現在ではこのリファイン版が公式となっている。リファイン前のバージョンは原作小説の口絵に描かれているので気になった方は原作小説をチェックして頂きたい。
    • なお、シリーズ通してゲーム最強の機体はギャグっぽいユニットが収まっており、初代最強はガンダムシリーズ恒例の小型マスコットメカ「ハロ」が巨大になった代物。『ZERO』では「四角い死神」サイコロガンダムが最強ユニットを務める。今作ではハロがさらに凶悪になったサイコ・ハロという化け物が登場する。
      ゲーム中で最強のユニットは何なのか、歴代ガンダムのどのガンダムなのか、どの作品から選ばれたのかは誰もが気になるところであり、あえて珍妙な物体を配置する事で、どのシリーズのファンも公平に見ることができる。この路線は後のシリーズでは撤廃され、ラスボス用高性能機体のプレイヤー仕様版が最強ユニットになる場合が多い。
  • ステージ開始時に原作アニメと同じ声優陣によるタイトルコールが入るようになった。この演出は本作以降のほとんどの作品に受け継がれている。
    • 『逆襲のシャア』『F91』のような劇場作品や『閃光のハサウェイ』『F90』のような非映像作品は新規にBGMと声優陣によるタイトルコールが用意されている。以降の作品でも、これらの作品のほとんどが本作のタイトルコールを使っている。さすがに曲はアレンジされていたり、声優が変更されている作品もある。
  • 任意の作品からプレイできる「マルチシチュエーションモード」を搭載した。後のシリーズにも引き継がれている。
    • 『ZERO』では一年戦争の最中に他の作品のシナリオが挟まっていたが、本作では独立したシナリオとなっているので通してプレイできる。
    • 本編はディスク3枚組にボリュームアップしたためシナリオの再現度も上がっており、『ZERO』では1シナリオのみだった『G』『W』『X』などのシナリオも完全再現された他、新規シナリオも多数用意された。
    • ムービー数、BGM数も増えている。特定の場面で発生するカットインなども追加された。
  • 4枚目としてプレミアムディスクが付属。
  • そして4枚すべてに過去シリーズ同様、CDプレイヤーでの再生時警告メッセージが収録されており、そのすべてがガンダムの名場面のパロディである。
    • この警告メッセージは開発者の趣味でやっているとメッセージ中で公言されている。
  • 経験値を溜めて機体をレベルアップさせる事ができ、膨大な数のユニットの中で完全に死に機体になっているものはほとんど無い。もともと派手で強力なユニットでオールスターチームを作るのも、個人的に好きなマイナー機体で戦い抜くのも自由自在。ぶっちゃけた話、格闘か連装ミサイルかサイコミュ兵器のどれかあれば何とでもなる。
    • ある程度強くなればそれほど問題にはならないが、格闘、連装ミサイル、サイコミュ兵器の無い機体のみでゲームを行うと少し難しくなる。とりあえず大抵の機体は格闘を所有しているので、戦闘機縛りなど相当選り好みしない限りは心配ないが。
      • 格闘とサイコミュ兵器はテンションが上がれば上がる程ダメージ倍率が大きくなり、連装ミサイルは威力×弾数(大体2発~6発)なので他の武器に比べ全弾命中時のダメージが非常に大きくなる為、それ以外の兵器が霞んでしまう。
        例えば、「ジムスナイパーカスタム」というビーム兵器の射撃メインの機体を育てていくと、ダメージ計算式の関係でビームライフルよりもビームサーベルの方がはるかに強くなってしまい、スナイパーなのに敵に接近してビームサーベルで斬りまくることに…。攻撃回数の多いビーム兵器も存在するが、こちらはビームコートやIフィールドの影響をまともに受けてしまう為連装ミサイルよりも信頼度が低い。戦艦の砲撃以外は命中率は連装ミサイルより高いのだが・・・。
      • 前作以前で強すぎたからか「必殺技」は、ただの「格闘」よりダメージ効率が悪く燃費も悪い上にMPも消費するという三重苦を背負った。特に必殺技の多い『G』のMF(モビルファイター)は必殺技を使わない方が強いと言われるほど。特に割を食ってるのは、格闘以外ほぼ必殺技しか無いゴッドガンダム。魅せ要素である必殺技を封印し格闘ばかりの主人公ユニットって…。
      • 固定ダメージの電撃とランダムダメージの火炎のみ、改造しても攻撃力が上昇しない。この系統の武装しか持っていないアッグガイとキャトルの2機だけは、総数1,000機を超えるユニットの中で悲劇を背負っている。機銃しか装備していない戦闘機や前時代的な装甲車でさえ、鍛え抜けば超一流ユニットに変貌するにも関わらず。
    • 機体改造に制限が無さ過ぎて簡単に強いユニットが出来てしまう。特に、もとが弱い機体はレベルアップに必要な経験値も少ないため、あっという間に無敵状態に。ゲーム全体の難易度低下の要因になっている。
      • 「最初は弱くても、育てると活躍する機体」を探して鍛え上げるというゲーム的な楽しみもあるにはある。
      • 全ての武器であらゆる敵を一撃で破壊できるほど攻撃力が高くなってしまったユニットにとっては、弾数の多さだけが武器選択の着眼点となる。そのため、最後の最後には、νガンダムが最も多用する武器はフィン・ファンネルではなくバルカンであり、ゴッドガンダムが最も多用する武器は必殺の爆熱ゴッド・フィンガーではなくSFS・風雲再起に搭載後のキックである。もっとも、そこまで育てあげるまでにフィン・ファンネルもゴッドフィンガーも思う存分に使いまくるはずではあるが。
      • 消費MP設定ミスった?と思えるEx-Sガンダムのリフレクターインコムが非常に強力、他のサイコミュ、準サイコミュ兵器は使用するとMPを30程消費してしまうが、これだけがなぜか消費が10と非常に低い為、超強気の維持が楽で乱射できてしまう。他の兵器では数発でMPが大きく低下するのに対し、こちらは数回に1体倒せば上げ直しが可能。
      • ゲームバランスを崩壊させてしまう面もあるが、強くしすぎた機体を絶対に出撃させなければならないという決まりはないので、簡単すぎると思えば出撃させなければいい。ついでに言えば、ユニットを育成する際には強化しきったユニットは邪魔でしかない。スパロボにおける「手加減」がないためダメージの加減が全く効かず、問答無用で落としてしまうため削り役にすらないのだ
        また、ユニットプロフィールをコンプリートするという目的のためには、すでに登録済みの機体に経験値を与える事は攻略の妨げでしかない。戦力向上のために改造ユニットを育てるか、プロフィール登録のために様々なユニットに経験値を分散させるか、選択の余地はある。「一周でプロフィールを何パーセント埋められるか」を目標にゲームを進めれば改造ユニットを使う事は有り得ないし、「一年戦争のジオン軍のユニットだけで全ステージをクリアする。プロフィール埋めは考えない」という形で進めるならHP 99,999のコロニーを一撃で沈めるザクの姿を堪能できるだろう。
  • オリジナルキャラクターも増え、計64名が登場する。後のシリーズで定番になったキャラも多い。なおオリジナルパイロットたちにストーリーはなく、「主役っぽい外見と能力と戦闘中台詞」というだけとなっている。
    • シリーズを通してオリジナルキャラクター最強の座に君臨するエースパイロットの青年マーク・ギルダー。真面目なヒロイン風のエリス・クロード。強化人間としての適性が高い少女レイチェル・ランサム。最高のNT能力を持ち格闘能力が極めて高い、主役風の少年ジュナス・リアム。外見、中身、能力全てにおいてまさに隊長・艦長の鑑と言えるゼノン・ティーゲル。お堅い性格だがなんでもできる優等生ニキ・テイラー。今作以降毎回いろいろとマズい発言を繰り返すイワン・イワノフとクレア・ヒースロー。お嬢様がやさぐれたのか、それともスケバンがお嬢様のふりをしようとしてるのか、どちらにしてもお嬢様モドキと言われる独特な口調の女傑フローレンス・キリシマ。本来『ZERO』のシステムオペレーターだったのになぜか前線に配備されてしまい、艦内オペレーターとして起用すれば優秀でパイロットの才能は全く無いのだが、悲鳴をあげながら戦わされる姿が可愛いからとやたらMSに乗せられるラ・ミラ・ルナなどなど、「後のシリーズでも消されなかった名物キャラクター」を挙げるだけでも多士済々の顔ぶれ。
    • 次回作以降では削られてしまい、今作までしか登場していないキャラクターも多数。特に「いかにもアニメ風のエースパイロットの少年少女ではない、普通の軍人のおっさん達」が大勢おり、もちろん強くはない(もちろん中にはブラッドやオールドタイプ最強の呼び声も高いオグマ・フレイブのような強力なキャラもいる)のだが、「未来の世界の最新型に立ち向かうジオン量産機チーム」を作るのには必須の存在である。いくらザクやドムやズゴックを揃えても、乗っているのがアムロやヒイロじゃ意味がない。またランバ・ラルや黒い三連星やジョニー・ライデンを揃えてみたところで、できるのは「夢のジオン軍エースパイロット軍団」であり「量産型で頑張る古参一般兵の野郎ども」ではない。このシチュエーションを堪能できるのは『F』までである(近年のGジェネではプロフィール含めて細かいマイキャラクター作成ができるので一応、顔すらない一般兵プレイが可能だがここまで個性的なメンツを揃えるのはさすがに無理である)。
  • 多数の新システムの追加。
    • 小隊内の味方同士で連携できる「支援攻撃」。
    • パイロットいらずで厄介だったMAP兵器「バグ」を無効化できるが、テンションは常に普通の「モビルドールシステム」、類似のシステムでほぼ同様だが部隊長かその搭乗機に特定の能力が無いと使用できない「Gビットシステム」がある。
    • 育てたユニットでバトルロイヤルを行い、勝利すれば資金やパーツが貰えるミニゲーム「ガンダムファイトモード」。
      • このモードでは『G』の語り部でもあるストーカーがフルボイスで実況してくれる
    • カードダスやSDガンダム系のガンプラとの連動要素「黒歴史コード」。
      • 10桁の数字で表されるコードを入力することで、面倒な設計・開発の過程をすっ飛ばしてユニットを生産できる。また、通常は特定のユニットに特定のキャラクターを乗せることで変化させるパイロット専用機も生産することが可能。
      • 対象は機体だけでなく、戦艦、パイロットの生産や登録をすることも可能。
      • ただし、機体と戦艦のコードを使用するにはその性能に準じたテクニカルレベルが必要(戦闘機、ザクII、ムサイ等、性能が低いユニットはテクニカルレベル1。Hi-νガンダム、Wゼロ・カスタム、コロニー・レーザー等、高性能ユニットはテクニカルレベル10など)。キャラクターは全員テクニカルレベル1で登録できる。コードはカードやガンプラの説明書に記載されていたので、リアルマネーがかかるのが欠点だった。現在ではネット上の攻略記事にすべてが掲載されている。
  • ムービーのクオリティも高く、『初代』『ZERO』で気になった音割れも軽減されている。後年の『PORTABLE』にもほとんどが移植されている。
    • クリア後はディアナ・ソレルがフルボイスでナビゲーターを務める「黒歴史の閲覧」にて『初代』『ZERO』を含む全てのムービーが鑑賞できる。
      • ただし『初代』『ZERO』のムービーを鑑賞するにはそれぞれのディスクが必要。

問題点

  • 好きなシナリオからプレイできるようになった反面、プレイ順によっては序盤から強力なユニットを入手できるようになり、ゲームバランスの低下に繋がった(詰まる場合の救済措置という使い方もできる。狙い目はνガンダムやΞガンダム)。
    • 逆に、前作では時代順に進めるために40以上のステージを越えてきている事が前提で難易度調整された『V』後半の大激戦が、拍子抜けするほど簡素なものになってしまっている。ゲーム開始後すぐに『V』のステージに挑む場合もあるため、簡単にせざるを得なかったのである。
      • それでいてシナリオ数、ステージ数はとてつもなく多いため、ゲームの中盤を超えるとどのシリーズも楽勝になってしまう。たとえばアナザーガンダムを完全に制覇してから宇宙世紀に挑むと、宇宙世紀の世界はアナザーガンダムの機体になすすべもなく蹂躙される。
    • 本作には、黒歴史コードを使用してトーラス(白・MA形態)を資金0で生産できる「カードダスバグ」がある。それをMS形態に変形させて売り、繰り返すことで好きなだけ資金を増やすことができるため、濫用するとなおさらゲームバランスが崩壊する。
      • もっとも、ただでさえ楽になる方法が多いゲームを、バグを使ってさらに楽にしてバランスが悪いもないものだが。また黒歴史コードと併用すると全機体を(時間はかかるが)ゲーム序盤で登録しきる事も可能。プレイする意欲はまったくなくなるだろう。
  • その一方で、好きな作品から自由に選べるのが本作の魅力であるが、クリアしていない作品を選ぶと最後までクリアしないと別の作品を選ぶ事が出来ず、そのため、途中で詰まるとどうしようもなくなるという問題もある。最初に『ファースト(機動戦士ガンダム)』『Z』や『ZZ』、『08小隊』を選ぶと初心者の場合は詰みやすい。その理由として、敵軍が強力であったり、後半のシナリオでMAP兵器を持った機体が多数登場したり、事前に移動手段(SFSなど)を考えていないと満足に行動することが出来なかったりなど様々。
  • ステージの構成が基本的に前後半となっており、前半はストーリーに沿った人物、機体によりストーリーを追う形に。後半は敵の数も増え、プレイヤーユニット参加可能なステージという構成が多い。
    • そこまでは良いのだが、前編でACE化したユニットは後編時にはLV1に戻っており、再度LV上げをしなければ生産登録出来ないという問題点(バグ?)があった。後半は違う機体のセンチネル2ステージ目等でも確認。
      • また、ユニットやパイロットの育成主体になりがちなゲームで、育成の為にプレイヤーユニットを投入出来ない前半面を繰り返さなければならないのは少々退屈でもあった。
    • 前半戦は固定のユニット同士での戦いとなりプレイヤーユニット参入が出来ない為パワープレイは出来ず、ステージによっては詰め将棋的な高めの難易度の物もあった。
  • 敵を撃墜すると、もう一度行動出来るシステム「ボーナスステップ」(BONUS STEP)。
    • 回数に上限が無く、発動させるとENが切れるまで行動出来るため、活用すると文字通り無双状態になり作業的になり易い。
    • 自軍のターンの間に手が届く範囲の敵を一掃することが可能になるため、防御が死にパラメータになっている。さらに、パイロットが成長していくと被弾確率も極端に低下するので、ますます防御が必要な場面が少なくなる。
    • 1ターンに多数の敵を撃破していけるため、「多数の敵を攻撃できるが、経験点は入らない」という特性のMAP兵器が完全に死に兵器になっている。ただし、敵機を一撃で撃破できない程度の低威力のMAP兵器なら貧弱な機体のレベル上げのお供に、強力な威力のMAP兵器ならボーナスステップと併用して対戦での限界まで強化された敵機体の排除という使い方もなくはない。
      • このため最強武器がMAP兵器に割り振られている機体は、たったの4つしかない武装欄の1つが潰されているという悪条件を背負った機体になってしまったうえ、その機体の最大の特徴である武器が存在しないも同然となる。ビームサーベル以外の3つがMAP兵器になってしまったV2アサルトバスター(V2AB)はもはや悲劇である。もっとも、V2AB自体が、富野監督による「強い武器を見境無く積めばよいというものではない」といった旨の皮肉がこめられた「バランスが悪くまともに戦えない」といった機体だけに、原作通りと言えなくもない。
      • ZZガンダムやGP-02Aが、ハイメガキャノンやアトミックバズーカを使わずビームサーベルで一機ずつ雑魚を斬り倒していく姿は、確かに無双状態は楽しめるものの、何か違うと言わざるを得ない。
      • もっとも、GP-02に関しては作中で使用されたのはビームサーベルとバルカンのみであり(いくつかのガンダム系作品ではビームバズーカやビームライフルなどが使用可能だったりはする。これは「飛び道具無しではゲームバランス的に扱いにくい」という事でもあるらしい)、アニメでの大立ち回りを考えるとむしろGP-02っぽいという意見も。
    • このシステムは以降の作品でも継承されているが、名称が「チャンスステップ」に改められ、ランダム発動や回数制限など下方修正を受けた。
    • また、本作ではMP使用武器でもMP減少タイミングが発射時から戦闘終了時に変更になった。これのお陰でMP使用武器でも超強気クリティカルを出せる…のだが、イベントにて超強気で登場するサイコミュ持ち敵機体が「超威力クリティカル+異常命中率+超射程」というどうしようも無い状況に。こんなのがボーナスステップで1ターンに何度も攻撃してくるのだからたまったものじゃない。『Z』のストーリーが異常難易度と呼ばれるのはだいたいこれが原因。
  • 『∀ガンダム』のシナリオが、全シナリオクリア後に選択できる隠し扱いで、序盤のみを再現した1ステージしか用意されていない。
    • 事前に説明がなかった点も批判されるが、本作の発売日が『∀』の放送終了から約4ヵ月後ということもあり、仕方がないとの意見も。
    • なお、ユニットはほぼ全て、キャラクターもギンガナムなどの主要キャラは収録されている。あとはステージを入れるだけだったのだが。
    • 2ちゃんねる等の一部サイトで、データ解析によりステージや専用台詞も存在していた事が発覚し、『IF』の発売が判明すると別売りディスクで該当部分が解除される等、憶測も出た。
    • トムクリエイトの公式サイトにあった掲示板で問い合わせる人が続出したが何も説明もなく掲示板を閉鎖する等トムクリエイト側の落ち度もある。
  • 一部のシナリオはゲームの仕様的な問題で再現が中途半端なものがある。
    • 例として『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』の最終決戦では、サーペントとの戦いに参加していないWゼロ・カスタムやガンダムナタクが参戦し、ゼロによるシェルター破壊がイベントムービーではなくステージクリア後の一枚絵で表現されている。
    • これはシナリオ的には問題になるが、ゲーム仕様上はWゼロ・カスタムとガンダムナタクをACE登録出来るようにするための救済策となっている。
  • 登場機体数(容量)を考えれば仕方のない事だが、戦闘アニメの出来がチープ。また、戦闘に入るまでのロード時間が非常に長く、BGMやSEの音質も悪い。
    • 戦闘アニメは、同時期に発売した『スーパーロボット大戦α』がよく動いていたので、それと比べられる事が多かったようだ。
    • 前作『ZERO』、前々作『Gジェネレーション』から戦闘アニメを使い回されているユニットが多く、本作で新規に製作されたものとは大きな差がある。逆に、ブルーディスティニー3号機の「システム起動」やνガンダムの「フィン・ファンネル」等、本作で新規製作された戦闘アニメは現在でも十分見応えがある。
  • 強化した機体の一部武器の攻撃力が落ちる場合がある。
    • ガンダムヘビーアームズ→ガンダムヘビーアームズ改、ガンダムレオパルド→ガンダムレオパルドデストロイ等。すべてに当てはまる訳ではないが、攻略本の機体一覧を見ると随所に散見される。
    • 攻撃力低下とはやや異なるが、わずかな破壊力上昇と同時に大幅な燃費の悪化が発生し、運用上は後継機になる前の機体の方が扱いやすいという場合もある。
    • 顕著な例としてはガンダムサンドロックカスタムで、射程1のヒートショーテルと射程1~2の低威力のバルカンしかもってない。確かに原作でも武装はこれだけなのだが…。
      • 後継機に改造すると武装が減って結果的に弱体化するという似たような事態が起こったとある作品と異なり、「ガンダムデスサイズヘルカスタム」は主要兵装のバスターシールドが無くなったものの主力武器のビームシザースが射程1~3と前段階の機体と同程度の射程を確保できている。
  • ゲームオリジナルのキャラクターたちが優遇されすぎており、原作キャラクターの扱いは微妙。
    • ガンダム原作キャラクターでも最強クラスのアムロやシャアに匹敵する能力の持ち主が多数存在し、あまりに強すぎる。特にニュータイプのマーク・ギルダー、エリス・クロード、ショウ・ルスカ、シス・ミットヴィル。ノーマルのオグマ・フレイブ、ラナロウ・シェイド、ユリウス・フォン・ギュンター。彼らの他にも優秀なパイロットが大勢おり、カミーユやヒイロやドモン以上の能力を持っているのに「能力不足のため」二軍送りになるほど。
    • 戦力補充のために原作キャラクターを雇う必要がある場面はほとんど無く、原作キャラクターで戦いたい場合はわざわざ資金を減らして、雇う手間をかけ、オリジナルパイロットより明らかに弱い能力で戦う事になり、次のステージでも戦ってもらうためにはまた資金を払って雇わなければならない。経験値を与えてレベルアップさせてもステージクリアしたら元通りになってしまい、原作パイロットに経験値を与える事ははっきり言って無駄。せめて継続雇用が可能でレベルアップが無意味にならなければ…。
      • 次回作以降はプレイヤーからの「歴代ガンダムキャラでオールスター部隊を組みたい」「アニメで見た事もないのに原作キャラよりやたら強いオリキャラなんていらない」というその意見に答えたのか、原作キャラも継続雇用可能・普通にレベルアップしていくという仕様に変更されていった。
  • ムービーのクオリティは高く、数も多いのだがムービーが一本も無い作品も少なからずある。
    • 『Z』のサイコガンダム登場シーンや『コロニーの落ちた地で…』のライノサラス発進シーンはすぐに終わってしまいムービーにする意味が小さい物もある。
    • また『V』ではなぜか『ZERO』にムービーであった「ジブラルタル攻防」のケイト・ブッシュが死亡するシーンが新規ムービーになっている。何故同じシチュエーションのムービーがまた作られたのか。
      • 「破損したマスドライバーをMSが支える」というシーンなのでマップ上の会話だけでは状況がわからず、カットインでも再現が難しかったからこのような措置になった可能性はある*1
  • Disc1がキーディスクの役割を担っているので、Disc2~3のシナリオを遊ぶ場合でも、初めにDisc1を入れないとプレイすることができない。例外として各Discプレイ中のゲームオーバーからのロードは入れ替えが不要。
  • 能力がALL1の「No-256」なる志願兵が加入するバグがある。詳しい発生条件はいまだ不明。
  • メモリーカードの消費ブロックが9。
    • ステージ間のセーブで2、ステージ攻略途中の中断セーブで7も消費する。
      予め空きブロック数を把握しておかないと、折角進めたのにブロック数が足りずにセーブができないということも。
    • 余談だが、初代『GGENERATION』と前作『ZERO』はステージ間で3、中断セーブで9の計12ブロックも消費していた。

総評

ユニット総数1,059は、『PORTABLE』(1,133)が発売されるまでシリーズ最多であった。
近年のGジェネが作品間の優遇・再現度の差など、どこかしら問題点を抱えていることもあり、「Fをベースに作品数だけ増やしてほしい」といった意見もよく見かけられる。
『ダブルフェイク』や『新機動戦記ガンダムW BATTLEFIELD OF PACIFIST』など、本作にしか参戦していない作品や後のシリーズには参戦していない作品も多数存在するため、資料的な価値も大きい。

数多あるガンダムゲームの中でも特に評価の高い作品であり、ファンなら一度はプレイすべきであろう。


SDガンダム GGENERATION-F.I.F

【えすでぃーがんだむ じーじぇねれーしょん-えふいふ】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 プレイステーション
発売元 バンダイ
開発元 トムクリエイト
発売日 2001年5月2日
定価 3,800円(税別)
判定 良作

概要(拡張ディスク)

  • 『F』を遊び尽くすための拡張ディスク。
    • 主な使い方として、キャラクターやユニットのステータスを経験値なしで上げられる(ただし相応のコストが必要)、パイロット専用機や特殊なイベント機体を生産できるなど自軍の強化が可能であり、これらのデータは『F』本編でも使用出来る。
    • 初代『GGENERATION』と『ZERO』のプロフィール100%のセーブデータも収録されており、「最初から全ユニットが生産できる」「好きなステージを遊べる」といったことが可能。
  • Gジェネは原作をなぞる形で進めるゲームだが、本作ではタイトルにもある「IF」を描いた10の新ステージが遊べる。
    • 例としては「敵はすべて“ザク”の名を持つユニットだけのステージ」、「量産型(ジム、ギャン量産型、ビルゴなど)の機体が次々出現するステージ」、「敵が女性パイロットだけのステージ」、「歴代主人公VS歴代ライバルのステージ」(どちらかに味方するのではなく、自軍オリジナルパイロット達で主役軍とライバル軍の両方を全滅させるバトルロワイヤル形式。ちなみに開始前のストーリーではほぼすべてのキャラが一言喋る)、「敵が恐ろしく強化されたハロばかりのステージ」等。
      • 前述の「敵はすべて“ザク”の名を持つユニットだけのステージ」では、なんと「プラモ狂四郎」の世界を再現。味方ゲストがプラモ狂四郎搭乗のパーフェクトガンダム敵ボスがサッキー竹田搭乗のザク50とガンプラ世代なら落涙必至のシチュエーションである(細かい事まで言うと、パーフェクトガンダムとザク50の相性が悪すぎて狂四郎対サッキーの勝負をあまり楽しめないとかはあるが、とにかく入れてくれただけでも感謝である)。
  • 難易度が大幅に上がった「ガンダムファイトEX」の他、好きな条件下の戦闘デモを鑑賞できるバトルシミュレーター、CGギャラリー、『F』の100%図鑑といったデータベース要素もある。
    • ガンダムファイトEXにはIF限定の景品が存在する。
    • バトルシミュレーターは機体、登場させるパイロット、攻撃の種類、被弾の有無、攻撃ヒット時にクリティカルが出るかや、HPが0になっても撃墜させないといった細かい設定を付けられる。
      • 全ての名前付きパイロットが選べる為、『F』では再現不可能だった組み合わせも見ることが可能。特に爆熱ゴッドフィンガーには全パイロットに固有のセリフが用意されている。
  • カスタマイズモードでは専用機(シャア専用ザク、ファルメルなど)やステージ限定のユニット(ザクIIJ型、ドムトローペン(キンバライト基地仕様)、アッザム(灰色)など)、敵勢力専用ユニット(ガンダムヘッドなど)が購入できるほか、コストさえ許せばユニットやオリキャラを際限なく強化することができる。
    • 他にもνガンダムのフィンファンネルの展開方法など、一部のグラフィックが設定通りに修正された。
  • プロフィールモードは機能が追加され1作品のキャラやMSのプロフィールだけ見る事も可能。

この『F.I.F』だけでも遊ぶことはできるが、『F』とセットでこそ真価を発揮する。


余談

本作は一迅社から4コマが発売されており、『クロスボーン・ガンダム』の作者である長谷川裕一氏自身が「久しぶりだよクロスボーン」というタイトルで寄稿していた…のだが、まさか本作が遠因となり後に続編を描くことになるとは夢にも思わなかっただろう。