「ドンキーコングランド」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
ドンキーコングランド - (2017/12/16 (土) 21:29:59) の編集履歴(バックアップ)
ドンキーコングランド
【どんきーこんぐらんど】
ジャンル
|
アクション
|
|
対応機種
|
ゲームボーイ
|
発売元
|
任天堂
|
開発元
|
レア
|
発売日
|
1996年11月23日
|
定価
|
3,000円(税別)
|
配信
|
バーチャルコンソール 【3DS】2014年4月16日/411円
|
判定
|
良作
|
ドンキーコングシリーズ・関連作品リンク
|
概要
『スーパードンキーコング』シリーズ2作目『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』のGB向けアレンジ作品。
「さらわれたドンキーコングを助けに行く」というストーリーをはじめ基本的なシステムは『2』のものに準じており、
やはりコース設計はまったくの別物ではあるが、3作の中では最もSFC版に忠実な内容になっている。
-
GBシリーズ3作品の共通事項は『スーパードンキーコングGB』のページを参照。
-
海外版では前作『スーパードンキーコングGB』が『ドンキーコングランド』名義で発売されていたため、本作は『ドンキーコングランド2』となっている。つまり、日本版はナンバリングが一つずれている。
-
何故素直に前作に合わせて『スーパードンキーコングGB2』としなかったのかは不明。
SFC版『SDK2』との違い
-
ステージ名は基本的にSFC版と同じでステージ数もSFC版と同じく39あるが、ステージの構造は簡略化されており、「クラッシュエレベーター」などステージ自体が差し替えられているものもある。
-
レベルの構成も変更されており、レベル3「クレムクエイ」のうち、「かいてんタルさんばし」から「しずむナンパせん」までがレベル2「クロコドーム」に、「とげとげタルめいろ」がレベル4「クレムランド」に編入され、「クレムクエイ」のマップとボス・グラッパが削除されている。
-
ステージの仕掛けが変更されているところもある。例えば「しずむナンパせん」「こおりのみずうみ」はSFC版では下に落ちてもスナップジョーに襲われなければ助かったが、本作ではスナップジョーがおらず、熱湯(マグマ?)に落ちるとダメージを受けるようになっている。
-
各ワールドのグラッパの見張り小屋は削除されているが、本作での見張り小屋は全体マップ上に存在する為、グラッパに逢えないという訳では無い。
-
SFC版にあった以下の要素が変更されている。
-
チームアップができなくなっている。
-
アニマルフレンドはグリマーとコークス以外すべて登場するが、アニマルバレルで変身するだけで乗ることはできない。
-
アニマルフレンドの操作は基本的にはSFC版と変わらないが、スクイッターのクモの巣に移動用と攻撃用の区別がなくなり、攻撃用のクモの巣を発射したあとセレクトボタンを押すと移動用のクモの巣になる。
-
コングファミリーはリンクリーとファンキーのみで、クランキーとスワンキーは登場しない。
-
リンクリーの役割もSFC版ではテクニックやボスといった攻略のヒントを得る役割も存在していたが、本作ではセーブのみに変更されている。
-
ゴールターゲットでアイテムを入手できなくなっている。
評価点
-
グラフィックは前作同様、丁寧に描きこまれている。前作で強敵として立ちはだかった背景の表現も控えめになっており、見やすさが向上している。
-
BGMも好評。シリーズ屈指の名曲「とげとげタルめいろ」もGB独特の音源で再現されている。静かな曲調だった「こごえるちかすいろ」も、今作では弾むようなアルペジオが追加されてかなり違う印象になっているが、不思議と違和感が無い良アレンジ。
-
3-2「くらやみダイビング」での激しいフラッシュが、グリマーが登場しなくなったことで消滅した。
-
本作では代わりにSFC『初代』における「やみのスイッチトンネル」と同様のスイッチバレルに触れる事でライトが付く仕様に変更された。
問題点
-
「クレムクエイ」の大半のステージを「クロコドーム」に編入したことで、序盤の2面で10ステージもクリアしなければならなくなってしまった。もともと沼地のステージを溶岩地帯のステージに編入するのも不自然さが残る。
-
そもそもなぜ「クレムクエイ」を削除したのかが謎。上記のようにステージはボス戦以外前後のワールドに割り振ってあるので容量とも考えにくい。
-
47枚全てのクレムコインを集めなければロストワールドに入ることすらできない。SFC版のように各レベルから移動できるようにしても良かったのでは?
-
全てのクレムコインを払わないとロストワールドに入れなくなった反面、ワールド内のステージの仕様も「現在のステージをクリアすると次のステージが出現する」という通常ワールドと同様の仕様に変更されていて、ステージクリア後に改めてロストワールド入り直す必要が無くなったのは救い。
-
また、全てのクレムコインを払うという事は、「ロストワールド以外の全ステージ及びボス戦を制覇した」状態でロストワールドに入る事でもあり、この事からロストワールド自体も「ゲームクリア後の隠しワールド」という事が更に強調されていると言えるだろう。
-
ちなみに、グラッパの見張り小屋では「モンキーパンチをぶちこむ」というお遊び項目が削除されているが、コインの数が足りない状態でグラッパと会話した際に表示されるセリフにお遊び要素が移ったと言える。
-
あるステージではDKコインが必ず通らなければならない場所に置かれている。別に困ることではないが、あまりにも適当すぎる。
-
クモのスクイッターを操作するシーンの難易度が上昇。
-
SFC版での移動用のクモの巣の速度は比較的ゆっくりで巣を張るボタン自体も比較的押しやすい位置に存在していたのだが、本作ではクモの巣の性能が統一された上に巣を張るボタンもABからかなり離れたセレクトで押しづらく、これによりスクイッターのシーンの難易度が上昇してしまった。
-
携帯機故に仕方が無い事だが、次回作でもこの点は引き継がれていて、携帯機でSFCと同様の操作が可能に可能になるのは次世代ハードのGBAになってからである。
-
一部の曲がカットされたり差し替えられたりしている。中には「鉱山」や「森」などのゲーム屈指の名曲などもあり、容量や再現性の関係上であるからとしても残念である。
-
また、1-1で使われた甲板ステージの曲が以降の甲板ステージで使われておらず、ずっと「ダイビング」ステージの曲が使われているという選曲ミスがある。
-
スペック上仕方ないのかもしれないが、「きりのもり」「タイヤジャングル」はそのステージ名に反して霧・タイヤが一切ない。
-
他に同じような問題があったのかギミックの大幅変更されたステージは「ゴーストコースター→クレイジーコースター(幽霊が居ない)」や「クラッシュエレベーター→ダンジョン・デンジャー(エレベーターが無い)」と別名になっている。なぜ変えなかったのか…。
-
上記の2ステージは海外版でも名前が変更されていたが、「きりのもり」「タイヤジャングル」はタイトルがそのままだった。そのためローカライズに見落としが発生したものと推測される。
-
一方で、「どろどろクロコジャンプ→クロコヘッドクライマー」、「クロコジャングル→クロバーおおあばれ」、「アニマルランド→アニマルライド」というようにギミックがほとんど変更されていないが名前が変更されているステージもある。
総評
オリジナル色が非常に強かった前作から一転、ステージ名や音楽はおろかステージ内のギミックやボスキャラの挙動まで出来るだけスーファミの名作をスペックの劣る携帯機であるゲームボーイで再現してしまった力作。