バンジョーとカズーイの大冒険
【ばんじょーとかずーいのだいぼうけん】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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ニンテンドウ64
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メディア
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128MbitROMカートリッジ
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発売元
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任天堂
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開発元
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レア
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発売日
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1998年12月6日
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定価
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7,140円(税込)
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配信
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Xbox LIVE ARCADE 2008年12月3日/1,200マイクロソフトポイント
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レーティング
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CERO:B(12才以上対象) |
判定
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良作
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ポイント
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レア社による上質な3Dアクション 多彩な追加アクションを駆使した謎解きが魅力 ブリティッシュユーモア満載 ゲームをやめるたびにバッドエンド
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バンジョーとカズーイの大冒険シリーズ
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概要
『スーパードンキーコング』シリーズでタッグを組んだ任天堂とレア社がN64専用として開発した新規タイトル。
所謂『スーパーマリオ64』の大ヒットを受けて誕生した3Dアクションゲーム。
しかし、キーアイテムの存在や2人のキャラクターの協力アクションなどから『マリオ64』とは一味違うゲームデザインになっている。
バンジョーはこれ以前に『ディディーコングレーシング』に出演しており、取扱説明書にて本作の登場を示唆する記述がされていた(同作に登場し、やはりゲームシリーズの主人公となっているリスのコンカーも同様)。
ストーリー
魔女のグランチルダが鍋のディングポットに「この世で一番可愛いのは誰か」と尋ねると、返ってきた答えは自分自身ではなく、バンジョーの妹チューティだった。これに怒ったグランチルダはチューティの美貌を奪うため、彼女をさらってしまう。
昼寝をしている間に妹をさらわれてしまった間抜けなクマ、バンジョーは、相棒のカズーイに叩き起こされてようやく異変に気付く。チューティを助け出すため、バンジョーとカズーイの大冒険が始まった。
特徴・評価点
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『スーパードンキーコング』でも多少存在した2人のキャラクターの協力アクションを追及したゲームとなっており、ドンキーと違ってバンジョーとカズーイは常にタッグを組んで行動する。
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足が遅いがバランスの取りやすいバンジョーと素早いカズーイといった形で使い分けを要求される。
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素晴らしいのは、豊富なアクションの存在とそれに対するチュートリアルが丁寧に行われる点で、誰でも遊べるほど間口が広い。説明書もほぼ読まなくてもOK。
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現在では当たり前になっている充実のチュートリアルだが、昔のゲームは取扱説明書をよく読んでから始めるのが当たり前だった。
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「アクションをゲーム内で習得する」という概念を全面的に打ち出した作品としてはおそらく最初期の一作。『ロックマンシリーズ』のようなウェポンの持ち替えや、『ゼルダの伝説シリーズ』のような探索用アイテムの取得に近いものはあるが、「ダイレクトにできることが増えてキャラクターが成長する」というのはアクションゲームとしては革新的。
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初期状態ではあえて『スーパーマリオ64』と同程度のシンプルな操作に留められており、ゲーム進行に伴い、ダッシュや飛び道具、特殊なアイテムなどの使用が解禁されていくため、わかりやすい。また、各ステージの攻略に必要なアクションは原則そのステージ内で習得できるようになっており、余計な選択肢でプレイヤーが混乱しないよう配慮されている。
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ゲームは『スーパーマリオ64』のピーチ城のように、拠点となる「グランチルダの砦」を探索し、ステージの入り口を見つけることで進める。
各ステージは箱庭タイプになっており、自由に探索が可能。ステージ中で各アイテムを入手していくのが目的となる。
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『スーパーマリオ64』よりステージ数は少ないが、一つ一つの広大さで言えば大きく上回っている。
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ステージの各所には今作のキーアイテムである「ジグソー」が隠されており、これを集めることで新たなステージに進むことができるようになる。ジグソーは各ステージに10個ずつ隠されている。
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ジグソーの入手方法は様々。仕掛けを解いたりミニゲームをクリアする他にも、ボスを倒さなければならないこともあり、非常にバリエーション豊か。
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ジグソーを集めて砦の中に隠されているパネルにはめこみ、新たなステージの入口を開け、ステージを探索…を繰り返して進めて行くことになる。
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また、各ステージに配置された「オンプ」を一定数集めることで、グランチルダの砦の中にあるオンプドアを開けて、新たなエリアも探索できるようになる。オンプは各ステージに100個ずつ隠されている。
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オンプを集めなければ先に進むこともままならないので、こちらの回収も重要。全体的に必要な数は多めに設定されている。
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ステージのバリエーションやギミックが非常に多彩。
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緑の広がるのどかな丘のステージから、美しいビーチ、雪山、砂漠、さらにホラーハウスや四季によって変化するステージなど様々な種類のステージが存在する。
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ギミックにおいても、大きなヤドカリやカメの中を探検したり、魔法の絨毯に乗って難所を越えたりと豊富な仕掛けで楽しませてくれる。
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一部ステージにはマンボという呪術師がおり、アイテムを渡すことで変身することができる。変身の内容は白アリ・ワニ・カボチャなど個性豊か。これを使わなければ解けない謎も多い。
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中には難易度の高いステージもあるのだが、公式チートが存在するためごり押しでクリアすることも可能。ただし、どうしてもごり押しの出来ない場所も存在するが…。
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ちなみにチートの存在自体は隠されており、ゲーム中に全部で10種類教えてもらえる。それ以外にもチートコードが存在するが、ゲーム中で明かされるもの以外を使いすぎるとセーブデータが消されてしまうペナルティが存在する。
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アイテム消費ありとはいえ無敵技をほとんどいつでも使えるなど、柔軟な立ち回りが可能。多彩なギミックを解く手順も多彩で、公式が想定していないようなルートも多数存在する。
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音楽関連の評価も高い。
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各ステージの雰囲気を盛り上げるのに一役買っているのは勿論、同じステージ内でも場所によって自然に曲調が切り替わるなど芸が細かい。
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個性豊かなキャラクター
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主人公たちだけでなく敵キャラクターさえも、とてもコミカルかつたまにシニカルで魅力的。時にはメタ発言でニヤリとさせてくれるものも。
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性格も様々で、のんきなバンジョーと少々毒舌なカズーイ、一見真面目そうながらやや自意識過剰な自称「主人公」のボトルズ、歌うように会話するクイズが好きな魔女グランチルダ、叱られながらもグランチルダにケナゲに従うクランゴなど。
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口調は各キャラごとに癖が強いが、英語版の時点で、文法を外した会話になっていたり、常に韻を踏んでいるキャラがいたりする。
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各ステージにも多数のサブキャラクターが登場する。そのモデルは動物だけでなく、穴が空いたバケツやしなびたヤシの木、火薬箱、果ては洋式トイレまである。
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中には脇役ながら『2』にも引き続き登場するキャラクターもおり、行く先々で散々な目に遭うラクダのゴビや前述の洋式トイレのロッゴーなどが代表的。
問題点
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絵柄的に小さい子向けと思いきや全体的に難易度が高い。
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オンプやジンジョーを全て集めないうちにステージを出たりミスをすると集めていたオンプやジンジョーがリセットされる。要するにノーミスで全て集める必要がある。
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ただし即死トラップのごく一部については、ひっかかっても残機があればリセットは免れる。
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最低限まともにクリアするだけでもジグソー94個、オンプ810個という(9割前後)という莫大な数が求められる。この要求量に届くためには、「箱庭タイプ」の全ステージに用意されてる仕掛けの大半を解き明かす必要と、各ステージにおいて死なずにくまなく回りオンプを回収するだけの力量を必要とする。…いっそのこと完全クリアを目指した方がいいレベル。
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どこかのステージを飛ばしてジグソーの数を節約しようにも、クリアに必要なオンプの数が810個=ステージ8個ではギリギリ足りない量に設定されているのも絶妙に嫌らしい。全ステージ解放は必須である。
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ステージ中の多くが水の「クランカーのどうくつ」は比較的序盤のステージだが、水中の操作に慣れていないと苦戦間違いなし。特にクランカーの救出が難しく、あっさり溺死するプレイヤーも多かった。酸素ゲージを回復させてくれるキャラは居るが、その恩恵を受けるにもある程度アクションに慣れる必要がある。
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「ミス=即死」の場所が存在する「サビサビみなと」のオンプ集めはゲーム中最難関とされている。
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重油による汚染の為水中の酸素消費量が倍&水面から顔を出してもゲージが減っていく海、攻撃力の高いTNTの敵が多く配置、サメがいる区域でのジンジョーの救出など、仕掛けがいちいち意地悪なうえ、ちょっとした操作ミスであっさり死んでしまうことが多い。
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特に船のスクリューの中にあるジグソー取得はゲーム中最難関候補。決して長くない時間制限の中、危険極まりない機関室を抜けて外に戻り、上述した危険な海に潜り、スクリューの向こうにあるジグソーを取るという極悪っぷり。時間オーバーした状態でスクリューに触れると即死。
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ジグソー入手のヒントが殆どない箇所が多いため、途中で詰まってしまうプレイヤーが多数いた。ステージ自体が広いのと、隠された入り口が見つけにくいことも原因の1つ。
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「マッドナイトまんしょん」の教会の花瓶にタマゴを入れる、屋敷の排水管に変身して入る、屋敷2階のトイレに流されるなどいったい何人のプレイヤーが初見でわかったのだろうか…。
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中にはこの手のアクションゲームで予想外の「ダメージ地帯強行突破」が正解なものもある。普通にやると体力が持たないので無敵技を使う必要がある。
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例えばこの場合、無敵技をいつでも使えるということは、必要な時に自分で使う選択をしなければならないことを意味する。
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この手の箱庭ゲームには珍しく(余裕はだいぶあるが)各コースの回復回数に制限があり、あまり長くいるとじり貧になる。
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具体的に言うと各コースに入ると「倒した敵」と「取ったアイテム」が死亡まで記録され敵の再配置もないので、敵をすべて撃破後に全部の初期設置回復アイテムを取ってしまうともう回復手段がない。
普通はここまで長引くことはないが、オンプ集めで敵を見つけ次第倒してその後コース中を探し回るような状況になるとありえなくもない。そしてその最中に体力が尽きると最初からやり直しになる。
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『2』では倒した敵がしばらくすると再配置されるのでこの問題は起きなくなった他、ボトルズのポジションに当たるキャラに話しても体力全快になるようになった。
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終盤の強制ミニゲーム「グランチルダのクイズショー」がかなりの難易度。今までのステージに関するもの、サウンドクイズは比較的簡単。
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問題は時折異常に意地の悪い問題を出してくるものがあること。映像パネルは写真を見てそれがどのステージかを当てるものなのだが、全部撮影場所が非常に捻くれている。なんの変哲のない壁や挙句の果てには大部分が空など、正直普通に進めているだけではわからないような写真しかない。
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また、「サビサビみなとのタンカーの3つ目のエントツの上にあった物は?」という問題の正解が「エントツは3つもなかった」だったり、「クランカーの体内に入るルートはいくつ?」「フローズンズンやまの事柄で、本当の事はどれ?」といったひっかけ問題やケアレスミスを誘う問題も多い。後述の即死パネルはランダムに何かの問題を出してくるため、
運悪くこの手の問題を出されるとほぼ確実にやり直しを強いられる。
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時計パネルはゲーム中のボス戦やミニゲームを行うのだが、クリア条件が非常に厳しくなっており厄介。また、間違えたら即死のパネルがあり、これが連続で配置されているゴールの目の前で即死ということも…。救済措置としてパネルを1つ強行突破できるジョーカーのカードが手に入るパネルもあり、こいつをしっかり集めていれば即死パネルに挑む必要はない。
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さらに、グランチルダのパネルではグランチルダの私生活についての問題が出されるのだが、これは砦のあちこちにいるブレンチルダの話を聞いていないと絶対にわからない。
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取扱説明書にブレンチルダのセリフの内、クイズの答えとなる部分が後々重要となる旨が記述されているため、聞いて(メモするなりで覚えて)いれば楽勝なのだが、いちいち全部を聞いてメモをするのもかなりの手間だし、メモをしていない場合には勘で答えるしかない。ちなみに答えはセーブファイルごとに違うので覚えゲーもできない。説明書にもメモを取るよう記載されている。
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NPCと対戦するミニゲームは、こちらが勝っていると相手は全力を出し、こちらが負けていると相手は手加減する。ボギーとのレースで気づく人もいるかもしれないが、追い抜くスピードが半端ではない割に、そんな速いはずの相手を何故かあっさりと抜き返せるように出来ている。この不自然にも感じられる難易度は、実はただのミニゲームではなく、なぜ勝てたか・なぜ負けたかをちゃんと考えないと解けない「謎解き」という一面がある。『2』にも同じギミックは多用されているので、把握してないとつらい。
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最終ボス戦での、相手の飛び道具の命中率の高さ。こちらもカラクリがあり、直線状の行き先を狙う偏差撃ちが実装されているのである。理解すれば回避方法もわかるが、やはり「考えないと」突破は難しい。『2』では当たり前のように出てくるのでこちらも把握しておくのが望ましい。
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基本的にカメラはフリー視点になっているが、特定の場所では固定カメラになる。このせいで一部見逃しやすいアイテムが存在する。特に砂漠ステージのピラミッド内迷路などに顕著。
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例えば、あるステージの記憶ゲームでは、操作時にお手本画面と視点が切り替わり、どれがどこに対応しているかをいちいち考え直さないといけない。映像用語で言えばイマジナリーラインが乱れてしまっている。
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空を飛んでいる際に攻撃するアクション「くちばしミサイル」があるのだが、この攻撃が「前方に向かって飛んでいく」のに照準が非常に合わせ辛い。最終戦ではこのアクションが必須となるため、それまでに慣れていないとつらい。
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おまけにこのアクション、軌道を外して障害物にぶつかるとダメージを食らってしまう。そのため、初心者には使いづらく、猶更必要な場面で使えなくなるという悪循環が起こっている。
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体力上昇アイテム「ハニカム」の効果がおかしくなっている。
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本来は「6個集めると体力上限が1アップ」「ゲーム全体で4セット存在」なのだが、3セット目までは正常に機能するのに、4セット目は獲得しても何の効果もない。仕様かバグかは不明。
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なくても攻略に極端な支障が出るわけではないのが救い。とはいえ、頑張ってアイテムコンプしたプレイヤーには酷である。
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協力アクションを謳ってはいるが、実際はかなりのアクションがカズーイ依存。バンジョーが単独で行っているのは木登りとローリングアタックとツメツメパンチぐらいで、しかもツメツメパンチは『2』にて削除される始末である。お陰で「バンノーなカズーイの大冒険」などと揶揄されることも。
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一応、『2』ではバンジョー(カズーイ)単独で操作できるようになり、ソロアクションを増やすなどの改善を施している。十分な改善となっているかは微妙なところだが。
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プレイヤー視点からするとバンジョーが役に立ってないように見えるが、実際のところ短気で口が悪いカズーイは交渉にあまり向いていないため、穏やかでのんびり屋のバンジョーが対人折衝を担当する、という棲み分けになっている面もある。特にこの点はサブキャラとの交流が増えた『2』で強調されるようになった。
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メニューから「(セーブして)ゲームを終了する」を選ぶと、強制バッドエンド(ゲームオーバー)。一応ボタンスキップが可能(初見では不可)。
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下手したら何度も見せられることになるバッドエンドの内容はというと
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グランチルダは美しさを吸い取る機械を使い、チューティから美貌を奪おうとする。兄に助けを求めるチューティの声も敗れたバンジョーには届かず、機械の中から現れたのは緑の肌以外の面影を残さないほどの美女へと変貌したグランチルダ。そしてチューティは緑の肌色の醜悪な怪物へと変貌してしまい「お兄ちゃん、なんで…」と泣き出してしまうところで終わるという、非常に後味の悪い終わり方。
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説明書に、きちんとタイトルに戻ってから電源を落とさないとデータが消える恐れが云々と、警告が掲載されているので否応なしにバッドエンドを見せられたプレイヤーも多い。
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セーブして終わらせるというゲームとして当たり前の行動をとるだけで、「(マリオで言うピーチ姫的なポジションの)チューティーをグランチルダの魔の手から救い出す」と言う本作品のモチベーションを呆気なく粉々にされてしまう人や、トラウマを抱いた人も多い。
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と言うか、あまりの初見殺しっぷりに本作最大のトラウマシーン(展開)として挙げるプレイヤーも多数存在する。
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ゲームを終了する(打ち切る)=ゲームオーバー、と言うのが本来の意味だからある意味間違ってはいない。しかし取扱説明書には「グランチルダのデモ」と書かれているのだから始末が悪い。まさか通常のゲームオーバーと全く同じだなんて誰が思うだろう。ちなみにセーブ自体はマップを切り替えるたびに行われているし、ゲームオーバーのデメリットは砦入り口に戻されるだけで、残機が残っている場合と大差無い。
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この仕様は後続の『ドンキーコング64』にも何故か引き継がれた。ただし、こちらはいつでもスキップができる等の配慮はされている。
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「クイズショー」のクリアまでストーリーを進める事でチューティが救出されるため、バッドエンドは流れなくなるがやはりゲームオーバーと表示される。なお、こちらは『2』にも何故か引き継がれた。
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若干エンディングが不親切。
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協力者の一人であるマンボが写真を見せ「『つーぎ』でわかる」と言うのだが、映っているのは「これまでのコースに一部違うところがあってそこに見たこともないアイテム(厳密に言うと一つだけ通常プレイでも見れるが取れない)がある」というもので、ほとんどのプレイヤーがクリア後の隠しコースか何かだと思ってその辺を調べただろうが何もなかった。
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実はこれは次回作の予告で「ここで入手するアイテム(通常プレイでは出てこない)」を2に持ち越せるというものだったのだが、安全に引き継がせる方法が見つからず(後述)、このため2で「前作のカセットがキャラクターとしてうろついていて倒してゲットすると隠しアイテムが手に入る」というものとして登場した。
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ただ、メモリーカードや通信機能のないゲームで引き継ぎというとパスワード制が当時すでにあり、なぜ劇中でチートコード(名義のパスワード)があるこのシリーズでそれをしなかったのかという疑問も残る。
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かたくなに外部記憶装置を使わない理由は海賊版対策とのこと。N64本体の仕様を活用しないと引き継げないアイテムを用意することにこだわったため。
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さらに、解析対策に罠も当初は作るつもりであったとされ、これらの隠しアイテムのうち一部は引継ぎを想定したものではなく「解析を用いないと入手できず、もし入手したら他のアイテムも引き継げなくするペナルティ」として仕込んだもの。
総評
シンプルさや手軽さで「とっつきやすさ」を追求したマリオ64に対し、謎解き要素や散策要素で「冒険感」を重視した作品といえる。
しかし、マリオ64とは違い可愛らしいキャラクターとは裏腹にブラックジョークや毒の強い発言、シリアスな場面など人を選ぶ要素が多く万人に勧めるのはおすすめしない。
高難易度でシビアな面が多いのでマリオ64では物足りないというプレイヤーは手に取って見るのもいいだろう。
現在は下記のXBLA版も配信されているので、360を持っている人はぜひ体験版をダウンロードして本作に触れていただきたい。
余談
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続編と合わせて2作とも敵の体がバラバラになるなど妙にグロテスクな部分があるためか、360版ではCEROレーティングが「B」となっている。
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レア社がマイクロソフトに買収された際、版権の整理が行われ、本作の版権はレア社側が所有することとなった。
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これによってバーチャルコンソールでの配信は絶望的となった代わりに、Xbox Live Arcadeで続編と合わせて2作共配信されている。
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16:9、1080pのHD画質に対応、ステージを出ても入手したオンプやジンジョーがリセットされないなどの改良が行われている。
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ちなみに、64版『2』でも16:9での表示が可能。
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64版では何の意味もなかった隠しアイテム「ひみつのこうかん」が『2』に持ち越せるようになった。入手した状態で、『2』のとある場所に行くとゲーマーアイコンやプレミアムテーマが手に入る。また、360専用で発売された3作目『バンジョーとカズーイの大冒険 ガレージ大作戦』とも連動している。
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ちなみに前述の64版では元々次回作への引き継ぎアイテムとして用意されていたが、技術的な問題で断念したと言われている。
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なお、任天堂に関するロゴは削除、またはマイクロソフトに変更されており、レア社のロゴも変更されている。
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2015年にOne向けに発売された、レア社創立30周年記念のコンピレーションソフト『Rare Replay』にも、『バンジョーとカズーイの大冒険2』『ガレージ大作戦』とともに本作が収録されている。『Rare Replay』自体が4000円(税抜き)なので、Oneを持っている本作未プレイの方は、これから入るといいだろう。
ただし、本体側の一部タイトルや本作と同様にXBLAで配信されている『パーフェクトダーク』の影響で『Rare Replay』全体でのレーティングはCERO:Z(18歳以上のみ対象)なのだが。
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2019年9月5日、「バンジョー&カズーイ」が『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』に参戦。なお、任天堂のゲームには19年ぶりの登場になる。
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この日の朝に公開されたNintendo Direct(の続きとして放送された解説動画)でも360でリリースされているシリーズ作品への言及があり、さらにはXboxの宣伝とも言える発言まで登場しTwitterのトレンドにXboxもランクインさせてしまうほど。
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オープニングなどではバンジョーとカズーイがそれぞれの名前の由来となった楽器(バンジョーとカズー)を演奏している。
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バンジョーの方はデフォルメされているものの間違いなくバンジョーであることがわかる楽器なのだが、カズーイが演奏しているのはラッパのような管楽器であり、
実際のカズーとはかなりかけ離れた
デザインである。管楽器であることぐらいしか共通点がない。
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64のグラフィック描画力ではカズーの外見を再現しきれなかったのか、マイナー楽器であるカズーを忠実に再現しても伝わらないとスタッフが判断したのかは不明。
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当初はスーパーファミコン用のアクションRPGとして作られており、『Dream』というタイトルであった。ニンテンドウ64に開発が移行するなどの紆余曲折を経て現在の『バンジョー』に至っている。
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『Dream』の詳細は謎に包まれていたが、2015年にレア社自身が、プロトタイプのプレイ映像などの貴重な資料を交えて動画を作っている。
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2020年の末に任天堂公式HPで今作とブラストドーザーが2020年12月31日にWiiUソフトとして配信予定と掲示されたが即座に撤回されて任天堂がお詫びとともに配信予定はないことを発表した。
最終更新:2024年11月11日 12:29