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餓狼伝説2 新たなる闘い - (2017/06/19 (月) 07:10:24) のソース

//1同様、文章量的に問題ないので統合
ここでは「餓狼伝説2 新たなる闘い」(判定なし)及び、その移植版であるSFC版(''劣化ゲー'')、MD版(判定なし)についての紹介する。
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#contents(fromhere)
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*餓狼伝説2 新たなる闘い
【がろうでんせつつー あらたなるたたかい】
|ジャンル|対戦格闘アクション|~|
|対応機種|アーケード(MVS/業務用ネオジオ)|~|
|発売・開発元|SNK|~|
|稼動開始日|1992年12月10日|~|
|プレイ人数|1~2人(同時プレイ)|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|
|配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2008年5月20日/926ポイント&br;アーケードアーカイブス&br;【Xbox One】2017年4月20日/823円(税8%込)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|前作から大幅ボリュームUP&br()連続技の概念が存在しない最後のネオジオ格ゲー|~|
|>|>|CENTER:[[''餓狼伝説シリーズリンク''>餓狼伝説シリーズ]]|

**概要
本作の前年に登場し、ネオジオ普及に一躍買った『[[餓狼伝説 宿命の闘い]]』の続編。~
『龍虎の拳』に次ぐ100メガショック第二弾として大々的に宣伝された。

**特徴
-主な操作方法(ガードや投げといった基本的な操作は割愛)。
--Aボタン/Cボタンで弱/強パンチ、Bボタン/Dボタンで弱/強キック。
--A+Bボタン同時押しにて「ライン移動」、相手と別のラインにいる状態でA~Dボタンの何かを押すと「ライン攻撃」。
--C+Dボタン同時押しにて相手を別ラインに吹き飛ばす、「ふっとばし攻撃」。
--敵が攻撃している最中(正確には、自キャラがガードポーズを取っている最中)に''→''+Aボタンで「避け攻撃」。ほとんどのキャラは上半身無敵になりつつ攻撃を繰り出す((アンディの避け攻撃のみ、一瞬だが全身無敵になる時間がある。))。
--レバーを斜め前方に入力する事で、しゃがみながら前進(しゃがみ移動)する事が可能。これにより「下溜めを維持したまま進む」事が出来るようになり、「溜めキャラ=待ち戦法」と言う図式に一石を投じた。
--ライフが減って赤に点滅している状態で複雑なコマンドを入力することで、必殺技よりも更に強力な超必殺技が出せる。

-使用可能キャラクターは8人。CPU戦ではプレイヤーキャラ8人(使用しているキャラと同キャラも含む)に勝った後、CPU専用のボスキャラ4人全員を倒せばゲーム終了。対戦では同キャラ対戦も可能である。
--プレイヤーキャラは前作の主人公3人であるテリー・ボガード、アンディ・ボガード、ジョー東に、新キャラとしてビッグベア((前作に登場した悪役覆面レスラー・ライデンが改心して覆面を脱いだ姿))、キム・カッファン、不知火舞、山田十平衛、チン・シンザンの5人が加わっている。
--ボスキャラは登場順にビリー・カーン、アクセル・ホーク、ローレンス・ブラッド、ヴォルフガング・クラウザー。ストIIのボスキャラ4人が「四天王」と呼ばれていたのに影響されてなのか、ビリー、アクセル、ローレンスの3人は公式に「三闘士」と呼ばれている。
--ストIIに影響された要素として各キャラは各国の代表となっており、キャラのステージもその国のものとなっている(アメリカ出身で日本に渡り骨法を身につけたアンディが''イタリア代表''になっているという無理も見られるが)。

-二人協力でCPUと対戦するバトルは削除された。
//特に何も言われなかったようなものなので、特徴に説明だけを移植

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**評価点
-ネオジオの性能を生かしたストIIを凌駕したグラフィックやBGMなどの美術面。
--ラウンドごとにステージに変化がある演出、劇団俳優による多彩なキャラクターボイスなどはストIIにはない特徴だった。なお、本作でテリー、アンディ、ジョーを演じたのはそれぞれ橋本さとし、橋本じゅん、生瀬勝久と現在でも知名度の高い俳優である((橋本さとしはキム、生瀬勝久はビリー、ローレンスと『餓狼SP』でギースも担当。))。
--特に最終ボス・クラウザー戦ではBGMにクラシック(レクイエム)が使われるという壮大な演出となっており、多くのプレイヤーを驚かせた。

-前作からかなりの操作が追加され、操作性でも対戦に奥深さが増した。
--自分からラインを使った操作ができなかった前作から、本作では自分で別ラインに移動したり相手を別ラインに吹き飛ばすなどラインを使ったアクションに幅が生まれている。龍虎の拳から導入された超必殺技も本作に受け継がれた。
--これにより、対人戦がほとんど盛り上がらなかった前作と比べ、対人戦もメインとなり得る遊び方が確立された。

-対戦バランスの調整
--前作のあまりにも派手で強力だった必殺技は大人しめな表現になり、出してるだけで勝てるような豪快さは薄れた。
---その分派手さは超必殺技に受け継がれている。
--本作ではチンを除き飛び道具に射程は存在しないが、ライン移動で逃れられるので、いわゆる鳥カゴハメもない。
---起こりうるのは奥のラインが存在しない三闘士ステージぐらいか。最も本作では三闘士はCPU専用キャラなので、対戦で三闘士ステージで戦うことは無いが。
//対戦要素が強くなったんだし、いくら派手でも対戦に向かないゲームバランスを調整したのは基本評価点だろう

**賛否両論点
-不知火舞の存在
--露骨なエロコスチュ-ムで世の格ゲーマーを虜にした魅惑のくの一。当時から現在でも格ゲー屈指の人気なキャラではあるが、前作の硬派な世界観が彼女の存在により崩れてしまったという批判もなかった訳ではない。
--元々は硬派なる男忍者として登場する予定だったが、スタッフが「餓狼には華がない、女の子のファイターもいてもいいのでは?」という意見にて、男忍者を急遽変更した彼女が生まれたという逸話がある。

-ストIIのライバルシリーズとしての立場を確立したといってもいいが、その反面前作に比べあまりにわかりやすいストIIオマージュっぷり。
--登場キャラの数。プレイアブルキャラが8人、中ボスが3人とラスボス。キャラクターは各国の格闘家代表。
---しかも、紅一点は東洋系・中ボス3人はアメリカのプロボクサー、スペインの武器使い、前作の因縁の敵キャラで構成…等
--ボタンの種類。ネオジオは4ボタンなので当然まったく同じではないが、弱強パンチキックというストIIに倣ったものに。
--ステージの数、ボーナスステージの位置も同じ。ボーナスステージは前作の腕相撲ではなくストIIに似た「オブジェクト破壊」ステージに。

**問題点
-基本的に対戦格ゲーではなかった前作よりはマシなものの、対戦バランスは悪い。
--連続技が存在しない((のけぞり中は攻撃を食らわない無敵状態なため。なお、通常技キャンセル必殺技は搭載されている。))ゲームなので、固めと削り性能に優れるキャラや、相手が対処しづらい戦法を持つキャラが対戦ダイヤグラムでは上位にあった。
---前者の例は、飛び道具の「氣雷砲」による固め・削りが強く判定の強い技も多いチン・シンザン((雑誌「ゲーメスト」の対戦ダイヤグラムではトップだった。))。小足×n→斬影拳のループでお手軽かつ脱出困難な「斬影ハメ」が成立するアンディも非常に使用率が高かった。
---後者の例は、対地・対空とも隙がなく、相手によっては起き上がりに「ダッシュ二本背負い」を重ねるだけでハメも成立する山田十兵衛や、判定の大きい飛び道具「ハリケーンアッパー」とリーチが長くて出の速い避け攻撃を持ち、鉄壁の待ちプレイが可能なジョー東。
---上位キャラに得意戦法を徹底されると、プレイヤーの技量では覆しづらい展開が多くなる。アーケード誌『ゲーメスト』で最弱認定されたビッグ・ベアなどは、鈍足・巨体・遅い技の三重苦で、ほぼ詰みのような対戦カードも少なくない。
--研究が進むにつれ、ライン移動を連打することによるガン逃げも問題となった。徹底されると一度削られて体力差をつけられた時点で「終わって」しまう。

-前作からリストラされたキャラも多い。
--当初から人気の高かったギース・ハワードも前作エンディングにて死亡したので本作には登場しなかった。
--ギースなどの一部リストラ組は次回作の『餓狼伝説SPECIAL』にて待望の復活を遂げる。

//問題になったビッグベア以外は省略。あの時代はいくらでもそういうのがあって、そういうキャラの存在自体は特に問題視されてなかった。
-「肖像権侵害」であわや訴訟寸前になった「ビッグ・ベア」
--前作に登場したマスクマン「ライデン」は本作ではマスクを脱ぎ、正統派レスラーの「ビッグ・ベア」として登場しているのだが、これがもろに実在のレスラーである''ビッグバン・ベイダー(本名レオン・ホワイト)そっくり''。
---似せすぎて問題になった為か、次回作の『餓狼伝説SPECIAL』を最後に「ビッグ・ベア」として登場することが出来なくなり、「ライデン」としてしか登場できなくなったという。
---ただしそれ以降も『KOF94』『KOF2002UM』の背景、および『KOF XIII』のライデンの裏カラーではマスクを脱いだ姿で登場している。

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**総評
初代餓狼や龍虎はCPU戦が重視されていた為、ネオジオ格ゲーに対人戦の需要を広めたのは本作の存在意義が非常に大きい。

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**その後の展開
-本作登場の約半年後に、連続技の導入、新キャラ追加などの要素を加えたSPECIALがリリースされ超ヒット、今でも根強い人気を誇っているのは承知の通り。SPECIALの土台を築いた本作は偉大な存在であろう。
//-知る人ぞ知る話だが、SNKはこれに社運をかけていたらしく、SNKからゲーメスト側に全国大会の企画を持ち込んだとかどうとか。(詳しい人の補足求む)
//詳細不明の情報なのでソースが出るまでCO

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**余談

-前述のビッグ・ベア以外にも実在人物や他の作品の登場人物に似たキャラが多い。
--アクセル・ホークは実在のボクサーであるジョージ・フォアマン、山田十平衛は『YAWARA!』の猪熊滋悟郎、チン・シンザンは劇画『空手バカ一代』に登場する太極拳の達人「林連山(リン・レンザン)」にそっくりで、チンは語尾が「~でしゅ」「~なしゃい」と訛る点まで同じ。
--アクセルもまた『SPECIAL』以降、一切登場していない。

-本作から登場したキム・カッファンだが、当初は「キム・ハイフォン」という名前で登場する予定だった。
--しかし「韓国語自体に二重母音の名前はあり得ない」という、当時SNKと業務提携していた韓国・ビッコム社の社長の指摘を受け、その社長の名を拝借して「キム・カッファン」に改められたという。
--ちなみにビッコムの社長の名前は漢字表記で「金 甲煥」だが、こちらは架空の人物ということから一文字変えて発音が同じである「金 甲喚」になっている。
--なお、ビッコムはSNKの協力を得て対戦格闘ゲーム『[[ファイトフィーバー]]』を開発したが、その出来は…。
---近年の『KOF』シリーズではフルネームの「キム・カッファン」ではなく「キム」とだけ表記されている。巷ではKOFシリーズにおけるキムの描写が名前を貸したビッコム社長に迷惑がかかりかねないため自粛したとも、SNKプレイモアがSNK時代の「キム・カッファン」というキャラクター名に関する権利関連の引き継ぎを怠ったためとも言われている。

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**家庭用移植
-ネオジオROM版(1993年3月5日発売、SNK)
--クレジット制限以外はMVS版と同等。本格趣向を望むプレーヤーにより売り上げは上々だった。
-スーパーファミコン版>餓狼伝説2 新たなる闘い (SFC)(1993年11月26日、タカラ)
--色々と劣化した部分は目に付くものの、前作の劣化っぷりと比べればまだまともな方である。詳しくは下記にて。
-X68000版(1993年12月23日発売、魔法)
--移植度はネオジオ版に近いレベル。但し、FDでのソフト供給だったことからFDDだけでプレイする場合は1ステージごとにディスクの入れ替えが生じてしまうため、快適なプレイにはHDDインストールを強く推奨されている。~
また、電波新聞社から出ていたチェルノブアダプタを使用することでMDパッドによる4ボタンでの操作が可能((2ボタンパッドの場合はボタンを押す流さで強弱が決まる、いわゆる『ワールドヒーローズ』方式になる))。ローランドのMIDI音源にも対応しており対応機器があれば豪華なサウンドでプレイできる。 
-PCエンジン スーパーCD-ROM2(アーケードカード専用)版(1994年3月12日発売、ハドソン)
--見た目の再現度は完璧に近いレベルだが、ロードが長くテンポが削がれる。アルゴリズムが違うため攻略法やライン移動投げハメなどのAC版で出来たことが不可能になっている。
-メガドライブ版(1994年6月24日、タカラ)
--詳細は下記にて。
-ネオジオCD版(1994年9月9日発売、SNK)
--ロードの長さを除けば移植度は極めて良好。NCD版餓狼SPと発売日が同じな為か存在感が薄くあまり出回っていない。対戦前のキャラ紹介ボイスがSPのものに差し替えられている。

-1994年7月29日にゲームボーイにてタカラから『[[熱闘餓狼伝説2 -あらたなるたたかい-]]』がリリースされた。ゲームボーイ向けにキャラがデフォルメ化し、演出の再現がコミカルになっている。
-2006年7月20日にプレイステーション2にてSNKプレイモアからリリースされた『餓狼伝説 バトルアーカイブズ1』に、本作が移植収録されている。

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*餓狼伝説2 新たなる闘い(SFC版)
【がろうでんせつつー あらたなるたたかい】
|ジャンル|対戦格闘|&image(garou2sfc.jpg,height=160)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|発売元|タカラ|~|
|開発元|ノバ|~|
|発売日|1993年11月26日|~|
|定価|9,980円|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|前作よりはまともに遊べる&br()しかし、色々と劣化、変更部分は目立つ&br()''起必殺技''|~|
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**概要(SFC版)
上記アーケードゲームの家庭用移植版。

**問題点(SFC版)
-やはり容量の関係上なのか、いくつかキャラの技がアーケード版とは変わっており、幾らか違和感を覚える。

-アーケード版にあったデモが幾らか削除されている。
--三闘士を撃破していく度に前作のキャラがボコボコにされるデモがカット。

-アーケード版に比べ、キャラの大きさが若干縮小化し、BGMの音源も幾分か劣っている((但し、SFC版『1』に比べればかなり聞ける範囲まで進化しているが。))。
--BGMは音質がかなりチープになっている。また、クラウザー等、アレンジされて短くなっている曲も存在する。
---前作、次回作にも同様の曲が存在するビッグベアで聴き比べると顕著。本作のBGMは全体的に重厚感がなく、非常に軽いになってしまっている。
--しかし、後に出た[[SFC版『餓狼伝説SPECIAL』>餓狼伝説SPECIAL (SFC)]]では再現を放棄したとしか思えないレベルのアレンジをされていることに反発する者もおり、タカラ餓狼(SFC版)において曲は本作が1番良いと見る者もいる。

-サウンドも劣化している
--打撃音等がこもった音になっている。
--ただし、ボイスに関しては[[再現を放棄した前作>餓狼伝説 宿命の闘い#id_71820f83]]に比べると健闘しており、全ての必殺技の声がしっかり入っている。
---一部のキャラのKOボイスがテリーの声で代用されている、元々ゲームに存在する声なので変なオリジナルボイスよりは違和感は少ない。
---クラウザーの勝利ボイス等の一部のボイスもカットされているが、全体的に原作の雰囲気を損なわないように、残すものは残しやむを得ないものはカットするといった調整がされている。SFCの格闘ゲームにしてはボイスの量は及第点といった所。

//-前後の作品で溜め技だった技に溜めの必要がなく、普通にコマンド入力をするだけで必殺技が出る((例として空破弾は左下を溜めてから右上Kなのだが、本作では左下を溜めずにすぐ右上Kで出る。))。
//--更にアンディの使う斬影拳は上記の仕様に加え、攻撃後の隙が全く無く、しゃがみ弱K→斬影拳×n(通称''斬影ハメ'')で簡単に相手を倒すことが出来た。続編では斬影ハメは失われたが、今度は兄貴が永久コンボを生み出すという悪夢が。
//この仕様はネオジオ版でもそうだったよ。

-次作でも猛威をふるうキム・カッファンの超必殺技「鳳凰脚」だがキャラによっては追い打ちが入ってしまう。
--テリーは鳳凰脚→鳳凰脚と入ってしまい即死。

-コマンド技のレバー入力部分の受付制限時間がない
--(以下十字キーはテンキー変換)2 3 6だとしたら最後の6を押しっぱなしにした状態でしばらく歩いた後ボタンを押しても技が出る。
---それどころか上記の所謂波動拳コマンドならしゃがむ(2)、しゃがみ歩き(3)、前進(6)としてキーを押しても技が出る。
--前作で異常にコマンド認識が厳しかったため、コマンド受付をしやすくしたのだろうが、間合いを調整していたらコマンドの条件が揃ってしまい、牽制のつもりで出したパンチが必殺技に化けてしまうといった暴発が起きやすい。

-取扱説明書に載っているビリー・カーンの国旗はイギリスのはずだが、アメリカ国旗に誤表記されている。

-ノックバックの挙動がおかしい
--弱攻撃を当てた時の挙動がアーケード版より軽めになっている等、違和感のある部分がある。

**評価点(SFC版)
-グラフィック面
--当時の格ゲー移植ものとしては、グラフィックは頑張っている方で、高移植とまではいかなくとも、雰囲気は十分にアーケード版に近い再現がされている。

-前作と比べると、操作性、難易度共に大分まともな部類まで改善され、謎のロードも解消された。

-隠しコマンドでボスキャラが使用可能。
--但し『餓狼SP』とは性能に大きな違いがあり、超必殺技も存在しないので、『SP』感覚でプレイすると大きく戸惑う事となる。
--アクセル・ホークは真空カッターを使える為、『SP』とは別モノになっている。
---本来は飛び道具であるが、振り回している拳にも攻撃判定があるので、対空技も兼ねる。連発すれば初心者でも勝てるが、逆の立場だと初心者では手も足も出ない。なお、アクセルステージは1ラインの為、ライン移動で逃げられない。つまり、「鳥カゴ」ハメが可能。
--ビリー・カーンやアクセル・ホークは挑発ポーズを流用で代用しているが、雰囲気を損なわないものとなっている((ビリーは棒の先端で床を「コンコーン」と叩くもの。アクセルは勝利ポーズの流用で、両腕を掲げるタイプ。))。

-ボーナスステージの完備。今回は前作のような変更版ではなく、アーケード版同様の柱破壊ステージとなっている。

-オリジナルモードであるバトルロイヤルが追加されている。
--1PVS2Pで行う団体戦で、全てのキャラが対象となっているのでかなり大掛かり

-CPUのアルゴリズムも前作に比べ、ある程度再現されている。
--アクセル・ホークに挑発をしかけると「アクセルラッシュ」を放ってくるといった特徴的な部分が再現されている。

-デモの再現
--前作の移植では''ほぼすべて''のデモがカットされて「キャラの顔と字幕で表現される」という有様だったが、本作はカットされたデモはいくつかあれど、「勝利画面」等のデモは極力再現されている。

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**総評(SFC版)
前作の移植度の問題で前評判は悪かったが、劣化度は当時の家庭用移植としては妥当な範囲に収まっており、''アーケード版のような何か''といった出来栄えの前作から、アーケード版の雰囲気は感じられるレベルにまで進化している。~
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続編の『餓狼伝説スペシャル』とはまるで違った性能ではあったものの、AC版ではCPU専用だったボスキャラクター4名を自分の手で操作できる点は、悪評の高いタカラ餓狼三部作における最大の評価点である。

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**余談(SFC版)
-ソフトパッケージの表面にて、「超必殺技」と表記されるはずの部分が「''起''必殺技」と誤植表示され、地味に笑いを誘っていた。
--再販版からはきちんと「超」に修正されている。

-本作トに特化したコントローラーが発売された。
--しかし、肝心のこのソフトが前作で敬遠されてしまったため現在でも新品が投売り中である。

-当時の雑誌では「家庭用での練習にどうか?」と書かれていた。色々無理だろう。

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*餓狼伝説2 新たなる闘い(MD版)
|ジャンル|対戦格闘|~|
|対応機種|メガドライブ|~|
|発売元|タカラ|~|
|開発元|ガイブレイン|~|
|発売日|1994年6月24日|~|
|定価|9800円|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|2なのに連続技搭載&br()スイッチ次第で世紀末化|~|

**概要(MD版)
上記アーケードゲームのメガドライブへの移植版。

**評価点(MD版)
-今回はリストラキャラはおらず、12キャラ全員が登場する。

-SFC版同様、ボス4人が隠しコマンドにて使用可能。しかもMD版にはオリジナル(SPではない)超必殺技が完備、専用のエンディングまで用意されている。

-不知火舞の必殺技である「ムササビの舞」は餓狼SP同様、舞以外のステージでも使えるようになった。

-オプションにあるDIPスイッチという項目をいじる事により、''攻撃で浮かせた相手にも当たり判定を発生させる''事が可能となっている。
--すなわち、「''技を当てて相手を浮かせ、それに重ねるように技を出し、さらに浮かせて…''」という連続コンボが可能となる。
---これにより、多くのキャラが無限コンボ(もしくはそれに近いもの)をお手軽に出せるという、いわゆる世紀末バトルが可能となってしまった。
//家庭用のオプションとしてネタで遊べる項目があるだけなら評価点じゃないかな。

**賛否両論点(MD版)
-連続技の導入
--本来アーケード版2には連続技の概念が存在しない(ダメージを食らうと一瞬の間無敵になる)のだが、MD版はその概念を払拭、SP並みかそれ以上に連続技が入るようになった。
--これには「こんなの餓狼2じゃない」という否定意見と、「コンボを決める爽快感が楽しめる、最高のアレンジだ」という評価意見の真っ二つに分かれている。
--また、連続技じゃなくてもネオジオ版では(というか、餓狼シリーズに限らず本作以外の全ての作品をふくめても)単発技であるバーンナックルや斬影拳などの一部必殺技が二段ヒットする技になっている。

**問題点(MD版)
-やはりハードスペックの関係上、一部キャラのモーションの削除、変更、デモ画面の一部がカットなど、アーケード版より若干違和感はある。

-前作同様、SFC版にはあったボーナスステージがMD版ではカットされている。

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**総評(MD版)
すでにMD版が登場した時期はアーケード/ネオジオ版餓狼SPが現役稼動/発売されており、ただの移植ではなく、あまりにも大胆なアレンジを加えた事に大きな波紋が広がった。~
この路線を「原作レイプも甚だしい」と非難するか、「原作以上の魅力を引き出した神アレンジ」と絶賛するかのどちらかによって評価が180度変わる作りとなっている。

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**余談(MD版)

-MD版前作はセガ・エンタープライゼス(現セガ)発売だが、今回はSFC版同様タカラ発売となっている。
-今回ではMD版前作でリストラされたビリー・カーンはちゃんと存在しているのだが、バトル前のデモ画面にて「''久しぶりだな!''」と、前作に関わったようなセリフを交わしている。
--もっとも、アーケード版自体も、ビリーとは特に関わりのなさそうなキャラ(舞、キム、チン、十平衛)にも同じセリフを交わしているのだが。