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EGGY - (2015/02/26 (木) 23:02:06) のソース

*EGGY
【えぎー】
|ジャンル|STG|
|対応機種|PC-6001以降、PC-8801以降、MSX|
|発売・開発元|ボーステック|
|発売日|1984年|
|定価|【PC60・カセットテープ】4.200円|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|

**概要
-当時として、非常に滑らかの動きを見せるSTG。浮遊感のある操作が特徴。
-上空から落とされる補給物資を、敵の攻撃をかわしつつ集めていくゲーム。
-『チョップリフター』の影響が見られる。

**ストーリー
西暦2039年、全面戦争に突入した地球とカブス星の星間戦争を終結させるべく、惑星エギーに前線基地建設が計画される。その計画とは建設物資をエギーに投下。それを現地の部隊が受け取り基地を建設するというもの。早速、新兵器ボディアーマー「エナ」が派遣された。一方敵は、すでに基地を設置し地球の動きに備えていた。さらに原住民をアーマロイド「ゾルム」に改造、各種兵器と共にエナを迎え撃とうとしていた。

**システム
-左右から来る敵を破壊しながら、パラシュートでゆっくりと落ちてくる物資を受け取るSTG。ループ状のステージには敵と補給物資の他に、逃げ惑う原住民もおり、彼らへの攻撃はペナルティとなる。投下される補給物資が尽きると、ステージクリア。取った補給物資と、生き残った原住民の数がボーナス点として計算される。
--エナは飛ぶことができるがそのままでは飛べず、しゃがんでからジャンプする事で飛べるようになる。このため地上に一旦降りると、隙が出来やすい。
--飛行距離に制限はないのだが、重力の要素があり横に移動しているだけではやがて落ちていく。だが画面上に付いてしまうと今度は左右に動けない。落下と上昇を繰り返す事で飛んでいく。また慣性が効き、自在に飛び回るという訳にはいかない。
--エナには燃料があり、時間経過や敵の攻撃で減っていく。ゼロになるとゲームオーバー。燃料はゾルムを攻撃して増やすことができる。
--攻撃は斜め下への射撃だけ。連射は効くが、空中にいる時しか撃てない。エナの飛行はクセがあるので、攻撃を当てるのは少々コツがいる。

-敵はゾルム、戦車、多弾頭ミサイル、戦闘機、地雷。これが敵の全て。これらはステージ1から全部出てくる訳ではなく、先に進むほど増えてくる。
--ゾルム:原住民が改造されたロボット。飛ぶことも弾も撃つ事もできず、攻撃は体当たりだけ。だが地上でうろうろしているため、着地場所を制限される。また原住民を誤って攻撃してしまった場合、このゾルムになってしまう。ゾルムは攻撃を受けると麻痺して止まる。それを拾うと燃料の補給ができる。
--戦車:エナを追ってくるホバータンク。砲の角度は固定されていて避けるのはそれほど難しくない。本体は体当たりしてこない。
--多弾頭ミサイル:エナに近づくと5つに分かれるミサイル。各ミサイルは放物線状に落下していく。避けられなくはないが、動きが制限されるので、他の攻撃と合わさると厄介。
--戦闘機:しつこくエナを追いかけてくる。さらに攻撃も360度どこにでも撃てる。しかもこちらの攻撃は効かない。もっともやっかいな敵。
--地雷:時間によって地上に現れる。触れなければ問題ないが、やはり邪魔。一応破壊できる。

**評価点
-各キャラクターのパターンが多く、当時としては抜群に滑らかに動く。
-上下しながらや慣性の効いた飛行はままならないものだが、独特のふわっとした浮遊感がなかなか面白い。
-キャラクターのデザインは丸みを帯びたシンプルなもの。当時の低い解像度のグラフィックスとうまく合い、本作にどこかスマートなものを感じさせた。

**総評
非常に滑らかに動くSTG。当時のPCのACTやSTGはどうしてもカクカク感があったが、それに比べ本作はレベルの違うものを見せた。また、ゲーム性はシンプルだが、コンパクトにまとまったデザインや浮遊感のある操作性は本作を強く印象付ける。当時として他のSTGやACTと一線を画したゲームだった。

**余談
本作を制作したボーステックは後にパソコン用レトロゲー配信プロジェクト「Project EGG」((「バーチャルコンソール」「ゲームアーカイブス」の先祖というべき企画(個別企業が独自に出したパッケージ作品(オムニバスなら『ナムコミュージアム(PS)』、単品なら『SEGA AGES(SS)』等)なら既にあった)。))を始めるのだが、そのマスコットに本作のボディアーマー(通称エナ…ではなくエギー)が採用されている。