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おいでよ どうぶつの森 - (2024/02/25 (日) 18:38:44) のソース

*おいでよ どうぶつの森
【おいでよ どうぶつのもり】
|ジャンル|コミュニケーションゲーム|&amazon(B0002FQD8G)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売・開発元|任天堂|~|
|発売日|2005年11月23日|~|
|定価|4,800円(税別)|~|
|配信|バーチャルコンソール&br;【WiiU】2016年7月27日/950円(税8%込)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[どうぶつの森シリーズリンク>どうぶつの森シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
『どうぶつの森』シリーズの第4作目。初めての携帯機版『どうぶつの森』シリーズでもある。~
携帯機とあって容量やスペックに制約はあるものの、これまでの積み重ねは生かされており、着実に進歩を遂げている。

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**特徴・前作『[[e+>どうぶつの森e+]]』までとの変更点
-タッチのみで快適に操作ができる
--ニンテンドーDSには360°入力可能なキーがないが、タッチペンで操作することにより360°自由に動き回ることが可能になる。しかもその操作はなかなか快適で、誤動作、誤認識がほとんど無い。
---マイデザインもタッチとボタンを両立して制作できるため、大胆なデザインも精密なデザインも楽に作れる。アイテムの売買も地面に置くのも対象をスライドさせるだけなので、前作までと比べ楽に行えるようになった。

-主人公の家は4人兼用の1軒になった。
--家の中はその家の住人なら自由にレイアウトできるため、家具や魚や虫などの明け渡しが容易になった。
--なお、最大まで増築した後は1階中央の部屋に日光が当たらなくなるため、ランプが必要になる。

-村がドラム式の地形になった。
--それまでは空から見た俯瞰視点だったのだが、今作からは地形が筒状になり手前は今までの視点に近い角度から見え、遠くには水平線が見える、という魚眼レンズごしに見た景色のような地形になった。この視点により画面の狭さがあまり気にならなくなった。
--崖がなくなったことで、滝はマップ上端に設置されている。

-上画面に空が映るようになった。
--普段は雲がただ流れているくらいだが、まれに風船やUFOが飛んでくる。パチンコで撃ち落とすことが可能で、落とせるとアイテムが手に入る。花火大会では画面いっぱいに花火が上がり、雨の後は虹がかかるといった変化も見所である。空が映るようになったことで、前作までの村の閉塞感((俯瞰視点であるため地面しか見られず、お月見や花火大会も池に映る空を見るしかなかった。))が弱まった。

-屋外を区画ごとに画面を切り替えることなく探索できるようになった。
--過去作では番地が切り替わる際に画面まで切り替わるため、煩わしさを感じることもあったが、今作ではそれがなくなった。

-自宅は地下が削除された反面、2階建て5部屋と過去最大に増築できるようになった。
--当然ながらローンもとんでもないほど高額になっている。

-服装の強化・改善
--服と帽子が別アイテムに分離、「顔に着けられるアクセサリー」も登場
---今まではどんな服も帽子とセットであるため、「胴体だけ考慮して作ると帽子が不自然になる」などの理由から自由なマイデザイン制作ができなかったが、今作からはそのような制約も無しに作れるようになった。~
このためネット上の『どうぶつの森』コミュニティや個人サイトではアニメや漫画のコスプレデザインの型紙公開が流行した。その勢いはマイデザインの型紙のみを扱った書籍「おいでよ どうぶつの森 なりきりデザインブック」がエンターブレインから出版されるほどだった。
--ゲーム内で用意されてる衣装も「帽子」は甲冑や王冠、かつら、「アクセサリー」はメガネ類等、多種多様なものがあり、おしゃれの幅が広まった。

-Wi-Fiによるオンラインでの同時プレイ
--本作からゲーム機本体のWi-Fi機能を利用して離れた友達とも遊べるようになった。村を荒らされるなどのトラブルを防ぐため、本体ごとに違う「ともだちコード」をソフト内で登録し合うことで初めて通信できるようになる。
--2014年5月20日のWi-Fiサービス終了に伴い、現在は利用不可。

-花の交配
--同種の花を隣接させていると新しい色の花が咲くことがある。
---幻の「青いバラ」を咲かせるために四苦八苦した人もいるだろう。

-喫茶店
--今作から「とたけけ」は路上ライブではなく喫茶店にステージを構えて歌う。ミュージックがもらえるのは今まで通りだが、今作からは通信している友達といっしょに聞けるようになった。意味はあまり無いが、コーヒーを注文して飲むことも可能。マスターと仲良くなると「ピジョンミルク((親鳥が子どもに吐き戻して与える栄養たっぷりの液体))」を入れるかどうか聞かれる。

-天文台
--夜間に空に浮かぶ星に線を入れて星座を作れる。作った星座はすれちがい通信などで他人の村に配布できる。12星座の再現なども可能なようで、マイデザインほど自由ではないものの星座作りに励む人もいる。

//-募金
//--サイハテ村という貧乏な村に郵便局から仕送りをすることができる。募金した総額に応じて村が発展していき、アイテムとお礼の手紙がもらえる。他人の努力のみで発展していく村の様子と受付の「ぺりこ」「ぺりみ」の反応には任天堂お約束のブラックな要素が溢れている。

その他
-主人公(男の子)から角がなくなった。

-虫・魚の種類・表記が一部変更・追加された。
--「オオムラサキ」「シオカラトンボ」「ヤドカリ」「ヤシガニ」「ゲンゴロウ」などが削除され、「カラスアゲハ」「モルフォチョウ」「ハナカマキリ」「コーカサスオオカブト」「ゾウカブト」「ニジイロクワガタ」「タランチュラ」「サソリ」などが追加。
---日本の虫はだいたい出尽くしたためか、この作品以降外国の虫の割合が高くなっている。
--「カジキマグロ」が「カジキ」に変更。また、「大中小のバス」は「ブラックバス」として統一された。
--「カワマス」「おおナマズ」が削除され、「ドラド」「ガー」「キングサーモン」「マンボウ」「クリオネ」「シュモクザメ」「サメ」などが追加。

-住人へのお使い(配達)を頼むイベントの報酬は、依頼人がくれるようになった。
--前作までは配達先の住人が報酬を渡して依頼人自身はプレイヤーに恩恵を与えないという、よくよく考えたら不自然な展開であった。

-住民の引っ越しを呼び止められるようになった。
--引っ越し予定の住民がいる場合は事前に準備期間があり、その間に話しかけることで引っ越しするのを一定確率で止められるようになった。

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**評価点
-4人までできる多人数同時プレイ
--「おでかけ」は今までは他人からメモリーカードを借りて一人で遊ぶ、という内容だったが、今作から4人まで一つの村に集まって自由に遊べるようになった。「タイマー」という新アイテムは時間内に何匹の虫、魚を採ったかを計測する機能があり、友達と釣り大会や虫取り大会が可能。ゲーム中で「ししょー」というキャラから表情やポーズを変える「リアクション」を教わることができたり、チャットが打てるようになったので、直接顔を合わせないWi-Fi通信においても楽しくコミュニケーションができる。
--通信でできることはそれほど多くないが、プレイヤーの中には家を迷路のようにして追いかけっこをしたり、「おとしあなのタネ」といういたずら用のアイテムを使って遊んだり、コスプレをして寸劇をしたり…とさまざまな遊びを考える人もいた。

-家具
--肘掛けのない椅子に横から座れるようになった
---細かい点に思えるが、このシステムの導入によりレイアウトの自由度が高まった。というのも今までは正面からしか座れなかったため、椅子の前に操作キャラが歩いて通れる分の隙間が必要だった。そのためテーブルと椅子の間に大きな隙間が生まれ、レイアウトが不自然になることも少なくなかった。
--タンスやクロゼットに大量のアイテムを保管できるようになった。
---今までは便せんや福引き券、服などをひとつにつき3つまで収納できる、というものだったが今作からはその家のタンス、クロゼットの中身は共有のものとなり、家具や服、化石などを6ページ×15個の90個まで保管できるようになった。~
これにより、もったいなくて捨てられない非売品アイテムも楽に保管できるようになった。ただし魚と虫は入れられない。
--触ると反応する家具が増えた
---今までは「見るだけ」しかできない家具も多くあった。今作からはAボタンを押すと反応する家具が増え、生活にちょっとしたアクセントがつけられるようになった((特に分かりやすいのがキッチン関係の家具。コンロの火を点けたり消したり、水を出したりすることができる。電子レンジは中のものを暖めだしたり、ミキサーは回転したり…ちゃんと火や水の音も出る。))。~
テレビに至っては曜日や時間によって流れる映像が変わるという凝りようである。家具の数自体は前作から減ったが、こういった家具が増えたおかげでひとつひとつの家具の存在感が増した。

-マイデザインを地面に貼れるようになった
--前作では「デザイン看板」を購入し村に設置することでマイデザインを展示できたが、今作から何も買わずに地面に貼れるようになった。看板とは違って隙間なく敷き詰められる、上を歩けるという仕様を生かして、 道路を描いてみたり、別のゲームの画面を再現してみたり、化石のヒビ割れを模写して友達を騙したり…と前よりも遊びの幅が広がった。今までの看板タイプは家の中に家具として飾るようになった。部屋の入り口に「この先〇〇の部屋」などと描いたデザインを貼ると楽しい。

-会話のバリエーション
--同じ会話が繰り返し流れることが少なく、量は多くはないものの「コーヒー」「アイスクリーム」などの単語がランダムで挿入される会話や、どうぶつの種族で変化する会話があるため話しかけることに飽きがこない。掲示板の標語や手紙などの文章も種類が豊富。

-どこでもセーブができるようになった。
--家のハニワに話しかけるという手間がなくなり、どこでもすぐに終われるようになったのは素晴らしい。
--バッテリーが切れそうになるとセーブを勧めてくるようになる。

-収集要素の強化
--虫・魚が少々増え、化石系は大幅に追加されたことにより、収集要素は格段に充実した。
--化石を村の博物館で鑑定できるようになった。
---『e+』まではファーウェイ博物館に化石を手紙に添付して郵送する必要があり、しかも翌日まで待たなければならなかった。

-お金を99,000ベルまで束ねられるようになった
--前作までは30,000ベルまでしか束ねることができず、持ち運びが少々不便だったが、今作から99,000ベルまで束ねられるようになり、カブの購入など一度に大金を使う際の手間が大きく減った。

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**賛否両論点
-マップは全域が平坦なので巡回は楽になったが面白みに欠ける。
--起伏も一切ないのでマップに飽きやすい。また、崖上から「見下ろす」、崖下の海に「出かける」といった風情が損なわれているのも難点。

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**問題点(シリーズ共通のものも含む)
長く遊ぶには不便過ぎる仕様の数々
-テンポ
--メッセージスキップができない。
---どんな文章でも全て表示するまで飛ばせないので、非常に煩わしい。
--始めるとき、終わるときのロードが長い。
---ゲーム中はそれなりに快適なものの、始める前にかなり長い待ち時間が必要になる。セーブ、ロードするときの音楽が耳に残っている人も多いだろう。郵便局で手紙を保存するときやおでかけするときもセーブが必要なため、わりと気になる。
-アイテム全般
--「まとめて選択」ができない。
---買い物にしろ収集にしろ一つ一つ選択するのは非常に煩わしい。
---同じアイテムをまとめて売れなくなったことも不便さに拍車をかけている。
--アイテム欄が15枠と非常に少ない。
---使う機会の多い「釣り竿」「虫取り網」「パチンコ」「スコップ」を入れると11枠(1つ常時装備でも12枠)しかない。魚や虫を少し集めるだけですぐに埋まってしまう。
---手紙にプレゼントとして添付することで+10枠にもなるが、「プレゼントのアイテム名がわからない」「プレゼントから手持ちの道具と入れ替えができない」「虫・魚などのナマモノは添付不可」と言った欠点もあり微妙。
--不要品回収もあるが15枠しかないうえ、月・金と間があく。
---たぬきちの店が閉まっている間、やむを得ず使うことになるが、果物の木の伐採だとすぐに満杯になってしまう。
-お金
--お金が6桁以上表示されない。
---前作までよりは進歩したものの、10万ベル以上持ち歩く場合、99000ベルがアイテム枠を圧迫するという根本的な部分は未解決なのはいただけない。
--全額振り込みや全額貯金も1ボタンでできなくなった。
--安定した金稼ぎの手段が限られている。
---日付変更を用いない場合、魚釣りと虫捕りしかない。時期によっては稼ぎづらく((虫は特に顕著で高額なものが6~9月に集中している。))、地道すぎるため、苦行に感じることも少なくない。~
日付変更を使えば、前作同様正月を繰り返してお年玉10000ベルをもらい続けることが可能。
-道具
--コマンドの重複
---Aボタンは「道具の使用」と「話しかける」が、Bボタンは「アイテムを拾う」ことと「+十字キーでダッシュ」が重複している。
---「ジョウロを使っている最中に住人が寄ってきて、作業を中断せざるを得ない状況になる」「家でダッシュするつもりが、家具を拾ってしまい、位置や向き調整のやり直しするハメになる」といったことも少なくなく、ストレスが溜まる。
---一方、Xボタンは自宅・博物館以外では地図を開けるが、使う機会が村の地理を把握するまでの初期以外めったにない。
---ダッシュはL or Rボタン+十字キーやタッチ操作でもできるが、前者はDSが持ちづらく操作しづらい、後者は加減が難しいという欠点があり、結局使い勝手は微妙。
--道具の持ち替えが面倒。
---具体的に「Yボタンでメニューを開く→道具をつかむ→主人公に装備させる/持ち替える」と三度手間。このせいで木の伐採(オノ+スコップ)、虫・魚の同時採集(釣り竿+虫取り網)などがまったくはかどらない。
---道具を持った状態だと木を揺すれないのも地味に不便。
-手紙
--読まずに捨てることができない。また、プレゼントが入っていると回収しないと読んでも捨てることができない。
---カタログ注文やハッピールームアカデミーなど内容がわかりきっていたり興味が無い場合も目を通さないとならず面倒。
--受取拒否ができない。
---つねきちの商品をコンプリートしたり、保険に恩恵が感じられず解約したい場合も不可能。「放置するとすぐに溜まってしまう」「10通溜まってるとポストからあぶれて届かなくなる」こともあり、余計な手紙のせいでポストが圧迫されるのは避けたいのだが……。

-地形
--橋の位置を指定できない。
---河口にないと海辺の巡回が面倒なので選ばせて欲しかったところ。
--橋が2ヶ所(二股は3ヶ所)しかない。上流中流河口の3~4ヶ所に欲しかったところ。
--川が横向きの部分や池は上側からだと下半分が確認できない。屋外でも俯瞰視点が欲しかったところ。

-自宅・ローン
--自宅が1軒しかないこと。
---携帯機なので1人用という趣向も強いが、2軒は欲しかったところ。
---部屋の分配をするにしても、2部屋には最低436400ベル、3部屋だと1034400ベル、4部屋なら1762400ベルと割高で時間がかかる。
---家具のやり取りが楽になったことで同居人の持ち物を勝手に売る・しまうといった問題も。
--地下室が削除された。
---そのかわりに1階の部屋が西東北と順に増築されていくが、通り道を作る必要があるため中央の部屋の自由度が落ちた。しかも、通路は各2マスあるので、見栄えを良くするには家具を置くスペースがさらに減ることになる。
--ローンは前作から更に激増した。
---初期(バイト代除く):18400ベル~
1階拡張:120000ベル~
1階再拡張:298000ベル~
2階増築:598000ベル~
1階西部屋増築:728000ベル~
1階東部屋増築:848000ベル~
1階北部屋増築:948000ベル~
累計は払わなくても問題のない最終段階を除いても2610400ベルと過去最大に。まともにプレイしているうちは飽きるまでに返しきれないだろう。
---4人で1軒なので分担を想定したのかもしれないが、1人プレイにも配慮して欲しかったところ。
---ちなみに、ローンをすべて返済して新しいプレイヤーがきた場合は、村の生活に慣れるためということでアルバイトすることになる。

-家具
--ベンチやソファなど2マスの肘掛けのない椅子は相変わらず通りぬけできない。
--「ファミコン家具」の削除
---今まで本シリーズの定番だった「ファミコン」が削除された。発売当時はDS用のFCエミュレータもなく、移植するには容量や予算の問題があったのだろう。
--改造家具が伝染してしまう
---『街へいこうよ』にも受け継がれてしまった問題点。改造行為をした村で遊んだり、アイテムを貰うと自分のROMにも悪影響を及ぼす恐れがある。ともだちコードをネットで交換する際は、相手が信頼できる人物か見極めなければならない((なお任天堂は当初より「ネット掲示板等で知らない人とともだちコードを交換してはいけない」としている。))。

-たぬきちの店(一部つねきちの店も含む)
--営業時間が8時から23時とやや短い。
---従って営業時間外は金稼ぎやアイテム処分に支障が出る。
---前作での営業時間外はたぬきちを起こすことで売買できたが、今作はそれができないのも問題。
---また、改装時は丸一日休業。主人公の家は日付が変わったあと中断・再開で改築されるので、こちらもそうして欲しかったところ。もっとも日付変更すればさほど気にならないが。
--商品の説明が遅い
---商品を調べてからたぬきちがこちらに来て商品の説明をするまで数秒のラグがある。微妙に長いうえ、たぬきちの位置が悪いと大回りしてくるのでストレスが溜まる。
--品揃えが少ない。
---スーパーになっても毎日壁紙は非売品除く51種、絨毯は非売品除く48種から2つずつ、家具に至っては400種以上ある中から4つと非常に少ない。
---一度入手すればカタログで注文できるのはせめてもの救いか。
--デパートにしにくい
---今までの作品と同じく「15万ベル以上売買」「ほかの村の主人公にスーパーで何か買ってもらう」という条件だが、メモリーカードが複数あれば本体とソフトが一つしかなくてもおでかけが可能だった『e+』までと違い、本体とソフトを2つずつ揃えなければおでかけができない。~
発売から10年以上経った現在、NDS or 3DSと本作2つずつを購入しなければまず無理だろう。
---屋根の色を変えるペンキと''髪の色と髪型を変えられる美容室はデパートにならないと使用できない''。屋根の色は好きに選べるのでともかく、主人公の初期髪型/髪色はパターンによってはかなり奇抜なものであり、実害はそれなりに大きい。
---一応とある凶悪なバグを利用することでデパートを利用できるが……。

収集要素関連の問題
-博物館
--フータの解説が飛ばせない
---一つ一つにボリュームがあり、一度に多くの寄贈をする場合は結構時間がかかってしまう。にもかかわらず強制なのはいただけない。
---虫を寄贈する度に、苦手だからかごから出さないでくれという旨の注意をするのも煩わしい。最初の一度だけでよかったのではないか?
--一番奥の水槽が見切れる。
---視点変更しても上部が見切れてしまう。一部の恐竜の化石も見切れてしまうが、そちらはXボタンで視点変更すれば全容が見えるようになるので問題にはなっていない。
--「サメ」が小さい。全長540cmと書いてある割に250cmある「シュモクザメ」の2倍もなくしょぼい。

-魚釣り・虫捕り
--釣り竿を手前に投げにくい。
---近くでやると遠くに投げてしまい、距離を取ると投げられないため横から斜め方向に投げるしかないが、非常にやりづらい。
--走ると逃げられてしまう。
---出現率の高い魚はともかく、出現率の低い魚をゆっくり歩きつつ探し続けると時間がかかりすぎる。
---タッチ操作の場合、釣ろうと海をタッチしたら誤って走ってしまうといった問題もある。
--網の忍び足がリストラされたことで弱体化され、虫を捕まえづらくなった。
--虫の羽音が非常に耳障り
---木にくっついてる虫が逃げるときの羽音が耳が痒くなる不快音になっている。夏は特に村を走り回ってるとほぼ確実に聞くことになるのも問題。
--蚊に刺されると何故か釣りに失敗する。
---「カ」は6~9月の夕方から深夜(17:00~3:59)と長期間・長時間にわたって出現するため非常に鬱陶しい。
---また、夕方~朝(16:00~8:59)に出現する魚を「カ」に邪魔されずに金稼ぎ目的で採集する場合、前述のたぬきちの店の営業時間も相まって、8:00~8:59と非常に短い。
--川魚が橋の下に隠れこむ
---「魚の食いつきが見えない」「橋から出て来るまで時間がかかる」「出て来る方向がわからない」と非常にやりづらい。
--魚を水辺・たぬきちの店以外で処分できない。また、魚・虫をまとめて逃がせない。
---逃がすと演出が挿入され、その間硬直するのもテンポの悪化につながっている。
---1匹ずつ「つかむ」→「逃がす」という一連の操作をするのはかなり面倒。
--夏の夜に出現する「タランチュラ」「サソリ」は網を持っているプレイヤーを攻撃しようとしてくる。攻撃されてしまうと、その時にいた虫や魚も消えてしまう上に家の前に強制送還されてしまう。
--持ち物画面を開いても動いているため「スズメバチ」が若干捕まえにくくなった。

-偽物の名画
--今作からは名画に本物と偽物が存在するという仕様になった。しかも、''買ってみるまで本物か偽物か分からない。''博物館に寄贈する際の妨げになっており、名画のコンプリートは運の要素が絡むことも相まって困難になった。明らかな改悪であり、名画のコンプリートには相当な時間と根気が必要。

-住人の大量削除
--今までは1つの村に15人の住人が住むことができたが、今作では最大8人と半減。さらに、''住人の総数もほぼ半分になっている。''自分のお気に入りのキャラが登場しないと知ってガッカリしたファンも多い。
--上記の削除されたイベントに登場するキャラクター(パンプキングやジングル)も今作では一切登場しない。
--削除されたキャラクターは後の『街へいこうよ』『とびだせ』で何人か復活したものの、全員復活には至っていない。

-作中屈指の不快キャラ、ホンマさんの存在
--スーツと眼鏡に身を包んだカワウソのキャラクターなのだが、その職業が''悪徳保険勧誘業者''という、明らかに世界観に合わないもの。傷害保険((入会金3000ベル。ハチに刺された日や転んだ日の翌日に100ベル付の手紙が送られてくる。))と損害保険((入会金6000ベル。偽物の名画を買ってしまった際、返品することで、100ベル付の手紙が送られてくる。))の2種類があり、''1度話しかけたら、(その時点での手持ち金が入会金より少ない場合を除いて)入会を余儀なくされる((一応二択で断る選択肢が出てくるものの入会するまで会話が続くため逃げる事が出来ない))。''傷害保険はともかく、損害保険は元が取れない((絵画を購入する際は約3000ベルほどの自腹での出費が必要でありしかも買って博物館で鑑定するまで偽物か本物が見分けがつかない為。))ため入会する意味が全くない。キャラの言っている事もいちいち胡散臭く、気に障るものとなっている。
--住居から少し離れるまでしばらくの間跡を追いかけてくる、入会できなかった場合には''舌打ち''までするなど、これでもかというくらいに嫌われる要素がふんだんに詰め込まれている。「・・・チッ」
--当時のゲーム誌や攻略本でも''「見かけても無視してしまおう」と書かれている。''どうぶつとコミュニケーションを図るゲームのはずなのに。
---一応、つねきちが村に訪問する曜日を変えられるという利点は存在している。
--あまりに不評だったためか、次回作『街へいこうよ』では転職し、ハッピールームアカデミー((ゲーム内での住宅アドバイザー。主人公の部屋に点数を付けてくれ、その点数に応じて特典も得られる。))の社員となった。主人公に的確なアドバイスをし、微笑みも見せるようになるなど性格も改善され、今作とはまるで印象が異なっている。

-村の行事が少ない。
--今までの作品は、プレイヤーが介入できないものの「運動会」「花見」など、季節を感じられたり、村の住人たちが集まって楽しんだりする行事が多くあった。しかし今作ではほぼ全てが消滅してしまった。 新しいイベントの「どんぐり祭り」は1週間続けて行われる行事だが、村が祭りらしく飾り付けられているわけでもなく、村のどんぐりを集めて「ドンどんぐり」に渡し家具を貰うというだけの内容で、現実世界の祭りとは何の関係もない。

-時刻合わせで時間を進めると、カブ価が常に下がりっぱなしになる。
--そのため、カブを売ってお金を稼ぐ際は不便となった。実時間の経過やDS本体の時刻をいじれば問題ない。

-花
--花に水をあげたか分からない
---今までは花を植えると踏み荒らして散らすまでそのままだったが、今作からは新アイテム「じょうろ」で茶色くなった花に水をあげないと枯れるようになってしまった。水をやっても全く反応がないため、どれに水をあげたか、水をあげたことになっているかが分からない。しっかり水やりをしたつもりでも次の日になったら消滅していた…ということもよく起きる。じょうろの射程は長いが、懐の花には届かないのも苦労する原因のひとつである。
--交配用の花を集めるのに苦労する。
---たぬきちの店ではスーパーでも一日に一本×4種、しかも同種の花を売ることはないので、組み合わせを作りにくい。
---一応、村の毎日午前6時になると村のどこかに新しく花が植わっているので、毎日村中を駆け巡って地道に集めて埋め直せば、とりあえず組み合わせを満たせるが……。
--交配で入手できる花の確率が低すぎる
---条件を満たしたうえで50本近く植えても、一日の収穫は0ということもざらにある。
---虫「カラスアゲハ」の出現に青・紫・黒色の花がいずれか一本必要だが、全て入手手段が交配のみとなっているのも問題。

-保存できる物の数が少ない
--前作までは、メモリーカードがあればマイデザインを無制限に保存できたが、今作ではキャラ一人で8つ、店に展示品として8つ、門の旗としてひとつしか保存できない。最初から持っているもの、店に飾っているものや旗などの既存のデザインもなかなか凝った出来なので保存したくなるが、そうすると17個の枠が無くなることになる。この頃はQRコードに出力することもできないので、カメラで画面を撮影して型紙を残すかPCのツールで型紙を作るかという方法でしかデザインを保存できない(もちろん消した後にまた使いたくなったら0から描き直すことになる)。
--手紙も前作に比べ保存できる量が減り、長く遊んでいると住人とのお別れの手紙だけでもかなり圧迫されてしまう。手紙にアイテムをつけて倉庫代わりにするというテクニックも使いづらくなった。

-電池の消費が激しい。
--スリープしている最中も画面の表示が消えるだけで処理が続いているため、電池が早く消費されてしまう。スリープがあまり意味の無いものになっているのは残念。

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**バグ・裏ワザ
-本作では「''手紙バグ''」という''ほぼすべてのアイテムを入手できる''凶悪なバグが存在する。
--詳細は伏せるがこれを利用することで本物の絵画や99000ベルなどがたやすく入手できてしまう。
--あろうことか建物もアイテムとして入手できる。これを屋外において他の建物を出入りするとその建物が出現する。
---これにより「たぬきデパート」を通信無しで出現させることも可能。ただし、「元々あるたぬきちの店と大部分が被るように設置して元々ある方を改装させる」「設置した場所にNPCが引っ越してくる」といった場合を除き二度と消せないまたはセーブデータが破損する恐れがあるので注意が必要。

-前作では「''島の別荘に置いてあるカブは腐らない''」、というバグが存在したが、今作では「''机の上に置いているカブは腐らない''」というバグが発見された。あまりにも簡単に見つけられるバグなので、一種の裏技として制作者に黙認されていたのかもしれない。

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**総評
データ容量、マシンスペックの都合により以前までの作品から住居や住人をはじめ、大幅に内容が削られてしまった面もある本作。目立つ部分での粗も多く、完成度が高いとは言いがたい。~
しかし、前作から「収集要素の強化」「家具配置の自由度の向上」「マイデザインの自由度の向上」がなされ、新要素の「パチンコ」「星座」、通信によるリアルタイムでの交流、Wi-Fiで遠くの友達とも遊べる、というそれまでになかった要素が追加され、総合的に見れば前作にもそこまで引けをとらないだろう。~
往年のファンからは不評を買う部分もあるものの、今でも継続して遊ぶ人がいるほどの名作である。~

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**余談・その後の展開
-『どうぶつの森』シリーズは前作まで売上や評価は良好だが、ハードに難があるためにミリオンヒットまでは行かず燻っていた。しかし、本作はハードが上がり調子のDSで発売したことや、前作のファンが継続して購入、口コミなどで評価するユーザーもあって徐々に知名度を上げていき、DS初期の作品ながら''累計売り上げが500万を超える''メガヒット作となった。

-この作品で追加、変更された要素は後の同シリーズに良くも悪くも多大な影響を与え、『[[街へいこうよ どうぶつの森]]』『[[とびだせ どうぶつの森]]』でも今作を地盤としたシステムを踏襲している。

-本作は''発売から7年経っても中古価格と定価がほとんど変わらない''というプレミアソフトばりの人気を博した。~
後に映画化されたり関連商品が多く発売されるようになるなど一気に人気シリーズへと登りつめた。

-バーチャルコンソール版では、他の一般的なVCソフト同様通信機能が廃止されている代わりに、単独プレイかつ正規の手段で「たぬきデパート」を出現させることができるようになった。

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