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In Stars and Time

【いん すたーず あんど たいむ】

ジャンル アドベンチャーRPG
対応機種 Windows(Steam/GOG.com/Epic Games Store)
Linux(Steam*1)
Nintendo Switch
プレイステーション5
プレイステーション4
メディア ダウンロード専売
発売元 Armor Games Studios
開発元 insertdisc5
発売日 2023年11月21日
定価 【Steam/Switch】2,300円(税込)
【PS5/PS4】2,310円(税込)
レーティング IARC:12+
プレイ人数 1人
判定 良作
ポイント 同じ展開を何度もタイムループするRPG
ループする度に疲弊していく主人公


概要

insertdisc5が開発したタイムループもののアドベンチャーRPG。『RPGツクールMV』で開発されている。
パブリッシャーは『Elephant Quest』や『Sushi Cat』などのFlash時代のWebゲームで一時代を築いた事で知られる、Armor Games Studioから。


特徴

  • ストーリー
    • 国の時間を止めてしまった「王」を倒すために、冒険を続けてきた主人公一行、最終決戦となる王の場所までたどり着き、その決戦前日からゲームは始まる。
  • プレイヤーは死亡すると時間が巻き戻る状況に陥った主人公を操作する。いわゆるタイムループものと呼ばれる作品になっている。
    • ループをすると主人公のレベルはそのままだが、他の仲間たちのレベルは巻き戻ってしまう。ただし、一部の装備品はループしても保持されたままになる。
    • ループする条件は主人公が死亡するか、触れた者の時間を止める「涙のしずく」にわざと触れることで、ループすることができる。
    • ループは過去に戻る他にも、現時点よりも未来にループすることも可能。その場合は「衝突の記憶」を消費する。
      • 「衝突の記憶」は敵である「哀し身」を倒すごとに手に入る。
    • 行動によっては進行不能になり、いわゆる「詰み」に陥ることもある。その場合は画面の右上に×印が表示され、ループすることを強いられる。
  • 戦闘システム
    • 時間経過で行動ゲージが溜まっていき、行動ゲージが満タンになると行動することができる。
    • グー・チョキ・パーの3属性が存在し、それぞれ名前通りの三すくみになっている。
      • 強い方の属性で弱い方の属性に攻撃すると大ダメージを与えられ、その逆だとダメージが軽減する。
    • MPの類は存在しない一方で、技を使用した後に再び使用する場合は、一定ターン数のクールダウンが必要となる。
    • 全体を通して同じ属性の攻撃を5回連続で使用することでジャックポットが発動する。ジャックポットが発動すると敵に大ダメージを与えることができる他、仲間全員のHPや状態異常も回復する。

評価点

  • 魅力的なキャラクターたちと独自性のある世界観
    • 主人公を含む仲間キャラクターたちは個性的で、過去設定や性格などのバックボーンも練られており、全体的に親しみやすい。後述するように日本語訳が丁寧なことも手伝ってくれている面もあるだろうが。
    • 世界観設定も中々練られており、例えば一般的なRPGにありがちな「住宅内に勝手に入ることが許されている」ことも、理由付けがされているなど、ちゃんと作り込まれている。
  • プレイヤーと主人公のシンクロを感じさせるゲーム構成
    • 前述したように本作はループものとなっており、何度も同じ展開を見せられることになるが、それはゲーム内の主人公も同じように感じており、主人公への感情移入がしやすくなっている。
    • 何度もループを繰り返していく度に、主人公がチュートリアル用の敵を面倒に感じたり、今後の展開を読んで先に行動を取ったりと、段々と展開を省略していく様が描写される。
  • 手の込んだアートワーク
    • グラフィックは一部を除いてモノクロカラーで作成されており、独特な雰囲気を醸し出している。
      • これは制作的な都合ということではなく、世界観設定上においても、世界から色が無くなったことが仄めかされている。
    • また、注視しないと気づきにくいが、ループを繰り返して物語が進行していく度に、メニュー画面や戦闘画面での主人公の表情が僅かに変わっていくなど、細かく作り込まれている。
  • プレイヤーに負担を掛けさせないように配慮されたシステム
    • 一度見た会話は特定のボタンを押すことで早送りすることができるシステムも搭載されており、プレイヤーの負担にならないように配慮されている。
      • これも単なる便利システムではなく、物語上においても「主人公が話を聞き流している」という設定になっており、一部ではこれを活かした演出も用意されている。
  • 良質な日本語訳
    • 本作は海外産のゲームであるが、日本語訳はかなり丁寧。キャラクターごとの口調や専門用語などの表記揺れも無く、違和感なく物語を楽しむことができる。

賛否両論点

  • ACT5のストーリー展開
    • ネタバレになるため詳細は踏み込まないが、人によってはこのACTにおける主人公の言動や行動に不快感を覚える可能性がある。
      • 一応、何度もループを繰り返して精神的に疲弊した結果、この行動を取ってしまったという背景は描写されるが、それでも受け入れられるかどうかは人次第と言ったところ。
    • また、このACTでは主人公が精神的に追い詰められる描写もあり、これも人を選びやすい。
    • もっとも、これらに関してはいわゆる鬱展開を好むかどうかという話になってくるため、一概に良い悪いと決められるものではなく、最終的にはプレイヤー個人ごとの好みの話になってくるが。

問題点

  • 若干水増し感のあるボリューム
    • この手のループもの全般に言えることだが、同じマップや会話を何度も攻略したり読んだりするので、プレイ時間こそ値段相応になるが、プレイしていく度に新鮮味が薄れていく。
  • ACT3~4においての攻略がやや面倒
    • このACTにおいては、タイムループを多く活用して、フラグを順番に立てていく必要があるので、攻略そのものが面倒臭く感じやすい。
      • 特徴にて記した通り、現時点から先の時間にループする場合は、衝突の記憶を消費するため、やみくもにループしまくっていると、衝突の記憶が不足しやすい。
    • 前述したように、この手のタイムループものにありがちな「主人公が同じ展開に見飽きてしまう」という演出に説得力を持たせていることも無くはないが。

総評

タイムループものという、テーマとしてはよくあるものだが、それ以上に登場人物や世界観設定などが魅力的かつよく練られていることもあって、良質な物語を体験することができる。
一方で、ループものにありがちな要素ではあるが、何度も同じ展開を見せられたり、プレイを続けていく度に新鮮味が無くなっていくなどの欠点も無くはない。
一応ストーリー展開もそれを見越している部分もあるが、これを「主人公とのシンクロを感じられる」と肯定的に捉えられるか「何度も同じことを繰り返すのが面倒臭い」と否定的に捉えるかは、人次第と言ったところ。
ストーリー面・キャラクター面に関して言えば、高評価を得ている作品であることは間違いないので、興味を持った方であれば、プレイを検討してみてはいかがだろうか。


余談

  • 実質的なプロトタイプとして『START AGAIN: A PROLOGUE』がSteam/itch.ioでも発売されている。
    • こちらは本作と異なりinsertdisc5によるセルフパブリッシングとなっている。
    • 日本語にも対応しているが、本作と訳者が異なるため、一部の名前などの固有名詞や登場人物の一人称が異なる。
最終更新:2026年01月30日 23:02

*1 Proton互換対応、Steam Deck認証済み。ProtonDB Gold判定