ボンバーマンII
【ぼんばーまんつー】
| ジャンル | アクション |  
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| 対応機種 | ファミリーコンピュータ | 
| メディア | 1MbitROMカートリッジ | 
| 発売・開発元 | ハドソン | 
| 発売日 | 1991年6月28日 | 
| 定価 | 5,800円(税抜) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | PCエンジン版との落差 時間短すぎ
 黒ボン冷遇
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| ボンバーマンシリーズリンク | 
 
概要
ファミコンで発売されたボンバーマンの二作目(ボンバーキングは除く)。
全般的に本作の半年前に発売されたPCエンジン版ボンバーマンの影響が強く見られる。
ストーリー
ある日、白ボンはライバルである黒ボンの陰謀により、銀行強盗の濡れ衣を着せられ投獄されてしまった。
白ボンは黒ボンを捕らえ自分の無実を証明するため、爆弾を使って脱走を試みたのであった。
基本
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ステージのクリア条件は、敵を全滅させた後、ソフトブロックのどれかに隠された出口に入ること。
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出口に爆風を当てると敵が出現する。
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例によって得点稼ぎが可能だが、本作のスコアは何の意味もなさないうえに、出口から出てくる敵は総じて得点が低い。100点とかそれぐらい。
 
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1ステージに1つ、ソフトブロックのどれかを壊すとアイテムが出現する(種類はステージ毎に決まっている)。これを取るとボンバーマンが少しずつパワーアップする。
評価点
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今作ではPCエンジン版同様、面がエリアで区切られている。全部で6エリアあり、1エリアが8ステージ、全48面とボリュームもある。
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敵キャラがPCエンジン版準拠になり、種類が大幅に増加。それなりに個性がある。
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中でもいきなり近くにワープしたり、自爆する敵はそこそこ厄介である。
 
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アイテム「ファイアーマン」が廃止され、代わりのアイテムが時間制限付きの使い捨てになり、ゲームバランスが調整された。
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その後のシリーズには「無敵スーツ」という形で登場している。
 
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対戦モードが導入された。3人まで同時に対戦できる。
問題点
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初期のボンバーマン全般に言える事だが、ダレる。
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本作は敵が大して強くない上にボスも登場せず、ステージ音楽は使いまわし含め3種類(とアイテム取得後の1種類)でイマイチ盛り上がりに欠ける。
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各エリアが刑務所・森・山・湖・洞窟・また刑務所と、初期とはいえかなり殺伐とした面々になっている。
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それでいてやたらステージ数が多いのも問題。
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PCエンジンでは敵の城と言う概念がハッキリ存在していた為、比較されやすい。あっちもステージ数は滅茶苦茶多いが。
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一応、エリア6の刑務所のグラフィックはエリア1の刑務所を荒廃させた感じとなっている。
 
 
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本作のファイアーマンには2種類あり、その片方は爆風を食らっても死なないが後ろに吹っ飛ぶというもの。しかし活かす場面がない。
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ボンバーマンにおけるチートアイテム「リモコン」が開始して3ステージ目で入手可能。
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「序盤でリモコン」は初期ボンバーマンではもはや伝統である。
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ミスすると無くなるため、それなりに緊張感はある。
 
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ある意味どんな敵よりも嫌な習性を持つ最悪なアイテム「ボーナス」。
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時々ステージのアイテムがこれにすり替わっており、元々そこにあったアイテムは上書きされ消えてしまう。
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序盤から普通に登場してパワーアップの妨げとなる。リモコンや壁抜けを上書きされた時の怒りは耐えがたい。
 
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ブラックボンバーマン(黒ボン)がかなり卑怯で小物っぽくなった。今回の謀略もそうだし、ラストは戦わずして負けを認めるほどの腰抜け。大きく平謝りする姿は某シリーズの黒幕を彷彿とさせる…
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マルチプレイ時は白ボンに加え青ボン、赤ボンが参加することになる。PCエンジン版も敵役とは言えプレイヤーキャラとして操作出来、以降もプレイヤーキャラとしているものの今作は参加はしなくなっているお陰でより黒ボンのハブられ感が強い。
 
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ミスした時にリモコンなどの一部のアイテムを失うため復帰が難しい、というのはボンバーマンなので仕方ない部分はあるが、本作はそうはいかない。
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後半のステージほど破壊できるソフトブロックの数が増え、それでいて出口やアイテムは当然1つだけなので、敵を倒している間に見つけられなければ相当な作業になる。
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これだけなら問題はないが、本作では制限時間もどんどん短くなっていく。
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最終エリアでは、まともに動けないほど敷き詰められたソフトブロックの海で120秒以内に敵を殲滅したった一つの出口を見つけ出す羽目になる。リモコンがあれば楽だが、リモコンがないと正直やってられなくなる。
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一応、救済処置として爆弾の爆発時間を短くさせたり、リモコン爆弾を常時所持すると言った隠しパスワードが存在する。
 
 
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ボーナスステージでの処理落ちがかなりひどい。
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これは使用チップがMMC3よりも処理が低いMMC1を搭載されている為仕方がない部分もあるが。
 
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対戦人数も3人までとPCエンジン版の5人より少ない。
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既にFCでも4人用マルチタップも発売されていた為、上記の処理用チップに合わせて納期や予算の都合で出来なかったのだろう。
 
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敵を全滅させたあとアイテムが隠されているブロックが点滅しなくなった。
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前作でも点滅しなかった為、表現力に無理があったのだろうが、もっと他に工夫はなかったのだろうか?
 
総評
PCエンジン版の影響を強く受け、前作より大幅に進化し遊びやすくなった。
しかしノーマルゲームは盛り上がりに欠け、対戦もPCエンジン版の5人対戦に比べればかなり見劣りする。
それでもここまでの完成度に持ってきたのはハドソンの技術力の賜物ではあるが、同時にファミコンの限界を思い知らされることとなった。
スペック差は仕方ないものの、PCエンジン版の要素を輸入するだけでなくもっとファミコン版ならではのオリジナリティを出していれば、もう少し評価が違ってしたのかもしれないであろう作品である。
その後
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本作を最後にボンバーマンシリーズはプラットフォームをスーパーファミコンに移すこととなり、スーパーボンバーマンシリーズとして『5』まで展開していった。
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しばらくはPCエンジン版のシリーズと併行して展開されていくが、『スーパーボンバーマン3』で事実上の統合がなされることとなる。
 
最終更新:2024年06月01日 08:42