ハリウッドピンボール
【はりうっどぴんぼーる】
ジャンル
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ピンボール
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対応機種
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ゲームボーイカラー(全GB共通)
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発売元
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スターフィッシュ
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開発元
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TARANTULA STUDIOS
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発売日
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1999年12月23日
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定価
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3,980円
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判定
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なし
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ポイント
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ハリウッド映画をモチーフにしたピンボール集 台は多いが安上がり
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概要
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1999年にてスターフィッシュ(現:スターフィッシュ・エスディ)からリリースされたゲームボーイカラー(GBシリーズ全対応)ソフト。ジャンルとしてはピンボール集であり、海外からのローカライズソフトでもある。
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収録台はすべて有名ハリウッド映画をモチーフにしたものとなっているが、特に本元のライセンスは取得していないので、あくまでも「本元に似せたハリウッド映画風オリジナルピンボール」である。
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一人プレイ専用。全部で7つの台が収録されている。
主な収録台
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SHARK
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牙を剥き出しにしたサメが背景に描かれた、パニック映画をイメージした台。元ネタと思われし映画は「ジョーズシリーズ」。
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TERROR DACTYL
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プテラノドンらしき骨が背景に描かれた、恐竜アクション映画をイメージした台。元ネタと思われし映画は「ジェラシックパークシリーズ」。
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DOUBLE AGENT
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サイトスコープに映る人影が背景に描かれた、スパイ映画をイメージした台。元ネタと思われし映画は「007シリーズ」。
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THE LEGEND OF ROBIN HOOD
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大木が背景に描かれた、ファンタジーアクション映画をイメージした台。元ネタと思われし映画は「ロビン・フッドシリーズ」。
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GALAXY WARS
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ANCIENT TEMPLE OF THE AZTECS
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ピラミッドのブロックが背景に描かれた、古代アクション映画をイメージした台。元ネタと思われし映画は「インディ・ジョーンズシリーズ」。
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MOTEL HELL
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不気味な館が背景に描かれた、屋敷ホラー映画をイメージした台。元ネタと思われし映画は「悪魔の棲む家シリーズ」「ファンハウス」など。
主なルール
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全編通してリアル路線の2D視線のピンボールであり、ハイスコアを目指す以外では特に明確な目的は用意されていない。
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全台共に二画面ほどで構造されており、ボールの位置によってシームレスに画面がスクロールするようになっている。
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まずは7つの台からプレイしたいものを選んでゲームスタート。ゲーム前にて各台のBGMは鳴らすが否かの選択が可能となっている。
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いわゆるボールを3つ所持した状態でのスタートですべての持ち玉がなくなればゲームオーバーとなる方式のルールとなる。ボールがなくならない限りはエンドレスでその台のゲームは続く。
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特定スコアに達成した状態でゲームオーバーを迎えるとネームエントリーが可能だが、本作にはバックアップ機能が搭載されていないので本体の電源を消してしまうとスコアデータが消えてしまう。
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主な台での操作は「左右のフリッパー」と「台揺らし」のみ(ポーズなどは割愛)。
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台揺らしを連続でやりすぎるとペナルティである「ティルト」が発生し、強制的に操作不能となってしまいそのボールをロスしてしまう。
評価点
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何といってもGBという低スペックのハードにて7つもの台が収録されているボリューム感が嬉しい。
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各台共にグラフィックやメインBGMに差別化が図られて、一応は個性を図っている作り込みが垣間見れるが…(問題点の項に続く)。
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ボールの動きや操作性にこれといった不備がなく、ゲームの土台としては割と普通に出来ている為、視線などの問題に悩まされる事もなく快適にプレイできる。
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各台の仕掛けに関してはどれもバランス良く配置されており、理不尽なボールロスになる事態は少なくて遊びやすい。
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台セレクト画面にて表示されるイメージ絵はやけに繊細。
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ピンボールそのものがこれと同じ位に書き込まれていたら良かったのだが…(これも問題点に続く)。
問題点
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台は多いがギミックのバリエーションがどれも少なく、各台としての面白みは決して高くない。
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どの台も微妙すぎて一通りプレイすると即効でマンネリ化してしまう。
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各台によるギミックの使い回しも目立ち、悪くいってしまうと「少ない素材をツギハギで繋ぎ合わせた安上がり台の詰め合わせ」という出来となってしまっている。
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ピンボール各台のグラフィック周りが、白黒はともかくカラーでプレイしても殺風景な書き込み具合で、はっきりいって初期のGBかファミコンレベルの寂しさ。
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各台には何かしらのハリウッド映画のモチーフが存在するが、外観が寂しすぎて元ネタの魅力が再現できておらず、モチーフを持つ必然性すらも皆無な有様である。
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音関係もGB性能を考慮してもあんまりなものが目立つ。
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凄まじいまでに音源が安っぽく耳につんざく曲多数。中には不協和音ととれる酷い楽曲もあり、連続でプレイするのがきつくなってくる。曲の中にはちゃんと元ネタの雰囲気を再現しようと頑張っている楽曲もあるにはあるが…。
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ボールロス後のリザルト画面やゲームオーバー時のBGMは全台共通なのだが、これもへなへななへっぽこ楽曲となっておりやる気が感じられない。
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効果音に関しても「ざ ざ ざ」「ぼふっ」といった脱力系なもの多数。もちろんGBなので贅沢がいえない事情もあるが、1999年のGB熟練期ならばもうちょっと頑張れたのではないだろうか?
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BGMに関しては上記ルールに示した通りカットできるが、そうしてしまうと脱力効果音しか音が鳴らずこれはこれでプレイが辛いところ。
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処理落ちのせいなのか常時ボールの動きがもっさり気味で、若干テンポがよろしくない。
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とはいえ、それに慣れるともっさり感のおかげで玉の位置が把握しやすくなるというメリットもある。
総評
ピンボールそのものの出来は普通に遊べるものだが、あまりにも台の面白みが少なく、見た目も非常に地味でパッとしないものとなってしまっている。
「携帯機で細かい前置き抜きで軽く暇を潰せる程度のピンボールをプレイしたい」という時には適任かもしれない。
最終更新:2018年04月11日 00:37