ここでは『餓狼伝説 宿命の闘い』(判定なし)及び、その移植版である、SFC版(クソゲー/劣化)、MD版(判定なし)について紹介する。
なお、文中のコマンド表記はテンキー表記(数字)で表現する。
【がろうでんせつ しゅくめいのたたかい】
ジャンル | 対戦格闘アクション | |
対応機種 | アーケード(MVS/業務用ネオジオ) | |
発売・開発元 | SNK | |
稼動開始日 | 1991年11月25日 | |
レーティング | CERO:B(12才以上対象) | |
配信 |
バーチャルコンソール 【Wii】2007年9月18日/926ポイント アーケードアーカイブス 【PS4】2016年12月15日/823円(税8%込) 【One】2017年3月23日/823円(税8%込) 【Switch】2017年4月20日/823円(税8%込) |
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判定 | なし | |
ポイント |
メーカーの顔となる人気タイトル初代作 なおかつ、非「対人戦」仕様の異色作 「んんんんんー、許るさーん!!」 |
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餓狼伝説シリーズ |
同年に大ブームだったカプコンの『ストリートファイターII』の約半年後に登場したネオジオ初の記念すべき対戦格闘ゲーム。
かつて初代『ストリートファイター』(ストI)を作ったスタッフが製作に大きく関わったため、『ストII』というよりも『ストI』に近い仕上がりになっている。
この情報は近年までほとんど知られる事は無かったが、餓狼シリーズとストリートファイターシリーズは異母兄弟であり、ストIIと共に本作は格ゲーの歴史を語る上で欠かせない作品である。
あくまで本作は「CPU戦のストーリーを楽しみつつ、必殺技を出して敵を粉砕するゲーム」である。
対人戦要素もあり本作独自の面白さもあるが、対人戦は全くといっていい程盛り上がらなかった。
とはいえ、同時期に乱発された格闘ゲームの中でも遥かに遊べる出来であったことや、MVS筐体のレンタル制のおかげでゲーセンはもちろんの事、駄菓子屋などでも多く普及していた影響も相まって大ヒット。MVS筐体設置店のさらなる増加にも貢献した。
本作以前まではヒット作と呼べる作品が今ひとつ無く、知名度自体も低かったネオジオの快進撃が始まるのである。
+ | 参考:海外AC版コマンド |
【がろうでんせつ しゅくめいのたたかい】
ジャンル | 対戦格闘アクション | ![]() |
対応機種 | スーパーファミコン | |
発売元 | タカラ | |
開発元 | ノバ | |
発売日 | 1992年11月27日 | |
定価 | 9,800円 | |
判定 | クソゲー | |
劣化ゲー | ||
ポイント |
通称『タカラ餓狼』 全てにおいて大幅改悪 |
同名のアーケード及びネオジオ用ゲームの移植作、なのだが……
劣化移植の典型例。他のハードへの移植と比較しても、低クオリティの作品という感想しか出てこない。
一応、家庭用ゲーム機を遊ぶ層に餓狼シリーズやネオジオ、SNKの名を知らしめた功績はあるが、本作のクオリティはもはや論外なので、餓狼伝説をプレイする場合は原典に忠実に移植されたものをプレイすることをおススメする。
【がろうでんせつ しゅくめいのたたかい】
ジャンル | 対戦格闘アクション | ![]() |
対応機種 | メガドライブ | |
発売元 | セガ・エンタープライゼス | |
開発元 |
タカラ ガイブレイン |
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発売日 | 1993年4月23日 | |
定価 | 9,800円 | |
判定 | なし | |
ポイント |
テンポ、操作性は共に良好 メガドライブオリジナル要素あり 任意ライン移動搭載 一部キャラクターの残念なリストラ |
同名のアーケード及びネオジオ用ゲームのアレンジ移植作。SFC版とは開発元が異なっている。
パッケージイラストは貞本義行氏が担当。
一部のキャラクターがリストラされ、外見上ではSFC版以上に劣る部分もあれど、中身の再現度は当時としてはかなり頑張っている。
任意ライン移動、対人戦で敵キャラ使用可能、オリジナル技多数追加など、ゲームを面白くするアレンジとしては良質であり、MD版独自の要素として評価できる内容。忠実移植というよりはアレンジ移植として十分な完成度を保つことが出来たと言える。
削る部分は魅力減少覚悟で斬り捨て、独自のアレンジを施すなど、あくまでも外見よりも中身にこだわったその姿勢は、英断といえるのではないだろうか?
*1 ちなみに後作ではその対策の為か、三節棍に変形する特殊な棒を扱うようになり、対戦中に棒を手放す事がなくなった。
*2 実際この点はライバルの『ストリートファイター』(初代)にも通じるものがあった。
*3 中間デモでギースから「ハリケーンアッパーのジョーか!」と警戒される描写がある程度。
*4 例えば本作では太極拳を扱うタンフールーだが、アニメでは八極正拳の使い手とされ、『スペシャル』ではこの設定が逆輸入されて公式なものとなっている(ただし表記は「八極聖拳」。以降は「八極正拳」と「八極聖拳」の表記が混在している)。また、『スペシャル』でテリーやアンディがタン先生と呼ぶのはアニメの設定が元となっている。
*5 カプコンがデータイーストの『ファイターズヒストリー』に対して起こした裁判はゲーム内容ではなく、「ソースコードの一部盗用」が争点のため。
*6 同時期に発売されていた『ストリートファイターII(SFC版)』では電源を切るまでではあるが、アーケード版と同様のネームエントリーやスコアランキングがあり、また、本作の続編となる『2』でもAC版同様のスコアランキングが実装されている。
*7 AC版では10000点。
*8 実は、あまりにも怒りで興奮し過ぎていたため、「ゆ…ゆ、ゆる、ゆるる、ゆるるさーん!(許るさーん)」と、ついどもって言ってしまったのではないか?という意見も少数ながら出ていた。
*9 特にホア・ジャイはこれ以外ではMD版では削られ、本家シリーズの『2』以降では背景やデモなどの登場にとどまり、他作品に関しても20年近く経った『KOFXIII』(2010年)まで彼を操作できる作品が無かった。
*10 もっともリバースエンジニアリング等で解析しないと真相はわからないだろうが。
*11 テリーでクラックシュート→昇りジャンプパンチとやってみると非常に分かりやすい。
*12 はっきり「この漫画はスーパーファミコンのゲーム『餓狼伝説』を元にした」という記述もある。
*13 もちろん同じキャラクター同士も可。
*14 なお、これらのオリジナル技のラインナップはSFC版の方とも異なっている。
*15 AC版では必殺技の声はややゆっくり目に喋っていたが、本作ではかなり早口で喋っている。どちらかと言えば『2』以降の必殺技ボイスに近い喋り方をしている。
*16 ネオジオ版ではビリー勝利時には勝利台詞が表示されないのでこの不具合はおきなかった。ちなみに、SFC版ではビリー勝利時も勝利台詞を喋るので起こりうる。
*17 AC版の汎用セリフ「もう一度出直してくるんだな。」が老人のタンに割り当てられ、それに合わせて修正されたもの。