真・三國無双 NEXT
【しん・さんごくむそう ねくすと】
ジャンル
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タクティカルアクション
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対応機種
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プレイステーション・ヴィータ
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メディア
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PlayStation Vitaカード 1枚
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発売元
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コーエーテクモゲームス
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開発元
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コーエーテクモゲームス(オメガフォース)
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発売日
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2011年12月17日
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定価
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パッケージ: 6,090円 ダウンロード版: 5,040円
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:B(12才以上対象)
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廉価版
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2013年4月25日/3,654円
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配信
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2013年4月25日/3,200円
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判定
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なし
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ポイント
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ロンチとしては驚愕のグラフィック タッチパネル使用の一部アクションは不評 プレイヤー泣かせの仕様
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無双シリーズ
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概要
PSVのロンチとして発売された、いわゆる「無双シリーズ」の最新作。
武将デザインやイラスト、モーションは『真・三國無双6』及び『6 猛将伝』をベースとしている。
モードは、ストーリーモードに当たる「演技モード」・国盗りゲームである「争覇モード」・通信協力を行う「共闘モード」・ミニゲームの記録をネットランキングに登録してプレイヤーと競い会ったり、カメラで合成写真を作る「遊戯モード」・オリジナル武将を作成する「エディットモード」・武器やアイテムを観賞する「幕舎」・三國志の資料を閲覧する「辞典」が存在する。
演技モードは本編『6』と同じように三国志のストーリーに従って進行するが、ステージ間の戦略マップで政策カードを使用して次の戦闘が有利になるバフ効果を得たり、「友軍と連携して敵拠点を奪いながら少しずつ敵本陣へ侵攻していく」という流れが重視されていることや、倒された武将が一定時間で戦場に復帰してくる点など、『Empires』シリーズに近いゲームシステムになっているのが特徴的である。
特徴
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演技モード
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本編『6』と同じように三国志のストーリーに従って進行し、ステージごとに操作キャラが決まっている。
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年代別にシナリオが分かれており、お馴染みの勢力別形式のシナリオではない。
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タッチパネルを活用したアクション
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通常の「無双乱舞」の他に、タッチパネルや背面パネル・モーションセンサーを使った「神速乱舞」・フィールド上でランダム発生する「アクシデンタルバトル」・そしてフィールドで一回発生する「一騎討ち」(回避は可能)が導入された。
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体力ゲージ廃止
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今作は体力を表示する棒状のいわゆる体力ゲージが存在せず、画面の左上と右下が赤く染まっていくことで体力の減少を表現している。
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チェイン攻撃
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『6』で搭載されていた武器切り替えは廃止されており、武器は武将ごと一種類のみとなっている。武器切り替え+ヴァリアブル攻撃を担っていたRボタンは武器固有の攻撃を行うチェイン攻撃に変更されている。
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チェイン攻撃は通常攻撃や一部チャージ攻撃をキャンセルして繰り出せ、その後再び通常攻撃へ繋げられる。そのため攻撃が途中で途切れることは少ない。
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拠点システム
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『5』の拠点システムを発展させており、四角い拠点が多数配置された戦場で拠点を奪い合いながら戦うことになる。
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拠点は敵が涌き出るだけでなく、隣接する拠点を制圧不可能にする「祈祷所」や、制圧している軍に援軍がやって来る「伝令所」に加え、制圧している軍の攻撃力をあげる「武器庫」など多彩になっており、どの拠点から制圧していくか考えていく必要もある。
評価点
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美麗なグラフィック
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これまでの携帯機無双最高レベルのグラフィック。HD機の画質にとても近く、ロンチソフトとしては充分すぎるほど。
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ジャギなど全くなく、無双乱舞使用時はしっかりキャラクターの口が動くなど従来の携帯機無双では不可能だった表現もしっかり行われている。
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据置に劣らないワラワラ感
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無双シリーズの根底にあるワラワラ感も、元から充分なほどあった上、後に配布されたパッチ(通称:ワラワラパッチ)によって、さらに敵が群がるようになった。
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そのうえ処理落ちもほとんど無いのでストレスを感じない。
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タッチアクションでも神速乱舞自体は爽快感があり好評。
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背面タッチパッドを叩いて地面から衝撃波を出したり、PSV自体を振って地面を叩くアクションを行ったりとハードの特徴を上手く取り入れている。
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このアクションは無双乱舞(無双シリーズ恒例の必殺技)とゲージを共有しており、使いたくなければ使わなくても構わないため、後述のアクシデンタルや一騎討ちと違って批判されづらい。
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アップデートにより、PSVのミュージックアプリと同時起動が可能となり、実質カスタムサントラ機能が付いた。
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過去の無双シリーズや、自分の好きな音楽を流しながらゲームをプレイできる。
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その他
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トロフィー機能が搭載されており、それを埋めていくやり込み要素もある。
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エディットモードが充実。
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やり込めばやり込むほどエディットパーツが増えていくので、非常に幅広い種類の武将を作ることができる。
問題点
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アクシデンタルバトルのテンポの悪さ
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一部を除いてタッチ強制され、遭遇時馬に乗っていた場合は強制的に馬を降りてしまう。ステージ攻略時に無双恒例の作業のやる気を削ぎやすい。
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一騎討ちの存在
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過去の作品でも悪評を受けた一騎討ちシステムが、まさかの改悪を受けて帰ってきてしまった。
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フィールド上に存在する敵無双武将(演義モードの一部ではモブ武将)に接近すると強制的に発生してしまい、その内容もタッチ強制の後出しジャンケンで出来が良いとは言えない。
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以前は遭遇時の体力がそのまま引き継がれての戦闘になるので、瀕死の時に遭遇してしまうと瀕死のまま戦う羽目になり、戦闘後も体力は回復しないので、瀕死で勝利 → 敵の攻撃で即死 → 最初からやり直しという、最悪のコンボもたまに成立する。また装備アイテムの効果も適用されなかった。
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当然、難易度が上がるに連れて敵は固く強くなる。最高難易度では一回ミスしたが最期、そのままハメ殺されてしまう。
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そして勝利しても見返りが全くない。
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よって、このゲームをやり込むプレイヤーは自然と「武将から逃げて本陣に直行する」という、共闘感も何もない戦法をとってしまう。
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あまりにも不評の声が多かったためか、発売から一年以上経過した2013年3月6日に、一騎討ち突入時に体力が回復し、装備アイテムや武器による攻撃力上昇効果が適用されるようになるパッチが配信されるというサポートがなされ、多少難易度が緩和された。
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鬱陶しい虎戦車。
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雑魚敵として虎戦車が登場するのだが、この敵が「兵器であるため怯まない」「炎を使った攻撃を行い、威力が高く当たれば必ず吹き飛ばされる」「体力が高い」とかなり対処に困る。
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更に炎攻撃の際は処理落ちすることもある。
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これが拠点では2~3体同時に湧きだすこともあるためテンポも悪くストレスを感じやすい。
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一部プレイヤーを泣かせる、レアアイテムの入手条件。
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レアアイテムのいくつかは前述の「共闘モード」で条件を満たせば入手できるのだが、その共闘モードの難易度が恐ろしく高い。
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1人ではクリアが困難で、共闘を前提にしている。また、レアアイテムを取るためには高評価を獲得せねばならないのだが、高評価を取るには1人では確実に不可能な調整で、現時点アドホックパーティにも未対応であることも相まって周りにプレイヤーが居ない場合は入手が絶望的である。
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またアイテムコンプリートというトロフィーもあるので、共闘できないプレイヤーはトロフィーコンプも出来なくなってしまう。
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その他
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ボイスがあまり多くなく、争覇モード等では同じ台詞が多く単調に感じやすい。
総評
難点はあれど、ロンチソフトとしてのクオリティは高い。
全体的に「いつもの無双」として仕上がっており、ハードの特色を色濃く取り入れている。
特に携帯機最高のグラフィックとワラワラ感は一見の価値がある。
一部の要素が蛇足となっていることだけはとても残念だが。
最終更新:2023年12月12日 15:00