SIMPLE DSシリーズ Vol.17 THE ネズミのアクションゲーム マウス・タウン ロディとリタの大冒険
【しんぷるでぃーえすしりーず ぼりゅーむじゅうなな ざ ねずみのあくしょんげーむ まうすたうん ろでぃとりたのだいぼうけん】
| ジャンル | アクション |  
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| 対応機種 | ニンテンドーDS | 
| メディア | 256MbitDSカード | 
| 発売元 | D3パブリッシャー | 
| 開発元 | アール | 
| 発売日 | 2007年6月28日 | 
| 価格 | 2,800円(税込) | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 3箇所 | 
| レーティング | CERO:A | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 同名クレイアニメ映画のゲーム化 SIMPLEらしい安っぽい作り
 アクションとしてはさほど悪い出来ではない
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| SIMPLE DSシリーズ | 
 
概要
アメリカで2006年に公開されたクレイアニメーション映画「マウス・タウン ロディとリタの大冒険」をゲーム化したニンテンドーDSソフトであり、SIMPLEシリーズの一角でもある。
ストーリーとしては「紳士のロディと活発なリタが、悪者のザ・トウドの悪巧みから街を守る為に戦う」という映画と大方同様の内容である。
ゲーム内のほとんどがポリゴン描写となっているが、ゲームとしては2D色の強い内容で統一されている。
主なルール
ゲームの流れ
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ゲームについて。
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メインは横スクロールアクションのゲーム性となっている。状況によってはシューティングやミニゲームが挟まれる場面もある。
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ゲーム開始からエンディングまでは以下の流れで進行する。
 
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「プロローグ」
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ゲーム序盤のステージであり、横スクロールアクションにて「特定地点までプレイヤーキャラを移動させればクリア」という流れとなる。
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プレイヤーキャラはステージの状況によって自動的に変わる。横スクロールアクションを終えると、ミニゲームとシューティングが挟まれる。
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プロローグをすべてクリアするとメインステージに進める。
 
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「メインステージ」
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ゲームの大部分を占める横スクロールアクションステージであり、「ステージの隅々を探索してボスステージへ進めるきっかけを探す」という目的でプレイヤーキャラを動かす。
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いわゆる「メトロイド方式」というべきステージであり、きっかけを見つけられない限りはボスステージへの道は開かない。
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このステージではプレイヤーキャラをロディかリタの2人から選択できる。各キャラには特殊動作による性能差があり、各自の性能を駆使しないと先に進めない場面に遭遇する事がある。ステージ途中ではミニゲームが挟まれる場合があり、これも先に進む上で無視できない関門となる。
 
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「シューティングステージ」
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メインステージ開始時に画面下に表示されている「ジャミードジャー号」のアイコンをクリックすると、ジャミードジャー号を操作するシューティング専用のステージに移項できる。
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シューティングステージはステージセレクト制となっている。初期時では選択できるステージが1つしかないが、とある重要アイテムを入手していると選択可能なステージが増える。
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選択したステージをクリアすると再びメインステージに戻る。クリアしたステージによっては何かの特別ボーナス(アイテムなど)が得られる場合がある。
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メインステージで見つけたきっかけを満たした状態でシューティングステージに挑み、そこで何かしらの条件でステージクリアするとボスステージに移項できる。
 
 
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「ボスステージ」
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いわゆる最終ステージであり、ここで待ち構えるラスボスを倒せばエンディングとなる。
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横スクロールアクション専用であり、シューティングやミニゲームは発生しない。プレイヤーキャラはロディのみの使用となる。
 
横スクロールアクション
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操作系統。2人のプレイヤーキャラの操作は一部を除きほぼ同じである。
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十字ボタン左右でキャラの移動。
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Yボタンで通常攻撃。Bボタンでジャンプ動作。ボタンを2回押すと二段ジャンプ。
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ジャンプ中にYボタンでヒップアタック。Xボタンでダッシュ(バンジーコード)。
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通行人などに近づいてAボタンで会話。
 
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Xボタン操作の性能差。
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ロディの場合は体当たりで前方に突進する「ダッシュ」ができ、ダッシュ時にBボタンを押すと「ダッシュアタック」となる。
 ダッシュアタックは敵を吹き飛ばせる他、通路を塞ぐ「大きな岩」を破壊できる効果がある。大きな岩はロディでしか破壊できない。
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リタの場合はチェーン状の武器を伸ばす「バンジーコード」が出せる。
 バンジーコードは直接敵を倒す効果の他に、ステージ内に随所に設置されている「フック」に引っ掛ける事でぶら下がる事ができる。ぶら下がり中はジャンプで先に飛ぶ事が可能。
 フックを利用しないと飛び越えられない地形が存在する。
 
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横スクロールアクション時においては至る所に「お金」が配置されている。これを回収していけば所持金をストックできる。
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ステージのとある場所には商人がおり、彼らに話しかけると所持金と引き換えにアイテムが購入できる。
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購入したアイテムは売却できない。また、手に入れると二度と購入できないアイテムもある。
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アイテムの効力は主に「ジャミードジャー号の性能強化」がメインとなる。
 
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メインステージ内のどこかには購入できない重要なアイテムが配置されている場合がある。
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配置場所はロディのダッシュアタック、及びリタのバンジーコードを駆使しないと入手できない状況が多い。
 
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重要アイテムとは別で横スクロールアクション内の至るところにアイテムが置かれており、それを拾う事で戦況を有利にできる。
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配置アイテムは「お金(上記)」「ハート(ライフ1回復)」「エクストラライフ(ライフ全回復)」といったものがある。
 
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ポーズオプション。
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「ゲームデータを保存」…現状のデータを任意セーブする。
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「ジャミードジャー」…メインステージのみで選択可能。スタート地点に戻り、プレイヤーキャラの選択し直しやシューティングステージへの移項ができる。
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「ボーナスコード」…ボーナスコード入力画面が表示される。
…ボーナスコードはゲーム内でヒントが表示されるらしい。
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「メインメニューに戻る」…タイトル画面に戻る。
 
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その他の情報。
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本作にはスコアや制限時間の概念は存在しない。
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メインステージ内で「ワープ装置」という部屋に遭遇する場面がある。一度いったステージはワープ装置でショートカット移動ができる。
 
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ミス条件とゲームオーバーに。
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本作はライフ制と残機制を兼ねている(横スクロールアクション、シューティングのいずれかにも共通)。
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「ライフがダメージで全部尽きる」「落とし穴に落ちる(横スクロールアクションのみ)」で1ミス。
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ステージ内には「チェックポイント」という印があり、それに触れればミス後にてそこからの復活ができる。それ以外では少し前に戻された状態での復活ちなる。
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残機がすべて尽きると無限コンティニューが可能だが、所持金が半減するペナルティが発生する。コンティニューを拒否すると完全ゲームオーバー。
 
シューティング
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操作系統。横スクロールアクションとは操作が違っている。
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十字ボタンでジャミードジャー号の大砲照準調整。
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Yボタンで大砲発射。Aボタンでブレーキ(一時的なスピード低下)。Bボタンでジャンプ
 
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シューティングについて。
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ジャミードジャー号を操作し、執拗に追ってくる敵の攻撃をかわしていかなければならない。
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他のゲームで例えるならば『NAM1975』や『ワイルドガンズ』などの「自機が手前、敵が奥に配置されている」系等のシューティングである。
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シューティングは強制スクロールでの進行となる。また、ジャミードジャー号そのものの移動調整はできない(移動行動はブレーキとジャンプのみ)。
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大砲照準を調整しつつ、敵に照準を合わせて大砲を当てると一時的にひるむ(一部例外を除き、敵を完全には倒す事はできない)。
 敵の攻撃や水辺に浮遊している障害物がジャミードジャー号に触れるとダメージ。特定場所までジャミードジャー号をミスさせずに進ませればステージクリア。
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メインステージ内で購入アイテムを手に入れているとジャミードジャー号の性能が強化できる。よって、メインステージ内の探索はシューティングを有利にできる機会となる。
 
ミニゲーム
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本作は全部で3種類のミニゲームが用意されている。
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絶体絶命な爆発寸前までにロックを全部外して脱出を行う「世紀の大脱出!」。
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サッカーボールを蹴りキーパーを避けてシュートを目指す「アンダーワールドカップ」。
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障害物をかわしながらジャミードジャー号を操作する「障害物レース」。
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一度プレイしたミニゲームはタイトル画面から単体でプレイ可能となる。
 
評価点
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操作性やテンポ感に関しては良好。軽快な操作性でストレスは感じにくい。
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問題点で述べた視野の悪さはいかんともし難いが、慣れてしまえばさくさくと先に進む事ができる。
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横スクロールアクションやシューティングとしてはわかりやすい操作系統で、タッチペン操作の押し付けが全くないのも美点。
 
 
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グラフィック関係は及第点。
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格別に美麗という訳でもないが、ちゃんと「2Dのゲーム性と3Dのポリゴン描写」の調和が保たれている。
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有名どころで例えるならば『風のクロノア』に近い描かれ方といったところか。表現の魅力という意味ではあちらの方が断然上だが。
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「プレイヤーキャラがスケートの如くパイプ上を滑る疾走感」「ジャミードジャー号の重量感溢れる動き」といった外見はなかなかかっこいい。
 
 
問題点
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ボリュームが薄すぎる。
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SIMPLEシリーズだから仕方がない面もあるとはいえ、それにしたってステージボリュームが足りていない。
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明確なステージ総数は不明だが、軽く探索するだけでもステージ全般を行き尽くせてしまえる位にステージは少ない。
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メインステージできっかけを探さないとクリアできない迷路要素はあるが、きっかけの在処が分かってしまうと即効でクリアできてしまう。
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ミニゲームはたったの3種類しかなく、どれもはっきりいってショボい。こんなミニゲーム入れるなら他に容量回せと…。
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難易度の選択などは一切できないので、一度クリアしてしまうとこれといったやり込みが見当たらなくなってしまう。
 
 
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ゲーム面での不備。
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周辺の視野が若干悪く、「気が付いたら敵のダメージをもらっていた」「ジャンプしたら落とし穴に転落していた」なんて事態が慣れない内は頻発しやすい。
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メインステージにて「いまプレイヤーキャラがステージ内のどこにいるのか」というMAP機能が搭載されておらず、必要以上に迷いやすい有様となっている。
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メインステージでロディとリタを選択できるのがスタート地点のみなので、わざわざ選び直すのにスタートへの後戻りをしなければならない。
 
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映画版の魅力が再現できていない。
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せっかくの映画からのゲーム化なのに、演出関係が残念なものとなっている。
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随所にイベントが発生するが、キャラ達の表情のバリエーションが乏しい。一例としては「相当なピンチな状況なのにロディとリタが笑顔表情で緊迫感がまるでない」などが挙げられる。
 
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イベント中にキャラが動く演出は一切なく常に棒立ち状態であり、話のあらすじもテキストで淡々と表示されるだけ。そのくせにスタッフロールだけは何故か異様に長い。
 
総評
いくらSIMPLEでもボリュームがなさすぎというのが第一印象だろうか。とってつけた様な映画版の再現イベントやミニゲームを削ってでもボリュームUPは図るべきだったはず…。
アクションゲームとしての土台は決して悪くなく、「軽~く探索型アクションゲームをプレイしたい」という方にはいいかもしれない。お勧めはできないが…。
最終更新:2022年12月22日 19:41