【そうるきゃりばーふぁいぶ】
ジャンル | 対戦格闘アクション | ![]() ![]() |
対応機種 |
プレイステーション3 Xbox 360 |
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発売・開発元 | バンダイナムコゲームス | |
発売日 | 2012年2月2日 | |
定価 | 8,380円 | |
レーティング | CERO:D(17才以上対象) | |
判定 | なし | |
ポイント |
キャラの世代交代&リストラ 1人用モード削減 オンライン前提の調整 『BD』のパーツ配置システム逆輸入 クリエイションの柄添付機能追加 国外のみ非常に安い価格設定 全体的にボリューム不足 圧倒的主人公 |
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ソウルシリーズ |
『ソウルキャリバー』シリーズナンバリング第5作。世界観を『IV』の17年後に移し、システム・キャラクターなどに大きく変更を加えている。
ゲストキャラクターとして『ASSASSIN'S CREED』シリーズのエツィオ・アウディトーレ(*1)、ゲスト流派として『鉄拳』シリーズからデビル仁流派が登場している(*2)。
縦斬り・横斬りと8Way-RUNといったシリーズの骨子となる操作システムはそのままだが、本作では2D格ゲー的なパワーゲージであるクリティカルゲージ(最大でゲージ2本まで溜められる)が追加され、新たな駆け引きの要となっている。以下は新システムについて記述。
+ | 圧倒的主人公の様子 |
+ | ストーリーについてのおおまかなあらすじと難点や問題点。ネタバレ注意 |
対戦部分に特化しただけあって、基礎システムに若干の変化が生じつつも、良好なゲームバランスに優れた環境面と、対戦ツールとしては優れた作品と言える。対人戦やキャラクリに魅力を感じるプレイヤーであれば、腕や相手次第でかなり楽しむことができるだろう(*34)。
その一方、『ソウルキャリバー』というタイトルとしては、初期から登場する人気キャラの削除や一人用のボリュームのなさなど、シリーズの魅力・長所を削ぎ落としてしまった点に批判は集中し、本作を評価しないプレイヤーも数多い。
もともとこのシリーズはソウルエッジの時代からキャリバー3に至るまで、家庭用は名作と評価され大きな売り上げを出す一方で、大元のアーケード版は対戦人気が振るわず常に閑古鳥が鳴くという歴史が続いていた。
対戦を重視しない一人用を楽しむ客層、他の格闘ゲームの複雑さから逃れてきた層(*35)に支えられてきた側面があり、そこを見誤った感が拭えないところである。
他のゲームシリーズで言えば、丁度無双シリーズにおける『真・三國無双5』のような立ち位置であるといえるだろう(*36)。
*1 本作では『BROTHERHOOD』準拠の見た目となっている。
*2 デビル仁本人は未登場。
*3 例えば3ラウンド先取制の試合で、相手に2ラウンド取られた時など。
*4 どちらかと言えば若干だがカサンドラ寄りの性能
*5 ナイトメアは狡猾な性格になっている。とはいえ対戦中の台詞などは概ね同じ。
*6 ピュラΩという同じ武器の別verキャラも居るが、設定として性格が凶暴化しているため、これはこれでモーションの癖は強い
*7 モーション自体にもキャラの性格を大きく反映させる事は、キャラクターの個性付けとして見れば優れているため、これ自体は一概に難点とは言えない。
*8 例えば剣盾使いの真面目な男キャラを作っても、対戦中にこれらの技を使うと途端にオカマキャラめいてしまう。
*9 ただIIIの時は、メインキャラクターの流派とは別に、クリエイションキャラ専用の武器種・流派があり、それらはメインキャラ流派に比べて性能が微妙でガチ対戦には不向きなものの、モーションに従来の流派とは異なる個性付けがされていたり、または良くも悪くも没個性的だったりと、オリジナルキャラ制作の際の選択肢を広げてくれていた。
*10 補足すると、2人とも主として使う武器はあくまで刃物。ツヴァイはトンファー的にも扱える十字架に近い形状の片手剣を、ヴィオラは鉤爪を使用。
*11 流石に今作では、前作での強烈すぎたSTG性能・逃げ性能などはかなり落ち着いている。
*12 『ソウルキャリバー』シリーズは起き攻め対策のセオリーの1つとして「寝っぱ(ダウンしたまま)」というものがある。これは「ダウンさせられた後にすぐ起き上がろうとせず、あえて一旦寝っぱなしで相手の中下択攻撃を一撃だけ喰らうか空振らせるかしてから起き上がることで、中下択始動の強烈なコンボを確実に回避し、結果的に被ダメージを少なく抑える」という対策なのだが、ツヴァイの幻体起き攻めは中下択だけでなく寝っぱ狩り択からコンボに行く事すら可能なので、爆発力は非常に高い。
*13 アーケードモード、『Broken Destiny』と同様のクイックマッチ、レジェンダリーソウルズという高難易度モード。
*14 特に新キャラ。ツヴァイとナイトメアの因縁は何だったのか、エイミはなぜ記憶を失いヴィオラという名と姿になったのか、など。シバやレイシャの過去も作中では特に説明されず、ツヴァイに敗れたナイトメアがその後どうなったか不明等々、曖昧な部分はとても多い。
*15 過去作の物語上で大暴れしたナイトメアらしからぬ迂遠な策略だが、これは今作のナイトメアはラファエルを宿主としている(過去作でもジークフリートを宿主としていた時、ジークの人格は多少残っておりナイトメアの行動に影響していた)ため。元々貴族の当主だったラファエルはこういった陰謀や搦め手に長けているのだろう。
*16 ジークフリートに至っては、ソウルエッジに支配されナイトメアと化す以前の時点で『過酷な国内情勢ゆえに母親から満足に育てて貰えなくなっていき、そんな中で生き抜くためとはいえ、盗賊団(コソ泥集団などではなく、殺して奪うタイプの集団)まで作り略奪を繰り返した挙げ句に、遠征先で敗戦し撤退してきた自国の騎士団の隊列にも襲いかかり虐殺。さらに騎士達の一人である自分の父親を(顔が判別しづらい闇夜だったとはいえ)自らの手で殺してしまうが、親殺しという事実を受け入れられず現実逃避し狂ってしまう』という、パトロに負けず劣らずな強烈な過ちを犯している。
*17 目は赤黒くなり右腕は異形化するというショッキングな姿に。
*18 ただ、彼の人生においてイヴィルとは自分の家族を滅茶苦茶にした邪悪な存在そのものなので、最愛の姉がそのイヴィルになっていたと突然判明したら激しく混乱するのは仕方なくはある。とはいえ姉の「私達、家族だよね?」という懇願に対し、剣を突き付けてまで拒み逃げ出す姿はかなり情けないものだったが…。
*19 これはソウルキャリバーが単なる善性の存在ではない、という演出のため。今作のストーリー上のラスボスのエリュシオンは、ソウルキャリバーそのものである。
*20 邪剣に関係なく極めて悲惨な生い立ちや人生のキャラもいるし、邪剣に関わったせいで人生が狂ったり悲惨になってしまったキャラは他にも色々いるが「"邪剣のせいで"生まれた時点・物心ついた時点で既に人生が狂っていて、まとも・幸せに過ごせた時期が全く無い」となるとこの姉弟くらいである。パトロはまだしもピュラは特に悲惨。今後に希望のあるEDだったのが救いではあるが…。
*21 全キャラの詳しい設定やストーリー開始前のバックストーリーを読む事ができた。
*22 雪華に抜刀術を教わっておきながら剣と盾で戦うことに固執していたのも、ストーリー後半でエリュシオンがソフィーティアの姿形で現れたのもそのせい。彼にとっての偶像の姿で現れる事で、エッジ破壊の命令を信じさせやすくするため。
*23 あの娘に関わると謎の死を遂げる…と噂されるようになり、ピュラは孤独と絶望感を強めていった。
*24 衣装破壊演出後は仮面が破壊され素顔が露わになる。
*25 それを見越してネタを仕込む(衣装破壊後は別のキャラに見えるように作る等)こともできるが、そういう仕込みが可能なキャラクリは限られる上に難しい。
*26 破損後のパーツが別に用意されている。
*27 基本下着と靴下のみになる。女性キャラが装備できる一部のパーツはアップデートで破壊不可の仕様になったが…。
*28 ただし、内部的には『IV』の頃の防具のように上中下で分かれているようで、それらを個別に指定できる。逆に言えばズボンだけなどの指定はできないので、例えば鎧(胸当て)とTシャツを重ね着した場合下(Tシャツ)まで吹き飛ぶ場合がある(下着扱いの物は破損しないが。
*29 『IV』に至っては、クリキャラの流派に選べないだけではなく、アルゴルをカスタマイズする事すらできなかった。
*30 例えば金属の大きな飾りが付いた胸当ての上に、身体のラインが出るようなTシャツを着ても、この場合は飾り部分は全く貫通しない。
*31 例えば大きめの腰鎧とコートなど、明らかに干渉・めり込んでしまうような組み合わせ。この場合は腰鎧とコートはどちらかしか装備できない。
*32 他の多くの部位が同時装備不可扱いになってしまう。
*33 特に縮小方向。平面のパーツや紐が作れるため。
*34 実際に、発売年のEVOのメイントーナメントだけでなくサイドトーナメントにも複数回選ばれたり、欧米で何度か世界大会が行われている。また、問題点の項目にもあったランクマッチの難点を憂いた国内の有志が、『段位戦』という明確なルールを制定した非公式オンラインマッチを、専用サイトまで作り約3年間に渡って運営していた。
*35 ただキャリバーは3D格ゲーにありがちな『技数が過剰なまでに多い』という難点もずっと抱えていたので、技数を大幅に減らした今作はそういう層に配慮していないわけではない。
*36 基本的な出来は悪くない一方で、キャラクター一新やモーションの簡略化・流用が賛否両論、ハードも同じPS3/360etc…。