ゲンジ通信あげだま

【げんじつうしんあげだま】

ジャンル アクションシューティング
対応機種 PCエンジン
メディア 4MbitHuカード
発売元 日本電気ホームエレクトロニクス
発売日 1991年12月13日
定価 5,800円(税抜)
判定 なし
ポイント 溜め攻撃無双
アニメ版とは似て非なるもの


概要

  • 1991年後期から翌年までTV放送されていた同名アニメのゲーム化にあたる一作。
  • 一人プレイ専用、全6ステージ、裏技にて難易度4段階調整が可能。

主なルール

  • 本作はショット&ジャンプ操作の横型アクションシューティングであり、ステージによってスクロールの仕方が違う。以下詳細。
    • ステージ1~5途中までは強制スクロールで進行。他ゲームで例えるならば『チェルノブ』や『ウルフファング』などのそれに近い。
      • 強制スクロール場面では操作キャラは常に前方(右側)に向いており、後ろを振り向く事はできない。それ故にそれを意識した攻撃を行う必要がある。
    • ステージ5途中からは任意スクロールになり、自身の移動操作にて先に進む事となる。ボス戦に進むまでは後ろのスクロールへ引き返す事も可能。
      • このステージと下記の固定スクロールにおいては主人公の前後の向き調整が可能であり、通常のアクションゲームに近い操作となる。
    • 各ボス戦は固定スクロールであり、限られた画面にてボスに挑む事となる。
  • 主な操作方法は十字キーで主人公の操作、ボタンは各自、ショットボタンとジャンプボタンに使用する。
    • このゲームの攻撃は溜め方式を採用している。詳細は下記にて。
    • ジャンプボタンを普通に押せば飛距離の短い小ジャンプを行う。ジャンプというよりは一時的に軽く浮く程度のジャンプ力であり、細かい段差を回避するのに向いている動作といえる。ジャンプ中は移動制御が可能(下記の大ジャンプも同様)。
    • 十字キーの上を押しながらジャンプボタンを押すと通常より大幅に飛距離の長い大ジャンプを行う。どちらかといえば、こっちの方が一般的なアクションゲームでいうところのジャンプに相当する。
    • 地上にて十字キーの下を押すと無敵時間と攻撃判定が発生する前転アタックが行える。敵の攻撃を回避する為の必勝操作だが、操作中は一切の制御ができない上に、前転を終えると若干の隙が生じるので過剰な連発は危険である。
  • 溜め撃ちに詳細に関して、まず以下の表を見てほしい。
気合ゲージ ⇒この方向からゲージが溜まる
・ ・ か ・ ・ た ・ ・ は ・ ・ ま ・ ・ ら
溜めレベル 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
  • このゲームの画面上に「・ ・ か ・ ・ た ・ ・ は ・ ・ ま ・ ・ ら」という気合ゲージが存在し、ショットボタンを押しっぱなしにする事でゲージが上昇、ボタンを離した時のゲージの溜まり具合によって専属の攻撃が放てる仕組みとなっている。溜めレベルはゲージ上では15段階まであるが、特定条件(下記)を満たすとさらに上限のレベル16の溜め攻撃が可能。
    • ゲーム開始時は「・ ・ か」の3段階までしか溜め攻撃ができない*1。専用アイテムを取る事で溜めの上限が増し、段々と強力な溜め攻撃を放てる仕組みとなっている。
    • レベル1の溜め攻撃は、ショットボタンを軽く押しただけで出せるので、溜めというよりは通常攻撃に近い性能で連射も可能。但し、当然ながら攻撃範囲、威力共にひよっちい為あまり実用的ではない。
  • 次に溜めレベルによる攻撃種類を以下に表記する(表中央部の上は気合ゲージ表示、下は溜めレベル)。
火炎の術 ・ ・ か
1 2 3
主人公が最初から持っている火炎系の1~3段階溜め攻撃。この時点では攻撃範囲は狭く、あまり性能がいいとはいえない
竜巻の術 ・ ・ た
4 5 6
アイテム「竜巻の術」を取得すれば溜め範囲が伸びる、竜巻系の4~6段階溜め攻撃。火炎の術よりは攻撃範囲が広い
波動の術 ・ ・ は
7 8 9
アイテム「波動の術」を取得すれば溜め範囲が伸びる、波動系の7~9段階溜め攻撃。攻撃範囲が上記2術よりもさらに広がる
魔物の術 ・ ・ ま
10 11 12
アイテム「魔物の術」を取得すれば溜め範囲が伸びる、魔物召喚系の10~12段階溜め攻撃。さらに画面の広範囲を攻撃できる
雷光の術 ・ ・ ら
13 14 15
アイテム「雷光の術」を取得すれば溜め範囲が伸びる、雷光系の13~15段階溜め攻撃。放つだけで画面のほぼ全体を攻撃できる超性能
爆発の術*2 ゲージなし
16
「竜巻の術」から「雷光の術」のすべてを取得し、ゲージ最大まで溜め続けると放てる爆発系の16段階溜め攻撃。
画面全体攻撃と爆音と共に敵大ダメージをあたえるボンバー的存在の最強攻撃
  • 飛行しているアイテム敵を倒すとアイテムを落とす。また、道ばたにアイテムが放置されている場合もある。以下その詳細。
    • 「術関係」…気合ゲージの上限を増やすアイテム。すべて集めると「爆発の術」も出せるようになる。
      • 「竜巻の術」…気合ゲージの上限「・ ・ た」(溜め4~6段階)が増える。
      • 「波動の術」…気合ゲージの上限「・ ・ は」(溜め7~9段階)が増える。
      • 「魔物の術」…気合ゲージの上限「・ ・ ま」(溜め10~12段階)が増える。
      • 「雷光の術」…気合ゲージの上限「・ ・ ら」(溜め13~15段階)が増える。
    • 「その他」
      • 「回復カード」…ライフ*3が1回復。
      • 「お助けカード」…一定時間、主人公周りに補助オプションが付く。
      • 「無敵カード」…一定時間、主人公が無敵になる。
      • 「変換ミスカード」…一定時間、主人公が無敵になるが、溜め撃ちができなくなる。
      • 「はずれカード」…お助けカードの効力がなくなってしまう。
    • 各ステージに「わーぷ朗」というキャラが必ず1つだけ配置されている。これに触れればイベント発生後にライフ全回復の効果。厳密にはアイテムではないが、絶対に触れておきたいライフボーナスポイントである。
  • 残機なしのライフ制。ライフが全部なくなるとゲームオーバー。ダメージ条件は「主人公が敵や敵攻撃に触れる」「穴に落ちる(下記)」のいずれかで、ダメージ数はどれもライフ1消費で固定となっている。
    • ステージをクリアすると、残った分のライフがスコアボーナスとなり、次ステージ開始にてライフが全回復する。
    • このゲームでは穴に落ちてもライフが1減るだけで、一撃で直接ゲームオーバーになる要因は存在しない。
    • 難易度ノーマル(初期ゲーム設定)では初期/最大ライフ数は8だが、設定難易度によっては初期/最大ライフ数が変化する(最も難しい難易度だとライフ数3となる)。
    • ゲームオーバー後のコンティニューは可能だが、すべての術関係アイテム効果がリセットされた状態での再開であり、コンティニュー回数は有限である(裏技でコンティニュー回数を増やす事は可能)。

評価点

  • 当時のPCEの基準としてみれば、グラフィックはそこそこ頑張っているレベル。主人公の躍動感溢れる動きはなかなかイカす。
  • BGMのクオリティは普通に高く、耳に残る印象的なメロディが素敵である。裏技でサウンドテストが可能。
  • ダメージを受けても無敵時間が発生するおかげで連鎖ダメージは回避できる。また、落とし穴に落ちても1ダメージだけで済み(もちろん無敵時間発生)、自動的に落とし穴からジャンプしてくれる救済処置のおかげで理不尽死に遭遇する事はほぼあり得ない。
  • 溜め攻撃の種類は計16段階と何故か豊富。各段階共に攻撃判定や攻撃グラフィックにまで差別化が図られている。

問題点

  • 上位溜め攻撃の性能が強すぎて、上位溜め無双となってしまう状況が多い。
    • 上位溜め攻撃は画面内の敵全体にダメージをあたえる高性能であり、これを多用してしまうとシューティングの常識である、狙った敵を撃ち分ける楽しみさが消失してしまう事になる。
    • すなわち、このゲームにおいては、「最大まで溜めを行い、敵が現れた瞬間に即溜め攻撃を放てば勝手に敵が倒される」の繰り返しになりやすく、シューティング部分としてのゲーム性を否定するようなプレイスタイルに陥りやすい。
    • 但し、溜めをすればする程にその分の時間を消費し危険を伴う上に、どの溜め攻撃も攻撃持続時間はさほど長くはなく、それ一回で長期間に敵を倒せる訳ではない。状況によっては無理に最大溜めを行うよりも、中程度の溜めで攻撃した方が効率良く敵ダメージをあたえられる事もある。よってどの位溜めるかの計画性が重要となる。
  • 溜め攻撃の種類が豊富なのはいいが、どのタイミングで放てば使いたい攻撃をするのかが直感的にわかり辛い。画面上部に溜めゲージが表示されてはいるが、画面上に表示されているこれを見ながら攻撃するのは視覚的に困難であり、その結果、ひらすらにゲージを溜めての上位溜め攻撃に依存してしまう状況に陥りやすい。
  • このゲームはキャラがやや大きく描かれている影響で、ジャンプすると画面上下にスクロールする機会が多い。それ故に、ジャンプ後の地形把握が若干困難であり、ジャンプしたら落とし穴に落ちていた、なんて事が結構あり得る。
  • ゲームのボリュームがやや不足気味。全体的にステージが短めな上に、ステージ2の構造が他ステージよりも極端に短く、最終ステージ後半は過去ボスラッシュで水増し感が目立つ。
  • コンティニューすると、すべての術関係アイテム効果がリセットされてしまう故に、特に後半ステージでは敵の数や攻撃が猛威を揮ってくる事も相まって異様に苦戦するハメになる。プレイヤーの腕前によってはコンティニューの意味が成していないおらず、詰みに陥る可能性高し。
  • アニメ版とはあまりにもキャラの外見が違う。アニメを知ってる人から見れば「誰だお前」状態であろう。
    • これはアニメ開始前の初期設定を元にしていたため。コミックボンボンでは半年ほど前から漫画が先行連載されており、あげだまが野生児で和風の戦闘服をまとうなどこのゲーム同様に初期設定を元にしていた。しかしアニメ化の際に大幅な設定変更がされたため、漫画読者から見たらアニメ版が「誰だお前」状態になってしまった。
    • さらに漫画ではそれまで戦っていた敵組織が壊滅・新たな敵組織が登場、キャラクターの容姿変化など、対象層の子供からしても強引にアニメにすり合わせたと感じさせる設定の仕切り直しがされた。
  • アクション重視でストーリー性は皆無。

総評

ゲーム自体は良くも悪くもPCエンジンHuカードらしいアクションキャラゲーという印象。
溜め攻撃の半チート性能はゲームバランス的にどうかとは思われるが、使うリスクを伴う事を考えると、そこまで極端にゲームバランスが崩壊しているものではなく、そういうものと割り切れば楽しめはできるだろう。
アニメ版はゴールデン帯放送にもかかわらず、(主に話中盤位から)パロディネタとやり過ぎと言えるほどのお色気演出で90年代屈指の怪作としての一部ファンからは注目を集めていたが、ゲーム版はごく平凡な出来であり、いまいちインパクトに欠ける存在で落ち着いているのが悲しいというか安心というか…。


余談

  • 本作で使用されている溜め攻撃は、上記の漫画初期であげだマンが使っていたアダマンの術と呼ばれる秘術。「アダマンの術・○○の術!」と、敵に合わせて有効な術を繰り出していた。
    • 術の頭文字が「あかさたな…」で構成されているのが特徴で、本作で使用された物の他に(さ)砂塵の術、(な)流れ星の術、(や)ヤリの術、(わ)ワンアップの術が存在する。