三刻志
【さんこくし】
| ジャンル | パズル | 
| 対応機種 | アーケード | 
| 販売・開発元 | ミッチェル | 
| 稼動開始日 | 1996年8月 | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| 判定 | なし | 
 
概要
ミッチェル製作の『上海』亜流作。どちらかと言えば『中国龍』、または同社製作の『長江』に近い。
ゲームシステム
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積み上げられた麻雀牌を選択して消していき、課題の役を揃える。
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麻雀の面子と同様に、麻雀牌は同一のものを3つ選択すると「暗刻消し」となって消滅する。また、123/456/789のように、順に並んだ数の数牌を3つ選択する事でも消滅する(「順子消し」。)。
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刻子・順子のルールは『大牌砦』(メトロ)とは違い、234や567のような並びでは消す事は出来ない。また、『大牌砦』や『中国龍』と違い牌をストックする概念はないため、現在の配置で暗刻または順子の組み合わせを選択できなかったら、その時点で手詰まりとなる。
 
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指定された牌を消して課題の役を完成させればステージクリアとなる。
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課題の役は牌姿が表示されているため、麻雀を知らなくてもプレイに支障は無い。
 
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HELPとBACKの機能がある。前者は次の選択のヒントを表示してくれる。後者は一手戻る。それぞれ回数が限られている。さらに一度だけALL BACKという最初からやり直す機能もある。ただし残り時間は変わらないので、かなり手早く進める必要がある。
 
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ステージクリア後、スコアによって武将の支援を受けられる。クリア後、各種能力を持った三国志の武将(蜀のみ)が表示され、スコアを消費して選択する。武将の能力はカーソルのスピードを上げたり、HELPやBACKの回数の増加など、プレイを補助する機能となっている。
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イージーモードとノーマルモードの二種類から選択できる。
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イージーモードでは、取れる牌が見える等、一部の武将支援が無償で受けられる。ステージ数は3。
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ステージクリア時、三国志の武将(張飛、関羽、劉備)の絵が表示される。
 
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ノーマルモードでは、無償の武将支援はもちろんない。
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ノーマルモードでは背景に女の子が表示されている。牌が残っていてもクリアすれば全て見える。
 
 
特徴
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本作は基本ルールこそ『中国龍』に似ているが、面子/刻子/順子消しの存在が更なる選択肢をプレイヤーに提示している。
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この手のゲームの例に漏れず、本作も同じ牌は4つまでと言うルールがある。そのため、面子/刻子/順子で牌を二回とってしまうと同じ柄の牌で消す事が出来なくなる。
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言い換えれば、同じ牌が4枚使われる面は順に消しても一回は同じ柄で消す事が出来る。この一回をどの場面で使うかが重要なポイントになっている。
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もっとも、「同じ順子3セットを、順子で消すか刻子で消すか。また、どこから消すか」という場面が多く、大抵同じ牌は3枚しか使われないのだが。
 
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字牌は「迷わず消せる」心理的に楽な牌であり、麻雀では役を作る際には重宝される牌なので、消せばクリアに着実に近づくボーナスのような牌に感じる。
 
評価点
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武将による支援システム。
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スコアにより能力を付与するというシステムは悪くない。
 
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表示される女の子は割合可愛い。
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脱衣要素もある。2ステージ目からバストトップ解禁。
 
問題点
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高い難易度。
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消す手段は多いが三枚ずつなので一度に消える枚数が多く、選択ミスを挽回しにくい。さらに麻雀のルールを反映させておきながら、順子では前述の消し方しかできず234のような消し方ができないのも、これに拍車をかけている。
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一方で、配置される牌の並びはステージ毎に固定。つまり、解法を覚えてしまえばゲームとして楽しめなくなる。
 
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乏しいボリューム。
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イージーモードはともかく、ノーマルモードですらわずか8ステージしかない。
 
総評
上海亜流作。その中でも特に難しい部類に入る。消せる方法が多いという事は、選択肢が増えると言う意味でもあるからだ。
その点を除くと平凡な印象を受ける本作だが、牌の配置は各ステージ固定なので解法を覚えれば詰まる事がないという重大な欠点を抱えている。しかもボリュームが薄く、やりこみ度も低い。
なんとも立ち位置の微妙なゲームである。
最終更新:2022年04月10日 16:03