PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD

【ぷろじぇくと くろすぞーん つー ぶれいぶ にゅー わーるど】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 ニンテンドー3DS
メディア 3DSカード/ダウンロードソフト
(限定版は3DSカードのみ)
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 モノリスソフト
発売日 2015年11月12日
定価 通常版:6,640円
限定版:9,980円(全て税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 8個+コンティニューセーブ1個
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 良作
ポイント まさかの続編
前作の問題点を改善
『ナムカプ』の主人公が主人公
『PXZ2』と同時に『ナムカプ2』でもある
CAPCOMクロスオーバー関連作品シリーズ
セガ クロスオーバー関連作品シリーズ
バンダイナムコ クロスオーバー関連作品シリーズ


概要

有名ゲーム会社同士のコラボRPG『PROJECT X ZONE』(以下PXZ)の続編。
前作同様のバンダイナムコエンターテインメント、カプコン、セガ(セガゲームス&セガ・インタラクティブ)に加え、新たに任天堂が参入したクロスオーバー作品。
他社同士のお祭りゲーで正統な続編が作られるのは極めてまれ(せいぜい『スーパーロボット大戦』ぐらいだろう)であり、驚愕したユーザーも多かった。
今作は主人公を含め、PXZの原点とも言うべき『NAMCOxCAPCOM』(以下ナムカプ)の続編ともいえる形になっている。


参戦作品・登場キャラ一覧

+ 非戦闘ユニットのみの作品も含む。太字は本作で初登場。敵は除く。
カプコン作品 ストリートファイターシリーズ ペアユニット リュウ
ケン・マスターズ
春麗(シャオユウとのペア)
ソロユニット イングリッド
バイオハザード リベレーションズ ペアユニット クリス・レッドフィールド
ジル・バレンタイン
バイオハザード6 ソロユニット レオン・S・ケネディ
非戦闘キャラ エイダ・ウォン
ヴァンパイアシリーズ ペアユニット デミトリ・マキシモフ
モリガン・アーンスランド
ソロユニット フェリシア
ロックマンXシリーズ ペアユニット エックス
ゼロ
デビルメイクライシリーズ ダンテ
バージル
ストライダー飛竜シリーズ 飛竜(秀真とのペア)
逆転裁判シリーズ ソロユニット 成歩堂龍一&綾里真宵
非戦闘キャラ 御剣怜侍
キャプテンコマンドー ソロユニット キャプテンコマンドー
スターグラディエイターシリーズ ジューン・リン・ミリアム
ロストワールド ショップ店員 シルフィー
セガ作品 サクラ大戦シリーズ ペアユニット 大神一郎(エリカとのペア)
エリカ・フォンティーヌ(大神とのペア)
真宮寺さくら(ジェミニとのペア)
ジェミニ・サンライズ(さくらとのペア)
バーチャファイターシリーズ 結城晶
影丸
ソロユニット パイ・チェン
龍が如く OF THE END ペアユニット 桐生一馬
真島吾朗
エンド オブ エタニティ ゼファー
ヴァシュロン
ソロユニット リーンベル
非戦闘キャラ ガリジャーノン
Shinobi ペアユニット 秀真(飛竜とのペア)
スペースチャンネル5 ソロユニット うらら
ベア・ナックルシリーズ アクセル・ストーン
Kunoichi -忍- 緋花
シェンムーシリーズ 芭月涼
せがた三四郎 せがた三四郎
バンダイナムコ作品 鉄拳シリーズ ペアユニット 風間仁
三島一八
リン・シャオユウ(春麗とのペア)
ソロユニット 三島平八
.hack ペアユニット カイト(ハセヲとのペア)
非戦闘キャラ アウラ
.hack/G.U. ペアユニット ハセヲ(カイトとのペア)
テイルズ オブ ヴェスペリア ユーリ・ローウェル
フレン・シーフォ
ソロユニット エステル
GOD EATER 2 ペアユニット シエル・アランソン
香月ナナ
ソロユニット アリサ・イリーチニナ・アミエーラ
NAMCOxCAPCOM ペアユニット 有栖零児
小牟
ゼノサーガ エピソードIII ツァラトゥストラはかく語りき KOS-MOS(フィオルンとのペア)
ワルキューレの冒険シリーズ ソロユニット ワルキューレ
ソウルキャリバーV ナツ
サモンナイト3 アティ
オーダイン ショップ店員 みゆき
妖怪道中記 非戦闘キャラ たろすけ
乙姫
本作オリジナル 裏嶋千鶴
任天堂作品 ファイアーエムブレム 覚醒 ペアユニット クロム
ルキナ
非戦闘キャラ チキ
ゼノブレイド ペアユニット フィオルン(KOS-MOSとのペア)

システム

  • ターン制への変更
    • 前作は各キャラの素早さに依存し、敵味方入り混じって素早いキャラから順に行動する形式だったが、本作は味方と敵のターンで区切る形式に変更され、ターン内の行動順は好きなように選べる形になった。
  • 戦闘システム
    • 基本は前作同様、「ペアユニット」と呼ばれる二人一組のユニットに「ソロユニット」という1人ユニットを加入させる、3人1組形式。
    • 技の構成も「方向+ボタン」(方向を押さないパターンも含め最大5種)はそのままだが、通常攻撃の使用可能回数が反撃時も含めて3回で固定されており、後述のミラージュキャンセル使用時を除けば一度に全ての攻撃を使う事が出来ない。
      • 代わりに、その戦闘で未使用だった技は「チャージボーナス」として次回の戦闘で強化される。
    • クリティカルシステムや、コンボで溜める「クロスゲージ」システム、加入しているソロユニットを呼び出す「ソロアタック」、隣接している他のペアユニットを戦闘中に呼び出す「サポートアタック」は前作同様で、ペアとソロの攻撃が同時に当たると「クロスヒット」となるシステムもほぼそのまま引き継いでいる(今作ではサポートアタックでクロスヒットに参加するにはスキルが必要になった)。
  • XPとSP
    • 前作では必殺技や複数技はおろか、防御や反撃、スキルの使用も全て全体共有のXP(クロスポイント)1つで管理されていた。
    • 本作では必殺技等の攻撃要素と完全防御は全体共有のXP、防御と反撃とスキル使用は個々のユニットが保有するSP(スキルポイント)を消費する形に変更された。
    • 前作ではXPを100%からMAXの150%まで溜めるにはクロスヒットが必須条件だったが、本作では通常攻撃やソロアタック、サポートアタック単独で150%まで溜めることが可能となった。
    • SPは毎ターン開始時に一定量回復し、装備やスキルで最大値増加や消費量減少が可能。
  • クロスブレイク
    • 本作の新システム。クロスヒット中に敵を吹き飛ばす一撃が当たると、クロスヒットが解除され敵が吹き飛ばされる。
      • 敵が吹き飛ばされた際にペアユニットやソロユニットが攻撃中だった場合でも、それらの攻撃はキャンセルされることなく継続されるため無駄に終わってしまう。
      • その代わり、クロスヒットで敵を吹き飛ばす一撃はダメージ倍率が高めに設定されるため、総合的には敵により高いダメージを与えることが出来る。
  • ミラージュキャンセル
    • 本作の新システム。戦闘中にXPを100%消費する事で現在の攻撃を中断し、攻撃回数が1回増える。さらにしばらくの間敵の動きがスローモーションになる。
      • 敵の動きが緩やかになる事でクリティカルを狙いやすくなり、クロスヒットも合わせやすくなる。
      • 各技ごとに設定された特定のタイミングでキャンセルする事により、消費を半分に抑える事が可能。
      • キャラによってはミラージュキャンセルに必要なXPを減らすスキルを覚える。
  • 方向性の概念
    • 敵味方全てのユニットに方向性の概念が導入された。相手を正面から攻撃した場合は通常通りのダメージ倍率だが、横からの攻撃(サイドアタック)が1.5倍、背後からの攻撃(バックアタック)は2倍のダメージを与えることが出来る。
      • スキルや装備でこの倍率を更に高めることが可能。サイドアタックやバックアタックを無効にするスキルも存在する。
  • インターミッション
    • ナムカプ同様にインターミッションで買い物ができるようになった。
      • 武器・防具や消費アイテムを購入する事が出来る。
    • 戦闘で入手したCP(カスタマイズポイント)を消費する事でキャラの育成を行えるようになった。
      • 追加のオートスキル習得や、各技の強化を行う事が可能。
      • 強化は技ごとに上昇する項目が決まっており、1段階強化するといくつかの項目がまとめて強化される。(攻撃力、状態異常発動率、クリティカルダメージ倍率、XP回復率)
    • トレーニングモードでの相手役がナムカプ同様『鉄拳』の木人に変更。背景は『ストリートファイターIV』のトレーニングステージになった。
  • 出撃数の制限
    • 今回は出撃数に上限が設けられ、上限を超える味方ユニットがいる場合には選択式となった。
      • ただし、全味方ユニットが出撃するステージも数は少ないが存在する。

評価点

演出面

  • 前作で非常に拘りを見せ好評だった各技の作り込みは更に深くなり、相変わらず原作ムービー、アニメ版、漫画版など様々な方面からネタを拾っている。
  • 必殺技時やソロアタック時のカットインが更にパワーアップし、アニメ調のデフォルメが効いたダイナミックなアニメーションとなった。
    • なお、ほぼ全てのキャラが高速で躍動するため、前作のように女性キャラの胸や脚をじっくり見せるという路線は廃された。
  • 新規キャラの技演出はどれも気合いが入っており原作ネタをふんだんに盛り込んでいる。
    • 桐生&真島、クロム&ルキナの必殺技のフィニッシュ時のカットインは原作のパッケージ絵を完全再現しており特に評価が高い。
    • KOS-MOS&フィオルンの必殺技は二人で同時に斬撃を放つというものだが、黒地に赤で「X」を表示させるカットインが入る。参入メーカーの垣根をも越えたこの演出はゼノシリーズのファンを大いに驚かせた。
  • 続投キャラは技の構成や必殺技が一新された。殆どのユニットの組み合わせが変わっているため既存のモーション組み合わせを変える事で目新しいものとなっている。
    • ペア二人+ソロ一人という形の参戦作品はソロ枠が変更されており、それにより前作では行われなかった戦闘前後のクロスオーバー会話が行われるようになった。
    • ナムカプでは1組のみ、前作ではなかった異なるメーカー同士の越境ペアが新たに三組用意された。いずれも共通するコンセプト同士の組み合わせであり違和感なく噛み合っている。
    • 『エンドオブエタニティ』はペアユニットがゼファー&ヴァシュロンになった事で、前回とは別のOPムービーを必殺技で再現しており、3D表示が映える事もあって評価は高い。
    • 仁&一八のライバル同士かつ親子ペアは必殺技や複数技で必ずどちらかを巻き添えにする(勿論ゲーム的なダメージはない)
    • 影丸の必殺技「雷龍飛翔脚」では勢い余って自分もリングアウトしてしまうというプレイヤーの匙加減まで再現している。
    • 大神&エリカの必殺技は、今作では『サクラ大戦3』のOPムービーを再現しており、BGMもパートも実際のムービーで流れている部分に合わせている。
  • ソロユニットもカットイン時に大きくアニメーションするようになったため演出が強化されている。
    • 成歩堂と真宵は原作では戦闘などできないのだが、今作ではモリガンが真宵の勾玉の力を増幅させたため「異議あり!」やサイコ・ロックなどで敵を物理的に攻撃するのが可能になったという設定。特に何の説明もなくそれらの動作で格闘していた『UMVC3』の完全再現を実現させた。
    • エステルは前作と同じくセイクリッドブレイムを使うが、まさかの色仕掛けコスチュームに変身する。眼福。
  • 本人の攻撃だけでなくレトロゲームキャラも召喚して攻撃するソロユニットが3社分用意された。セガは前作に引き続きうらら。バンナムはワルキューレ、カプコンはキャプテンコマンドーが担当。
    • うららの召喚するレトロゲームキャラは『アレックスキッド』や『獣王記』に変更。ワルキューレの技にはワギャンや『ゼビウス』のソルバルウが参加する。キャプテンコマンドーの召喚は『エグゼドエグゼス』や『バトルサーキット』という渋いチョイス。
    • フェリシア、キャプテンコマンドーはカットインがナムカプ当時のものとほぼ同じポーズになっている。
  • 限定版での原作BGM・主題歌の搭載
    • 今までお祭り作品でも金額面の問題もあってなかなか行われてこなかった「原作BGM及び主題歌の搭載」が割高の限定版限定とはいえついに実装され、原作ファンを多いに沸かせた。
      • 一曲ごとに通常BGMも選べるようになっている為、通常版と同様にする事も可能。
      • 通常BGMも決して出来が悪いわけではない。エックスのテーマ(『X3』オープニングステージ)などは良アレンジの呼び声も高く、いい意味でどちらを設定するか迷うほど。
      • また、再生方式が前作の内蔵音源からストリーミング方式に変更され、楽曲は数々の有名なゲーム音楽作曲家によって大胆なアレンジが行われ、クオリティが劇的に向上している。
    • 原作ゲームの主題歌やBGM、アニメ版の主題歌などファンのツボを抑えた曲目が揃っている。
      • 『ストリートファイターシリーズ』からはJ-POP界における名曲となった「恋しさと せつなさと 心強さと」がついに原曲版で収録。後述のベガ戦が更に燃える仕様となっている。
      • 『バーチャファイター』は特に人気の高いアニメ版後期の主題歌「愛がたりないぜ」が収録されており、サビから入る必殺技演出と相まって非常にテンションが上がる。
      • ナムカプ勢の戦闘BGM「すばらしき新世界」は唯一フルコーラスで収録されている。
    • 更に、サプライズで『バーニングレンジャー』から主題歌「Burning Hearts~炎のANGEL~」が曲だけ参戦し、バーニングレンジャー本編を再現したマップまで用意されている。先導するのは原作のCMを担当したせがたであり、テンションが上がること必至。
  • マップの再現度
    • 原作のステージ構成とギミックを忠実に再現しており、プレイ経験者にはニヤリとくる仕掛けが多い。空中戦艦バルログやえんえん砂漠の遺跡などナムカプのマップを再現したものも。
    • 前作の『ゲイングランド』と同様に今作では『マーベルランド』がステージのみ参戦している。

シナリオ面
前作では色々と問題のあったシナリオだが、本作では色々な面で改善された。

  • 版権を越えたキャラクターの掛け合いの魅力は本作もそのまま。
    • 相変わらず声優ネタやメタネタから熱い会話まで満載。本作に登場しない作品や他会社のゲーム、別のクロスオーバーゲームを示唆するネタまで多岐に及ぶ。
    • 主人公が零児達のためナムカプを彷彿とさせる話題が非常に多く、版権キャラたちも多くが共通している。飛竜やキャプテンなどのナムカプからの復帰組は当時の参戦メンバーと共に話題を語ることが多い。
      • 変化球として、一八はナムカプで敵だったが今回は味方。更にナムカプで魔界に行方をくらました後から話が明確に繋がっており、ナムカプ時に黄金の種を強奪した事を散々ネタにされている。また、親子三代が勢ぞろいした事もあり、戦闘前の会話などで家族や親子についてのネタを振られることも多い。
      • ステージ内でもナムカプ終盤での空中戦艦バルログのイベントやリュウとケンの対決など、ファンにとっては感慨深い演出が多数用意されている。
      • また、10年間でネットに蔓延したナムカプ関連の小ネタについても拾っている。特に語りぐさとなっている『ファイナルファイト』の凱がコマンドーチームにしか見えない、という話題については、本当に凱がコマンドーチームに所属している事をキャプテンが告白し他の版権キャラも凱がコマンドーチームだと勘違いしていたという衝撃の事実が明らかになっている。ついでに武神流奥義スモークボムも同じくネタにされている。
    • せがた三四郎はネタキャラとしてとにかく突き抜けた存在となり本作を象徴するキャラとなった。
      • そもそも『せがた三四郎 真剣遊戯』という主演作品が存在するとはいえ元々はセガサターンのCMキャラクターとして生まれた存在であり、ゲームキャラではないという事で発売前から「誰も予想できなかった」と大きな話題を呼んだ。
      • 今作ではその立ち位置の特殊性を存分に生かし、時代や世界観を超えて各セガ作品キャラと交流を持つという小牟以上のカオスキャラとして登場している。
      • セガサターン以降の他社ハードで発売された作品でも悉く網羅しており、セガキャラ達には「『堅気にしておくには惜しい男』と評される」「普段も帝劇で特訓に付き合ってもらっている」等、半ばそれぞれの作中キャラに近い扱いを受けている。
      • 初登場時にはさくらといっしょに『サクラ大戦2』のCMをボイス付きでまさかの完全再現。更にバーチャファイターの面々に向かって「今こそセガハードに戻る時が来たんじゃないのか!」ときわどいメタ発言を叫ぶ始末である。
      • 戦闘前会話においても原作ゲームをプレイヤー視点で語ったり、キャッチコピーを言ったりプロデューサーの名前を出してくるなどやりたい放題。肝心のソロアタックもCMでの数々の行動を組み合わせた技(分身、脳天瓦割り、『AZEL』のCM時のポーズなど)となっており大きなインパクトを残した。
      • 更に担当声優も藤岡弘、氏本人。17年の時を経て完全復活を遂げ、ファンを驚愕させた。
      • シナリオでの言動やスキルも含めると原作のCMのネタを全て網羅しており、その他にも藤岡氏自身にまつわるネタ*1まで拾っている。
      • 原作がCMのため動画サイトで元ネタを確認しやすいのもあり、新規プレイ層にも広く認知された。
      • 作中の描写を見る限り、登場人物はせがたの言動に戸惑ったり突っ込みを入れたりすることもあるが、悪い方向でネタキャラ扱いするようなことはせず、きちんと尊重して扱っている。
        前述のバーニングレンジャーやテイルズ、ファイアーエムブレムステージなどではここ一番の判断力を見せてくれたりと、いざという時にはしっかり頼れるキャラクターとして描かれている。
    • イングリッドは初出演作がお蔵入りになった知る人ぞ知る人気キャラであり、以前より「小牟とロリババア属性が被る」という理由で参戦が危惧されていたが、今作では初登場時に小牟から「ぬしとわしが出会えば対消滅する!」などと弄られたのに対し「ワシの方が一年早い!」とメタ発言で返す*2など、逆手にとったネタを披露した。戦闘会話でも小牟と意気投合する時が多く、キャラの類似性を肯定的に扱っている。
    • 前作で大神との戦闘会話が叶わなかったエリカは今回大神と新たにペアを組むという形で会話が実現した。
      • よってさくらが大神とのペアを解体することになり、他のキャラ達を巻き込んで三人が修羅場に突入するというステージも登場した。
  • 軸となるシナリオを分かりやすくした事で、前作のような全体がぼんやりとしたシナリオではなくなった。
    • 『スパロボ』のように例えば森羅の新エージェントを主人公にして『ナムカプ』の主人公である有栖零児と小牟を準主人公に据えても良かったであろうが、あえてこの二人を(「別ゲー」とは言え)再び主人公にする事で今まで中途半端に伏線だけを残してあった二人のストーリーにしっかりと決着を付けた。
      • これまでの外部出演では主人公を食うほどに目立ち、「お前らが主人公をやれ」と散々言われていたが、今回は実際にそれを敢行し、上手くまとめている。
      • 今までなし崩しで協力していた沙夜についても、はっきりと敵にした事で決着がついた。
      • 続投キャラである零児達を主人公にした事で、ナムカプで共演済みであったキャラ達との交流も自然になった。
      • 三人目の「森羅」の隊員である裏嶋千鶴(非戦闘員)や新たな「逢魔」の幹部であるシース()の登場により、今まで全容が謎であった森羅・逢魔の設定に深みを持たせている。
    • 時空を超えて各世界に突如現れた「金の鎖」の謎を解き、沙夜達「逢魔」の目的を防ぐのがメインストーリー。
      • 鎖に関する謎も徐々にテンポ良く解かれていくので、シナリオも理解しやすい。
  • 版権キャラに関しても前作と違い、大半はきっちり決着をつけられるようになった。
    • 前作同様に物語終了後でかつ、前作で倒してしまった敵もいるが、今作は「敵の復活」がシナリオに大きく組み込まれており、前作のような「決着は原作で」という形が少なくなった。このため今作のボス勢はベガやパイロン、シグマといったラスボス級のキャラも多く登場している。
      • 特にベガと決着を付けるシナリオは劇場版『ストII』を再現したものであり、劇場版を忠実に再現した専用のボイスと技演出がありファン感涙の出来となっている。
      • また、途中のイベントにも『ストZERO3』および『ナムカプ』を意識した流れが組み込まれている。
    • 沙夜と同様に、前作で協力関係にあり決着がなあなあで済まされたジュリとT-elosは今回最後まで敵のままとなっている。
    • 前作で目立った敵のいなかった『TOV』『スペースチャンネル5』からも印象的なボスが登場している。
      • とはいえ、決着の付かない敵がいないわけではないし、相変わらず問題にもなっているが(詳しくは後述)。
  • 同じシリーズ内の時代の違うキャラのコラボも多数行われている。
    • 『リベレーションズ』のクリス・ジルと『6』のレオン、『初代』のダンテと『3』のバージル、『Shinobi』の秀真と『Kunoichi-忍-』の緋花、『.hack//』のカイトと『.hack//G.U.』のハセヲが該当。
      • 特にバージルは『初代』における同一人物であるネロ・アンジェロ()とも共演している。
    • 『ナムカプ』や『PXZ』時とは参戦作品が変わったことでその前後の差もネタにされている。
      • 分かりやすいのがアリサ。前作では無印準拠だったが今回は3年後の舞台である『2』からの参戦のため見た目が大きく変化しておりよく弄られる。
  • 各世界を転々とするのは変わらずだが、前作の問題を改善している。
    • 意図しない形で飛ばされる形式が減り、自発的に目的地を設定した上でその足掛かりとして繋がってしまった世界を進んでいく形になったので、ナムカプ本編や前作のようにひたすら振り回されて右往左往しているといった印象は薄くなった。
  • シナリオ間の会話シーンも増えボリュームがナムカプ並に。
    • 移動手段にオリジナルの戦闘車両“龍亀壱號”を用意したため、前作同様にひたすら移動するのは変わらないが、移動中の交流シーンがきっちり描かれるようになった。龍亀壱號には宿泊施設やゲーセンなども含まれている設定であり、やや特殊だがキャラ同士の休養描写も見られるようになった。
      • 具体的なゲームコーナーに置かれているゲーム名は作中では語られていないが、これは実は4社以外のゲームも置かれているからであるとのこと。
    • 2周目以降のとあるシナリオでは女性キャラたちによる温泉シーンまである。
      • 原作では肌を晒したことがない女性キャラですら、この温泉シーンでは例外ではない。更に、ゲーム本編では対応していない3DSのマイク機能やジャイロ機能がここでのみ無駄に活用されている。色んな意味で一見の価値あり。
  • 非戦闘キャラも多数登場。
    • 前作ではたった2人しかしなかった非戦闘キャラだが、転々とする各世界の非戦闘キャラが多数登場しており、戦えない(戦わない)キャラとの交流も描かれている。
      • しっかりボイスも収録。中でも『エンドオブエタニティ』のガリジャーノンは「なんじゃこりゃあ…」をフルボイスで完全再現…どころか、リーンベルの人選により原作よりパワーアップしている。なおネタだけではなくまともな部分にもボイスがしっかりと存在する。

システム面

  • ターン制への変更
    • 敵味方がまとめて行動する形になった事で、戦闘にメリハリがつき、緊張感も上がった。
      • 前作では敵味方入り乱れて行動する割には味方側の回復手段なども豊富にあったため、戦闘不能に陥る事も少なく緊張感もなかったが、敵ターンとしてまとめて行動してくるために、下手にユニットを単独行動させると集中攻撃に遭いあっさり戦闘不能になる事も多くなった。
      • 味方側でまとめて行動できるようになった事で、サポートアタックも行いやすくなった。
      • 前作まではユニットの攻撃が行動順に大きく左右されていたが、これにより行動、攻撃の自由度が高くなった。
  • 通常技の使用回数を減らすことで、単調さを改善
    • チャージボーナスによって今使わなくても良い便利な技は次の戦闘に取っておくといった選択も考慮に入る為、「毎度毎度同じ技を使うだけ」といった前作の問題はある程度解消された。
      • どうしても使いやすい技はあるので、毎回使ってしまう技もあるが、前回に比べて単調さはかなり少なくなっている。
  • ユニット行動の利便さの改善
    • 全体共有のXPと個々のユニットが保有するSPの2つのポイントにユニット行動の消費が分割されたため、それぞれの行動が前作より選択しやすくなった。
    • XP100%を消費する必殺技で敵を倒すとSPは初期値のMAXである100回復する。XPは技強化やSPを消費しないオートスキルで回復率を上げることが可能で、後半になればなるほど1回の戦闘でXP0%からMAXの150%まで溜めることが容易となる。積極的にSPを消費してスキルを使い、消費したSPを必殺技でどんどん回復できるゲームバランスとなっている。
    • 反撃にはSP50を消費するが、前作とは違い反撃時も攻撃回数は3回で固定されているので、スキルと同様の運用による積極的な反撃で敵を蹴散らすことが可能。
  • 複数技が強化されナムカプや前作と比べ実用化できるレベルに
    • マップ中でも弱い雑魚ならまとめて一掃できるレベルであり、ボスへの削り手段としても有効。
    • サイドアタックとバックアタックの効果も乗るため、上手い位置を取れれば一気に敵を殲滅も可能。
    • 前述の通りターン形式になった事で、XP回復の手間はあれど複数攻撃を連続使用しての殲滅といった事も可能になった。
  • 方向性の概念による戦略性の向上
    • 前述のサイドアタックとバックアタックの存在によりユニットの配置1つで簡単に倍近いダメージを与えることが出来るため、位置取りが非常に重要な要素となった。
    • これは敵から攻撃された時も同じことで、条件が揃えば敵ユニットの背後からの通常攻撃1発で味方ユニットが沈んでしまう可能性もある。
    • そのため、ユニット行動終了時に絶対に背後から攻撃されない位置にユニットを配置したり、どうしても落とされたくないユニットにはサイドアタックやバックアタック無効のスキルをかけておくといった戦略性が生まれた。前作では移動力が制限されるため鬱陶しい存在だった「ZOC」も、相手に横や背後を取らせない為の要素の1つとして存在意義を増した。
  • 全体的な味方側の攻撃力の上昇
    • 通常技の使用回数が減ったことと、ネット上で確認出来る本作のスクリーンショットで敵のHPが前作の終盤のボス以上の値を示していることに、「前作以上に敵が硬くて面倒なのでは」と不安を覚える人も多いかもしれないが、本作では敵のHP以上に味方側の攻撃力が上昇している。
    • 具体的なダメージ計算が前作とどう変わったのかは不明だが、終盤の必殺技持ちのHP10万代のボスですら攻撃力を底上げすれば1回の戦闘で倒し切ることは十二分に可能となっている。
    • 前作では序盤を除いて単独攻撃としては役に立たなかったソロユニットのソロアタックも、技強化が出来るようになった他にペアユニットの攻撃力が反映されるようになったため、ダメージソースとして運用できるようになった。
      • ソロアタック1発で雑魚を倒し切ることも可能。
    • そして本作では、クリティカル、装備、技強化、スキル、クロスブレイク、ミラージュキャンセル、サイドアタックとバックアタック、状態異常、ソロアタックやサポートアタック等、攻撃力を底上げする手段が豊富に用意されているので、攻撃力不足で悩まされるといった状況は殆どない。
  • 出撃数を絞った事による手間の削減
    • 出撃数が制限されたことにより必然的に1つのステージに登場する敵ユニットの数も減少。前述のターン制の変更等も相まってゲームのテンポが劇的に向上している。
  • キャラ育成要素
    • レベルについては前作同様あまり差をつけられないが、一方で技の強化などの面ではキャラ育成によるプレイヤーの好みの反映を行いやすくなった。
    • 装備のないソロユニットもソロアタックの強化やスキルの習得・選択等が可能で、前作のようにいるだけのキャラではなくなった。
  • 2周目以降のやりこみ要素の追加
    • キャラ育成に関しては1周ではほぼ強化しきれない為、最強にまで育てるには周回での育成が必要になっている。
    • 2周目以降には「チャレンジステージ」が解禁され、クリアする事で各キャラの最強武具が手に入るようになっている。
      • チャレンジステージは装備品以外のアイテム持込み不可。回復はステージ中に手に入るアイテムやスキルで対応する。
      • 一定ターンで敵が強化されるステージや出撃数が1つに制限されたステージ、全ての敵が本編中のボスのみで構成されたステージ等、どのステージも特殊なシチュエーションが用意され本編とは違った難しさがあり、非常に遊び応えがある。
    • ストーリーも前作にあった2周目以降強制ハードモードはなくなり、1周目と同じ難易度で遊べる。もちろん、ハードモードにあたる敵レベルが増加した「アドバンス」モードも選択可能になる。途中で切り替えることも可能。
    • ミラージュキャンセルの回数制限が無くなり、XP消費減少やXP上昇率増加のスキルと組み合わせると強力なコンボが叩き込むことが可能になる。
    • なおDLCを購入すると、1周目から「アドバンス」モードと同等の難易度で、スキル枠追加に加え獲得資金とCPがアップした「SPアドバンス」モードが選択可能。

賛否両論点

シナリオ面

  • ネタ要素が強め
    • 相変わらず本作のプロデューサーである森住惣一郎氏の作風が色濃く出ており、クロスオーバーが全体的にネタ要素に偏っている。シリアスシーンにもギャグ的な解決策が盛り込まれていたりと、全体的にギャグ要素が強めになっている。
      • クロスオーバーを楽しめるか、真面目にやれと思うかは人によって意見は分かれる。
  • ナムカプをやっていないとついていけない
    • 評価点の裏返しである。前作でも言われていた部分だが、今回はより割り切ってナムカプの完全な続編となっており前作から引き継いだオリジナル要素は極僅かである。前述したネタの数々も完全にナムカプをプレイしてクリアした層に向けられている。
    • 特に「PXZ2」を銘打っているのにもかかわらず前作PXZの主人公がリストラされて(詳しくは後述)、前作ではいち参戦作品扱いだったナムカプの主人公が居座るというのは、PXZから始めた層にとっては複雑な部分ではあるだろう。
  • ナムカプやPXZで存在した敵から味方になるキャラがいない
    • PXZではこれが原因で敵との決着がつかない事が多発したので、なくした事で敵との決着はしっかりつけられるようになったが、やはり敵との共闘というのもお祭りゲーで期待される要素だけに一切ないのも寂しい。
    • 一応、ナムカプ時代に敵側だった一八がある意味ではこのパターンに入るが、今作では完全な味方陣営であり、シナリオ冒頭で加入して以降、敵にまわることはない。
    • キャラとしての加入でなければ、複数必殺技として使えるようになるスケィスはいる。
  • 前作と比較した場合の技の拾い性能
    • 前作と比べてみると、全体的に敵を拾いにくい技が増えている。前作と同じ感覚で技を出すと敵を落としてしまいがちになるため、前作経験者ほどその感覚の違いに戸惑う事になる。

問題点

シナリオ面

  • いくつか決着のつかない敵キャラと残った謎
    • 前作でもあった問題だが、「シナリオ途中で転移して来た」タイプの作品は今回も決着は元の世界に持ち越している。
      • 加えて、「現時点より後の原作で敵の正体の謎が判明する」敵に関しては、何となく正体を匂わせる程度には答えが出るものの、明確な答えは出さないままにフェードアウトする。
      • 原作のネタバレ防止の面もあるのだろうが、どうにもモヤモヤとしたまま終わってしまう。
  • 原作設定との齟齬
    • クロスオーバーゲームでは避けられない面もあるが、一部の原作設定との食い違いはファンからすると違和感を覚える。
      • アティの抜剣覚醒は、『果てしなき蒼』になるまでは原作では使用する度にカルマ値が蓄積されバッドエンドに分岐してしまうという曰く付きの技だが、今作ではソロアタックの度に覚醒し、シナリオ上や戦闘前会話でも持ち芸のひとつのような軽い扱いで覚醒している時がある。
      • 前作同様『TOV』は原作ではED後には消滅しているはずの『魔導器』を当然のように使用している。『魔導器』の話題が一切出ないならばまだしも、シナリオでもそれなりに話題に上がるため余計にわからない事に*3。 本作のシナリオ中の台詞でユーリ達が原作のラスボスであるデュークと和解していることが分かるが、原作でのデュークとの和解は『魔導器』の消滅が絶対条件である。デュークとの対立の原因でもある「『魔導器』が持つ問題」を解決する新理論は『TOV』作中で完成しており、EDではそれを用いた新しい道具の開発研究をしていることになっているので、それが実用化された上で「新型の『魔導器』」と呼んでいるのであれば一応の説明はつくが、なのであればせめて一言されるべきそういう説明は本作中一切されない。 スマートフォン用ゲーム『テイルズオブアスタリア』で登場する『魔導器』はこの新技術らしき設定が盛り込まれているが、原作と本作で完結しない考察をプレイヤーに求めるのは流石に酷であろう。
      • ダンテは時期的に「『初代』のmission4の途中から参戦」という形になっているのだが、使用する剣が『初代』で登場したフォースエッジやアラストルではなく『初代』では登場しないリベリオンになっている*4。また、キャプテンコマンドーとの掛け合い会話でダンテは「イフリート(籠手)を持ってこればよかった」と発言しているが、原作の時系列ではまだイフリートを入手していない*5
      • ジェミニは髑髏坊と面識があることになっているが、原作では二人の間に面識はない。森住氏は髑髏坊について、『サクラ大戦V』をプレイして絶対に出さなきゃダメだと思ったと本作発売前のファミ通インタビューで公言しており、原作との辻褄合わせよりも作品としての完成度を優先した故の改変と思われる。
      • これらの原作とは辻褄が合わない設定に対して、成歩堂のように独自の補完設定もない。
  • 戦闘中のペアユニット同士、ソロユニット同士の掛け合いがないのは相変わらず
    • 日常会話シーンでの交流が前作よりも増えた他、前作から続投したキャラは組み合わせが変わっているのが大半なので、前作ではなかった掛け合いがあったりはするのだが。
    • 前作の掛け合いでうららがやたら他人の地雷を踏む事を批判されていたが、本作ではエステルがやたらと地雷を踏む。うらら同様エステルも原作ではそんなキャラではない。
  • 一部作品の扱い
    • 特に顕著なのは『スターグラディエイター』。作中屈指の人気キャラであるジューンが参戦しているが、本来の主人公であるハヤトはまさかの敵としてのみの登場である。
      • 原作でも登場した裏キャラ・ブラックハヤトとしての登場であり、ハヤトの精神はほぼ飲み込まれた状態である。最終的に救助には成功するものの、そのまま戦闘に参加する事はなく終わってしまう。復帰して仲間になるのを期待していた原作ファンも多かった。
      • 開発陣のコメントによると「中華服枠としてジューンを参加させる」というのがまず念頭にあったらしい。そのために関係のある敵キャラを出そうとしたのがこの結果だろう。とはいえ原作の音沙汰が無いため貴重な再登場の機会だっただけに余計に残念である。
    • 『バーチャファイター』の敵キャラとしてデュラルが出てくるのだが、ベガに使役された状態でコピーのV-デュラルが出てくるばかりで、オリジナルデュラルに関してはベガ撃破後にふらっと出てきて何となく倒すだけという拍子抜けな最終決戦になってしまっている。
      • ただし、そのステージのデュラルは『鉄拳TAG』のアンノウンと組んで立ち向かってくるのだが、その際の構図が「息子VS母親×2ユニット」(人によっては3ユニット全部と考えている人も)というクロスオーバーならではのシチュエーションとなっている。
    • 前述の通り、シリーズ内でも時代の違う作品がコラボされているが、その結果、敵や軸となるストーリーはどちらかに偏ってしまっている。
      • 中でも『Shinobi』と『Kunoichi-忍-』に関しては、両作ともに初参戦ながら完全に『Kunoichi-忍-』に寄ったシナリオになっており、『Shinobi』の再現要素は殆ど存在しない。この2作品だけで言えば、『Kunoichi-忍-』の世界に迷い込んだ原作開始前の時系列の秀真といった状態で、シナリオ上の存在感が非常に薄い。ストーリー上では秀真の武器である悪食が完全に覚醒する前のため、実質的に原作の実力の半分も出していないことになる。
      • そのためか本作の秀真は原作では使用していない他の忍シリーズ(『ザ・スーパー忍』や『シャドウダンサー』等)の技を使用する。これに関しては開発スタッフの許可を得ている。
      • ただし『Shinobi』の原作は首都が壊滅するところから物語が始まり、一刻の猶予もない状況を描いているため、無理に組み込めなかったものとも思われる。
    • 前作同様、『サモンナイト3』や『龍が如く』、『SCV』など、原作でのボスクラスの敵がいない一部の作品はどうしても空気になりがちである。
      • これらの作品に関しては登場キャラの濃さで目立っており、他の作品のボスとの因縁が用意されていたり原作のステージが再現されていたりするので一概に不遇とはいえないが、『SCV』のナツは設定こそ『ナムカプ』で登場したタキの後継者という続編らしいものになっているが、実際は因縁のあるボスもステージもなくシナリオ上で目立った活躍もない、と扱いが一歩劣る。(性格のためか会話では目立つが)
    • 逆に『サクラ大戦シリーズ』は味方4人全員がペアユニットという唯一の作品*6であり、同じく前作でもサクラ大戦のみの特権だったため優遇されていると感じるプレイヤーもいた。
      • これはサクラ大戦の参戦条件にヒロイン3人を同格に扱うというものがあり、そのためそのうち1人をソロユニットに降格できないのが原因と言われている。
  • ショップ店員キャラの改変
    • 作中、様々な場面で空気を読まずに店ごと登場するシルフィーとみゆきだが、原作とは異なり「お客様は平等」というスタンスの元に行動しており、敵の増援を呼び込んだり(結果的にとはいえ)敵側に戦力を提供したり味方の情報を漏らしたりといった、はた迷惑なキャラになってしまっている。シルフィ―が敵に利用された際に、味方に対して「(償いとして)情報を売ります!」と叫ぶ始末(「そこはサービスしろ」と味方に突っ込まれている)。
      • シルフィーはナムカプの参戦時から守銭奴キャラとして描かれていたが、それでもあくまでプレイアブルとして明確に味方側についていたため、今回中立の立場に終始し、戦闘に参加しないことに余計に不満が出ることとなった。これについては劇中キャラたちもハッキリ言及している。
      • キャラ描写面においては腹黒さが強調されている嫌いがあり、「今の内に恩を売っておけば……」などとのたまいつつ顔に影の差した腹黒い笑顔を見せたりと、ナムカプ本編では見せなかった表情や言動がやたら多い。守銭奴設定はナムカプ時代からとはいえ、そちらを経験済みのプレイヤーからすれば態度が豹変しすぎに見えてしまう。
        ナムカプでも緊急時に重要な情報を売ろうとしてとがめられた際、沈黙した挙句に嘘を教えてごまかそうとするなど黒い面をそこはかとなく見せはしたものの、ここまでではなく、いざという時には危機を知らせに駆けつけるなど積極的に助力して頼れる一面も見せてくれていたのだが。
      • また中盤に味方にその度を越した中立っぷりを責められた際に誠意として、原作からおなじみのあの服が販売されるが、原作やナムカプ同様物凄く高く1周目の解禁時期に購入はほぼ不可能。買えないほど高い服の販売を誠意として掲示されたところでどれだけのプレイヤーが納得できたのか…。
      • 同じくナムカプでプレイアブルだったたろすけも今回戦わないが、こちらはキャラの改悪がなされない役回りであり、批判は少ない。
    • みゆきについては参戦当たって初めて詳細なキャラの掘り下げがなされたレゲーキャラだが、『納得のいかない対応をすると無表情で両目を見開き脅迫まがいの売り込みをしてくるという裏表のある性格』という、ある意味シルフィーよりも反感を買いやすいようなキャラにされている。
      • 実は、原作でショップに出入りする際に、何も買い物せずに帰ると『「ありがとうございました」の一言を言わず無言で見送る』となり、その点がプレイヤー間でネタにされ「実は意外と裏表がある性格」などとも言われたりしていた。
        恐らくはそこをネタとして強調した描写と思われるため一概に改悪とは言い切れないが、初参戦にしてはクセの強すぎるキャラメイクと言わざるを得ない。ヒロイン以上に人気のあるキャラだったけに尚のことである。
    • 両者ともに、森住氏が頻繁に描く「悪徳商人キャラ」の癖が強く出てしまっている。

その他、シナリオの問題点

  • 一部の「死んだ自分の目上のボス」を復活させるという目的を持っている原作での中ボスにあたるキャラがほぼ全員その目的を達成させずに死んでいくため、シナリオで見れば「味方で頑張って阻止した」ように見えないこともないが、不完全燃焼な対決で終わってしまう。
    • とはいえ、そのうちの一人、原作ラストで和解している『サクラ大戦V』の信長は復活しない方が自然ではある。
  • エイダは序盤であるレオンの登場回で同時に登場するが、その登場回の途中で特に何かをするわけでもなく抜けて行った後、エピローグまで登場しない。
    • 終盤の会話シーンにてレオンに対して通信で情報を与えるという形で出番があるものの、仲間の口を通じて通信があったことが間接的に言及されるだけで顔見せもセリフもない。
  • 『逆転裁判』がメインになるあるシナリオでは成歩堂と御剣が実際に法廷に立ち、原作さながらの法廷バトルが開始される…と思われたところで問題が解決してしまい、結局裁判をやらないまま終わってしまう。
    • 賛否にもある通り、ギャグ的クロスオーバーによる解決と、あくまでSRPGなので法廷バトルを長々やるのは避けたのかもしれないが発売前のPVでは裁判直前のシーンが使われており、裁判を期待した逆転裁判ファンからすれば肩透かしになってしまった。
      • 同じ回に登場するNPCの乙姫やたろすけと比較しても、御剣のストーリー中の台詞量はエイダ同様に極端に少ない。クロスペディアには本編で使われていない御剣の立ち絵がいくつか存在する。
  • 未登場キャラの名前を出さない事で少々不自然になっている箇所も多い。
  • パーティが分断された際に、その場に存在しないキャラクターが喋る事もある。
  • 前作主人公の扱い
    • 前作のオリジナルキャラであり主人公の天斎小吾郎と黄龍寺美依は、今回その後の動向や零児達に協力している事が他キャラから語られるだけで、物語上では姿を見せない。
      • 前作で主人公としての魅力や存在感が薄いと散々に批判されてはいたが、PXZの続編である今作に前作の主人公が参加しないというのはやはり寂しいものがある。再登場して前作の不評を払拭する活躍を望む声もあった。
      • ネタ方面でもジューンが声優ネタとして美依の口癖を真似するシーンがある程度である。今作では忍者キャラが複数名参戦しており家庭教師であるアティも登場しているので、同じ特徴を持つ小吾郎は前作以上に格好の話の種になっただろうに…。
  • 「金の鎖」というキーワードで巧みにシナリオを引っ張っていく構成は評価されている一方、「ナムカプ本編の展開をなぞっているだけで新鮮味がない」「シナリオ途中でラスボスが予想できた」「やはり単調さが否めない」といった意見も少なからず聞かれる。
    • 上述のように、ナムカプ本編や前作と異なってしっかり物語の展開にメリハリがつけられているし、シナリオ展開が似通るのはシリーズものである以上は仕方ないことではあるが。この辺り、肯定的に受け止められるかどうかはプレイヤー次第だろう。
    • また、事態の解決にナムカプを意識した展開が多いことについても好意的な意見がある反面「二番煎じ的」という声もある。

演出面

  • 演技の変化
    • イングリッドは原作と同じ城雅子氏が演じているが、10年以上経ってからの収録のためか演技指導のミスなのか演技が大きく変化しており、声優が変わったと勘違いされることが多くあった。
      • 原作では普通の少女のようなトーンだったが、今回はお婆ちゃんのような声質に変わっている。

システム面

  • マップの見にくさは相変わらず
    • 前作同様、余り大きく視点を動かせないので、建物の影などは相変わらず非常に確認しづらい。
      • 特にロックマンXステージなどはマップ上でダメージを受ける仕掛けが多く存在するにも拘らずかなり見づらい。
  • やはりアイテムが余る
    • 所持上限と別にマップに持ち込み可能な上限が設定されたが、それでも十分すぎるくらい持ち込めるので、体力回復の点で言えばアイテムによる回復で十分賄える。
  • 新システムのミラージュキャンセルがほぼ死に要素
    • まず基本の消費であるXP100%が重すぎる。同じXP100%消費であれば、必殺技を使った方が手っ取り早いし、遅くせずともクリティカルが安定するのであれば、ダメージ面でも必殺技が勝る。
    • 次にキャンセルポイントの猶予時間がかなり短い*7為、安定させるためには練習が必要。共通の目印があるわけでもないので、各キャラの技ごとにタイミングを覚えなければいけないのもつらい。
      • これらの理由で、使用回数に制限のある1周目ではまず出番はない。
    • 2周目以降は1戦闘中の使用回数制限がなくなる為、技ごとのキャンセルポイントを覚え、XP消費量を減らすスキルを併用する事で1戦闘中に何度もミラージュキャンセルを行う事も可能になるが、それでも入念な事前準備が必要な事とキャンセルの難しさもあってハイリスクハイリターン。
      • 結局、使わなくてもクリアに支障がない為、使われないままになってしまう事が多い。
  • 技の強化が結局使い勝手の格差を広げがち
    • ダメージよりも状態異常を優先させる必要が出てくるのがクリア後のチャレンジステージくらいなので、技の強化も攻撃力優先で使用頻度の高い技の強化に偏りがちになる。
      • 結果として、使いづらい技は強化されず余計使われないままになってしまう。チャージボーナスがあるので、他の技の温存のために使う場面がなくもないが、逆に言えばその程度の出番しかない。
    • 状態異常としても反撃を封じられる崩しと、その効果に加えて攻撃されるまでは3ターン動けなくなる気絶が非常に強力。
    • 味方の火力がかなり高くなっている事もあり、DLCのSPアドバンスモードのほうが1周目から状態異常を駆使したりと試行錯誤できてやりがいがあるという意見も。
  • クロスブレイクが使いづらい
    • クロスブレイクによる威力上昇やクロスブレイク時に発動するスキル等の恩恵はあるものの、それ以上にクロス中の攻撃を空振りさせる原因になってしまう事の方が多い。
  • トレーニングモードで敵と背景が選択できない
    • 凝ったものが多いだけに残念とする声が強い。
  • バックログ機能がない
    • シナリオが面白いだけに、読み逃すとステージの最初からやり直さなければならないのは不便。
  • セーブデータスロットの減少
    • 前作ではセーブデータのスロット数が15だったが、本作では8とおよそ半分にまで減少している。RPGとしては十分だが、シナリオが面白いだけに、大量にセーブデータを残しておきたい人にはきつい変更。
  • インターフェイスが今ひとつ使いにくい
    • スキルを味方に使用する場合、使用されるユニットから一度切り替える必要がある。
    • ステージ開始時の出撃キャラ選択は、最初にキャラが強制的に配置され、その後ユニット編成を選んで出撃キャラを外して変更するが必要がある。選択も微妙にやりづらくテンポが悪い。
    • 下画面の切り替えがやりにくく、文字も小さい。また、ユニット切り替えの反応も良くない。そのため、ステータスや発動している効果の確認がやりにくい。
    • 特に戦闘中や編成でのステータスの確認は下画面のみであり、一般的なメニューから入れるステータス画面は存在しない。反応もよくないため、タッチペンを無理矢理使わされている感が否めない。
    • またショップではショップから出る時の台詞を飛ばす事ができず、ボイスが終わるまでショップから出る事ができない。
    • よく似たシステムのスーパーロボット大戦などと比べると、こなれていない部分が目立つ。
  • BGM関連
    • 2周目以降のプレイではBGM設定が通常通りの「ノーマル」、ユニット行動毎にBGMが不規則に変化する「ランダム」、味方ターンのBGMがシステム設定で再生中のものに固定される「鑑賞中のBGMに固定」の3種類から選べるようになる。スパロボのようにユニット毎に自分の好きなBGMを設定することは不可能。
      • これだけなら前作とほぼ同じ仕様だが、前作ではステージ中でも行えたBGM設定が本作ではステージ前のインターミッションでしか行えない。1度「鑑賞中のBGMに固定」を選んだ場合、そのステージをクリアし終えるまでは味方ターンは同じBGMが延々と流れ続ける。
      • 前作からクオリティが劇的に向上したことと前作で出来たことが出来なくなったと考えると、非常に残念な仕様としか言いようがない。ちなみに、限定版であれば原作BGMと通常BGMの選択機能を利用して、ステージ中でもシステム設定画面内限定で任意でBGMを聞くことは出来る(本作出典のオリジナルBGMは選択機能に対応していない為不可能)。
    • チャレンジステージでは設定関係なしにBGM固定にされてしまう。
    • BGMデータが高圧縮され、音質が低下した。
      • 楽曲自体のクオリティは前作から大きく向上したものの、処理負荷の問題からかBGMデータは高圧縮され、音質が低下してしまった。

  • バグ
    • 戦闘終了時の立ち絵が表示される瞬間にソフトリセットするとフリーズする。トドメを刺すつもりが刺せなかった(もしくはその逆)のでリセット、というプレイスタイルのプレイヤーがこのバグによく引っかかった。
    • また、 KO演出をONにした状態でカイト&ハセヲの必殺技で敵を倒すと〆の一発がヒット数に換算されない というものがあり、コンボの繋ぎ方次第では「ヒット数が1足りない」という状態に陥ってしまう*8

総評

いくつか改善しきれていない問題も残っているが、前作の良さはそのままに前作の問題を改善した良質なクロスオーバーゲームに仕上がっている。
限定版のみではあるが、お祭りゲームとしては稀に見る原曲BGMの収録を達成しており、原曲そのままのBGMを背景に戦う事が出来るのは原作ファンにとって嬉しい限りである。
また、ナムコクロスカプコン本編から本作に明確に繋がる形で入った要素も多いため実質的にナムカプ2ともいえるゲームにもなっており、零児や小牟のファンにはぜひ手に取ってもらいたい一作である。


余談

  • 限定版には特典として、『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説 with シャオムゥ』のプロダクトコードが付属している。
    • PSの『ナムコアンソロジー2』に収録されていたアレンジ版『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』を元に、本作のヒロインである小牟をプレイヤーキャラクターとして追加したもの。3DS向けにインターフェイスの最適化も行われている。
    • プロダクトコードという性質上、新品を入手しなければ遊ぶことができない可能性が高い。限定版は限定生産な以上、今では新品を置いている店はまずなく、そもそも発売前の時点で予約枠が狭く予約購入でも少々難があったため今から遊ぶとなると新古業者などからプレミア価格での購入となってしまいがちなのが難点。
  • ニンテンドーeショップにて、全3話をプレイ可能な体験版が配信されていた。
    • 前作の体験版は起動回数7回だったが、本作の体験版は30回まで起動可能。
    • 周回プレイが可能で周回を重ねると敵ユニットが強化されていくが、それに応じて製品版で使用する装備と資金、CPが入手出来る仕様だった(特典が付くのは10周目クリアまで)。
  • 3メーカーに加えて任天堂が参戦することは当初は伏せられており、東京ゲームショウ2015にて正式にメーカー参入と2作品の参戦が発表された。
  • 龍が如く』は本編でなく外伝・パラレル作品であるOTEの参戦だが、これについては『龍が如く』の本編シリーズが現実の時間(発売時期)と同時進行で密接に進むストーリーであり、本作発売当時は『5』と『6』の間の空白の期間であったため制作側が「本編シリーズを絡ませるとこちらの本筋に少なからず影響が出るかもしれないから」と進言したことによる措置である。後に発売された『6』では本作に繋がるような描写は当然存在しない。
  • 『ベア・ナックルシリーズ』のアクセルは初めて本職の声優によるボイスがついた。原作でボイスを担当し、今作のコンポーザーでもある古代祐三氏が直々に杉田智和氏を指名している。
  • クロムは過去に主人公キャラでありながら『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』に参戦できず、PVでの「※なくはないです。」という一文が散々ネタにされていた*9が、東京ゲームショウ2015において本作への参戦が発表された際に担当声優の杉田智和氏が「なくはなかったー!」と発言し、会場を沸かせた。本作以降クロムの待遇については改善されてきている。

*1 『藤岡弘探検隊』や『仮面ライダー』など。

*2 イングリッドの初登場作『CAPCOM FIGHTING Jam』が2004年稼動開始、ナムカプが2005年発売。

*3 前作ではトロンとの戦闘前会話とタルカロンでしか話題に上がらず、そのタルカロンも異世界に出現したため原作と違っても不思議ではない状況となっていた

*4 フォースエッジは今回のダンテの参戦時期である『初代』とバージルの登場作である『3』ではとても重要な役割を持つ剣なのだが、今回登場しないだけでなく話のネタとしても一切存在を言及されない。そもそもダンテが『初代』の格好でリベリオンを愛用しているのは本作発売時点ではアニメ版のみである。

*5 原作ではイフリートはmission9で入手。

*6 ソロユニット込みなら『鉄拳シリーズ』や前作の『ストリートファイターシリーズ』も味方が4人いる。

*7 1.02アップデートでキャンセルポイントの猶予時間が延びたが、それでも短い。

*8 一応、KO演出をOFFにすればこの現象を防ぐことは可能。

*9 PVにて、ルキナを含めた歴代FEキャラがポーズを決める中、一人倒れ込んだクロムが「俺の出番はないのか…」と呟くと「※なくはないです。」という文が表示される、というもの。実際はプレイアブルでなくアシストでの登場だった。