アーガス
【あーがす】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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アーケード ファミリーコンピュータ
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発売元
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ジャレコ
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開発元
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NMK
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稼働開始日
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1986年
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発売日
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【FC】1986年4月17日
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定価
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【FC】4,900円(税別)
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判定
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ゲームバランスが不安定
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ポイント
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零距離弾幕始祖
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概要
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8方向レバー2ボタン即死制縦スクロール。全16面のループゲーム。
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AC版の開発は当時『ボンジャック』の開発スタッフが独立・発足したNMKによるもので、本作が処女作でもある。
システム
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対地対空撃ち分けの『ゼビウス』スタイル。
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自機である「ウォル・アーグ」の前方にロックオンサイトのような物があり、そこに対地攻撃を行なうのも同じ。
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各面の最後に巨大要塞「メガ・アーガス」がおり、対地攻撃でしか撃破出来ない。
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一部地上物は破壊する事でアイテムを出現させる事ができる。
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アイテム一覧
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エネルギーボール
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「E」パネルを3つ破壊すると出現。自機の前に球体が現れ、これを取ると全ての敵と敵弾が消滅し、1,000×倒した敵数のボーナスが入る。
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次元シールド
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「B」パネルを3つ破壊すると獲得。自機がバリアに包まれ10秒間無敵になる。
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デュアルパワー
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「P」パネルを3つ破壊すると獲得。自機のショットが強化され、更に自機のスピードも上がる。
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L-ブロック
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「L」の文字が書かれているパネル。破壊した数に応じて、ランディング成功時にボーナス点が入る。
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自機はステージ開始時にメインショットの特性が固定される。
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前方のみ弾が飛ぶ事もあれば、斜め前方にしか飛ばず、正面に弾が出ない時もある。
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空中には破壊できない地形と共に自機の対空ショットで破壊できるブロックが存在し、数字の書かれた得点ブロックも存在する。この得点ブロックを破壊すると書かれた数字分のスコアが得られる。中には壊すとエクステンドする1UPブロックもある。
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ボス撃破後、ランディングとして着地モードに以降。自機を滑走路に着地させるミニゲームが挿入される。
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着地に成功するとボーナス点がもらえ、パワーアップも次のステージに一部引き継がれる。失敗しても残機は減らないが、パワーアップはリセットされる。
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敵の弾や自機は見た目通りの当たり判定だが、自機は相対的に小さい。
問題点
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敵の攻撃がやたら激しい。
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その猛攻は零距離弾幕とも呼ばれる事が。自機目の前まで移動していっせいに弾を放ち去って行く敵の攻撃は非常にウザい。一定時間無敵になるシールドは存在するが、基本的に1発被弾すれば即死である。
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そして接触すればミスになり、こちらの弾を防ぐものの敵や敵弾は貫通する複雑な地形。地形と共に敵の猛攻を避けなければならない。
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強制スクロールなので実質「弾を防ぐ巨大な敵弾」である。
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更にステージによっては自機のメインショットは正面に飛ばない。
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条件が重なると縦に狭い道路のような地形を、斜め前方にしか撃てないメインショットで突破しなければならない。しかも正面から敵が降りてきては弾をばら撒いて去って行く。
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このゲームにはあるポイントで自機を2機増やせる場所があり、永久パターンが可能なのだが、永久パターンが判明しても全16面クリアを達成した者はなかなか現れなかった。
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このような難易度になった背景には、当時のジャレコ社長である金沢義秋氏の「ゲームは難しくないとすぐに飽きられてしまう」「難しいほどプレイヤーは熱くなれる」という思想がある。
評価点
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グラフィックの質は美麗。
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当時としては珍しい半透明処理を施している。タイトルロゴが光る演出や高度レーダーのバックスクリーン、レーザー、自機の影にそれを見て取ることができる。
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曲数は少ないが、FM音源を生かしたBGMも秀逸。
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ステージによって装備が変わる、地形要素、着陸などの独自性は評価の余地がある。
総評
高い難易度に嫌がらせのような自機装備。そして複雑な地形。まさにNMKシューティングここにありと言うべき難易度。
一応一定時間無敵になるアイテムや、全画面攻撃アイテムを画面内にとどめておく事が出来、効率良くアイテムを回収して要所でそれを使用する事でごり押し進行ができる。
だが、上記永久パターンによる残機貯蓄を併用しなければワンコインはおろか、クリアはほぼ不可能である。
移植
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ファミリーコンピュータ版(1986年4月17日、ジャレコ)
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容量の関係上からアーケード版と違い、メガ・アーガスが面によって変化しない。また、敵の種類が少なくなっている。
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自機のショットが奇数面では前方のみの単発ショット・偶数面では連射不能だが壁で反射する3way。
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アーケード版と同様、地上に設置されたパネルを破壊することで自機の強化やバリア、ランディング成功時のボーナスがある。ただし「E」パネルは無くなっている。
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空中ブロックを破壊するとまれに「P」もしくは「B」の文字のアイテムが出現する。これを取ると瞬時にショット強化、バリア装備の効果が表れる。
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「I」状の地形に対空ショットを撃ち込むとスコアが入るという裏技が存在する。
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裏ワザで、ロボット「ウォル・アーマー」に一定時間変形可能。ウォル・アーマーは敵の攻撃に対して無敵状態になっている。
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プレイステーション版(2003年10月23日、パシフィック・センチュリー・サイバーワークス・ジャパン)
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プレイステーション4/Nintendo Switch版 (2018年8月30日配信開始、ハムスター)
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「アーケードアーカイブス」シリーズの作品として配信。
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AC版準拠の移植はこれが初となった。
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ほか、携帯アプリ版として『アーガスDX』が存在する。対空ショットの種類が2種類、「P」及び「B」アイテムが出現する、ウォル・アーマーに変身できる、その他ステージ構成など、ファミリーコンピュータ版をベースとした移植となっている。
余談
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ゲームタイトルを50音順に並べるとトップになるゲームとして有名。
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『大技林』等でFCトップを飾る事から印象に残っている人も多い。
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2010年に発売されたDSiソフト『あぁあの懐かしのシュウォッチ』に抜かれている。
最終更新:2024年10月29日 08:18