天地無用! げ~む編
【てんちむよう げ~むへん】
| ジャンル | SRPG |  | 
| 対応機種 | スーパーファミコン | 
| メディア | 16MbitROMカートリッジ | 
| 発売元 | バンプレスト | 
| 開発元 | タムタム | 
| 発売日 | 1995年10月27日 | 
| 定価 | 10,800円 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 不可解な攻撃ミス キャラゲーとしてはまだ…
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概要
OVAからテレビアニメ、劇場作品と10年以上に渡って続いたアニメ『天地無用!』の初期OVAシリーズの設定を使用したシミュレーションRPG。
初期OVA第1期終了後から第2期スタートまでの間に起きたオリジナルストーリーとなっている。
ちなみに『天地無用!』シリーズは時期によって設定が大きく変わっているため、人によっては食い違いがあるかもしれない。
特徴
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ジャンルはシミュレーションRPG。
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ターン制ではなく敵味方の素早さによって行動順が決まる形式。
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全体マップから行き先を選ぶ形式。クリアした所は所謂フリーバトルになる。
 
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味方キャラクターは天地、魎呼、阿重霞、美星、魎皇鬼、鷲羽、砂沙美、勝仁、阿座化、火美猛、雪乃丞、後月の12人。一部は隠しキャラ。
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同時に出撃できるのは4人。
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装備品などの要素はなく、強化はレベルアップのみ。
 
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一般的なARPGと同様、正方形に区切られたマップを移動し、技を選んで攻撃する。
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気力
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初期値は2で最大値は8。自ターンごとに気力2がプラスされる。
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攻撃(や回復)は気力を消費して行う。概ね強力なものほど気力の消費量が多い。なお気力消費0の攻撃はない。
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レベルアップしても初期値や増加量は変わらないため、最初から大技を放つことはできない。
 
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天地、魎呼、阿重霞、美星、魎皇鬼、鷲羽、砂沙美、勝仁の8人は気力が8(MAX)になると「変身」が可能になる。変身すると能力値が上がり強力な技を使用可能になるが、ターン開始時に気力が回復しなくなり、気力が0になると元に戻る
 
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マニアック度
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やりこみ要素としてエンディングにマニアック度が表示される。仲間を全員集めて、全員を8段(最高レベル)にすれば満点になる。
 
評価点
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大き目の表示で、しっかりキャラの魅力が出ている
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ダメージ時のリアクションや攻撃モーションなどもキャラごとにしっかりと変えられている。
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一部の技を使うとキャラが変身するが、これも原作の衣装をちゃんと再現している。
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天地や阿重霞は樹雷王家の戦闘衣装に、魎呼は宇宙海賊時代のコスチュームになる。
 
 
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この時代としては豊富なボイス
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掛け声やダメージボイスだけでなく、攻撃前の「覚悟しな!」「逮捕します!」などちゃんと台詞になっているものも。
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また、マップ選択では「どこに行きますか?」戦闘開始前には「頑張ってくださいね」とプレイヤーに語りかけてくれる。当時としてはかなり珍しい部類に入る。
 
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違和感の無いオリジナルキャラ
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原作つきのゲームでは、オリジナルキャラの存在がファンから嫌がられる事もあるのだが、本作の後月(しつき)らは原作ファンからも概ね好評。むしろ「アニメにも出してほしい」という声が上がるほど。
 
問題点
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溢れるもっさり感
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表示が大きくアクションも多い分、どうしても動きそのものが遅い。
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移動の際も「とてとて、とてとてとて、とてとて…」という感じでかなりトロい。
 
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戦闘システムが使いにくい
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多彩なキャラがいるのに、出撃枠は最大4人。どう考えても足りない。
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ただでさえ上記のとおりもっさりしている上に反撃も出来ないため、やたらと長引く。
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ターン制ではなく素早いキャラクターから順番に行動するものの、次の情報が出ないため解りづらい。
 
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キャラ間の能力バランスも悪い
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全体的に移動力が低めで、最初は隣接しないと攻撃できない天地や阿重霞はとても育てにくい。伸びのいい天地はまだしも……
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逆に最初から飛び道具を持つ上にテレポートで地形を無視して移動する魎呼は非常に使い勝手がよく、無双状態になりがち。ただしそうすると、後で地獄を見る羽目になるが。
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何故か美星だけランダムで攻撃が失敗する。命中しないわけでなく、武器が壊れたりして行動自体がミスしてしまう。
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原作でも確かにドジだったが、それを補って余りある強運の持ち主だった。また彼女は祖父であるギャラクシーポリス長官に溺愛されており、常に最新最高の装備が送られてきているはず。そう頻繁に故障などするわけがないのだが…。
 
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隠しキャラの阿座化と火美猛も使えない。というか、最大4人という仕様上無駄なキャラは出すわけに行かないのだが。
 
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マップ選択で、「行くべき場所」がわからない
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現在地に隣接しているマップが選択できるのだが、次のイベントは表示されない。その上一度クリアしたマップでも構わず戦闘がある。「前にも行った場所じゃないか?」と突っ込まれることも。
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「どこに行きますか?」と聞いてくるが、逆にこっちが「どこへ行けばいいですか?」と聞きたくなる有様。
 
総評
原作の魅力を感じさせることには成功してはいるが、肝心要のゲームとしての出来はかなりお粗末。
せっかくビジュアルやボイスはいいのだから、ゲーム性もしっかりしてほしかった。
最終更新:2022年01月11日 17:07