【しんももたろうでんせつ】
ジャンル | ロールプレイング | ![]() 高解像度で見る 裏を見る |
対応機種 | スーパーファミコン | |
メディア | 16MbitROMカートリッジ | |
発売・開発元 | ハドソン | |
発売日 | 1993年12月24日 | |
定価 | 9,800円 | |
書換 |
ニンテンドウパワー 1997年9月30日/1,000円/F×4・B×4 |
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プレイ人数 | 1人 | |
セーブデータ | 3個(バッテリーバックアップ) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
打って変わったシリアスな桃太郎伝説 サウンド、グラフィックをはじめ、ゲームとしての完成度が高い バランスは少々難あり |
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桃太郎シリーズリンク |
ハドソンの看板シリーズである桃太郎伝説シリーズの一つ。
本作はFC版『桃太郎伝説』のリメイク作としてPCエンジンで発売された『桃太郎伝説ターボ』の続編である『桃太郎伝説II』のシナリオやゲーム性を練り直したリメイク作品だが、内容は大幅に変更され、ストーリーの大筋は踏襲しつつ大きく趣の異なる作風に変化している。
ストーリーこそFC版初代のストーリーの続き(*1)となっているが、先に述べた通り、「第1作目のリメイク版の続編のリメイク作」という位置づけなので、厳密にはFC版の直接の続編ではない。(*2)。
桃太郎がえんま大王をこらしめてから6年の月日が流れた。
平和が永遠に続くと思われていたある時。
鬼族の総大将・伐折羅王の腹心である鬼カルラの暗躍により、愛と勇気に目覚め人と鬼の共存を訴えていたえんま大王が失脚し、
奈落の底に幽閉されるという事件が起きた。
人間世界の侵略をもくろむ伐折羅王は、カルラの進言に従い、人間の希望の象徴であるかぐや姫を手中に収めんと魔の手を伸ばす。
かぐや姫に危機が迫っていることを知った桃太郎はすぐさま月の宮殿へと向かうが、立ちはだかる伐折羅王の息子、
ダイダ王子との戦いに敗れさり、全ての力を奪われて月から叩き出されてしまう。生家で目覚めた主人公は、かぐや姫を救い、再び伸びる鬼族の魔の手から世界を守るべく、決意を新たに旅立つのだった。
シナリオ
システム面
RPGとして、以下のような意欲的なシステムが盛り込まれている。
個性的なキャラ
その他
旧作と比較して顕著なシリアス要素と死亡描写
夜店の難易度と景品のバランスが悪い
裏技やバグ技が非常に多い
+ | どう初見殺しかというと…… |
+ | 弱いボスの例 |
エンカウント率を筆頭にゲームバランスには多少の難があるものの、おとぎ話を題材にした和風RPGとしての完成度は高い。
特にシナリオ面は評価が高く、ボリュームもたっぷり。特にカルラは忘れられない存在だろう。
本作を「桃太郎伝説」シリーズの最高傑作として挙げるファンも多く、長く愛されている作品で、今でも移植やリメイクを望む声は多い。
*1 パッケージ裏の解説でもFC版の後日談と受け取れる書き方がされている
*2 そのため、FC版の続編としてみると、『ターボ』で追加・変更された一部の描写がFC版と噛み合わなくなる。(ターボで追加されたボスのじゃこつばばあとの再戦シーンなど)
*3 「上座部仏教」はもともとは「小乗仏教」という呼称であったが、この呼称は「出家して修行し悟りを開いたものだけが救われる」というそれまでの仏教思想の前提に対する批判から興った大乗仏教側の視点からの差別的呼称だったため、のちの時代に読み方が改められたという経緯がある。その点も両者の対立構図に影響していると考えられる。
*4 ただし、鬼族に対する偏見からくる台詞も多い。
*5 但し、オープニングイベントでは全ての術が使える。術が使えなくなる過程も描かれている。
*6 散々外道な行いをしてきたラスボスも例外ではなく、自業自得の自滅ととれる撃破演出になっている。
*7 カルトクイズは100両で挑戦でき、びっくり玉は525両で売れる
*8 テレビ画面に食品用ラップを貼り、油性ペンでお手本をなぞりアタリをつけるという攻略法が存在するが、それでも満点を取るのは至難の業とされている。
*9 5歩まではエンカウントしないように設定されているが、率直に言って短過ぎる。ダンジョンの画面端から画面端までを通るだけでも2~4回は戦闘があると言えば想像出来るだろうか。つづら(ドラクエなどにおける宝箱)を探索しようとうろつき回ると意図せずに強制レベル上げをさせられるような状態に陥る
*10 橋の上でのエンカウント率の極端な高さについてはさくま氏は『ジャンプ放送局』20巻で「橋の敵出現率は80%だから。経験値稼ぎの陰謀なのだよ。」と(冗談めかして)語っている。
*11 実際、後年のPS版『桃太郎伝説』でも酷いエンカウント率がかなりの数のプレイヤーから問題視されている。後に開発者がツイッターで『実は開発中のエンカウント率は実際のゲーム中よりも緩く、もらえる経験値も多く設定していた。が、「さっさとクリアされるからだめ」という上層部からの圧力で変えざるを得なかった』と明かしている。
*12 一応好きなお供の好きなステータスを選択して上げられる高級なエサもあるが、その分お値段も高級である
*13 ボスとして戦う時は手ごわいのは『II』と同様だが、「30段で加入していた前作と違い1段から育て直し」「素のステータスが他キャラと比べてイマイチ」「『II』時代の象徴ともいえる分身の術が削除されている」「『鹿角の術』に相当する『流れ星の術』が相手の防御力依存の仕様上あまり強くない」など弱体化が著しい。他、シナリオの都合上一時的にパーティを離脱するイベントが多いなど、やや不遇な扱いになっている。
*14 99段になると桃鉄シリーズの悪夢・キングボンビーに変身できるのだが、巨大化するため装備が着られなくなり、術も全部忘れるというデメリットがある。一方で、貧乏神時代には苦手だった雷雨の天気が逆に得意になる。仲間にするときに名前をつけられる(デフォルトネーム:びんぼう)が詳細は後述
*15 味方キャラとして初登場の『桃太郎伝説外伝』でも、通常攻撃無効はないものの育て上げるとパラメータが急増するわ規格外の術を習得するわでバランスブレイカーであった。
*16 攻撃時、画面に表示される鍵盤から任意の音を3回選択する。その3音が規定のパターンと一致すれば技が発動する。主に使われるのは毎ターン味方全体の攻撃力を上げるクレッシェンド、攻撃力が最も高い味方と同じ攻撃力になるフォルテッシモ、敵全体にランダムで1~攻撃力分のダメージを与えるアルペジオなど。
*17 バランス調整のためか、MPに値する技のパラメータだけは極端に低い。99段でも138どまりである。強力な数々の術が使えるものの、補強なしではすぐにガス欠になる
*18 寝太郎・でか太郎・はらだし・といちやが該当。
*19 あしゅらを加えた状態で平均を48キロにすることもできるが、彼もこのイベントにより飛ばされた場合の再加入は遅い。
*20 防具の一つである『足袋』を一切装備できないため
*21 風神の谷で飛ばされるのを回避した場合
*22 これは『II』と天外魔境シリーズでも同様だった
*23 中には「必ず桃太郎を人質にとって集中攻撃する敵」「桃太郎の現在体力を1にする術を使う敵」まで存在している
*24 金太郎とでか太郎は日照りだと全く動けなくなるし、夜叉姫は体力が大幅に減っていく。寝太郎は完全に熟睡して全く起きなくなってしまう上に体力は減っていく。風神は術が使えなくなってしまう…と、どれもこれも厄介。因みに日照りが得意なのはましらのみ
*25 初代、ターボ、II、外伝とシリーズ恒例の敵であり、盗むのも恒例。
*26 その時点での適正レベル+装備でHPが110前後あっても、防御力の低いキャラだと通常攻撃で50近いダメージを受ける事もあり、集中攻撃されると夜叉姫戦前にして力尽きる仲間が出る事も
*27 武器と防具を外されての戦いになる
*28 強力な術を連発してくる
*29 ただしダンジョンを進んでいくごとに人気度が下がるデメリットがある。