【みつめてないと】
ジャンル | 純愛シミュレーションゲーム | ![]() |
対応機種 | プレイステーション | |
発売元 | コナミ | |
開発元 |
コナミコンピュータエンタテイメント東京 レッドカンパニー |
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発売日 | 1998年3月19日 | |
定価 | 6,800円(税抜) | |
廉価版 |
コナミ ザ ベスト 1999年11月25日/2,800円 |
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判定 | 良作 | |
ポイント |
一部選択肢やその反応はバカゲー色強めだが… 攻略の難易度がやや高め ギャルゲーらしからぬシナリオは賛否分かれる |
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レッド・エンタテインメント開発ギャルゲー |
+ | 個性的なヒロインたち |
異様なまでに力の入ったデートイベント
一枚絵付きで「イベント」扱いされているイベント数こそ少ないが、実はデートイベントのバリエーションがとんでもなく豊富。
深く重いドラマ要素
表面的な可愛らしさに反し、背景となる世界観は非常にシリアス。
+ | ネタバレ |
+ | ネタバレ |
『ときメモ』で一定の完成を見たシステムを土台に、細部まで作りこまれた丁寧な世界観が展開される良作。当時の雑誌などでの評価は全般的に良好であった。
しかし、ルートによってはヒロインの死亡もあるシリアスな鬱要素などが、『ときメモ』のようなポップな王道ギャルゲーを期待していた層を中心に不評を買っており、最低のギャルゲーという評価を下す者も存在する。
一方で、ストーリーそのものは、各ヒロインたちが抱えた大小様々な困難や、完全なハッピーエンドとはいえないエンディング、主人公の戦いが大局的な趨勢そのものには直接影響しない戦争など、時代が大きく変わる節目において抗えないうねりに翻弄されながらも必死に生きる主人公とヒロインたちの物語でもあり、その作風を受け入れられることが出来たプレイヤーの中には、最高のギャルゲーと評価する者もいる。
設定面をピックアップすれば、主人公は傭兵として国を訪れただけであるため、積極的に恋愛に取り組む理由は無いと言えばない。「女性陣に脇目も振らず、傭兵として全力で生きる」のも本作のゲームの取り組み方の一つでもあり、そのようにプレイしないと到達できないエンディングも存在するという作りになっているあたり、プレイヤーが抱くギャルゲーのイメージと、制作側が目指していた作品の在り方に一定の開きがあったこともうかがえる。
質そのものは十二分に良作足りうるが、王道的なギャルゲーのカラーから逸れた異色の作風を肯定できるか否かによって、賛否が分かれる。
現在ではヒロインの死亡展開を含んだバッドエンドの存在するギャルゲー自体は珍しくないことを考えると、時代を先取りしすぎたゲームと言えるのかもかもしれない。
*1 外伝では雇い主側の正規軍を侮辱したうえで、剣を抜いた正規軍士官に対して決闘を挑まれたとして殺害している。当然謝罪は無い。
*2 これ以降該当ヒロインは出現しなくなるので、爆弾防止に登場ヒロインを絞ると言う意味では有効な選択肢ではある。
*3 実はこの選択をすると掠り傷のみで助かる。が「私を見捨てたひとでなし」として完全に縁を切られる。しかもこれ「二人して巻き込まれそうだったところをヒロインが主人公を突き飛ばして助けた」状況である。
*4 CGも無いので所謂CG回収にも影響が無い。
*5 副業を許可する代わりに傭兵としての賃金を抑え軍費を節約するという方針なのだろう。実際にゲーム内でも傭兵の給金だけでは生活が厳しい
*6 以前から留学等でドルファン王国を出ることを匂わせていたヒロイン、エンディング時点で全てを失っていて、頼れる人が主人公しかいない。主人公と一緒にいられるならば、ドルファン王国に未練は無いヒロインなどもいる。
*7 史実においても、自軍の体制が整うまでの期間を傭兵部隊で補うというのは、決して珍しい事ではない
*8 好感度の高さによって発生するイベントや、共通イベントへのリアクション等も変化するため。多数のイベントや反応を楽しみたければ、「様々な好感度の状態で」デートをした方が「初期以外ずっと高いまま」より面白かったりする。
*9 だからこそ、同時攻略がより困難になってもいる。
*10 疲労が少ない、伸びる能力が一本なので分かりやすいといった、細かい利点はなくもないが。いずれの利点もゲームに慣れるほど恩恵が薄く、有難味のないものになっていく。
*11 例えば前述の「暗殺されたサブヒロイン」は(騒乱罪での)逮捕まではプレイヤーが関わるが、口封じに公判前に暗殺されたらしい事(獄中で服毒自殺した事になっている)は「ウィークリートピックス」の記事でのみ確認できる。
*12 同作の主人公は「RPGで不幸な主人公と言えば?」という話になったときに、話題に出ることがよくある。