注意:ここでは、GBA版『ユグドラ・ユニオン』(スルメ)と、そのPSPリメイク版以降(良作)について紹介する。
【ゆぐどら・ゆにおん】
ジャンル | シミュレーションRPG | |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス | |
発売・開発元 | スティング | |
発売日 | 2006年3月23日 | |
定価 | 5,800円 | |
判定 | スルメゲー | |
ポイント |
おっさんですらかわいいキャラデザ キャラデザと相反するような血生臭すぎるシナリオ 独特かつ複雑すぎるシステムの数々 沐浴イベントは健在 |
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Dept.Heaven.Episodes.シリーズ・ユニオンシリーズリンク |
ゲーム開発会社スティングの看板シリーズ『Dept. Heaven Episodes』の2作目。
前作『Riviera ~約束の地リヴィエラ~』とは世界観を共有しており、一部キャラクターやアイテムが共通している。
キャラクターデザインは四コマ漫画『GA 芸術科アートデザインクラス』『棺担ぎのクロ。~懐中旅話』などで有名なきゆづきさとこ氏が担当。
+ | ネタバレ注意 |
美麗なドットグラフィック、低解像度でも読み易い独自フォント、質の高いBGMなどはシリーズを通して高い評価を受けている。
きゆづき氏のキャラクターデザイン、GBA版リヴィエラのキャラクターデザインや児童書の挿絵を担当している戸部淑氏によるカードイラストも大きな魅力といえる。
ゲームそのものは良くも悪くも「スティング特有の変態向けSRPG」。システムのややこしさや難易度の高さ等もコテコテ。
きゆづきさとこの可愛らしい絵柄とは裏腹(*7)の非常にハードな展開も極めて人を選び、「GAやクロが面白かったから」的な生半可な気持ちでプレイすると確実に痛い目に合わされる。
取扱説明書を読むだけで全てを理解するのは難しいが、序盤は戦闘にまつわる様々なシステムが使えず、これらのシステムはシナリオを進めるごとに1ステージ毎に少しずつ開放されるようになっており、またその都度ゲーム内でチュートリアルが行われるなど、プレイヤーが理解し易いように一定の配慮は成されている。
【ゆぐどら・ゆにおん】
上記ソフトのPSP移植版。
画面解像度の上昇に合わせた変更が行われた他、全体的なプレイアビリティの向上が施されている。
ゲームバランスやテンポを改善し、演出面を強化・様々な追加要素を加えたした良リメイクのお手本のような作品。
「一風変わったSRPGがプレイしてみたい」「可愛いキャラで敢えて寄って斬りまくりたい」という方や、上記通りきゆづき氏のファンにも、SRPG経験ありかつ血なまぐさいシナリオが許容できるなら難なくオススメできる一作となった。
今からプレイするならPSP版ないし以降の各種移植版を選んだ方がいいだろう。
【ゆぐどら・ゆにおん】
ジャンル | シミュレーションRPG |
対応機種 |
iOS Android |
発売・開発元 | スティング |
発売日 | 2019年4月11日 |
定価 | 1,840円(税込) |
判定 | 良作 |
ポイント | 更に遊びやすく調整 |
上記ソフトのiOS/Android移植版。
追加機能で更に遊びやすくなった。
GBA版の時点でとっつきにくさはかなり改善されていたのだが、それでも不便な点にさらにテコ入れがされた。
遊びやすさのテコ入れ以外ではコブンのユニット化くらいしか追加要素はないため、新たに買い直すほどの要素はないが、全体的に遊びやすくなった良好な移植。
【ゆぐどら・ゆにおん】
ジャンル | シミュレーションRPG |
対応機種 |
Nintendo Switch STEAM |
発売・開発元 | スティング |
発売日 |
【Switch】2020年3月5日 【STEAM】2023年7月27日 |
定価 |
【Switch】1,980円(税込) 【STEAM】3,080円(税込) |
判定 | 良作 |
ポイント | アレンジ機能の追加 |
上記ソフトのSwitch・STEAM移植版。
ゲームをアレンジする新機能が追加された。
SRPG初心者でもより遊びやすくなっており、クリア済みプレイヤーでも変化をつけて楽しむことができるようになった良好な移植。
一度クリアした後でも変化を付けた周回プレイが可能になり、既存プレイヤーでも裏技機能で今までとは一味違ったユグドラ・ユニオンを楽しめる。
*1 後述するが、自軍の主力になりうるのはナイトのデュランであり、ハンターは貧弱なクルス1名のみ。対してグリフライダー敵は結構な頻度で登場する。
*2 装備した状態で出撃し、一度移動するとアイテムを食べて能力値が上昇する。
*3 後者は簡単なステージだが雑魚敵が倒されるたびに散り台詞を発したり、前者の倒された領主は後半でお化けのようになって再び出現する
*4 仲間になるロズウェル、ロザリィ、ラッセルや何度もしつこく現れる賞金稼ぎミゼル・不思議魔女パメラが生き残る。ただしロズウェルとロザリィは二者択一、選ばなかった方は戦死。ラッセルも手順を踏まない限り戦死する。また、あることをすることにより、マルディムも生存する場合がある。ミゼルとパメラはいわゆるコメディリリーフだが、多少茶目っ気がある程度な他のキャラは容赦なく死亡する修羅の世界である。
*5 GENが大星ひとつ上昇するがATKとTECが小星2つ低下(それによりATKは大星が2つに減っている)する上に、装備効果が何の得もしない「クリティカル率0%」という有様である。
*6 湖の奥に一つだけある陸地、一マスずつしか進めない砂漠の妙に奥まった場所、グラフィックで宝物庫のような部分など。
*7 ただし、日常学園ものの『GA』はともかく、『棺担ぎのクロ』はタイトル通りにブラックなネタが多く、きゆづき氏の作風がシリアスやハード向けでないわけではない。
*8 GBA版ではウィッチ。
*9 一応とあるアイテムを使うことにより、一度だけデュランが鎌持ちに変化させることはできる。
*10 アイテムブレイクされても装備不可のまま。
*11 アイディアファクトリーから販売し開発に関わったゲームはいくつかSteamにある