メダロット3 カブト・クワガタ
【めだろっとすりー かぶと・くわがた】
ジャンル
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ロールプレイング
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対応機種
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ゲームボーイカラー(専用)
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発売元
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イマジニア
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開発元
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ナツメ
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発売日
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2000年7月23日
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定価
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4,515円(税込)
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判定
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良作
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メダロットシリーズ
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概要
『メダロット』ナンバリング3作目。
メダロットは、シリーズを通じてだいたいあっけらかんと明るく楽しく軽~いノリが主だったが、本作はシリアス方面に傾いている。
テーマはやや重めの「環境問題と友情」。
あらすじ
大規模なロボトル大会「メダリンピック」が開催される、優勝商品はなんと宇宙旅行!
もちろん主人公「天領イッキ」と仲間たちはこの大会に参加しようとするが、その矢先、
メダロットのデータが消えてしまう謎の怪奇現象が発生。再び一からのスタートとなる。
それにもめげず各地の都市を回って大会を勝ち進んで、目指せ優勝!
しかし行く先々で奇妙な事件に巻き込まれ、「スピリット」と名乗る人間を憎む謎の存在に出くわす。
「スピリット」は一体何者なのか、そしてメダロット・メダルの誕生の謎も解き明かされていく…
評価点
システム面
インターフェイスの向上
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「装甲値」をパーツごとに表示。これにより、装甲値を記憶しなくても戦闘中の各パーツのダメージ量を把握する事が出来るようになった。
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また、パーツ欄を見る際にセレクトで部位変更、左右キーでパーツ切り替えができるようになり、カスタマイズがしやすくなった。
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乗り物コマンドが追加され、乗り物とその他のアイテムが区別されるようになった。
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戦闘では「相手のパーツを壊した数が多いほど、未入手のパーツが入手できる可能性が増す」仕様が追加され、パーツ収集が楽になった。
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バトルシステムは大きな変化が加えられている。以下は前作からの変更点、追加要素。
+
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長いので閉じます
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メダチェンジ
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純正メダロット(パーツを組み替えていない状態のメダロット)の一部は変形することが可能となった。メダチェンジ後は装甲値がパーツごとに分散せず一体化する。変形には能力が変化する「シフト変形」と、シフト変形よりも強力だが能力は変化せず行動ごとにメダフォースゲージを消費する「パワー変形」がある。
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脚部タイプや能力の変化によって戦術が広がる・装甲値をゼロにしない限り機能停止しない・デストロイなどのパーツ破壊効果を無効にするというメリットがある反面、装甲値が一体化した事で貫通性がなく威力が高い攻撃に弱くなる・変形前にパーツを一つでも破壊されると変形できないというデメリットも存在する。
パーツ・メダルの属性のまとめ
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『2』までは「しゃげき(ライフル・ガトリング)」「かくとう(ソード・ハンマー)」など、1つ1つ細々に分けられていたが、今作では攻撃系の属性が「そくど(ライフル・ガトリング・ソード・ハンマー等、追加効果が無く速度が速い攻撃系統)」「いりょく(前作での火薬、重力、光学、デストロイの攻撃時に大きな補正がかかる射撃攻撃)」「しょうじょう(変動、束縛、継続など、攻撃命中時に異常状態を引き起こす格闘攻撃)」という形でまとめられた。回復や復活等の補助行動も同じような形でまとめられている。脚部の属性はそのメダロットの頭部と同じ属性に割り振られる。
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例として上げれば、前作ラスボスの「ゴッドエンペラー」は前作ではそれぞれの攻撃パーツでの対応するメダルがバラバラだったが、今作では「いりょく」属性を持つメダルを装備すれば全てのパーツ相性がよくなる。
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この仕様により、同じ属性のメダルが複数手に入るようになった。それぞれ所持する熟練度やメダフォース、相性による補正が異なるため、差別化出来ている。
メダリア
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メダルの持つ熟練度は3つに限定され、それを補う「メダリアシステム」が導入された。メダリアは、1つにつき1種類の熟練度を持ち、成長速度はメダルのものよりも遅く成長限界も低いが、どのメダルにも付け替えることができ(最大3つ)、そのメダルが持っていない熟練度を持たせることができるという特徴がある。
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このシステムによって、新しくメダルを手に入れたとき成長したメダリアをつけることで、 即実戦投入が容易になった。
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ちなみにメダルの初期熟練度とメダリアの熟練度がかぶっている場合、 熟練度の数値が高いほうがメダロットの行動時に反映され、どちらの熟練度も対応する行動をとれば成長していく。
バトルフィールド
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横長のものから六角形になり、充填・放熱が影響する「チャージエリア」と地形効果と脚部タイプとの相性が影響する「地形エリア」に2分割。
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また一定時間ごとにメダロットに何らかの影響を及ぼす「地形効果」が発生するようになった。
新規行動の追加、既存行動の調整
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「ファーストエイド」や「体勢破壊」などの新たな行動が追加され、パーツのバリエーションは前作に比べ格段に広がった。
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また、症状攻撃による追加効果(マイナス症状)が必ず発生するようになる、光学系の武装の充填、放熱が増加するなど既存行動に対しても調整がなされている。
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特筆するべきは火薬系であり、『2』に登場したかのアンチシーすら避けるカエルの反省を生かしてか特性が今までの利点が今一つ不明瞭だった『1』の「回避されても爆風でダメージ」→『2』の「ランダムヒット」から改めて「絶対ヒット」に変更され以後固定となった。
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メダフォースも全体的に名称が横文字ではなく、効果をそのまま表す分かり易いものになり、『2』・『R』の様に習得メダフォースのカテゴリが偏ることもなくなった。
「クリティカル」の導入
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一定の条件下で相手への攻撃がクリティカルヒットするようになった。相手は防御できず、ダメージも通常より大きい。
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成功値が大きくかかわるため、間接的に攻撃力が上昇する索敵の重要性が向上した。
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これの恩恵を最も受けたのが主人公機の片割れKWG型。索敵の重要性が視覚的にも分かりやすくなったため、以前のようにとりあえず頭部を攻撃パーツに取り換えるということはなくなった。
戦闘BGM変更
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『2』まで通常戦闘のBGMは1種類だったが、本作以降3種類から自由に決められるようになった。とりわけ戦闘BGM3の「Beat Up」の評価は非常に高い。
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以前までのBGMはそのままに新たに2曲を追加した形であり、シリーズファンへの配慮もなされている。
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その他
シナリオ
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物語の舞台は地底都市、海底都市、空中都市、さらには宇宙、月面とシリーズ中最もスケールが大きく、加えてストーリーもメダロットの起源に迫るシリーズの核心といえる内容となっている。
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「メダリンピック」という大きな大会を勝ち進んでストーリーを進めていくということもあり、仲間と1体ずつメダロットを出し合って戦う形式の「チームロボトル」が登場し、よりみんなで戦っている感が強くなった。
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仲間の機体には直接命令ができず(ローテによる行動の事前入力は可能)、純正パーツのため、後半に行くに従って次第に足手まといと感じがちになってしまうが、そこはご愛嬌といったところか。
演出
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GBC専用ソフトになってメモリとスペックが向上し、システム・演出面が大きくパワーアップ。
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カラー専用ソフトによる発色が増加したばかりか、なんとGBCにもかかわらず音声合成によってイベントの要所でアニメ版と同じ声優で喋るようになった。
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これはシリーズ以降も恒例になり、本作ではまだ、イッキ、アリカ、コウジ、カリン、Mr.うるちの5人のみだが以降は更に増える事に。
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後ろからパートナー機がくっ付いて来るようになり、キチンと会話にも絡んでくる。
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前作まではパートナー機には一切台詞が無く、『1』リメイク版限定の要素であったが、今回からは本編に正式採用された。
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今作からキャラの絵柄もアニメ版寄りになった。これらの事から前作の直系の続編と言うよりは、ゲームとアニメを折衷した新作と言った方がいいかもしれない(賛否両論点でも後述)。
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『2』、『4』と比べ主人公の定番ネタである女装は比較的少ないものの、「カツカレーうどん定食」という新たなネタが生まれた。
バランス調整
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上記のシステム一新によって基本バランスは大幅によくなった。一部の点を除いて(後述)。
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これにより、以前の「反射、完全防御していればとりあえずその間は安心」や、「ミサイルしか使わない」、「ピコペコハンマー無双」といった時代は終わりを告げた。
女性型メダロットの地位向上
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『2』で強化された女性型だが、本作で更に強化され高火力化が進んだ。
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本作の最強攻撃パーツは女性型メダロットの「メダサン」の頭部「コロナビーム」である。
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奇しくも「プロミネンス」(アークビートルの頭部パーツ)と同じく太陽がモチーフ・名前の由来となっている。
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男女ではっきりと平等に役割が分けられたのは本作からではないだろうか。
賛否両論点
多くの既存機体、メダルのリストラ
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シリーズを続けていくうえで仕方のないことなのだが、登場するメダロット(パーツ)およびメダルは『2』からほぼ一新され、前作のメダロットやその後継機にあたるメダロットは特定のキャラクターの使用するメダロットや、前作の隠しメダロット等に限定された。
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既存プレイヤーほど違和感を覚えやすく、サムライメダルの属性が症状など明らかに名前から想像するイメージと実際の特性が一致していないものも存在する。
システム面
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上記したメダチェンジだが、見た目映えはするものの開発者・プレイヤーどちらの層にとっても賛否両論のシステムといわれている。
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プレイヤーに対しては、メダロットの醍醐味であるパーツの組み換えを純正パーツ一式に限定させてしまう。
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もっともこれはメダチェンジ自体が、組み替え前提のバランスに対しての「純正機体も使いたい!」という一部のユーザーの声を反映しての実装であったと当時のインタビューにおいて語られていたため、致し方ないとも言える。
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開発側としては、メダチェンジ機構を踏まえたメダロットのデザインは困難であることが挙げられる。
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この苦悩は、後発の『4』『Navi』におけるもはや原形をとどめない変形などからも窺える。
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また、変形前後の脚部タイプによっては変形を活用しづらい場合がある。
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例えばロンガンは変形前が二脚、変形後は潜水になるが、潜水が得意とする水場は二脚と相性が最悪で、中央にメダチェンジに行くまでに相当時間がかかりそれまでにパーツを壊されやすい。
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上記のように変形前後で脚部の相性の良い地形が真逆になる場合は、僚機でのサポートが必要。
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KWGがかなり強化された一方でKBTは今ひとつな性能。特に新型のサイカチスになって以降の格差が大きい。
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サイカチスを受領した直後はメダチェンジ後と相性の良い地形で戦えるためそう苦労しないが、そこを過ぎると以降はずっと苦戦を強いられる。このため、「旧型のメタビーを返してくれ!!」というプレイヤーが続出した。
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ライバル機であるブラックビートル、ブラックスタッグとの戦いにもバージョン間で難易度の差がある。
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メダロットシリーズは基本的にアニメや漫画などで主人公のパートナーのイメージが強いカブトよりもクワガタの方がゲームクリアの難易度的には優遇されていることが多いが、本作はその傾向が顕著な作品の一つ。
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以下サイカチスとドークスの性能比較
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サイカチス
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メダチェンジ前の形態は、総装甲値が大幅に低下した(165→125)以外メタビーと大差ない性能。
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肝心のメダチェンジ後の性能は、頭部に対応するドライブAのうつミサイルはチェンジ前から弱体化、腕はクロス攻撃に変更。
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クロス攻撃は一発の威力は高いが手間がかかる(サイカチス単独で行う場合、変形→設置→発射と攻撃まで3回行動が必要)上、対応熟練度がせっちのため、新たに熟練度を伸ばす必要がある。さらに射撃パーツでないため、カブトメダルのMFである一斉射撃の威力もメダチェンジ後は弱体化する。
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脚部は対応地形の少ない車輌でせっかくの高い推進を活かせる場面が少ない、しかも機動が低いため、打たれ弱いのに回避も苦手。
ドークス
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メダチェンジ前の形態で総装甲がベース機から低下するのは、サイカチスと同様(210→170)。ただしベースとなるロクショウの装甲が高いためサイカチスほど装甲の低さは気にならない。
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メダチェンジ後の性能はドライブAはがむしゃらハンマー。強力なのは勿論、索敵に使用するだけでは多すぎる頭部回数の活用法としても秀逸。
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腕部はアンチシーとアンチエア。敵に潜水・飛行タイプが混じっている場合は、何も考えずに開幕即変形して使用すれば良いほど強力。対応熟練度はまもるで、変形前の索敵と重複しているため、別途熟練度を伸ばす必要もない。
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脚部は対応地形の多い多脚で、変形前の二脚の苦手地形(潜水・飛行が得意な地形)でも変形することでそれなりに動ける。機動・防御も高いため、がむしゃらを使用するタイミングさえ気を付ければ、避けられる上に耐えられる。
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シナリオ面
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スタッフ自ら「イッキ編のシリーズ中最もクセが強く、好き嫌いが分かれる」と言っており、あまりメインターゲット層のことを考えた展開になっていない。
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ヒロイン別のエンディングが廃止された。
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元々の対象年齢を考えるとむしろ妥当という見方もある一方、従来シリーズファンには寂しい事に。
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続き物である以上、特定のカップリングを決定するのがやり辛かったという事情もあるのかもしれない。
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前作で相当なレベルになったはずの主人公がまたゼロから始まる理由が磁気嵐によるデータ消失。やや強引といえる。
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もっとも、磁気嵐自体が敵の幹部が起こした物であり、突然の自然災害でいきなりデータが消えたというわけではない。次回作『4』では新任教師に「育て方がなっていない」と無理矢理初期化されるためそちらに比べれば全然マシである。
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それでも『ロックマンDASH』くらい納得できる理由があればよかったのだが……。
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キャラクターの外見や性格など、アニメ版に準じたものになっているキャラがいる。
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前作では全く喋らなかったパートナー機が急に喋り出した点など、全体的にアニメ版の要素が強い。そのため「イッキ編でも『2』とそれ以降は別物」という声も多い。
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当時は放送局の関係でアニメ版を視聴できないキッズも多く、ゲームしか知らない『2』プレイヤーがいきなり『3』に手を出して違和感を覚えるという事も。
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シリーズ最盛期という事もあり、当時のコミックボンボンでは積極的に特集を行なっていたがやはり実際に視聴するとしないとでは大違いである。
相対的にラスボスが弱め
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前作が多くのメダロッターにトラウマを植え付けるほど強過ぎた反動か、今作のラスボスは他のナンバリング作と比べると弱い。アンチ攻撃やメダフォースを使うことで対策を容易に立てられるため、『2』の圧倒的火力・『4』の壮観な総力戦及びその後の頂上決戦・『5』の完成された戦術に匹敵するようなインパクトがない。
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一応、前作同様に相手のMFは開幕からMAXなのだが、前作と異なり怖いMFはジャッカルの遠隔地雷3くらいでパワー変形を維持するためにMAXになっているという意味合いが強い。
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ただし上記の対策を使わない場合は十分に強い(強さの大部分は火力役のジャッカルによるものが大きいが)。
問題点
パスワード機能続投
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本作でもパスワードを使って隠しメダロットの入手ができる。
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……のだが、実は全てのパーツにパスワードが存在するため、パスポイントさえあれば『3パーコレ』がなくてもパーツコンプは可能。本編クリア前にそれを行うと容易にバランスが崩れてしまう。(高価で売れるパーツもあるため資金繰りも可能)
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しかも、パスワードで入手できるパーツは所持数0のパーツのみなので、戦闘回数が限られる相手と戦う前にパスワードで入手しておいた方が結果的に貴重なパーツをより多く入手できる。
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もっともパスポイントの入手は最終話である6話であり、その時点ではラスボス以外に苦戦することはほぼない状態であることが多いのでバランスが崩れることはほぼない。戦闘回数が限られる相手もパスポイントの入手前にほとんど終わっているため、パーツ入手という点でもそれほど重要ではない。
戦闘の複雑化
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メダフォースの発動予約が可能になった。
つまり、発動必要量のメダフォースゲージがたまっていなくてもコマンドを選択可能となり、これによりフォースアップを使った「速効メダフォース戦術」なるものが誕生した。
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このため、結果的に対戦バランスは悪くなっている。(参考)
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それでも、後出しジャンケンの様に相手の戦術を知っていれば対策を立てることは可能なのだが、それとともに戦闘は複雑化し、このころから本編はともかく、対戦は「一見さんお断り」の状態になっていった。
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また、新規行動の中にも体勢破壊など汎用性が低く、相手のメンバー構成が分からない対戦ではまず死に状態になるものが存在する一方で、レベルドレイン等対策を立てることも不可能という強力な行動もある。
シナリオ面
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『2』の続編であるため、ある程度の人物把握が出来ないと厳しい部分がある。
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ただし、ゲームシステムはこのあたりから親切になってきているので、遊ぶ分には問題ない。
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前作では非常に目立っていたロボロボ団や快盗レトルトだが、本作では非常に地味。
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レトルトはゲーム内でも正体が公然の秘密になってしまったため、活躍させにくかったのかもしれないが、ロボロボ団は脱獄したにもかかわらず、本作の黒幕に手下として操られるだけ。サラミに至ってはなぜか宇宙空間にポツンと浮かんでいて話しかけると戦闘になるというなんだかよくわからない状態になっている。
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メダチェンジには通常の変形である「レクリスモード」のほかに一部の機体には2段階目の変形として、オプションパーツを使用した「クラフティモード」が存在する。この形態では強力な必殺技を使うことが可能だが、イベント専用でゲーム中のロボトルでは使用不可。確かに複数変形はシステムに導入させにくかったかもしれないが…
パーツ入手の計画性
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月でのバニー、花園学園での女教師などMAPによってレアエンカウント枠に設定されている敵がいる。
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それだけならまだ良いのだが、女教師の使うフロートスピナーのアンチエアおよびアンチシーのパーツは本作では貴重で、しかもそれらを未入手のまま中盤まで進めるとかなり苦戦する羽目になるため、必然的に花園学園で長々と女教師待ちで戦闘を繰り返すことになりがち。
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本作は前作ほど主人公機が強力でなく、また次回作ほど敵から強力なパーツを入手しやすくもない(ネームドキャラと任意で何度も戦えない)ため、序盤からセーブ&リセットを繰り返してでも計画的にパーツを入手しておかないと、気づいたときには既にじり貧だったとなりがち。
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また「ストーリー中に特定のパーツを持っていないと、レアなパーツを持っているあるボスの戦闘回数がちょうど四回戦えるものが二回になってしまう」というものがある。
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事前に調べておかなければまず入手していないであろうパーツであり、必要になるころにはその時点でいけない場所にいる雑魚が持っているためひっかかりやすい。
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一応最終盤で再戦の機会があるが、結局イベントを逃せば三回しか対戦機会がない。パスワードがあるため、絶対に入手不可になるわけではないが不親切にも程がある仕様となっている。
総評
イッキ編3部作の真ん中ということでどうしてもポジション的に地味であるが、前作からの進化を感じ取れ、出来は間違いなく良い。まだまだ荒削りな『2』、肥大化、複雑化のきらいがある『4』よりこれくらいがちょうどいいとする層も一定数存在する。
作品の舞台が宇宙まで広がり、「メダロットの起源に関わる壮大なシナリオが一番好き」という人も多い。
余談
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当時、開発社内にRPGを作るノウハウはほとんど無く、本作の開発は困難を極めた模様。(参考)
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前作、前々作でシステム製作とディレクターを兼任していた白川照幸氏がついにギブアップ宣言をし、結果ディレクターのポストがひらのかな氏に回って来ることになった。
なお、白川氏、ひらの氏はそれぞれゲーム内のシラタマ、ミルキーのモデルになった人物である。
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本作製作のために新たなイベント作成・変換ツールが作成されたが、これが何と、1章分のイベントをエクセルのデータからゲームデータに変換するのに何時間もかかるという代物であったという。
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敵の4大スピリットがそれぞれのイメージカラーをもじっただけの名前になっているのをはじめ、今までと比べ新キャラの名前が特に捻りもなくつけた感じがするが、これはひらの氏がリテイク前提でつけた名前がそのまま採用されたからである。
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ちなみに『1』のキャラ名は「米」関連、『2』は「酒」関連となっていた。
メダロット3 パーツコレクション Zからの超戦場
【めだろっとすりー ぱーつこれくしょん ぜっとからのちょうせんじょう】
ジャンル
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ロールプレイング
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対応機種
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ゲームボーイカラー(専用)
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発売元
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イマジニア
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開発元
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ナツメ
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発売日
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2000年11月24日
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定価
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4,515円(税込)
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判定
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良作
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概要(パーコレ)
『3』本編に登場する全てのパーツとメダルを手に入れることができる、パワーアップキット。
ストーリーは『3』の後日談となっている。
あらすじ(パーコレ)
ある日「快人Z」と「Zレディ」を名乗る2人組にメダロット社のパーツがごっそり盗まれた。
イッキも彼らを追うが、2人組の手によってメダロッチを奪われ「ロボトルワールド」と呼ばれる世界に飛ばされてしまう。
ロボトルワールドでメダロット3のキャラクターたちと戦ってパーツを取り返していこう。
果たして快人ZとZレディの正体は?
彼らの目的は?
そしてロボトルワールドとは?
システム(パーコレ)
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基本的なカスタマイズやシステムは『3』と同じ。
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最初に手に入れるのは「白」のサイカチス・ドークスペアか「黒」のブラックビートル・ブラックスタッグペア。
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ゲームを進めれば、ちゃんと選ばなかった方も入手可能。
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舞台である「ロボトルワールド」は地形・フィールドに対応した全12エリアが存在し、1エリアは8つの部屋で構成される。
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パーツ、アイテムは前作のパーツコレクション同様、登場人物とのロボトルに勝利して入手する他に本作は隠れたサブイベントやポイントを消費してショップでパーツを集めることができる。
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ポイントは上記のパーツ以外にもメダル・ティンペット・メダリアの購入にも使える。
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メダル同種複数所持するのは不可。パーツは純正一式まとめ売り、再購入は不可。
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ティンペットの男女比を無茶苦茶にしたり、同じ種類のメダリアばかりを買うことは可能。取り返しがつかないのでするのは一部の酔狂な人だけだろうが…
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全体的に『メダロットR パーツコレクション』のポイントやメダロット購入に近い要素。
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なお、ロボトルの成績を100点満点で判定しその値がポイントとして手に入るという本作のロボトルポイントシステムは後に『メダロット5』に再採用されている。
評価点(パーコレ)
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本編では入手できないパーツ・メダルの入手が可能(パーツはパスワードで全て揃うが)。
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もちろん通信で本編(更に次回作である『メダロット4』)に転送可能。
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ちなみにスタートボタン押しながら十字キーでダッシュ移動可能。
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パーコレでは唯一の本編後日談となっているため、本編とそれたサブイベントやキャラクターたちの後日談も沢山含まれており、ファン必見。本編で戦う機会の無かったメダロッター達ともロボトル可能なのも嬉しい。
問題点(パーコレ)
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お使いイベントが多く、一度クリアしたエリアに度々戻る必要があるところが少々面倒。
総評(パーコレ)
イベントの多さや上記の評価点、そして最後のパーコレということもあり、パーコレの中では最も評判がよい。
余談(パーコレ)
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『メダロット2 パーツコレクション』にて、ロボトル公認レフェリーはロボトルをしてはいけないとミスターうるちの口から語られるのだが、本作では普通にイッキとロボトルしている。
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今回も緊急事態の特例、といえばそれまでだが、全てが分かった後のクリア後も戦えるのは違和感あり。
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ある種お約束となっている女学生型だが、今作の「ラストセーラー」はありえないくらい影が薄い。
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というかほとんど前作「セーラーマルチ」とデザインが変わっていないため、仕方ないといえば仕方ないのだが。
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しかし前述のチームロボトルでは、索敵からの速度射撃でクリティカルを連発するため、かなり頼れる味方となる。逆に言えば敵になると厄介。
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ちなみに両腕の性能はサイカチスのものと完全に一致している。
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余談だが、パーコレではアリカはギャラントレディを使うため、ラストセーラーを使うのはブラス本人である。立ち絵もアニメ準拠のデザインになっているあたり細かい。
最終更新:2023年08月08日 00:27