グランディア

【ぐらんでぃあ】

ジャンル RPG
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 セガサターン、プレイステーション
発売・開発元 ゲームアーツ
販売元 エンターテインメント・ソフトウェア・パブリッシング(ESP)
発売日 【SS】1997年12月18日 / 【PS】1999年6月24日
定価 【SS】8,190円 / 【PS】6,090円
レーティング 【SS】セガ審査:全年齢推奨
【PS(アーカイブス版)】CERO:A(全年齢対象)
配信 ゲームアーカイブス:2009年4月22日/600円
判定 良作
グランディアシリーズ


概要

『歴史に残る映画があるように、歴史に残るRPGがある』

そんな大胆なキャッチコピーを引っさげてSS成熟期に現れたRPGがある。
それまでSSにはキラータイトルとなる大作RPGが存在しなかった。FF・DQという二大RPGをプレイステーションに奪われ、ポケモンも任天堂系ハード以外での発売など不可能……ならばとばかりに、セガはゲームアーツに対して強力なバックアップを行った。この作品をFF・DQに対抗できる名作にするために。
各種雑誌で広告を打ち、無料体験版を事前に大量配布し、やれるだけの宣伝を行った。そして4年という開発期間をかけ、本作は満を持して発売された。とはいえ…その大袈裟ともとれる宣伝文句に果たしてどれだけ見合う作品なのか、懐疑的な見方をするユーザーもいた。そもそも、機能的にポリゴンの苦手なSSに3D表現は不向きなはずなのである。もし大した出来でなかったら、大々的に宣伝を行ったことも含めて嘲笑されることは間違いなかった。
しかし本作はそれらの不安を見事に吹き飛ばし、SS用RPGの最高傑作として本当にゲーム史に名を残すことになる。

その名は『グランディア』


ストーリー

かつて世界は冒険者の活躍によって多くの大発見がなされてきた。
だが、世界に『果て』が発見されたことで次第に冒険は人々の心から忘れられていった。
やがて産業革命が起こり、人々の関心は蒸気と機械へ移るようになっていく。

そんな時代にあって主人公ジャスティンは未だ心に冒険への情熱が灯る数少ない少年だった。
ある日、ジャスティンは幼馴染のスーと共に博物館の館長から紹介状をもらって近場の発掘中の遺跡へ見学に行った。
その遺跡で、リエーテという謎の女性に出会う。彼女は、失われた古代文明「エンジュール」について語り、またジャスティンの父親の形見である精霊石が太古の昔からの「人と精霊との契約の印」なのだと告げる。
リエーテはジャスティンに東へ向かいなさいと告げると姿を消すのであった。
その体験が、ジャスティンの押さえ切れない好奇心に火をつけた。
彼は大きな希望を胸に、新大陸へと旅立った。


特徴

  • キャラクターは2D、背景は3Dとなっており、視点は自由に回転可能。
    • 一時的に上から見下ろして周囲を確認することも出来る*1
    • ダンジョンには調べると何らかのアクションが発生するポイントがあり、近づくとアイコンが表示される。
    • セーブは宿屋や特定の場所に配置されているセーブポイントで行う。なお、このセーブポイントで手軽に全回復も行える。
    • ショップ系は他のRPGとは異なりクリスタルのようなものに包まれたアイコンを調べて買い物を行う。このため、全てのショップが同じ場所に固められている。
      • 武器屋、防具屋、道具屋の他に魔法を覚える魔法屋がある。
  • パーティは最大4人で、ストーリー進行に応じて入れ替わるオーソドックスな形式。
    • 各キャラは装備できる武器や防具に違いがあり、後述のスキルもキャラによって覚えるものが異なる。
    • アイテムはキャラごとに持つようになっており、装備品と消費アイテムを合わせた所持数制限がある。使わないアイテムは預り所に預けることが可能。
  • 戦闘は『LUNARシリーズ』のものを発展させたSLGとリアルタイム制を融合したシステム。詳しくは後述。
    • エンカウントはシンボルエンカウント制。敵シンボルもパーティを組んでおり、プレイヤーパーティに対する認識範囲を持っている。こちらに気付くと赤く点滅してパーティを追尾・突進する襲撃状態になり、一定時間経過で通常状態に戻る。
      • 敵シンボルの動きはランダムに動くものの他に、特定ルートを巡回するもの、特定の地点に行くと姿を現すもの、一定時間ごとに消えたり現れたりするものなど多彩。
      • 敵シンボルの先頭以外に触れる、もしくは襲撃状態でない敵シンボルにパーティが触れるとパーティ側の先制攻撃となる。逆に敵シンボルにパーティの2人目以降が触れられると敵の不意打ちとなり、BGMも専用の物に変化する。
    • パーティに参加するキャラクターはそれぞれ固有の必殺技を持ち、また「マナエッグ」というアイテムを魔法屋に持ち込むことで魔法を習得できる。*2
      • 必殺技や魔法はキャラクターのレベルを上げるだけでは習得できず、武器および属性のスキルレベルを上げることで習得する。スキルレベルは、その武器または属性を使用する (武器レベルは通常攻撃や必殺技、属性レベルは属性付き必殺技や魔法を使用する) ことで上昇する。
      • キャラクターのレベルアップ時だけでなく、武器・属性レベルが上がった時にもパラメーターが上昇する。これらのレベルを上げることが、キャラクターの強化に繋がる。
      • 必殺技を使うためには「SP」、魔法を使うためには「MP」という個別のリソースを消費する。SPは、通常攻撃を敵に当てたり敵から攻撃を受けると回復する。魔法は習得難度に応じてLv1~3の分類があり、MPもLv1魔法用~Lv3魔法用のものが存在する。

評価点

魅力的なシナリオ・キャラクター

  • 冒険に憧れる少年が世界に関わる命運をきっかけにして旅立つ。少年は旅先で少女と出会い一緒に冒険を続けるうちに惹かれあっていく。そして冒険の先々で起こった様々な出来事を通して少年はやがて大人へなっていく。 …というベタベタもいいところのシナリオだが、これが非常によく出来ている。
    • その一因として、物語の演出がさりげないものでありながら非常に丁寧なことが挙げられる。泣けるイベントも多い。
    • 例えば序盤のイベントの一つに、ジャスティンの旅立ちの前夜から船出にかけての母とのやり取りがある。
      • いざ新大陸へ旅立つために家に戻ったジャスティンだが、旅に出ることを母に話すと止められると思い、結局最後まで話すことができなかった。黙って船に乗るジャスティン。しかし、気づくとカバンの中に手紙が入っていた。何だろうと読んでみるとそれは母からの手紙だった。母親は息子のすることが全てわかっていたのだ。
      • この手紙の内容は、母の愛と気遣いに満ちたもので多くのプレイヤーが涙を流した。全文掲載するわけにもいかないので詳しくは実際にプレイして確かめることを勧めたい。
  • 行く先々で訪れる、街やフィールド、ダンジョンの姿も千差万別。特に街に関しては「土地が変われば風土も変わり、人の暮らしも変わる」という当たり前のことが、人々の服装や建物の様子、置いてある家具や日用品などの差異で丁寧に表現されている。
    • アイテム1つとってみても「ポーション」「薬草」といったゲーム内で統一されたものでなく多種多様。例えば竹林のある街のショップに並んでいる回復アイテムは「竹の子」、漁師の村なら「トドイカのキモ」など、その土地の特産品らしきもの。そこから住民の暮らしぶりを垣間見ることができる。
      • アイテムの種類は豊富で、HP回復アイテムだけで20種類以上。とある森に何気なく生えている草(重要性の無いただの回復アイテム)にも固有の名称が与えられ、入手はその地域限定。こうしたものが何種類も存在するなどのこだわり様である。
    • マップギミック的な演出もきめ細かく、物が乗った机のそばを通ると上の物が揺れて床に落ちる、茂みのそばを通るとちゃんと葉ずれの音がして草木が揺れる、など「誰も気にしないのでは?」というところにまで気を遣っている。
      • 効果音はハリウッド映画などの音響制作で著名なスカイウォーカーサウンドが製作しており、クオリティが非常に高い。また、カメラとの距離や角度に合わせてフェードやパンが行われるという凝った物になっている。
    • 更に、普通のRPGなら町の人は何度話しかけても同じことを言うばかりなのが普通だが、グランディアではたとえ平凡な一市民相手でも一度目に話しかけたときと二度目に話しかけた時では話す内容が違う。中には三度、四度とセリフを変える一般人までいる。それだけに町一つとってもかなりの臨場感があり、モブキャラですら愛着がもててしまう。
      • しかも多くの場合、モブキャラの台詞に対して主人公たちが反応を返す。普通、町の人と言ったモブは一方的に喋って終わる事が多いが、本作のモブは主人公たちと会話をするのである。これが前述のように一人につき何種類も用意されているのだから、その文章量が半端ではない事が判るはず。
      • この点は同社開発の『LUNARシリーズ』にも盛り込まれており、本作に受け継がれた要素の一つとも言える。
  • 一つ一つのシーンを彩る音楽も、光の加減や気温まで感じさせてくれるような雰囲気があり、世界観を大切にしていることが伝わってくる。特に要所のシーンに入るメインテーマは広々とした世界を感じさせつつプレイヤーのテンションを盛り上げてくれる名曲中の名曲。作曲者はLUNARシリーズやグローランサーシリーズで有名な岩垂徳行氏。
  • PSなどと比べてポリゴンを扱う能力に劣るSSであるが、グラフィックはかなり頑張って作っている。動きの激しくなりがちなキャラクターだけ2Dにし、背景を3Dにするという手法を取る事によってポリゴン背景の立体感を生かしながら、キャラクターを無理なく動かすことが出来ている。
    • SSはポリゴン欠けが発生しやすいハードなのだが、本作ではほぼ見ることはない。
  • メインキャラクターたちは、いずれもどこかで見たような性格・設定ながらも丁寧なキャラクター描写やコミカルなイベント群などによってとても生き生きと描かれている。
    • 地味に各キャラの声優も豪華であり、フルボイスでこそないものの要所に挿入されるボイスは物語に華を添えてくれる。
      • 例えば、ヒロインのフィーナは日高のり子、師にして戦友のガドインは納谷六朗と王道であり、大御所である。
    • 戦闘はフルボイスで、魔法使用時にはキャラごとに異なるセリフを発するなど、それぞれの個性が光る。例えば、火属性を使用する場合、ジャスティンなら「燃え尽きろぉ!」フィーナなら「炎よ、燃やしちゃえ!」など。
      • 戦闘勝利時には最後にトドメを刺したキャラクターが勝利のポーズを取りながら一言発するが、誰もダメージを受けずに圧勝した場合、通常勝利、戦闘不能者が出るなど苦戦した場合で異なるセリフがあり、こういった面でも作りこまれている。
  • こうした丁寧さが、「新しい世界に向かうこと」や「出会いと別れ」というRPGでは 当たり前のことを、楽しく思い出深いもの とさせてくれる。そして新しい世界と物語も期待を裏切らない出来。
    • 新しい世界も想像を上回り、それまでとは大きく違う。だがそれも「その世界に住んでいる人にとっては当たり前」という点を丁寧に描写している。

戦闘システムの評価点

  • 戦闘システムが独特で戦術性があり、評価が高い。
  • ファイナルファンタジーIVのアクティブ・タイム・バトルに似た半リアルタイム性。戦闘中の時間経過に応じて、各キャラクターに「IP (イニシアチブ・ポイント)」が溜まり、これが規定値まで溜まったキャラから行動する。
    • IPの蓄積具合は、画面下部に表示されるIPゲージで表現される。ゲージの「COM」まで達したキャラは行動を選択し、「ACT」まで到達すれば実際に行動を行う。味方の行動選択時はゲーム内時間が停止するため、焦ってコマンド入力する必要はない。
    • IPゲージの「始点~COM」間はキャラクターの「素早さ」によって、「COM~ACT」間は選択した行動によってIPの蓄積速度が変化する。基本的に弱い技ほどACTまでが速く、「敵がゆっくり大技の準備をしている間に小技で割り込んで足止めしたり防御で凌ぐ」といった戦術的な行動が可能。
      • ダメージを受けて体勢を崩している最中や、睡眠などの状態異常に罹っているキャラは、IPの蓄積が止まる。
    • 各種の攻撃には相手のHPを減らすだけでなくIPも減らす効果がある。これで敵の行動を能動的に妨害できるのが、本作の戦闘システムにおける大きな特徴。通常攻撃にも、HPダメージを重視した「コンボ」と、IPダメージを重視した「クリティカル」の2種が用意されている。
      • さらに、「クリティカル」を始めとした「キャンセル効果」を持つ攻撃は、COM~ACT間の相手に命中させた時に限り、相手のIPをCOM以前まで激減させて行動選択からやり直させる。これによって、敵に使われたくない技を阻止したり、上手く立ち回れば敵を一切行動させずに倒すことも可能。当然、味方側もキャンセルを喰らうと長時間行動できずにピンチを招くため、敵が攻撃してきそうな時には注意してコマンド選択する必要がある。
      • 味方を動かすための指針として、敵の行動はCOMに到達する少し前から敵ステータスウィンドウに表示され、プレイヤーが確認できる。
    • ただし、IPダメージやキャンセルは意識せずともゲームクリア可能 (全滅級の攻撃を使う敵がいてキャンセル必須、といった、システムを強要する場面は存在しない)。レベルさえ上げればIPゲージの推移を気にせず攻撃や回復を行っているだけでも攻略することができ、このあたりのバランス調整は上手い。
      • ノーダメージで勝利すると戦闘終了時のセリフやBGMが変化するため、キャンセルを駆使したくなるモチベーション向上に繋がる。ただし、実益はない。続編ではノーダメージ勝利時に入手経験値が増える等の実益も追加されている。
  • 戦闘はLUNARのように二次元のフィールド上に敵味方が配置される形で行う。
    • 近接攻撃を行うためには相手に接近する必要があり、キャラクターには一度の行動で動ける距離を表す「走力」というパラメーターがある。相手に接近できずに行動失敗した場合もIPは0から溜めなおしになるため、敵が近接攻撃を仕掛けてきた場合は「回避」コマンドで遠くに逃げる、といった対処法もある*3
      • グランディアII以降と異なり、本作では飛び道具でない必殺技を使う際にも相手に接近するだけの走力が必要。
    • 技や魔法の効果範囲には、「敵単体」や「敵全体」だけでなく、「標的の周囲一定範囲」を攻撃するものもある。技の威力だけでなく、敵の配置に応じて適切な範囲の技を使い分ける必要がある。

その他の評価点

  • サブイベントも豊富。
    • ちょっとした会話のイベントが多いが、特定の期間中のみ発生するものや特定のイベントを見ていた場合に内容が変化するものもあり、探索のしがいがある。
  • ダンジョンに落ちているアイテムは宝箱から入手するものを除いて種類ごとに個別のグラフィックが割り当てられており、分かりやすい。
    • 薬草系なら草、お金なら金貨袋、武器なら剣…というように視覚的に非常に丁寧。
    • なお、戦闘中にドロップアイテムがあった場合も袋が出現するようになっており、細かい部分まで丁寧に作りこまれており好感が持てる。
  • ダンジョンは立体的な構造で、仕掛けも豊富にあり作りこみも良好。もっとも、後述のような問題点もあるが…。

問題点

  • 舞台設定の都合もあるが、シナリオが古典的RPGの一本道タイプであるため、ストーリー進行で海を越えるなどの大きな移動が行われると、それ以前に訪れた場所に二度と行けなくなってしまう。
    • ダンジョンの宝箱なども取り逃がすとそれっきり。魔法習得のために必要な「マナエッグ」はほぼダンジョン産であるため、見落とすと魔法の習得に支障が出る。一応、全て入手した場合は全員に使用しても4個余るため、4個までなら取り逃してもリカバリーはできるが。
  • パーティメンバーの加入・離脱がストーリー中で固定されており、離脱した仲間 (8人の仲間のうち4人) は別れた後再加入しない。メンバーそれぞれが魅力的なだけに、自由にパーティを組めないのが惜しい。
    • 最終局面でこれまで離脱した仲間たちが全員揃うシーンがあるのだが、再加入はしてくれない。
    • 離脱時に、そのキャラが稼いだスキル経験値の1/3を得られるアイテムを残してくれるので、離脱キャラの育成が無駄というわけではない。また、スーを除いて離脱キャラは初期レベルが高かったり魔法を習得できないなどの分かりやすい制限があるため、種泥棒のような事態は起こりにくい。
  • コアゲーマーの視点で見てみると、RPGとしての難易度は低め。販売ターゲットである小・中学生が投げ出さない程度のバランスとなっているため、敵の弱点属性や前述のIP周りのシステムを理解しなくてもゴリ押しで勝てるボスが多い。
    • ダンジョンではボス直前にほぼ確実に回復&セーブポイントが置いてあるため、ダンジョン道中での消耗を気にする必要もない。
    • やり込み派のために3種類のおまけダンジョンが用意されているが、これも「魔導の塔」以外はさして難しくない。(進入可能になったタイミングすぐだと敵が強いが、終盤ギリギリでも入れるため後で来ればそれほど苦戦しない。) またこれらのダンジョンも入れる時期が決まっており、ストーリーを進めると入れなくなってしまう。
    • スキルレベルアップでパラメーターが上がることもあって、技を覚えるために意識してスキルレベルを稼いでいるとボス戦がより易化する。
  • 一方で、ダンジョンは似たような風景が続くうえに視点を360度回転させられるので、進行方向を見失って迷いやすい。
    • 画面上に表示されているコンパスがマップ入口・出口の方角を指し示してくれるので、ある程度の指針になる。ただし、途中に壁があって迂回する必要がある等の事情は考慮してくれないので、コンパスだけをあてにすることはできない。
  • 武器や魔法のスキルレベルを上げるのが面倒で全ての技を覚えるのが大変。
    • 単純に敵を倒して経験値を稼ぐのと異なり、スキルレベルを上げるためには普段使わない武器種に持ち替えたり、各属性の魔法を連発する必要がある。魔法のエフェクトが長めなのもあって、作業感を覚えやすい。
      • PS版ではエフェクトの長さが改善されている。
    • 入手できるスキル経験値は「自分のスキルレベル」と「技・魔法を当てた相手のレベル」の差によって決まるが、どんなに相手のレベルが高くても1回の行動あたり8までしか入手できない*4。シナリオ後半に出る高レベルの敵で一気に稼ぐといったこともできず、地道に上げる必要がある。
      • 範囲攻撃を複数の敵に当てると敵の数ぶんだけ一気にスキル経験値を得られる。しかし単体攻撃しか覚えないキャラの場合は効率の良いスキル経験値稼ぎができない。
  • 基本的に稼げないので、資金繰りに終始悩まされる。
    • 「世界の果て」を越えたあたりから店売り品の価格が暴騰しだし、装備を揃えるのが非常に大変になる。高額な店売り限定品はもちろん、ストーリーの進行で入れなくなる街も多いため、アイテムコンプリートを狙うプレイヤーは尋常でない苦労を強いられる。
    • DISC2に入ったところで大量のお金を落とすモンスターと戦えるようになるのだが、こいつが見つけにくい上期間限定。気付かずストーリーを進めてしまうと新しい町に着く度涙目になることに。
  • DISC1の中盤~終盤は物語上の大きな進展はなく、訪れた村で人助けをする、といったお使い展開が多く中弛みしやすい。
    • その分DISC2からは、世界に秘められた謎や、序盤から敵対関係にあったガーライル軍の目的などが徐々に明かされていき、さくさく進んでいく。
    • また、人々の信頼を得ることは終盤の展開への布石にもなっている。
  • 戦闘中の移動用AIがアホ。
    • 近接攻撃のターゲットにした敵の手前に別の敵や味方がいる場合、それをうまく避けてくれずうろうろしたり大きく迂回する。その間に走力不足で行動失敗になりやすい。
      • 敵も同じように奥の味方を狙って動いてくる場合などは、お互いがお互いの進路を邪魔する泥沼の状態になりやすい。
    • 奥にいる敵は近接攻撃できないものと考えて、飛び道具や魔法で攻めるのが無難。
  • IPシステムにバグがある。
    • 誰も行動していない (IPがCOM~ACT間でない) 時のIPゲージの進行速度は主人公ジャスティンの素早さが基準になっているため、ジャスティンが麻痺状態になるとそれ以外のキャラのIPが高速で溜まる。
      • 全員一様に高速になるため行動順は普段と変わらないように見えるが、攻撃を受けて怯んだキャラ (怯み中はIPが蓄積しない) が居てもお構いなしに他のキャラのIPが高速で溜まるため、間断なく殴って怯ませ続けるハメになりやすい。
  • スキルレベルの限界突破が可能。
    • これもバグであるが、スキルレベル99 (上限) になった状態で、先述の「離脱キャラのスキル経験値を得るアイテム」を使ったり移動中に魔法を使うとスキル経験値が加算されてLv100になってしまう。そのままスキルレベルを上げ続けてパラメーターアップの効果を得ることが可能。Lv255の次はLv0に戻る。
      • PS版では修正されている。

総評

FF・DQに対抗するというコンセプトで作られたものの、ハード戦略的には既にPSの勝利が揺るぎないものとなっていたため挽回するまでには至らなかった。
しかし作品単体としては丁寧なシナリオと演出、新しいバトルシステムなどにより「CESA大賞 '97優秀賞」「第3回日本ゲーム・オブ・ザ・イヤー準グランプリ」などを受賞し各方面から高い支持を得た。
上述の問題点も、魅力的なシナリオと独創的システムによってとるに足らないと思わせてくれる。


その後の展開

  • ゲームアーツの代表作となり、PSへの移植もされて、より知名度も上がった。

PS版の変更点

  • PSに移植されるにあたり、変更された点は以下の通り。
    • ムービーのフレームレートが増加。
    • 一部グラフィックの変更・省略。
    • 一部魔法、特技のエフェクト変更。
      • 具体的には「シャキード」などの氷系魔法に、セガサターンでは表現できなかった半透明処理が追加された。
      • 「テンライ」「ヴァンフレア」などの雷・炎系魔法の光度が調整され、鮮やかに眩しくなった。
      • ジャスティンとガドインの「竜陣剣」「天地神明剣」の魔法陣が差別化され、変更。
    • ポケステ用ミニゲーム「プーイ ジャンプ!」収録。
      • 内容は強制スクロール型アクション。ボタンを押している間プーイが上昇し、飛び越えた足場の数に応じてスコアが加算されていく。本編との連動要素はない。
    • 一部バグの修正。
    • DUAL SHOCKのスティック、振動機能に対応。
    • セーブ/ロード時にメモリーカードチェックが入るため、SS版に比べてセーブ/ロードにかかる時間が長くなった他、ロード周りはSS版に比べてやや長い。
    • SS版では2冊に分冊されていた説明書が一まとめになった。内容自体は同じ。
      • 尚、この説明書ではキャラクターのイラストがPS版独自のものに差し変わっている。
        SS版に比べて明るいアニメ調になっているが、ゲーム本編のグラフィックに変化は無いので多少違和感があるかもしれない。

続編

  • 続編も何作か制作されているが、全体的な完成度の高さから、本作がシリーズ最高傑作であると言う意見が多い。
    • 戦闘システムは続編が出るたびに進化していき、『グランディアII』では本作の欠点が改善され、『エクストリーム』(以下、『X』と表記)にいたってはクリアまでのシナリオが短いという不満点はともかく、PS2でも屈指の戦闘が面白いRPGと評価されるまでになった。しかし『グランディアIII』はあらゆる要素が不評で、戦闘システムすらも退化してしまった。
    • 続編の評価はそれぞれ、「システムが進化」「冒険活劇色が薄くなったがストーリーも悪くない」となった『II』、「戦闘がさらに面白くなった」「代わりにシナリオが薄い」となった『X』、「何故作ったか解らない」「シリーズを墜落させた原因」の『III』、となっている。
    • 現在では『I』『II』『X』がゲームアーカイブスで配信中である。興味のある作品があったらプレイしてみるのも良いだろう。
      • 『III』も配信されていたが、2018年1月に配信終了となった。
  • 海外では2019年8月16日にNintendo Switch向けに『I』『II』を収録したHDリマスター版が発売。10月16日にはSteam版が発売され、国内Switch版も2020年3月25日に発売された。
    • 先に発売された『II』同様、日本語音声は収録されているものの日本語テキストは削除されていたが、国内Switch版発売に併せてアップデートされ、日本語が追加された。
    • ドット絵や顔グラフィックがフィルターをかけたものに置き換えられており、特に顔グラフィックはより美麗に。フィールドのテクスチャも高解像度化されている。しかし、一部音声がズレていたり、戦闘中に英語ボイスが流れたり、16:9解像度に対応して画面が広くなったためイベントシーンで本来画面外で描写されるはずのNPCが突然表示されるなど、いくつかの問題も見られる。

その他関連作品

  • 『グランディア デジタルミュージアム』 (SS)
    • ファンディスク的な扱いの作品。
    • 引継ぎ要素は無いが、『I』と同一世界観・同一キャラクターを有しており、ボイスの新録や設定資料、ミニゲーム等が豊富に含まれた新作である。
    • EDは必見。
  • 『グランディア パラレルトリッパーズ』 (GBC)
    • デジタルミュージアム同様、『I』と同一キャラクター、酷似した世界観の作品。ハドソンから発売されている。
    • 主人公は現実世界の小学生。グランディアの主要キャラが全て出てくるが、キャラゲー色がやや強い。
  • 『グランディアオンライン』※2012年9月28日にサービス終了。
    • 本作の過去をモチーフとしたオンラインゲーム。ガンホーから提供されていたが、肝心のゲーム内容は「グランディアのグの字も無い」と評されていた。
最終更新:2022年05月17日 04:03

*1 ダンジョン内では特定の場所にあるアイコンを調べた時のみ。

*2 マナエッグ1つを消費するごとに、「火・水・風・地」の4属性のうち1属性の基本魔法を覚える。上位の魔法は後述の属性レベルを上げることで習得する。

*3 「回避」には通常攻撃を受けた際に自動でノーダメージにする「回避率」を上げる効果もある。

*4 スキルレベルは、スキル経験値を100得るごとに1アップする。