【ぐらんでぃあ】
ジャンル | RPG | ![]() |
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対応機種 |
セガサターン プレイステーション |
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発売・開発元 | ゲームアーツ | ||
販売元 | エンターテインメント・ソフトウェア・パブリッシング(ESP) | ||
発売日 | 【SS】1997年12月18日 / 【PS】1999年6月24日 | ||
定価 | 【SS】8,190円 / 【PS】6,090円 | ||
レーティング |
【SS】セガ審査:全年齢推奨 【PS(アーカイブス版)】CERO:A(全年齢対象) |
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配信 |
ゲームアーカイブス:2009年4月22日/600円 クラシックスカタログ:2023年11月21日/1,100円 |
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判定 | 良作 | ||
グランディアシリーズ |
『歴史に残る映画があるように、歴史に残るRPGがある』
そんな大胆なキャッチコピーを引っさげてSS成熟期に現れたRPGがある。
それまでSSにはキラータイトルとなる大作RPGが存在しなかった。FF・DQという二大RPGをプレイステーションに奪われ、ポケモンも任天堂系ハード以外での発売など不可能……ならばとばかりに、セガはゲームアーツに対して強力なバックアップを行った。この作品をFF・DQに対抗できる名作にするために。
各種雑誌で広告を打ち、無料体験版を事前に大量配布し、やれるだけの宣伝を行った。そして4年という開発期間をかけ、本作は満を持して発売された。とはいえ…その大袈裟ともとれる宣伝文句に果たしてどれだけ見合う作品なのか、懐疑的な見方をするユーザーもいた。そもそも、機能的にポリゴンの苦手なSSに3D表現は不向きなはずなのである。もし大した出来でなかったら、大々的に宣伝を行ったことも含めて嘲笑されることは間違いなかった。
しかし本作はそれらの不安を見事に吹き飛ばし、SS用RPGの最高傑作として本当にゲーム史に名を残すことになる。
その名は『グランディア』。
かつて世界は冒険者の活躍によって多くの大発見がなされてきた。
だが、世界に『果て』が発見されたことで次第に冒険は人々の心から忘れられていった。
やがて産業革命が起こり、人々の関心は蒸気と機械へ移るようになっていく。
そんな時代にあって主人公ジャスティンは未だ心に冒険への情熱が灯る数少ない少年だった。
ある日、ジャスティンは幼馴染のスーと共に博物館の館長から紹介状をもらって近場の発掘中の遺跡へ見学に行った。
その遺跡で、リエーテという謎の女性に出会う。彼女は、失われた古代文明「エンジュール」について語り、またジャスティンの父親の形見である精霊石が太古の昔からの「人と精霊との契約の印」なのだと告げる。
リエーテはジャスティンに東へ向かいなさいと告げると姿を消すのであった。
その体験が、ジャスティンの押さえ切れない好奇心に火をつけた。
彼は大きな希望を胸に、新大陸へと旅立った。
FF・DQに対抗するというコンセプトで作られたものの、ハード戦略的には既にPSの勝利が揺るぎないものとなっていたため挽回するまでには至らなかった。
しかし作品単体としては丁寧なシナリオと演出、新しいバトルシステムなどにより「CESA大賞 '97優秀賞」「第3回日本ゲーム・オブ・ザ・イヤー準グランプリ」などを受賞し各方面から高い支持を得た。
上述の問題点も、魅力的なシナリオと独創的システムによってとるに足らないと思わせてくれる。