CODE OF PRINCESS

【こーど おぶ ぷりんせす】

ジャンル アクションRPG

対応機種 ニンテンドー3DS
Windows 7/8.1/10
メディア 【3DS】2GByte3DSカード
【Win】ダウンロード専売
発売元 【3DS】アガツマエンタテインメント
【Win】Degica
開発元 スタジオ最前線
リリースユニバーサルネットワーク (RUN)
発売日 【3DS】2012年4月19日
【Win】2016年4月15日
定価 【3DS】5,800円(税別)
【Win】1,480円(税込)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 なし
ポイント 謎のネット用語の氾濫
ゲーム自体の出来は雑の一言
遊べないほどひどくはない
目の保養になる主人公


概要

かの名作『ガーディアンヒーローズ』の開発スタッフが結集したことで話題になったオリジナルアクションRPG。
公称ジャンルは一応「アクションRPG」らしいが、どちらかというとベルトスクロールアクションに成長要素を加えた程度なのでRPG的側面は薄い。

ストーリー

世界には魔物と人がいた。
それらは拮抗し、共存していたが、
ある頃より人が栄え始めた…
数多の時が流れ……今、
人の繁栄にかげりがみえはじめた
どこらともなくあふれでた魔物たちが、多くの村々を襲い
人々は不安な日々を過ごすようになっていた……
そして今、コード・オブ・プリンセスの物語がはじまる。

システム

  • 古典的な複数ラインシステムのベルトスクロールアクション。ゲーム自体は、小さなクエストが連続する形式になっており、クリア済みクエストの再プレイも可能。
    • 基本的には登場する敵を全滅させるかボスを倒すとクリア。一般人を守ったり、一定時間生き残ることが条件になるクエストもある。
    • Bボタンの弱攻撃、Aボタンの強攻撃を組み合わせて戦う。キャラクターによるが、基本的に十字キー2回押し+AorBボタンで必殺技が使える。魔法系の技はMPを消費する。MPは時間経過で回復。
    • RもしくはLボタンでガード。ガードしながら上下キーでライン変更ができる。
    • Xボタンを押すとMPを消費してバースト発動。発動と同時に周囲の敵をひるませることができる。バースト中はMPを消費し続けるが、相手に与えるダメージが2倍になる。発動及び解除はいつでも任意で可能。
    • Yボタンでロックオン攻撃。ロックオン攻撃が当たった相手を一定時間ロックオンし、ダメージを2倍与えられる他飛び道具が自動追尾するようになる。バーストを組み合わせればダメージは4倍になる。
    • クエストをクリアすると、経験値とお金がもらえる。レベルアップすると、任意にパラメーターを上げられる。
      • お金はショップ「まるネコ屋」で使用して装備品を購入できる。品揃えはランダムに変化。
  • 一人用モードは以下の通り。通信プレイでは協力もしくは対戦で専用のクエストをプレイできる。
    • シナリオ…ソランジュ、アリー、ゾゾ子、アレグロの4人から任意の一人を選んでストーリーを進める。
    • フリープレイ…クリア済みシナリオの再プレイが可能。シナリオとの違いはステージ間デモの有無と使用キャラにシスターヘル、月影、Mr.T、マルネコが加わる点。
    • 追加クエスト…シナリオを進めることで解放される外伝クエストをプレイできる。特にストーリー及び使用キャラ制限はない。
    • チュートリアル…文字通り。最後まで閲覧するとソランジュに少しだけ経験値が入る。

評価点

  • 西村キヌ女史の美麗なキャラクターデザイン。立ち絵やキャラクターグラフィックにもきちんと反映されており、出来は良い。
    • 主人公ソランジュは今ではすっかり廃れつつある水着鎧、それもかなり露出度が高い奴を着用しているセクシーなお姫様。水着鎧の女性を描く事も多い女史の才能が遺憾なく発揮されている。
      • ソランジュ「いやだわ あんまり見ないでエッチ!」
    • 随所にアニメも入る。これの出来も安定して高い。
  • 声優陣は有名どころが採用されており、演技自体もハイレベル。しかもモブに至るまでフルボイスである。
    • 特に大谷育江氏演ずるゾゾ子は、明るいキャラの多い大谷氏では珍しいローテンションキャラなので、なかなか新鮮味がある。
  • 使用可能キャラクター数がやたらめったら多い。敵キャラが使えるだけでなく、なぜか非戦闘員である一般市民も普通に使えるようになる。もちろん全て育成可能。
    • メイン8人以外は基本通信モードでしか使えないが、隠しコマンド入力でシナリオ以外の一人用モードで使用可能になる。ただしこのコマンドをもってしてもラスボスや超大型キャラは対戦専用になっている。
      • 少年や少女、爺や婆も使えるが、装備可能アイテムが極端に制限されていたり、基本技一種類しか攻撃手段がなかったり、ガード不可だったりと性能は露骨に低いためまともなプレイは困難。一部座高の低い相手には殴る手段がなくて詰むキャラもいる。しかし極めると婆が実は鬼火力キャラであることも判明する。
      • 本編ではチラッとしか出てこないゴルギウス王も使える。しかも剣と魔法の合わせ技でなかなか強い。しかしこの攻撃手段息子のシュヴァルツには受け継がれている(ゴルギウスが息子のコンパチ)のだが、娘のソランジュは剣一辺倒。娘にも魔法教えといてよパパン(後述)。
    • ちなみにこの隠しコマンドについては高橋名人が発売翌日にニコニコ生放送でばらしてしまっている。ただ、ファンは「ネタバレするな!」と怒るよりは好評だった模様。実際これがないと本作の面白さはかなり目減りしてしまう。

賛否両論点

  • ライト…というか茶化しているとしか言いようのない変な世界観。基本の筋は前述のようにシリアスで、物語冒頭いきなり主人公の王国が悪の帝国に滅ぼされるところから始まるのだが…。
    • まず主人公の持っている聖剣、名前が「DX(デラックス)カリバー」というとんでもない代物。マスターソードもびっくりのネーミングである。
    • 西洋ファンタジー風世界観かと思いきや、格闘家キャラが「怒羅拳・T・牙(ドラッケンティーガー)」、侍キャラが「月影・シューティングスター之介」というこれもすさまじいネーミングセンス。
    • なぜか語尾に「イカ」をつけて話すイカ娘もどきもいる。おっさんだが。
    • 諸悪の根源、「アレグロ」。軽い性格の遊び人エルフというそれだけならなんてことない人物なのだが…。
      • なんとネット用語を乱発して話すという世界観ぶち壊しにもほどのあるキャラクター。「DQNネーム*1」「っょぃ」「www」など。また単純に「ネット用語を使うにしてもセンスが古い」という批判もある。
      • ついでに言うとメインキャラで唯一冒険についてくる理由が特にない人物でもある。「面白そうだから」というような理由かもしれないが、心理描写が皆無なので本当にわからない。
    • 露骨なパロディ要素も含まれる。特にドラクエネタは随所にあり、仲間が増える場所が「イルーダの酒場」だったり商人キャラが「マルネコ(文字通りのネコと化しているが)」だったりする。
    • このような世界観については一応「ユニークで面白い」と評価する声もあるが、概ね不評である。

問題点

  • もっさりモーションの爽快感のないアクション。
    • 全体的に動きがもっさり気味。特に主人公であるソランジュが顕著で、武器が大剣で振りが遅い上飛び道具の類が一切ないので、敵に近づいて斬るしかやることがない。一応各技の基本スペックは高めではあるが。
    • ラスボスよりも明らかにその前座の雑魚戦の方が面倒で時間がかかる。ラスボスが弱いわけではないが、タイマンなのである程度気兼ねなくぶつかれるラスボスに対し、前座のデーモン2体は強烈な魔法攻撃をコンビで放ってくるため非常に厄介。デーモン以外にも終盤は逃げ回りつつ飛び道具を撃ってくる敵が多くなってくる歪な難易度上昇方式になっている。
    • レベルアップしても技が増えたりはしない上難易度選択もないので、ある程度成長させるとそれ以上は育てる楽しみが失われてしまう。
    • ある程度MPがたまればほぼ常時バースト状態で戦える。バースト時に相手をひるませる効果が強力なので、バースト→少し戦う→バースト解除→再びバースト…の繰り返しで大抵勝てる。
      • イベントでバースト時に周囲に強烈な攻撃判定を発生させるアイテムがもらえるが、この判定の攻撃力が非常に高くバランスブレイカー。初心者救済の一面もあるのだろうが…。
    • テンポを悪くする凶悪な状態異常「引火」。
      • 火属性の攻撃を受けると「引火無効」能力を持っていない限り引火して微ダメージ+吹っ飛びという効果なのだが、接触すると敵味方問わず引火が感染するという性質が厄介。うっかり敵密集地帯に火属性攻撃を打ち込むと、一度引火した相手に他の敵から引火が再度燃え広がり、それで吹っ飛んでいる間に他の敵の引火状態が終わって再度感染…の繰り返しで著しくテンポが削がれる。これでダメージはほとんどないのだから最悪である。うっかり近づいたら自分にも燃え移るし、本当にどうしようもない。
      • 適当にぶっ放した技が火属性だったりすることもしばしばある。敵が連続で吹っ飛ぶさまは見た目面白いがゲーム的な面白味には欠ける。
    • ダッシュが「走る」キャラと「ステップ」のキャラがおり、後者は連続でコマンドを入力しないと遠距離を素早く動くことができないので、逃げ回る敵になかなか追いつけない。
      • ステージ間デモで走っている際も「走る」キャラは特に違和感はないのだが、「ステップ」のキャラ、特に移動距離の短いシスターヘルは短い距離を突進するような動きを繰り返しながら移動するのでかなり不自然。
    • 敵が増えるとかなり処理落ちするのも、もっさり感に拍車をかける。
  • キャラクターはやたら濃いくせに、シナリオが一種類しかない上その内容も今一つ。前述の世界観のおかしなところを抜きにしても出来が悪い。
    • シナリオで使用できる4人でシナリオの展開にほとんど違いがない。唯一、ソランジュ&アリー組とゾゾ子&アレグロ組で内容が変わるステージはあるが一つだけ。
      • そもそも、内容は全く同じなのに4人分全員クリアしないと隠しキャラが解放できないという仕様が理不尽である。
    • 敵の中ボスは「冥王軍四天王」と散々言われているのにどう数えても3人しかいない。そういうギャグかと思いきや一切突っ込まれない。
    • 実は四天王の一人がソランジュの兄だった、アリーとソランジュは幼馴染だった、といった展開もあるのだが、伏線が一切張られていないので唐突にもほどがある。
      • 特に後者は「アリーの持っていたお守りがその証明になった」という展開なので、アリーシナリオだけでその存在を示唆し、アリーがソランジュを助ける理由を匂わせつつ、両者のシナリオを並行して進行させることで真相が明らかになる…といった形式で4人でシナリオを分ける意味合いも出せただろうにステージ間デモも完全に使い回しなのでそういった凝った描写は皆無。
    • シスターヘル、Mr.T、月影の3人はちゃんとパーティーに同行しているはずなのに、シナリオでは一切使用不可。いずれも濃いキャラしているので残念極まりない。
      • シスターヘルの言動は明らかに不自然。「魔物を召喚するもとになっているインペリアルストーンを破壊しよう」(アレグロ)→「インペリアルストーンは魔法の源、決して壊してはいけません!」(シスター)→「その魔法で人々が苦しむならない方がいいのです!」(ソランジュ)→「姫様、ご立派です、応援します!」(シスター)…というたった数回のやりとりであっさり変心してしまう。ソランジュの決意に心打たれて…という展開なのかもしれないが、例によって心理描写が不足しまくっているので情緒不安定にしか見えない。
    • とにかくキャラクター間の扱いの格差が不自然極まりない。「パーティーメンバーなのになぜかシナリオで使用できないシスターヘル、Mr.T、月影」「数回登場するだけの脇役に過ぎないのに隠しコマンドなしで使えるマルネコ」「最終的に協力関係なのに隠しコマンド必須のシュヴァルツ」と、選定基準が謎すぎる。
    • ゾゾ子は持っている髑髏の杖が代わりに喋っている、月影は盲目…と言った設定もあるのだが、ほぼ活用されていない。
    • 一応マルチエンドだが、最後の最後に2択で分かれるだけ。いずれにせよ投げっぱなしの設定が残されるので大差ない。あと、誰のシナリオでも最後の決断を下すのはソランジュである。それならキャラクターでシナリオを分ける意味がないのでは?
      • 片方のエンディングは静止画2枚だけ。アニメーションは無意味な鳩の飛行映像のみ。なぜそこで主人公をアニメーションさせないのか。
  • アイテムを処分することができない。
    • 捨てることも売却することも不可能。所持数制限はないが、重複しても除外できないので、ある程度たまると目的のアイテムを探すのが面倒になってくる。

総評

色々酷評したが、少なくとも土台のゲーム部分に関しては割とまともに遊べる出来ではある。
使用キャラクター数が多いため、いろいろな楽しみができるのは本作ならではの特徴。
ただ、「『ガーヒー』スタッフが再結集して送り出した完全新作」という前評判に見合うほどの完成度には明らかに達していないのもまた事実。
キャラクターデザインなどは好評だったのだが、どうにも最終的な味付けの仕方がおかしい作品になってしまっている。

移植

  • PC版
    • 完全に3DS版のベタ移植なため、ドット絵自体が粗く見え、拡大した際のドットもボケて見にくいことや解像度が1280*720固定のため、プレイ前にその点を割り切る必要がある。
    • ただし、国内3DS版*2にあった処理落ちやもっさり感は幾分解消されているのでその点だけはまとも。
  • Nintendo Switch版
    • タイトルが『CODE OF PRINCESS EX』に変更されている。
    • 2018年8月2日に発売。

余談

  • お祭り2D格闘ゲーム『ブレードストレンジャーズ』にソランジュ、アリー、ライオンゲート、怒羅拳・T・牙が参戦。
    • ソランジュは主人公的存在として扱われている。